ダウンロード - 全国酒販生活協同組合

平成 28 年 年頭所感
全国酒販生活協同組合
会長 関 根 勝 臣
組合員の求める組織の構築に取り組む
新春を迎え、全国の組合員・役職員各位をはじめ、関係業界、団体各位のご
多幸とご繁栄を心からお祈り申し上げるとともに、平素の温かいご協力に対し、
衷心より感謝の意を表するものでございます。
日本経済は、輸出・生産面の一部に鈍い動きもみられますが、緩やかな回復
基調が続いているといわれています。しかし、中小企業の回復は遅れており、
また地域によってその回復の足取りに差が生じているのが実情です。今後も緩
やかに回復していくと予測されていますが、国民が景気回復を実感できない状
況下で、小手先ではなく、中長期的に、日本経済の体力をいかに強くしていく
のか、中味のある対策を期待しています。
昨年は台風や集中豪雨、豪雪、突風といった災害により、多くの組合員が家
屋の損壊あるいは浸水被害などに遭いました。近年は、夏場を中心に短時間で
非常に激しい雨が降る傾向が各地で強まっており、思いかけぬ人的被害も発生
しました。また、一万八千人を超える犠牲者を出した東日本大震災から5年近く
が経過しましたが、「3・11」は、決して忘れてはならない鎮魂の日であり、復
興を誓う日であります。罹災を受けられた方々には謹んでお見舞い申し上げ、
一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
一方、生協事業に関連のある保険業界を取り巻く環境変化で最も大きなもの
は、日本の少子高齢化と人口減少社会の到来です。人口減少そのものは、一義
的には市場の縮小につながりますが、一方において高齢化によって病気や怪我、
老後の生活への備えなど、
「長生きリスク」が増大し、医療・年金・介護など生
前給付型の商品に対するニーズが高まっています。また、近年、国内外で人や
物に大きな被害や損害を与える自然災害への意識が高まっています。自然災害
は保険事業にとって大きなリスク因子である一方、備えとしての保険に対する
需要はますます高まっており、保険会社は高度なリスク管理の下で社会的使命
に応えていくことが求められています。
こうしたなかで本年は、共済事業は助け合いという崇高でメリットのある福
利厚生事業であることを広範に周知していくとともに、皆様方のご理解の中に
安定した運営に努めてまいります。酒類小売業界は誠に厳しい状況下にありま
すが、本組合の共済事業は、消費生活協同組合が理念とする相互扶助を事業運
営の原点とした優れた社会価値が存在するものであります。つきましては、共
済事業が果たしてきた役割と重要性を認識いただき、一人でも多くの方の組合
事業への参画を切に望みます。
組織の在り方についてですが、未来永劫にわたり安定した組合運営を行うた
めには、今、力強い組織に脱皮する必要があるとの認識から、共済制度をはじ
め、組合の持続安定性を第一に様々な角度から研究を行い、組合員の求める組
合組織の構築に取り組んでいるところであります。
今後の生協事業の運営に対しなお一層のご支援ご協力をお願い申し上げます。
本組合の斡旋事業である「がん保険」および「商品総合補償制度」につきま
しても、引き続き業績拡大にご協力をいただきますよう重ねてお願い申し上げ
ます。
本年も、皆様方の一層のご支援・ご協力をお願い申し上げますとともに、ご
健康とご多幸を心からお祈りし、新年のご挨拶といたします。