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はじめに
上腕骨外科頚骨折術後瘢痕を呈し
肩関節可動域制限を来たした症例
医療法人社団 博翔会 五香病院
理学療法士 渡辺春香
外来移行時
ベッド~肩峰の高
さ:8横指
(背臥位姿勢)
肩関節屈曲
Active30°
肩関節前方組織への介入で改善が得られま
せんでした。
再評価を行い胸郭の可動性・代償動作に着
目し可動域の拡大がみられ、職場復帰(ク
リーニング屋)も可能でした。
セルフエクササイズ(胸郭可動域訓練・金再
教育)にも協力的で改善が得られました。
私の考え・指導した事について発表させて頂
きます。
介入時
印象
全体的に筋緊張↑
挙上時の抵抗感もみられる
肩関節前方突出位
リハビリとして
前方組織ストレッチ・反復収縮にて筋力・緊張
の改善はかる
肩甲帯のアライメント不良
繰り返し…
Passive60°
棘突起~肩甲骨
内側縁の距離:
7横指
(安静座位)
リハビリに来るたびに緊張は戻り
抵抗感もある
可動域も戻ってしまう
仮説
再評価
注目したのが
胸椎後弯
代償動作
小胸筋・前鋸筋の機能を整える
事で上方回旋・下方回旋が反
作用し、肩甲骨を固定する
大胸筋が働きやすくなる
肋骨の挙上
上位肋骨の下制
肩甲帯のアライメント
不良
小胸筋・大胸筋・前鋸筋
の筋短縮
姿勢修正にいたる
胸郭可動域訓練
胸郭アプローチ
肋骨のmobility↑
大胸筋・小胸筋・前鋸筋の
筋短縮改善
肩甲帯のアライメント改善
胸椎のみの屈曲→×
腰椎の屈曲、肩甲骨の外転→○
(肋骨全体・肩関節の動きを促す)
肩甲帯の固定↑
代償動作、正常な肩の運動の獲得
外来移行時
CKCにて肩甲骨の内
転を意識する
肩関節挙上→×
肩甲骨の内転→○
(斜走方向に動かし、胸郭の伸張性を
促す)
介入から約1か月後
求心位を保ちながら
屈曲運動
肩甲帯挙上→×
出現したら高さを調節
CKC
おわりに
まとめ
セルフエクササイズに協力
的であったため早期に拡大
姿勢不良も
影響し胸郭の
可動性は低
い
正常な学
習を促す
瘢痕により代
償動作がみら
れる
可動域改
善・肩甲
帯のアライ
メント修正
筋へ学習する事でcuff
の筋機能の改善に至る
改善が得られないため早期に再評価を行い姿勢修
正・代償動作に介入する事で可動域改善が得られ
ました。引き続き自主トレを促しリハビリとしては、可
動域訓練・筋力訓練にて訓練を実施しましたがそれ
以上の可動域拡大は得られませんでした。みなさん
の着目する所・治療ポイントを教えて頂けたらと思い
ます。
それに伴い健側(右側)の
可動域の拡大
本症例報告の作成にあたり協力して頂いた症例様、
ご指導いただいた方々に心より感謝申し上げます。
職場復帰も可能