二つの「定員適正化計画」共通の欠陥

Q 11
人員削減計画(職員適正計画)があるから、保育士がどんどん嘱託職員(臨
時)になるのは、仕方がないと言うのは本当ですか?
それはウソですね。
「職員適正計画」には「保育士だけを減らす根拠」は、何一つ書かれておりません。
ところが、「職員適正計画があるから町職員を減らさなければならない」と言う言
い方で、「重点的に減らされて来た」のが保育士でした。
それは「民営化」の名の下に、町立の「認定こども園」をつぶし、町職員の保育士
をゼロにする為の理由の一つにされたのが、「職員適正計画」だったのです。
平成18年の合併により安平町が出来ました。
この10年間、役場には31名の新採用がありましたが、保育士の新採用はゼロだ
ったのです。
保育士は、民営化のために、職員適正計画を根拠に「狙い撃ち」にされ
定員削減の「犠牲」にされたのです。
そもそも「職員適正計画」には、肝心なことが書かれていないのです。
「職員適正計画」には、以下の2つあります。
1つは、「安平町職員定員適正化計画」(計画期間:平成20年度~平成24年度)
2つ目、「安平町職員定員適正化計画」(計画期間:平成25年度~平成29年度)
これは、平成18年度に合併する際に「定員純減5.7%(5年間)」と「退職者
5名に対して採用者1名」を実施する事が決めていたことにより作られたものです。
二つの「定員適正化計画」共通の欠陥
合併して2年経ってから作られたのが、1つ目の「定員適正化計画」でした。
現在は、第2次の「定員適正計画」の進行中ですが、この2つの「計画」には、
共通した欠陥があります。
欠陥1,これからどの部署をどれだけ減らすのか。将来何人で行っていくのか
など、担当課ごとの計画・ビジョンが全く書かれていないのです。
各課の住民の要求との関係はどうのように調整するのか。減員になった
部署をどのような体制で補うのか。また、減員と必要な機構改革をどう
行うのか等々は、各部門の必要人数を軸にした記載は全くありません。
最も望ましいのは、
「職員定員適正化計画」で各担当課の減員目標を定め、
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それに対する対策や必要な組織改革も示し「総合的な方針と個別の方針」
と「目標と対策」を含めて書かれるべきものです。
なぜなら、そうしなければ、町民には、何も見えないからです。
ただ、「減らす」と言っていることだけしか伝わらないのです。
欠陥2、第2次計画からは、第1次計画で、どの部署《担当課》が、どれだけ
減ったのかが、ほとんどわからないのです。
区分基準が、「総務省の区分」に従っているの為だからです。
第2次計画では、職員数が、どの部門でどれだけ減ったかを数値化し
てまとめていますが、それは、総務省の「定員管理調査の区分」によ
るものであり、実際の安平町の行政区分によるものではありません。
ですから、保育士の場合、教育委員会所管になっているのに、「教育部
門」ではカウントされず、福祉関係の「民生部門」でカウントされて
います。
因みに、H20~H24の間、定員が最も減った部門が、民生部門で
「-5」となっております。
他の部門が「0から-2」にあることと比較すれば、保育士の減員の
多さを反映していると見て良いのではないでしょうか。
今までの説明を読めば、明らかです。
保育士の「狙い撃ち削減」は、
「定員適正化計画」によるものではありません。
「定員適正化計画」には、「保育士だけが特別」に、多く削減される
ことは書かれてはおりません。
「保育士の全員削減」は、町長の「虚偽発言」に基づく政策
(「民営化方針」)に基づくものです。
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