T069 2016 年 3 月 (第 1 版) 医療機器承認番号 22800BZX00095000 類別:医療用品(2)縫合糸 高度管理医療機器 一般的名称:合成吸収性縫合糸 JMDN:70409000 P(LA/CL)縫合糸 再使用禁止 2)本品の縫合糸は吸収性であるため、膨張、伸張あるいは 膨満をおこしそうな部位、あるいはさらに支持が必要な 部位の閉合には補助的手段として非吸収性縫合糸の使用 を考慮すること。 3)ほかのあらゆる異物の場合と同様、縫合糸が尿管や胆管 内の塩類と長時間接触すると結石が形成されることがあ るので注意すること。 4)使用目的に応じて、糸は十分な長さと太さものを、針は 針折れを防ぐ為に、対象組織刺通に十分な太さと長さを 用い、手技にあった適切な品種選択を行うこと。 5)縫合糸の強度規格値を上回る負荷が掛かるような部位や 手技には使用しないこと。[糸切れの危険があるため。] 6)針先と糸針接合部の損傷を避けるには、糸針接合部の端 から針先までの長さの 3 分の 1(1/3)から 2 分の 1(1/2) の部分で針を把持すること。[それ以外の部分において把 持すると針折れや針曲りの恐れがあるため。] 7)変形した針、傷ついた針は使用しないこと。[針折れのお それがあるため。] 8)針の破損は、手術時間の延長や再手術、異物の残留など の原因になる。 9)引抜き可能針付き縫合糸は適度な力で針が糸から抜ける ように設計されているので、取扱いに注意すること。 10)持針器は使用針にあったサイズ、機能のものを使用する こと。 11)縫合糸を取り扱う場合、鉗子や持針器などの手術器具で 糸を押しつぶしたり器具に糸を絡めたりして縫合糸を傷 つけないこと。[傷ついた縫合糸は、糸切れや糸裂けが起 こる恐れがあるため。] 12)取り扱い時に糸を傷めないよう手袋、ガーゼ等で摩擦し ないこと[傷ついた縫合糸は、糸切れや糸裂けが起こる恐 れがあるため。]。 13)縫合針を操作する際は、偶発的な針刺し事故を防止する ために、術者は細心の注意を払うこと。[汚染された針に よる穿刺が起こると血液感染の危険があるため。] 14)本品を使用する場合は確実に結ぶこと。本品のようなモ ノフィラメントを結ぶときは、結節の回数を増やすと特 に有効である。 15)使用済みの針は、内容物が何であるか明記された容器に て廃棄すること。 16)本品を結膜及び膣粘膜に使用した場合は、必要に応じて 抜糸すること。[縫合糸組織癒合後も残留すると、局所刺 激がおこることがあるため。] 17)状況によっては、(特に整形外科手術などでは)術者の 判断によりギプス等の外部固定を考慮すること。 18)表皮下の縫合では、できるだけ深部を縫合すること。[吸 収に伴って発生する紅斑や硬化を最小限に抑えるため。] 【禁忌・禁止】 適用対象(患者) 1)本品に感作又は金属アレルギーを示す患者には使用しな いこと。 使用方法 1)本品は吸収性なので長期にわたり縫合糸での結合が必要 とされる部位には使用しないこと。[本品の縫合糸は吸収 性 で ある こと から 、必 要 な接合 強 度を 維持 でき ない た め。] 2)本品は、恒久的な維持が必要な補綴材、すなわち心臓弁 や合成移植片などとの接合には使用しないこと。[本品の 縫合糸は吸収性であることから、恒久的な維持が必要な 補 綴 材と 人体 組織 、ま た は補強 材 どう しの 接合 にお い て、必要な接合強度を維持できないため] 3)心臓血管手術、神経組織等に使用しないこと。 4)再使用禁止 【形状・構造及び原理等】 1.形状・構造等 1)本品はモノフィラメントの吸収性縫合糸で滅菌済み品で ある。針付きのものと針無しのものがある。また、針と 糸が分離するものがある。 2)構造等:EP 基準に準拠 直径(mm) 7-0 6-0 5-0 4-0 3-0 2-0 0(1-0) 1 2 0.050~0.094 0.095~0.149 0.150~0.199 0.200~0.249 0.250~0.339 0.340~0.399 0.400~0.499 0.500~0.570 0.571~0.610 オーバーサイズ 0.029 0.070 3)主原料 1)糸:ラクチド-カプロラクトン共重合体 2)針:ステンレス鋼 2.原理 糸固有の抗張力により、縫合・結紮・支持する。 本品の抗張力の低下及び吸収の過程は、加水分解によるもの であり、体内に吸収・代謝される。 本品の平均抗張力は、EP で定める結節抗張力に対し、開封 時は約 150%、加水分解後 2 週間後で約 125%を示す。本品 は、12 週から 16 週の間でほぼ完全に分解される。 2.不具合、有害事象 本品は使用に際し、以下のような不具合・有害事象が考 えられる。 1)不具合 a)糸切れ b)針折れ 2)有害事象 a)ステンレス鋼又はクロム及びニッケルなどの鋼製金属に対し て過敏体質の患者でのアレルギー反応 b)高齢者、栄養状態の悪い患者、衰弱した患者、癌、貧血、肥 満、糖尿病、感染等で創傷治癒が遅い患者の縫合不全 c)創傷裂開 d)縫合部位における、急性炎症反応、出血、組織反応、肉芽 組織やケロイドの形成又は組織液の貯留を見ることがある。 e)患者によっては縫合糸突出や吸収の遅延が起こることがある。 f)創部の感染 g)本品は吸収性縫合糸であるが、体内では一時的に異物反 応を引き起こすことがある。 【使用目的又は効果】 術部の縫合 【使用方法等】 手術時必要数をとり、一般的な縫合方法により使用する。 【使用上の注意】 1.重要な基本的注意 1)高齢者、栄養状態の悪い患者、衰弱した患者、創傷治癒 の遅延が考えられる患者への使用は考慮すること。 1/2 T069 h)皮膚用縫合糸が 7 日間以上組織に残留した場合、局部的 に起こる炎症反応。 【臨床成績】 目 的:一般外科における縫合、吻合および結紮など、縫合糸 としての有効性及び安全性を評価する。 期 間:平成 14 年 3 月~平成 17 年 3 月 症 例 数:80 症例(2 施設) 評価方法:安全性、有効性及び操作性を評価したのち、有用性を 総合的に評価する。 有 用 性:98.75%(79 症例において有用以上の評価が得られた) 不 具 合:創哆開 【保管方法及び有効期間等】 1.保管方法 1)高温、多湿、直射日光及び水ぬれを避けて室温で保管す ること。 2)包装材料に傷をつけたり、ピンホールを生じさせないよ うに取り扱うこと。 3)製品に記載してある使用期限を確認し、使用期限を過ぎ たものは廃棄すること。 4)開封後、使用しなかったものは廃棄すること。 2.有効期間 1)使用期限は本品の包装に表示されている。[自己認証による] 【主要文献及び文献請求先】 文献請求先 株式会社 クラウンジュン・コウノ 〒113-0033 東京都文京区本郷 3 丁目 43 番 16 号 電話番号:03-3813-7411 【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等】 製造販売元 株式会社 河野製作所 電話番号:047-372-3281 製造業者 株式会社 河野製作所 2/2
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