成 27年 度 改 正 以 外 の 法 人 税 関 連 の ポ イ ン ト

平成 年度改正以外の
法人税関連のポイント
外国税額控除の対
象となる外国税額
【ポイント】
●外国税額控除の対象となる外国税
額であるか否かを確認する必要が
ある。
り広く捉えられており、寄附と認定
範囲は、一般にいう寄附金の範囲よ
このように法人税法上の寄附金の
ことも重要である。
区分のどこに該当するかを確認する
異なるため、支出した寄附金が次の
金算入限度額は寄附金の区分により
控除の対象とはならない。
ている部分は、原則として外国税額
●租税条約による限度税率を超過し
される可能性がある経済的利益の供
② 特定公益増進法人に対する寄附
金および認定特定非営利活動法人
等に対する寄附金
外国税額控除の対象となる外国法
○ ポイント解説
ので注意する必要がある。
期限が設けられている場合がある
必要がある。
また、適用については
除の適用があるか否かを確認する
●租税条約によるみなし外国税額控
●法人税法上の寄附金の範囲は、一
与等がないか否かを確認することは
場では、外国子会社に親会社の従業
【ポイント】
般にいう寄附金の範囲より広いた
●国外関連者に対する経済的利益の
員が出張した場合の当該出張者の人
件費ならびに出張費用等が寄附金
供与の有無を確認することが重要
である。
(もしくは移転価格税制に基づく加
算 )と 認 定 さ れ る ケ ー ス が 目 立 つ た
て、確定申告書において適切に処理
人税とは、外国の法令に基づいて外
法人税法上、寄附金の額とは、「寄
することが重要である。さらに、外
③ 一 般 の 寄 附 金
(前 記 以 外 の 寄 附
金)
附金、拠出金、見舞金その他いずれ
国子会社への出向者に係る給与の較
るわけではない。その一方で、次の
め、該当するケースの有無を確認し
の名義をもってするかを問わず、内
差 補 填 に 係 る 負 担 部 分 に つ い て も、
前記のうち、①は全額、②および
租税については外国法人税に含まれ
① 超過利潤税その他法人の所得の
特定の部分を課税標準として課さ
のすべてが外国税額控除の対象とな
る税となるため、外国で課された税
国またはその地方公共団体によって
国法人が金銭その他の資産又は経済
その負担部分が十分に吟味されてい
③については、一定の損金算入限度
るとされている。
法人の所得を課税標準として課され
的な利益の贈与又は無償の供与をし
ないような場合には、寄附金と認定
額が認められているが、④および⑤
④ 完全支配関係を有するグループ
内の寄附金
た場合における当該金銭の額若しく
されるケースがあるため留意する必
る。
⑤ 国外関連者に対する寄附金
は金銭以外の資産のその贈与の時に
については、全額が損金不算入とな
限度額が設けられているが、当該損
また、寄附金には一定の損金算入
要がある。
とされている。
そ の 供 与 の 時 に お け る 価 額 」を い う
おける価額又はその経済的な利益の
○ ポイント解説
① 国または地方公共団体に対する
寄附金および指定寄附金
重要である。特に、近年の実務の現
27
め注意する必要がある。
寄附金の範囲
第2章
16
経理情報●2016.4.1(No.1442)