平成28年3月 北海道警察における 女性職員の活躍の推進に 関する特定事業主行動計画 【計画期間:平成28年4月1日 ~平成33年3月31日】 北 海 道 警 察 北海道警察における女性職員の活躍の推進に関する特定事業主行動計画 第1 計画の趣旨 この計画は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律 第64号)第15条の規定に基づき警察本部長が定める特定事業主行動計画である。 第2 計画期間 平成28年4月1日から平成33年3月31日までを計画期間とする。 第3 道警察における女性職員の活躍の現状と女性職員の活躍の推進に向けた目標 1 女性職員の活躍の現状 ⑴ 職員に占める女性職員の割合 平成27年4月1日時点における職員に占める女性職員の割合は、11.5パ ーセントであり道警察における女性職員の数は年々増加している。 しかしながら、警 察 官 に 占 め る 女 性 警 察 官 の割 合 は 、5年前の平成22 年4月1日時点の6.6パ ー セ ン ト か ら 8.6パ ー セ ン ト と上昇しているもの の、いまだ女性職員全体の割合を引き下げる結果となっている。 ⑵ 各階級・職に占める女性職員の割合 ア 幹部職員の階級・職に占める女性職員の割合 平成27年4月1日時点における警視・同相当職に占める女性職員の割合 は1.1パーセント、警部・同相当職に占める女性職員の割合は3パーセン ト、警部補・同相当職に占める女性職員の割合は5.4パーセント、巡査部 長・同相当職に占める女性職員の割合は12パーセントであり、上位階級ほ ど女性職員の割合が小さくなる。 イ 警部・同相当職及び警部補・同相当職に占める女性職員の割合 ⑵のアの事項における幹部職員の階級・職に占める女性職員の割合のと おり、上位階級ほど各階級・職に占める女性職員の割合は小さくなり、昇 任試験制度を取る中で女性職員の警視・同相当職への登用を進めるには、 現場の中核たる立場にある警部・同相当職及び警部補・同相当職に占める 女性職員の割合を増やす必要が認められるところである。 このことから、平成27年4月1日時点における警部・同相当職及び警部 補・同相当職に占める女性職員の割合を把握したところ、警部に占める女 性警察官の割合は1.2パーセント、警部補に占める女性警察官の割合は3.5 パーセント、警部相当職の主事に占める女性職員の割合は14.7パーセン ト、警部補相当職の主事に占める女性職員の割合は20.6パーセントであっ た。 2 女性職員の活躍の推進に向けた目標 第3の1の事項において女性職員の活躍の現状を把握した結果、次のとおり 女性職員の活躍の推進に向けた目標を設定する。 ⑴ 女性警察官の採用等 計画期間内に、警察官に占める女性警察官の割合を10パーセント以上とす る。 ⑵ 女性職員の登用 計画期間内に、警部に占める女性警察官の割合を2.5パーセント以上、警 部補に占める女性警察官の割合を7パーセント以上、警部相当職の主事に占 める女性職員の割合を25パーセント以上、警部補相当職の主事に占める女性 職員の割合を30パーセント以上とする。 第4 女性職員の活躍の推進に向けた体制整備 組織全体で継続的に女性職員の活躍を推進するため、別に定めるところにより 設置する「北海道警察男女共同参画推進会議」において、この計画の進捗状況を 把握し、必要な見直しを行う。 第5 女性職員の活躍の推進に向けた取組内容 1 女性警察官の採用に関する取組 ⑴ 募集活動の強化 ア 女性受験者の確保 女性警察官は、処遇や昇任の面において男性警察官と差異がないことや、 警察は女性の特性を十分に生かせる職場であることを積極的にアピール し、多数の女性受験者の確保を図る。 また、大学等で実施する採用説明会に女性警察官を積極的に派遣したり、 女性対象の採用説明会を開催するなどして募集活動の強化を図る。 イ マスコミ・ホームページの積極的活用 テレビ、ラジオ、新聞その他の広報媒体や道警ホームページを積極的に 活用し、様々な分野で女性警察官が活躍していることをアピールするなど、 効果的な情報発信活動を推進する。 ⑵ 再採用制度の活用 結婚、出産、介護その他やむを得ない事情により退職した警察官の再採用 制度について、効果的な活用を図る。 2 女性職員の登用に関する取組 ⑴ 活躍の推進に向けた配置 女性職員を配置することで、個々の女性職員がその能力を十分に発揮し、 活躍が期待できる職域には、更なる配置の拡大を図るとともに多様な職務機 会を付与することにより活躍の推進に向けた配置・登用を図る。 ⑵ キャリア形成支援 ア 研修の実施等 女性職員を対象とした研修の実施、活躍する先輩女性職員が歩んできた キャリアパスの事例や経験談を取りまとめた資料の発出等により、女性職 員の意欲を向上させ、その計画的な育成やキャリア形成支援を図る。 イ 意見交換会の実施 女性職員を対象とした意見交換会を実施し、昇任意欲や自らのキャリア 形成に関する意識を高めるとともに、女性職員のキャリアに関する意識の 実情を調査し、そこから得られる結果をその後の研修等に活用する。 3 女性職員が継続勤務しやすい環境づくりに向けた取組 ⑴ 周囲の職員の支援 ア 全職員の意識改革 今後、育児や介護に従事し、勤務時間に制限があるなどの職員の増加が 予想されることから、幹部職員を始めとする全職員が多様な働き方を理解 し、こうした職員の業務をサポートするなど相互に協力するよう意識改革 を図る。 イ 研修会等の実施 幹部職員を対象とした研修会等を実施し、超過勤務を当然とする意識や 働き方に対するこれまでの価値観を改めさせることで、女性職員が継続勤 務しやすい環境づくりを図る。 ⑵ 育児休業を取得した職員の離職防止 ア 育児休業中の職員に対する情報提供等 育児休業中の職員に対しては、適宜、部内機関誌の送付や、幹部職員に よる面接を行うなどして職場の情報を提供する。 イ 育児休業復帰時の不安の解消や実務的教養の実施 育児休業から復帰する職員に対しては、育児や職場復帰に関する相談受 理のほか、配置先、職種、勤務制限等に関する希望調査を行うとともに、 職場復帰における個々の実情、業務内容に応じた実務的な教養を行い、そ の不安の解消に努める。 ウ 育児休業復帰後の子育て支援に配意した配置及び情報の収集・提供 育児休業復帰者の配置に関しては、希望配置先の各種事情を考慮した上 で、可能な限り子育ての支援等に配意して、これを行うとともに、子育て 支援に係る情報を収集し、各種資料や掲示板等で提供する。 エ 育児支援マニュアルの活用 育児休業を取得した女性職員が、育児に関して不安なく職場復帰できる ようにするため、また、幹部職員等にも育児に関する様々な制度を理解さ せるための育児支援マニュアルを作成し、その活用を図る。 ⑶ 相談窓口への女性職員の配置 相談窓口に女性職員を配置するほか、育児や介護に従事する職員が、仕事 と育児、介護等を両立させた経験を有する女性職員に気軽に相談できる体制 を構築するなど、相談窓口を女性職員が相談しやすく、また、女性職員から の相談に的確に対応できる環境づくりを図る。 ⑷ 施設の整備 女性職員が更衣、休憩等に利用できる施設の整備改善に努め、女性職員の 増加及びその登用拡大に対応する。 第6 子育て支援行動計画との連動 1 職員の各種休暇等の取得状況 ⑴ 年次有給休暇 平成26年度における年次有給休暇の平均取得日数は、男性職員が8.2日、 女性職員が8.7日であった。 ⑵ 育児に関する休暇等 平成26年度における育児休業の取得率は、男性職員が0パーセント、女性 職員が100パーセントであった。 また、平成26年度の男性職員の配偶者出産休暇の取得率は96.9パーセント、 男性職員の育児参加休暇の取得率は10.3パーセントであった。 2 北海道警察職員の子育て支援行動計画との連動 第6の1の事項のとおり、男性職員の育児への関わりは、いまだ十分でない ことから、この計画の推進に当たっては、 ○子供の出生時における男性職員の配偶者出産休暇及び育児参加休暇の取得 率100パーセント以上 ○職員1人当たりの年次有給休暇の平均取得日数9日以上 を目標として、次世代育成支援対策推進法(平成15年法律第120号)により警 察本部長が特定事業主として策定した「北海道警察職員の子育て支援行動計画 (第三期北海道警察特定事業主行動計画)」との連動にも配意する。 第7 公表 毎年度、この計画に基づく取組の実施の状況を把握し、これを取りまとめた上 で、その結果を道警ホームページで公表する。
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