産学官連携本部News vol.33

産学官連携本部 NEWS Vol.33
Vol.
1.活動報告
報告
ポンプ材料耐摩耗性の共同研究を実施しました
本研究において、
『エラストマー』
と青銅の
と青銅のMSE
試験を様々な試験条件下で行った結果、
『エラスト
産学官連携本部オープン R&D ファシリティの
マー』が青銅に比べ、耐摩耗性が著しく優れてい
MSE 研究・推進センターにおいて、
『ポンプ材料
ることが検証されました。この新商品は 10 月に
の耐摩耗性』の共同研究を産学官連携本部の岩井
発売予定とのことです。
機構長と高田教務補佐員及び工学部技術部髙澤技
産学官連携本部は、今後も本学の持つ研究力・技
産学官連携本部は、今後も本学の持つ研究力・技
術職員のグループと日立アプライアンス株式会社
術開発力で社会に貢献するため、企業との共同研
が実施しました。
究に積極的に取り組んでまいります。また、共同
日立アプライアンス株式会社では、これまで市
販していた家庭用井戸ポンプの高圧力部に青銅を
研究を通じて、技術の発展だけでなく、若手研究
者の育成にも取り組んでまいります。
使用していましたが、耐久性(主として摩耗によ
る寿命)と生産性向上を目指して新素材『エラス
2.
.活動報告
トマー』を使用することになりました。
『エラスト
タイの 2 大学と部局間協定を結びました。
マー』を用いると青銅に比べて耐摩耗性が格段に
2015 年 6 月、福井大学産学官連携本部とタイ
向上することは実機テストで確認されていますが、 国立チャンカセムラチャパット大学人文社会学部、
その学術的裏付けのための共同研究を行うことに
また本産学官連携本部とタイ国私立カレッジオブ
なりました。
アジアンスカラーズは、研究と教育、社会貢献に
おいて、更なる相互交流を深めていくことを目的
として、MOU(部局間協定)を締結しまし
として、MOU(部局間協定)を締結しました。
チャンカセムラチャパット大学内に本学産学
官連携本部のタイ・バンコクオフィスも開所いた
しました。
産学官連携本部では、タイにおける産業人材教
育の実施、グローバル産業人材育成に関する共同
調査のほか、医工連携や社会貢献をテーマとした
国際ワークショップ等を実施してまいりした。
今回のMOU(部局間協定)を機に、さらに関
係を深めていくとともに、同バンコク拠点におい
(共同研究で使用した MSE 試験機)
本研究では、ポンプ材料の耐摩耗性を知るため
てタイを中心とした東南アジア進出企業に対する
お手伝いをできればと考えております。
に MSE 試験を行いました。MSE
試験を行いました。MSE とは Micro
Slurry-jet
jet Erosion の略称で、水と固体粒子を混
3. 事業報告
ぜたスラリーを圧縮空気で材料に高速投射するこ
平成 27 年度福井大学産学官連携本部協力会総会
とで、材料の表面がエロージョンにより損傷し、
を行いました
その損傷深さを精密に測定します。この手順を繰
2015 年 6 月 9 日(火)13
13 時 30 分より、福井
り返すことで、エロージョン(摩耗)率として損
パレスホテルにて平成
パレスホテルにて
27 年度福井大学産学官連
傷速度を比較します。
携本部協力会総会を行いました。
携本部協力会総会を行いました。
平成 26 年度事業報告と収支決算報告、平成 27
反応で除去)
。これまで酸化ビスマスは、周りの環
年度事業計画案と収支予算案、役員選出の各議案
境の影響を受けにくく、安定しているという特徴
につきまして、異議なく承認されたことをご報告
を持ちますが、大きいスケールでしか作製できま
します。
せんでした。
許研究員は、酸化ビスマスをナノスケールで作
製することに成功しました。またナノスケールで
ありながら、いろいろな形の光触媒の酸化ビスマ
スを作製できるとのことです。
許研究員の今後の活躍を期待していくととも
に、本学産学官連携本部研究員は研究を通して、
社会に貢献してまいります。
(米沢本部長による事業報告と活動方針の説明)
総会終了後、設立 20 年を記念いたしまして、
記念講演会と交流パーティーを行いました。記念
講演会はアイテック株式会社代表取締役会長の黒
田一郎様と福井県工業技術センター主任研究員の
増田敦士様にご講演をいただきました。
(許 章煉 研究員)
黒田一郎様には、福井県の眼鏡産業の現状や将
来のビジョンだけでなく、本学産学官連携本部へ
の期待もご講演いただきました。
増田敦士様には、
5.お知らせ
福井大学や県内企業との共同研究の事例を交え、
イノベーションジャパンに出展します
繊維産業の新たな展開に関して、ご講演いただき
2015 年 8 月 27 日~28 日に東京ビックサイト
にて開催されるイノベーションジャパン2015に、
ました。
本学産学官連携本部の岡田敬志特命助教が出展し
4.お知らせ
ます。出展タイトルは『溶融・分相技術を用いた
産学官連携本部に研究員が着任しました
希少金属のリサイクル』です。
2015 年度より本学産学官連携本部において、
新
産学官連携本部は今後も技術・研究シーズを社
しく研究員が配属されました。新しく配属された
会に広め、産業界の活性化に貢献していきます。
研究員は下記の三名になります。
・許 章煉 研究員
・永野 聡 研究員
・PETER HUGHES 研究員
今回は許章煉研究員を紹介します。許研究員は
本大学大学院で博士号を取得されました。博士の
研究内容は『新規可視光応答型光触媒の作成・メ
カニズム研究及び応用』です。
本研究は、可視光応答性の光触媒となる酸化ビ
スマスをナノスケールで作製することを目的とし
た研究です。光触媒とは光が当たることにより、
触媒表面に接触してくる有害な物質を除去する材
料です。用途としては、ガラス表面のコーティン
グ材などがあります(ガラス表面の汚れを光触媒
[今後の予定]
8 月 5 日・9 月 2 日・9 月 9 日
水曜測定会(協力会企業向け機器講習)
会場:産学官連携本部Ⅱ号棟 3 階・オープン R&D
ファシリティ 1 階
8 月 27 日~8 月 28 日
イノベーションジャパン
会場:東京ビックサイト
9月1日
新技術説明会
会場:JST ホール(東京:市ヶ谷)
(平成 27 年 8 月 3 日発行)