(別紙様式) 研修者の所属 会津若松市立城西小学校 職・氏名 教諭 吉野

(別紙様式)
研修者の所属
会津若松市立城西小学校
職・氏名
派遣先企業等
会津天宝醸造株式会社
1 はじめに
企業での仕事が勤まるのか不安な気持ちであったが,研修を終
えた今は,楽しく有意義な内容であった。今後,学校現場で生か
すことができるヒントを学ぶことができた。
教諭
吉野
徹
2 主な研修(業務)内容
(1)会津天宝の歴史,品質管理,工場等での研修
(2)天宝卸(遠藤米穀店)での米の集荷等の研修
(3)天宝卸(日新町配送センター)での納品業務等の研修
3 研修の成果
(1)会津天宝醸造の歴史と伝統から【基軸と原動力】
【米の集荷作業】
伝統を受け継ぐとともに,時代のニーズを見極め,新しい伝統を創り上げる。学校教育に
おいても,コマの軸のようにぶれることのない基軸と,時代の変化に柔軟かつスピーディー
に対応できる豊かな発想とフットワークが求められる。その原動力は,人である。保護者の
ニーズやクレームへ対応,児童への指導(ほめる,やらせる,まかせる),しかり方,日常的
なコミュニケーションなど,すべて人である。その信頼関係が豊かで確かなものとなること
で,原動力が生まれ,回り続けることができる。
(2)天宝卸(遠藤米穀店)から【適切な判断と段取り,コミュニケーション】
様々な作業が一度に重なり,忙しいときでも,短時間で適切に判断し,段取りを立てる必
要がある。問題なく作業がすんで当たり前。できなければ誰かに迷惑をかけたり,信用を失
ったり,事故が起きたりする。リーダーによる決断と指示だけでなく,些細なことでも全員
が情報や予定を共有し,確認し合うコミュニケーションが重要である。
(3)天宝卸(日新町配送センター)から【チームワークと危機管理,プラス1】
複雑で多岐にわたる業務を滞りなく進めるためには,組織的な対応が求められる。学校で
も,教職員の一人一人の持ち味やよさを把握しながら,適切な役割分担を行うとともに,教
職員のチームワークをよくすることが重要である。全員が「プラス1」の考えを持ち,最低
限の自分の仕事のほかに,他の仕事も助け合える(補い合える)ことが大切である。そして,
欠点や失敗を指摘し合うのではなく,互いによさを認め合える職場づくりが重要である。
(4)研修全体から【「やりがい」とよりよい職場環境づくり】
自分の仕事が,一緒に働く仲間や組織,社会全体を支えていることに気づき,自覚できた
とき,自己存在感が持て,そして「やりがい」が生まれる。組織のリーダーは,日頃の社員
の仕事ぶりをよく観察し,些細なことでもプラス面から評価することが重要である。
さらに,社員のモチベーションを高めるためには,よりよい職場環境を整えることが必要
である。社員が健康的で安全に,そして心の余裕を持って仕事ができるように,できる限り
人員を増やしたり,設備を整えたりする努力が,組織のリーダーには求められる。それがひ
いては,作業の効率化や生産性の向上につながり,組織の維持発展となる。
4
おわりに
わずか4ヶ月間の研修であったが,極めて充実した日々であった。そして何よりも,これ
までの学校現場と自らの教育実践のあり方を改めて問い直す貴重な機会となった。そして,
会津天宝醸造の方々をはじめ,農家や運送業者の方々,お世話になった多くの方々との出会
いは,私にとって貴重な財産となった。
最後に,今回の研修の機会を与えてくださった福島県教育委員会,会津若松市教育委員会,
そして研修を支えていただいた現任校の校長先生をはじめ諸先生方に心から感謝したい。