第13回 (2015/07/16)

工業熱力学演習問題
平成 27 年 7 月 16 日 (木)
各問題は 10 点。
【問題 1】
◦
◦
高温の周囲 30.0 C の中で働き、低温-7.00 C を維持しているカルノーサイク
ル冷凍機がある。この冷凍機の C.O.P.(動作係数) はいくつか
【問題 2】
内燃機関のサイクルは定圧、定容、複合サイクルで模擬される。これらのサ
イクルの区別と点火方式との関係について述べよ。
【問題 3】
内燃機関と外燃機関の違いについて述べよ。単に外で燃える内で燃えるでは
採点されない。外燃機関の例を 2 つ以上挙げよ
工業熱力学演習問題解説
平成 27 年 7 月 16 日 (木)
【解説 1】
冷凍機の C.O.P. は、εr =
εr =
Q2
であるので、この式を変形する。
W
T2
Q2
Q2
=
=
W
Q1 − Q2
T1 − T2
となり、温度を代入すれば、C.O.P. は求められる。
しかし、いまだに冷凍機の COP が Q2 /W であることを学習していない人が
いる。
C.O.P. は 7.19 。
【解説 2】
内燃機関のサイクルが定圧、定容、複合サイクルと言われるのは、加熱 (爆
発) 過程がどのようにシミュレートされるかによる。非常に短い時間で燃焼し
た時にはピストンは止まって見えるので定容変化、短い時間に燃焼させるた
めに火花を用いている。一方、遅く膨張しながらも燃焼によって圧力をます
ので、結果として定圧変化になっている。これは圧縮点火の特徴である。
「定容サイクルは、ガソリンを使って火花点火である」という説明は題意に
則していないので、ダメ。上のように、
「ガソリンを使って火花点火であるの
で短い時間に爆発過程が終わるので定容燃焼となる。」と説明すべきである。
【解説 3】
内燃機関は一つの容器内で圧縮・点火・爆発・膨張させるのに対して外燃機
関では、圧縮・点火・爆発・膨張の場所がそれぞれ異なる場所で行われる機
関である。そのため外燃機関は間欠燃焼ではなく連続燃焼機関である。外燃
機関としては、スターリングエンジン、ジェットエンジン、ロケットエンジン
などがある。