酢酸水溶液のpH (溶液1ℓ について) 電離前 電離後 (平衡時) 電離前 平衡時 CH3COOH Ê 1 (mol) 1-α (mol) CH3COO- + 0 (mol) α (mol) 酢酸のモル濃度があまり小さくない場合( C が約0.02 mol/ç 以上)は、近似的に H+ 0 (mol) α (mol) 1-α≒1とすることができる。 α:電離度 CH3COOH Ê CH3COO- + H+ C 0 0 C(1-α) Cα Cα モル濃度が小さく(濃度が薄く)なると電離度αは大きくなり、1-α≒1 の 近似はできなくなる。 C が約0.02 mol/çより小さい場合は、1-α≒1とすることができないので Cα 2 Ka = [H+] = ∴ Cα からαを求め、αを [H+]=Cα に代入して、[H+]の値を決定する。 1-α (mol/ℓ) + pH = -log[H ] =-log(Cα) 【問題2】 αが示されていれば、 [H+]は [H+]=n Cα ※ 4.0 ×10-5 mol/çの酢酸水溶液のpHはいくらか。 より、求めることができる。 ( n :酸の価数) α(電離度)が示されていない場合は、プリント№10-2を参照すること! ただし、酢酸の酸解離定数Kaは、 Ka= 2.0 ×10-5 (mol/ç)とする。 必要ならば、log2=0.30 を用いなさい。 酢酸の濃度が小さく(薄く)電離度αが大きくなっているため、1-α≒1 の近似はできない。 αは、 Ka = α(電離度)が与えられていない場合 【問1】 Cα 2 Ka = 0.20 mol/çの酢酸水溶液のpHはいくらか。 ただし、酢酸の酸解離定数Kaは、 Ka = 2.0 ×10-5 (mol/ç)とする。 必要ならば、log2=0.30 を用いなさい。 ∴ 1-α 2α2 + α-1 ∴ 酸解離定数Kaは、 Ka = H+ ∴ [H+][CH3COO-] = [CH3COOH] Cα × Cα C(1-α) C2α2 = CKa = 1-α についての、二次方程式を解いて求める。 4.0 ×10-5× α2 = 1-α 2.0 ×10-5 = (2α-1)(α+1) = 0 α = 0.50 ,-1 0<α<1 ≒ Cα2 だから α = -1 は不適 C = 4.0 ×10-5 (mol/ç),α= 0.50 を 、 [H+]=Cα に代入して [H+]=Cα = 4.0 ×10-5 × 0.50 = Cα = = Cα 2 = 2.0 ×10-5 0.20× 2.0× 10-5 = 4.0× 10-6 =2.0× 10-3 ∴ pH =-log[H+]=-log(2.0 ×10-5) =5.0-0.30 =4.7 pH =-log[H+]=-log(2.0×10-3) =3.0-0.30 =2.7 - 1 - - 2 - α(電離度)が与えられていない場合 アンモニア水のpH NH3 NH3 + H2O 1 1 1-α 1-α 電離前 電離後 (平衡時) NH3 電離前 + H2O C NH4+ 0 α Ê 平衡時 C(1-α) C(1-α) 0 0 Cα Cα H 2O α:電離度 より、 アンモニア水の電離定数(解離定数)Kは NH4++OH- Ê K [NH4+][OH-] = [NH3][H2O] [H2O]は一定値とみなしKに組み入れて、これをアンモニア水の解離定数Kbとする。 Ê NH4+ + OH- C [OH-] = OH- 0 α + + Kb [NH4+][OH-] = [NH3] Cα × Cα Cα = ∴ H+ = KW OH - = ≒ Kw Cα よ っ て 、 p H = - log H + = - log Kw 水酸化物イオンの濃度を、Kbを用いて表すと Cα OH- 塩基の電離度αが示されていれば、 [OH-]は [OH-]=n Cα Cα2 C(1-α) より、求めることができる。 ( n :塩基の価数) ∴ H+ = = Cα = C2α2 = CKb Kw OH- = Kw CKb よって pH=-log H+ Kw = -log CKb アンモニアのモル濃度があまり小さくない場合( C が約0.02 mol/ç 以上)は、 近似的に、 1-α≒1とすることができる。 モル濃度が小さく(濃度が薄く)なると電離度αは大きくなり、1-α≒1 の 近似はできなくなる。 きわめて薄いアンモニア水の場合 C が約0.02 mol/çより小さい場合は、1-α≒1とすることができないので Kb = - 3 - Cα 2 1-α からαを求め、αを [OH-]=Cα に代入して、[OH-]の値を決定する。 - 4 - 酢酸ナトリウム水溶液のpH 塩化アンモニウム水溶液のpH C mol/çの酢酸ナトリウム水溶液のpHを求めなさい。 酢酸の酸解離定数Kaは、 Ka= 2.0 ×10-5(mol/ç),水のイオン積Kwは、 Kw =1.0×10-14 (mol/ç)2 とする。 C mol/çの塩化アンモニウム水溶液のpHを求めなさい。 ただし、アンモニアの解離定数Kb は、 Kb =1.74×10-5 ,水のイオン積Kwは、 Kw =1.00×10-14 (mol/ç)2 とする。 H+ = KaKw = C H 3C O O N a 2.0 × 10-5 × 10-14 C ∴ KW NH4Cl × H+ = Kb 1.00× 10-14 C× = 1.74× 10-5 (mol/ç) pH=-log H+ = ∴pH=-log H+ = アンモニア水と塩化アンモニウムの混合水溶液のpH アンモニア水の濃度は C mol/ç、塩化アンモニウムの濃度はC mol/çである。 この混合水溶液のpHを求めよ。 ただし、アンモニアの解離定数Kb は、Kb= 1.85 ×10-5 (mol/ç) 酢酸と酢酸ナトリウムの混合水溶液のpH 酢酸の濃度は C mol/ç、 酢酸ナトリウムの濃度はC mol/çである。 この混合水溶液のpHを求めよ。 ただし、酢酸の酸解離定数Kaは、 Ka= 2.0 ×10-5 (mol/ç)とする。 OH- NH3 NH4+ = K b× 平衡状態に達している混合水溶液1çに溶解している各物質のモル数は(モル濃度とみなしてよい) H+ 平衡時 CH3COOH CH3COO- = Ka× NH3 C + H 2O NH4Cl 平衡時 → Ê 酸解離定数Kaは、 Ka = [H+] = ∴ ∴ pH = CH3COO- + H+ NH3 + H 2O [H+][CH3COO-] [CH3COOH] Ka[CH3COOH] [CH3COO-] + -log[H ] Ê NH4++OH- 2.0 × 10-5 × = + Cl [OH-] ∴ [H+] = = pH = 近似値 ← 近似値 より、 アンモニア水の電離定数(解離定数)Kbは C ×[OH-] C = 1.85 × 10-5 = ∴ ← - C C C ∴ - 5 - + [NH4+][OH-] [NH3] Kb = = NH4 C 0 酢酸の解離は、 CH3COOH NH4++OH- 0 0 Ê 1.85 × 10-5 C × C 1.0 × 10-14 [OH-] -log[H+] = - 6 - (mol/ç) - 7 -
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