《筒井の視点から見た天高サッカー部》 3月1日,天高60期卒業式の日,春季大会の抽選があり組み合わせが決定した。 卒業式を通じて新3年生・新2年生になることの責任と期待を感じた選手たちは,気持ち を新たに次の目標である春季大会の準備をスタートできたように思う。 春季大会までの全ての練習試合を終え,最高のパフォーマンスだった試合と最低のパフ ォーマンスだった試合を選手1人1人が振り返った。その要因を考えながら,選手はパフ ォーマンスが良い時と悪い時の自分の意識と行動の違いに気づく。パフォーマンスが良い 時の自分の意識と行動を大切にして春季大会に臨むことをチームは確認しあった。 それはつまり,不安要素を減らし,意識を試合での自分のプレーに向けられるようにす ることであり,その為に日常生活から気を配ることの必要性をチームは,特に3年生は今 までの経験から強く意識していたように思う。実際, 「サッカーにプラスになるような生活 を送る!」という強い意気込みを3年生から何度も聞くことができた。 試合に集中する為には,自分で自分をコントロールする自己コントロール能力が必要だ が,このチームがその能力に長けていたことは,練習試合などで相手チームに反則とも言 えるようなプレーを繰り返されたり,審判が公正なジャッジをしてくれないような状況で も惑わされることもなく自分たちのすべきことに集中できたことにも表れていたと思う。 もちろんまだまだ甘さが残る選手もいたが,それを許さない雰囲気をキャプテンを中心 とした3年生が作り出す努力をしていたように感じた。あとは大会で結果を残すのみ。 そして4月13日,11:00キックオフ。チームは練習通りのサイドを崩した攻撃で 何度も相手ゴールを脅かし,見ている私もおもしろいサッカーをしていると思った。しか し,先制点は鳳。ホームで戦う鳳は精神的に1点リードをしている余裕があると思われた ので,この1点は相手にとって1点以上の意味があったかもしれない。その状況でもチー ムは勝利をめざしてゴールへ向かい同点となったが,逆転まではいかなかった。結局PK 負けで初戦敗退。なぜこのチームが…という想いが強く残った。確かに,チーム全体の雰 囲気は大会にむけて意識も高く盛り上がっていたが,全員と断言できるまでに至らなかっ たのもまた事実である。試合に出ない一部の選手の無責任な行動に対する苛立ちが,大会 に懸ける想いが強いがゆえにチーム内で生じたように感じられた。大会で目標を達成する には少しの甘さも許されないと改めて痛感した。
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