ゴム相場下落の背景 その8 日本の在庫圧迫感 (山本) 北辰物産株式会社 『波動展望の部屋』 http://www.hoxsin.co.jp/hadoutenbou/ 作成:山本 毅 [email protected] ☎ 0120-253-277 上右図は東京ゴム先限週足と全国営業倉庫在庫の推移比較である。2011年前半にかけて は5000トン弱から1万トン程度までの水準だったものが、2012年には15000トン、さらに2014円 には2万トンを超える水準まで膨らんだ。この二度の在庫急増が2011年の暴落、さらに2013 年後半から14年9月にかけての相場下落と逆相関している。 景気後退、需要低下により、在 庫が膨らんだ、またその逆に在庫投資の当てが外れて相場の重石となる、あるいはそれらが 負の連鎖となっていることが長期の下落からなかなか脱却できない背景と言える。 左図表は日本の天然ゴム消費推移であるが、8月の盆休みと12月の年末休業による減少 期はあるものの、ほぼ、通年を通して需要は横ばいである。また2010年以降は漸減傾向にあ り、2012年以降は前年同月比でプラスとなる月が少なくなっている。その一方で在庫のトレン ドは右肩上がりである。日本の需要がゴム相場をけん引することは難しそうだ。 48
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