電子分野 平成26年度経常研究 EMI自動測定の高機能化を実現するソフトウェアの開発 担当部所 : 栃木県産業技術センター 機械電子技術部 背景 様々な局面で電磁波が利用される局面が増え、複数の電子機 器が同一環境下で利用されることが増えてきている。そのような 電磁波環境下で電子機器を誤動作しない、誤動作させないため にEMC対策はますます重要となってきている。 そこで、本研究においては、既存の内製EMI自動測定ソフトウェ アを、測定速度を損なわず、かつOSや開発環境に依存しないよ う再実装し、更に利便性の高い機能を追加した新規ソフトウェア を開発する。 電波暗室 測定対象 アンテナ ターンテーブル アンテナ昇降機 GPIB接続 スペクトラムアナライザ 測定用PC レシーバ EMI自動測定の構成 研究目標と結果 研究目標 ● 従来測定ソフトウェアの優位点である測定速度を損なわずに新機能を実装した新規ソフトウェアを 開発する。そのソフトウェアを二つ以上のOSで動作させる。 実施内容 ①測定するべきノイズ推定機能の実装 EMI測定は、以下の手順で実施している。 (1)スペクトラムアナライザによって広帯域を掃引し、 ピークホールドでノイズのピークを測定する。 (2)その波形から高い値のノイズを見出し、一番高い値 を示すターンテーブル位置とアンテナ高さで、単波長 を測定するレシーバによりQP測定する。 本研究では、最初のスペクトラムアナライザによるピー ク測定の際に、ターンテーブル位置とアンテナ高を記録 することにより、QP測定すべき周波数、ターンテーブル 位置、アンテナ高を推定して列挙する機能を実装した。 ②OSに依存しないソフトウェア開発 今後OSや開発環境のバージョンアップに対する ソフトウェアの対応を容易にするため、複数のOS に対応できるフリーの画面描画ライブラリSDLを用 いて作成した。これにより アプリケーション GPIBを制御する部分を 除き、コンパイルし直す SDL GPIB制御 (共通) (OS毎) ことによりWindows、 Linux上で本ソフトウェアが OS 動作することを確認した。 (windows,linux,MacOSX,andoroid等) ソフトウェア構成図 ③新機能の実装 結果データのPDF出力 機能、複数グラフの重ね 合わせなど、利便性の 高い機能を実装した。 ソフトウェア外観 ノイズの列挙 PDF出力 まとめ ●将来を見据えOSに依存しない形で開発した。 ●従来のEMI測定ソフトウェアに利便性の高い新機能を追加し実装した。 御来場の皆様へ 問い合わせ先:栃木県産業技術センター 機械電子技術部 TEL 028(670)3396 本研究で開発したソフトウェアは、電波暗室の機器開放時に利用可能になれます。 今後機能の追加も考えておりますので、御要望等あればお気軽に御相談ください。 Industrial Technology Center of Tochigi Prefecture
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