IDFホームページ(http://www.fil-idf.org/)をJIDF事務局が翻訳 チーズ製造と熟成における食塩の重要な役割に関する情報を公開 2014年4月1日、ブリュッセル チーズの製造工程で食塩が果たす役割を理解することは、新しい減塩戦略を展開する うえで非常に重要です。国際酪農連盟(IDF)は、「チーズの製造と熟成における 食塩の重要性」と題するモノグラフ(小論)を発刊しました。これは著名な専門家が いま入手可能な最新の科学的知見を基に編集したものです。 このモノグラフでは、世界の酪農乳業(グローバルなデイリーセクター)がヒトの健 康に及ぼすナトリウム摂取の影響力を認めています。心臓血管や冠動脈の心臓病や心 臓発作のリスクを減らすためにあらゆる食品からナトリウムを減らすという世界保健 機構(WHO)の推奨にも則しています。 食塩は有害な細菌の増殖を阻止することによる食べ物の保存、技術的な特性や機能性 の向上のために数千年の昔から用いられてきました。そして紹介が遅れましたが、決 して軽んじてはならないことは、食塩は味をつくり風味を向上させるということです。 これらの理由により食塩は多くの食品において広く用いられています。 ナトリウムが果たす役割が、異なる食品において大きく異なることがこのIDF新刊 書で説明されています。ナトリウム摂取量の低減戦略をつくるとき、この点を考慮す べきです。「チーズのような食べ物では、食品安全と技術的/機能的な必要性から食 IDF Press release – October 2013 塩の削減が制約を受けます。ある種の乳製品で示されたように、食品のマトリックス はナトリウムの血圧に与える影響を軽減する場合さえあり得ます。」と、カナダのラ バル大学 INAF/STELA 栄養機能性食品研究所、Paul Paquin 博士は述べています。 「ある種の食品、例えばチーズの様な食品では、チーズ以外の食品に比べてプロセス が相当ややこしくなります。チーズの食塩含量を減らすには、チーズという食品の安 全性と品質に悪影響がでないように、また消費者の好みに幅をもたせるために慎重に ことを進めなければなりません。さらには、製造工程により一層の工夫が必要です。 今日においても、相変わらず食塩の添加はチーズ製造工程の不可欠な部分となってい ます。」と Paquin 博士は語っています。 これらを斟酌すると、世界中の消費者が大いに愛し、豊富な種類に富むチーズの安全 性、風味および栄養価値を保持する食塩の添加を管理する上で、この報告書はチーズ を一層深く理解させてくれます。 この新しいモノグラフは、食品安全という分野で食塩低減の効果に関する研究がより 一層求められると結論付けています。 IDFは世界の酪農乳業の道案内人となり、革新技術の開発と健康で栄養価が高く持 続可能な食品を消費者に届けることに努力してゆきます。 -終わり- 翻訳:JIDF事務局 IDF Press release – October 2013
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