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ウイメ ンズ
第68号 1998年 8月 25日
Woment Books
ブ ックス
8月 25日 発行
女性の本の情報誌・ウイメンズブック友の会会報
ウイ メ ンズブ ックス トア
発 行 所
有限会社 松 香 堂 書 店
本
社 〒604_0024京 都市中京区下妙覚寺町185-804
・祝日休み TEL 075‐ 2531860]継 253‐ 1861
土。
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天満橋店 〒540_lX108大 阪市中央区大手前 1丁 目3番 49号
ドーンセンター内
水曜定休・ 祝 日代休あり
TEL・ FAX 06-910-6115 TEL 06-910-8627
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本誌 か らの無断転載・ コ ピー はお
断 りいた します。
フェ ミニズム・ 女性学 …Pl
結婚…P3
仕事 …P2
家族 。
こころ 。癒 し…P5
女性 。子 どもに対す る暴力…P4
か らだ…P7
子育て…P6
女性史…P7
エ ッセイ・ 文学…P9
自伝・ 評伝…P8
高齢問題 ……P9
その他……P10 資料 ……P10 雑誌 ……Pll 文庫 になった本……Pll
こに表 示 してある価格 は、便宜上消費税 5%を 含んで います)
『 ジェンダーを学ぶ』
フェミニズム・ 女性学〕
〔
堤 か なめ 窪 田由紀
海鳥社 1998年 5月 1890円
『 ウ ー マ ン・ ライ フ
ー ジェ ンダー はいかに して形成 され るか』
バ ー ニ ス・ ロ ッ ト 西村恕彦監訳
日本評論社 1998年 5月 4935円
女性 が胎胚 して か ら死 を迎 え る まで一 生 を通 して、
「 女性」化 されて い く文化的装 置 を、 丹 念 に徹 底 的 に
北九州市 の「 ウイメ ンズカ レ ッジや はた」 の講 義 を も
とに作 られ た本。法律、心 理、 ことば、政治、運動史、
性暴力、高齢化 な ど、多 岐 にわた る内容。学 び、考え、
そ して生 き方 を ど う変 えて い くか とい う展望 を込 め て
九州 か ら発信す る。
実証 し分析 して い く。女性学研究 に欠 かせない労作 。
各章 ごとに検討課 題 と して設 間 を付 記 して いる。
‖真知子
「 女 ら しさ』
S・ ブラウ ン ミラー
森 陽子
日本女性学研 究会「学校 と女性学」分科会企 画
幾 島幸 子・ 青 島淳子訳
勁草書房 1998年 7月 3465円
自他 ともに認 め る フェ ミニ ス トが、歴 史 的、文 化 的 に
つ くられて きた「 女 らしさ」を徹底解剖 す る。体、髪、
服、声、皮膚、動 き、感情、野心 の要 素 が「女 らしさ」
を構成 す る。 女 た ち の 「 自由 な選 択 」 を阻 ん で きた
「 女 ら しさ」 は、 しか し、女 性 自身 に と って も矛 盾 に
み ちた「 一 筋縄 で はいかない」 もので もあ るとい う。
明石書店 1998年 4月 2625円
ジェ ン ダー・ フ リーの教育 を具 体 的 に提案 して い る。
第 二部 で授業実践 の報告、第 Ⅱ部 で実 際 に授業 を進 め
て い くた めの考 え方、 テキス ト、参 考 資料 などを 提 示
しなが ら、実践 の方 法 を述 べ て い る。中学校 。小 学 校
の先生 は御一 読 を。
第68号 1998年 8月 25日
ウイメンズ ブ ックス
『 出産 と身 体 の近 世』
四訂版〕
』
『 私 の「 女性学」講義 〔
沢 山美 果子
勁草書房 1998年 5月 3045円
近世 の女 性 の 身 体 観 を歴 史 的 に見
直 し、 当事 者 で あ る女性 自身 の 産
む 。産 ま な い とい う、 あ る種 の 自
己決定 が 、 や が て管理 の 対 象 と さ
れて い くプ ロセ スを た ど る。 著 者
小松 満貴子
ミネル ヴ ァ書房 1998年 4月 2940円
女性学 のテキス トと して、定評 のあ る本書が、最 近 の
動 向 と新 デ ー タを挿入 して改訂 され た 。「女 性 学 とは
何 か」 か ら、職場 。労 働、家庭、地域 社会 な ど各 章 と
も解 り易 く書かれた入門書。
の意欲 が、文献 の読 み こみ作業 の 中 か ら伝わ って くる。
『 日本絵画 の 女性像
― ジェ ンダー美術史 の視点 か ら』
〔
仕
事〕
『 イ ンター ネ ッ トSOHO入 門』
岡崎桂子
池 田忍
NECク リエ イテ ィブ 1998年 4月 1365円
筑摩書 房 1998年 5月 1155円
日本美術 史 にお け る ジェ ンダ ー の 視
点 に立 つ 研 究 は始 ま ったばか り。 そ
イ ンター ネ ッ トの普及 で、1人 で オ フ ィ スを持 つ 人 が
増 えた。仕事 の獲得方 法 か ら税金 の 申告 まで、 SOHO
の入 門書。著者 も脱 OLし たSOHOオ ー ナ ー。
の さきが け とな る一冊 。絵画 は いつ
の時代 も政 治 的 な存在。男 と女 の 力
『 NPOの 可能性』
関係 を写 し出 しはす るが、見 方 は一 つ の女性像 だ けで
はない ことを論証 して いる。
宝塚 NPOセ ンター編
か もがわ出版 1998年 7月 600円
宝塚 NPO設 立記念 フ ォ ー ラ ムで の 講 演 を冊 子 に ま と
『 新版
フ ェミニ ズム事典』
リサ・ タ トル 渡辺和子監訳
本 間正明
上野千鶴子
め た もの。上野 の NPO法 人 と企 業 法 人 の違 い に対 る
見解 は明快 だ。NPO法 案 を付記 して い る。
明石書 店 1998年 6月 5250円
1991年 に発 行 され た翻訳版 の新版。原著出版 後 の フ ェ
ミニ ズムの変 容 に伴 い、説 明 の変 更、新 たな事 象 が追
加 されて い る。
「 女 は働 かなければな らない
一第 二 次世界大戦 とアメ リカ の女性』
ドリス・ ウ エザ ー フォー ド 永 島利 明訳
光人社 1998年 4月 2100円
『 フ ェミニ ズムが 問 う王権 と仏教
―近代 日本 の宗教 と ジェ ンダー』
源 淳子 三一 書 房 1998年 7月 2,415円
我 が国 の近代 か ら現在 にまで 、権力 を支えた天皇制 、
「家」制度 、
「 国家」が、 どの よ うに作 り出 され た か を
分析す る力作。仏教教団 と天 皇 制 との結 び つ き、「 国
体」 イデオ ロギ ーが ジェ ンダー に与 えた影響 な ど、 た
たみか け るよ うに近代 日本 と宗教、思想 モ ラルの 本 質
第 二 次世 界大戦中 の ア メ リカ女性 の生活。家庭 や 前 線
で女性 た ち も闘 った。従軍看護婦、兵 士、将 校 、 兵 器
工 場 な どで仕 事 を こな した。女性 た ち は 自立 し、 責 任
を 自覚 して い く。
「 改正 男女雇用機会均 等法 による女 性社員の能力活用J
安藤幸子 中央経済社 1998年 7月 1890円
均等法 の新 旧対照表 もつ けて、改正 の 内容 と注意 す べ
きポイ ン ト。 セ ク シ ャル ハ ラスメ ン トヘ の配慮、 ガ イ
ドライ ン・ ワー ク シー トの活用 な ど、す ぐ役立 つ よ う
に書 かれて い る。事業 所 ばか りでな く働 く女性 に も一
に迫 って い る。
『 プル ー ス ト』
ジュ リア
・ ク リステ ヴ ァ 中野知律訳
筑摩書 房 1998年 5月 6090円
プル ー ス トとク リステ ヴ ァ、明析 な分析家同志 の 、 書
く者 と読 む者 との間 に交 され る愛 の言説。厖大 で詳 細
な、 ク リステ ヴ ァによ るプル ー ス ト論。感覚 が 言 葉 化
され る ことの意味が展開 され る。
読 をおすす め した い。
『 家事 労働 と資本主義』
B.ド ゥーデ ン C.V.ヴ ェールホー フ
丸 山真人編訳 岩波書店 1998年 7月 2520円
イ リイチ の「 シ ャ ドウ 。ワー ク』 に影響 を与え た ドイ
ツの 2人 の フェ ミニ ス トたち。 ヴェールホー フは、 家
事労 働 を シ ャ ドウ 。ワー クの一形態 とす るイ リイチ を
批判 し、家事労働が「 プ ロ レタ リア化」 で はな く「 主
婦化」 して い ったプ ロセ スを明 らか にす る。 さ らに、
ウイメ ンズ ブックス
第68号 1998年 8月 25日
サ ブシステ ンス (人 間生活 の 自立 と自存 )を 提唱す る。
『 21世 紀 の 男女平等 法
新版』
大脇雅子 /中 島通子 /中 野麻美
「 家庭 をオ フ ィスにす るSOHO読 本
一 (ス モール オ フ ィス を始 めたいための)』
高橋慈子
伊藤華子
発行 ロー カ ス/発 売主婦 の友社
1998年 5月
1575円
有斐閣 1998年 5月 1890円
均等 法、労基法 が変 わ った。女 の働 く状況 も大 き く変
わ ろ うと して い る。新 しい法 の解説 と共 に、 日本 の 労
働力 に 関 す る問題点 も指摘。 ヨー ロ ッパ諸国 の労 働 の
制度 に学 ぶ べ きところが多 い。
SOHOを
は じめ るための準備 や必要 なモ ノにつ いて の
ヒン トや ノウハ ウを細 か く伝授 す る。お金のや りくり、
金 融機 関 とのつ き合 い方 など。SOHOに 関するイエロー
ペ ー ジが便利。
『 これか らの女 性 の資格 セ レク ト99
改訂版』
金子 典 子
『 '99福 祉 の仕事 オ ー ルガイ ドー仕事・ 組織 。資格 。
学校・ 就職 のす べ てがわか る総合 ガイ ド』
資格試験 研究会
実務教育 出版 1998年 4月 1680円
毎年 出 る福祉 の仕事 の ガイ ドブ ック。福祉 の資格 取 得
学校 の一 覧 も掲載。
実務教育 出版
1998年 4月
1260円
ソム リエ、 POPレ タラー、 エ ス テ
シャ ン、 トリマ ー な ど、片仮名 職 業
も多 いが、 99の 資格 の案 内書。
『 福 島瑞 穂 的弁護士 生 活 ノー ト」
福 島瑞穂 自由国民社 1998年 6月 1365円
の
著者 弁 護士生活 や実 感 と しての別姓問題 、婚外 子 間
題 な どを語 る。 自分 を大切 に前 向 きに生 きる著者 の 元
気 が 伝 わ って くる。
『 職場類型 と女 性 のキ ャリア形 成 増補版』
脇坂 明 お茶 の水書房 1998年 4月 3860円
女 性 のキ ャ リア形成 に関す る基礎 研究。職場 の姿 が 現
実 に ど うな って い るかを調査研 究 しま とめ た。「 コ ー
ス別雇用管理制度」
「結婚 。出産 退職 慣行 と女性 のキ ャ
リア形成」
「 パ ー トタイマーの キ ャ リア形 成 」 な ど詳
しく分析 して い る。
『 女性 の職 業 のす べ て
99年 版』
女性 の職業研究所
啓明書房 1998年 4月 1470円
女性 の進 出 がめ ざま しい仕事、有 利 な職場選 びの た め
に、 178種 の職業 を ビックア ップ。 特 集 は 「 あ な た
が 就職 まで にで きる こと」
。
『 シ ャ ドウ・ ヮー ク』
Iイ リイチ 玉野 井芳郎 /栗 原彬訳
岩波書店 1998年 5月 2730円
産業化 の進展 で生活 者 と して の諸 活動 は、単 な る無 払
い労働 (シ ャ ドウ 。ワー ク)と な った と して、 シ ャ ド
ウ 。ヮー クを担 う人が差別 されて い く構造 を明か そ う
と した問題提起 で著名 な本書 が新 装 版 にな った。
『 転職 へ の挑 戦
一人材紹介会社 活用法』
ケ ンプ リッ ジ・ リサ ー チ研究所
ダイヤモ ン ド社 1998年 4月 1470円
人材紹介会社 の実態 と人 材 コ ンサ ル タ ン トの考 え方 と
その活動 状況 を説 明。 かな りのキ ャ リアが求 め られ る
よ うだが、転職希望者 へ の提案 も。
〔
家族・結婚〕
『 新 しい子 ども家庭 福祉』
柏女霊峰 山縣文治
ミネル ヴァ書房 1998年 4月 2100円
50年 ぶ りに改正 され た児童福 祉法 の考 え方 と、 そ の 実
施体制 が ど うなるのか を紹介 して い る。新 しい子 ど も
家庭福 祉 サ ー ビスの基 本 的な視点 や、残 され た課題 、
今後 の方 向を各分野 ごとに述 べ て い る。
『 今 よ り幸福 になる考 え方
―法律家を味方 につ けて人生 を変え る』
渥美雅子 はまの 出版 1998年 6月 1575円
で連載
東京新 聞
中 の「 家族 なんで もQ&A」 か らの 抜
粋。家 庭 内 トラブル解 決指南書。法律 的 に解決 手 段 が
な くて も、 マ イナス思 考 でな く、 ち ょっと考 え 方 を変
え る こ とで、解決 す る こともあ る とい う著者 の具 体 的
なア ドバ イス。
『 お父 さんの面積』
猪熊 弘子 農 山漁村 文化協会 1998年 3月 1600円
普通 の「 会社勤 め」 の ほか に、地域 や家族 との 新 しい
人間関係 を作 り上 げ、人生 の面積 を広 げたお父 さん た
ちを取 材 。 お父 さん の生 き方が変 われば親子、夫婦 の
関係 も変 化 して くる。
第68号 1998年 8月 25日
ウイメンズ ブ ックス
『 家族 の 中 の孤 独 一対人関係 の メカ ニ ズ ム』
岩月謙 司 ミネル ヴ ァ書房 1998年 3月 2625円
人 間関係 の問題 は突 きつ め ると親 子 の関係 にあ ると い
う。登校拒否 で悩 む父親、構造 〔不幸 〕、 自分 へ の ウ
ソな ど対人関係 の メカニ ズムを説 く。本当 の 自分 を知
る ことか ら作 る人 間関係 を示す。
『 東京大学公 開講座 家族』
東京大学 出版会 1998年 4月 2730円
東 京大学 の中 に女性教官 が少 な い ことはわか って い る
が 、10人 の報告者 の 中 に 1人 も女 性 が いないとい うの
はおか しい。家族 の現在 /こ ころ の空間 と家族 /動 物
の家族 な ど公開講座 の まとめ。
『「 家族」 とい う名 の幻想J
秋 山 さと子 双葉社 1998年 5月 840円
ユ ング心理学 の 立場 か ら無意識 に潜 む「家族幻想 」 を
解 きあかす とい うが、著者 の イ メ ー ジ して いる家 族 像
が 今 の現状 と合 わ な くな って い る。 また男性 ―論理 的
法律 を Q&Aで 具体的 な事項毎 に答 え る。
『 国際結婚 ハ ン ドブ ック
第 2版 』
国際結婚 を考 え る会
明石書店 1998年 6月 1890円
日本人 が外 国人 と結婚 した ときに必要 な手続 き、予 備
知識 な ど、国際結婚 に関す る豊富 な情 報 を提供 す る。
書類 の書 き方 な ども確認 で きる。 日本 の国籍法、 入 管
法 も少 しず つ 変 わ って きて いるが、 まだ外国人 に は不
自由 だ。
『 喪 失 と家族 の きずな』
日本家族研究 。家族療法学 会
阪神・ 淡路大震災 支援委員会編
金剛 出版 1998年 5月 3570円
阪神・ 淡 路大震災 の後、各 々の相談・ 援助機関 に あ っ
て数 多 くの被災者 の援助活動 を した人 たちの報告 で あ
る。災害 で家族、住宅、職場 を失 った人 たちの悲 しみ
と心 的外 傷 は大 きい。専 門家 による この 3年 間 の ま と
女 性 一情緒 的 とい う思 い込 み は気 にな る。 1990年 に 出
た本 の新書版。
め は、今後 の災害時 の援助活動 に貴重 な参考書 とな る
『 家族 と結婚 の歴史 』
「 母 子 家庭共和国』
新川 て るえ 五 月書房 1998年 7月 1365円
著者 は同 じタイ トルのホームペー ジを開設 して いて 、
毎 日200以 上 の アクセ スがあ る とい う。 自 らバ ツ 2の
関 口裕子
脇 藤早苗
早川紀代
浅野富美枝
長 島淳子
発行森話社 /発 売星雲社 1998年 3月 1890円
歴 史 を縦軸 に、性・ 愛 。結婚 を横 軸 にみた家族史。 歴
史 は現在 をみつ め 直す カガ ミだ と した ら混迷す る今 を
解 くカギが過 去 にあ るか も しれ な い。過去 に、 自立 し
た女 たちが生 きた ことを知 るの は うれ しい。
「 結婚・ 家族 の心理 学
―家族 の発達・ 個人 の発達 ―』
柏木恵子 ミネル ヴ ァ書房 1998年 5月 4200円
「社会変動 と家族発達」 の他、 ア メ リカ と日本 の 夫 婦
関係 の研究傾 向 の概観、 日本 の主 婦 の研究 な ど、 女 性
心 理学者 によ る最近 の家族研究論 文集。
『 現在読書 く家族 。子 ども〉 を読 む本 217選 』
芹沢俊介 春秋社 1998年 7月 2205円
この
10年
が
間 に新 聞 な どに書 いた家族、子 ど も、
著者
の書評 を集 めた もの。納得 のい く評 も
に
る本
女 性 関す
あれば、疑 間 に思 うもの もあ る。 ただ こうして 網 羅 し
て あると、10年 の世相 をみ るよ うで面 白 い。
「 国際結婚 の法 律 Q&A』
鳥居淳子
だ ろ う。
経験 を軽 い ノ リで語 り、母子家庭 の実践術、ホームペー
ジに寄 せ られ た声 な どを紹介す る。
〔
女性・子どもに対する暴力〕
。
『 あな たが守 る 一あなた の心 あなた のか らだ』
作・ 森 田ゆ り 絵 。平野恵 理子
童話館 出版 1997年 9月 1230円
が守
られ ることが どん なに大切 か 。
安心 、 自信、 自由
それ を守 るためにどうすればよ いか を こどもの ことば
で話 しか け る。 い じめ、性虐待、誘拐 な ど子 ど もへ の
暴力 を こど もが防 げ るよ う具体的 に伝 え る。小学 生 向
きだが、是 非親 も一 緒 に読 んで ほ しい。
『 虐 待 で傷 つ いた こころのための本』
椎名篤子 大和書房 1998年 6月 1575円
子 ど も虐待 にまつ わ る援助活動 を して い る著者が親 か
らの虐待 の トラウマ に苦 しむ人 たちを取材。語 られ た
話 を中心 に著者 が「 あなたが悪 いと思わないで」 とメ ッ
セー ジを贈 る。
島野富子
梶村太市
有斐 閣 1998年 7月 2310円
結 婚 の成立 か ら離婚、扶養、相続 まで の様 々な 関 連 の
第68号 1998年 8月 25日
ウイメンズ ブ ック ス
『 児童虐待 への介入 ― その制度 と法』
吉 田恒雄 尚学 社 1998年 5月 2940円
児童虐待 に関す る制度 や法 の 内容 と問題点 、被 害 児 の
カ ウ ンセ リングなどさまざ まな角度か らと りあげた専
門家 によ る論文集。
『 シェルター
ー女 が 暴力 か ら逃 れ るため に』
波 田あ い子
平 川和子
1998年 6月
青木書店
2310円
実 際 に シ ェル タ ー を運 営 して い る
人 たちが執筆 してい る。 シェル ター
が 日本 で どの様 に作 られ て運 営 さ
れ て い る の か 。 シ ェル タ ー の 機 能
とプ ロ グラ ムな ど、今 まで に扱 った事例 も折 り込 み 詳
述 して い る。 シェル ターヘ の連絡電話が付記 され て い
る。
る。 トルス トイや ジ ョー ン・ バ エズの回答 を引用 した
章 も興 味深 い。
『 ア ダ ル ト・ テル ドレン癒 しの ワー クブ ック
ー本当 の 自分 を取 りもどす 16の 方法』
西尾 和 美 学陽書房 1998年 5月 1890円
自分 と出会 い、 自分 を癒 し、新 しい人 間関係 を つ く っ
て い くための ヮー ク。 この本 に書 き込 む課程 で、 新 し
い 自分 へ と変化 して い くようにな って い る。 自分 の 性
格 を振 り返 ってみ た い人 に もいいか も しれな い。
『 ア ダ ル ト・ テル ドレンが 自分 を愛す るための 12章 』
AC研 究 班 三心堂 出版 1998年 3月 1500円
自分 が アダル ト・ チ ル ドレンだ とわか った ら、 自分 の
中 に あ るACと 共 に生 きる。つ ま り体験 を生 か して生
きよ うとすすめ る。 自分 の感情 と友 だ ちにな る。 心 を
開 いて メ ッセー ジを受 け とめる。 NOを い う勇気 な ど
具体 例 をあげて、
「 今 」 を大切 に と語 りか ける。
『 世界 の女性 と暴力』
ミラ ンダ・ デ ー ビス 鈴 木研 一 訳
明石書店 1998年 4月 5250円
女 性 に対 す る暴力 はどの国 に もあ りそ の根 は深 い。 ど
の 国 で も表面 には表 れ に くいが、 そ の影響 は大 きい。
この本 で は、
「 ドメステ ィ ック・ バ イオ レンス」「性 暴
力 と女性 の健康」
「戦時下 レイ プ」 等 々 項 目 ご と に世
界 中 か らの報告 を集 め、各国 で始 ま った取 り組 み と戦
略 を紹介 して い る。
『 少女売春供述書』
大治朋子
リヨン社 1998年 5月 1680円
援助交
際」 と呼 ばれ る少女売春 の
「
当事者、親 、先生 にイ ンタ ビュー し
て、少女 た ちが売春 す る動機 、実態
を 探 る。 少 女 た ちの か せ ぎ に 目 を
つ け ピ ンハ ネす る男 た ちの姿 も、
女性記者 が 綿密 に取材 す る。買 う男 につ いて も少 し触
れて い るが、 も っと買 う男 を取材 す べ きだ ろ う。
に ころ・ 癒 し〕
『 愛す る人が襲われた ら
一非暴力 の平和主 義 の 回答』
ジ ョ ン・ ハ ワー ド・ ヨー ダー 棚瀬多喜雄訳
新教 出版社 1998年 6月 2100円
平和主義者 に対 して投 げか け られ る問 い「 も し愛 す る
人 が暴力 を受 けた ら」 に対 して、感情 が論理 を もつ れ
させ ることの対 応 を考 え、思 いが けない解決 の道 を探
『 癒 じと しての痛 み
―愛 着、喪 失、悲嘆 の作業』
Nレ イ ク/M.ダ ヴィッ トセ ン=ニ ールセ ン
平山正実 。長 田光展監訳
岩 崎学術 出版社 1998年 6月 3780円
悲 しみが あまりに強 く心 的外傷や喪失 が あま りに激 し
い場 合 には、身体 と精 神 の両方 のケ アが い る。危 機 援
助 (危 機介入)、 悲 嘆援 助 、悲 嘆療 法 な ど具 体 的 に紹
介。
『家 族 のなかの女・ 男 。子 ども 斎藤学講演集<I>』
斎藤 学 ヘ ル ス ヮー ク協会
1998年 1月
1575円
「 ア デ ィク ションを考 え る会」市民講座 の講演 集 で あ
る。依 存症、男 ら しさ の病 など、現代社会 の歪 み が 、
人 々 の 心 も軋 ませ る。家族 の中 の問題 も社 会的 な 視 野
でみ て みた い。
『 こ ころの窓をあ けて』
宇佐美百 合子 東洋 出版 1998年 7月 1260円
悩 み に 向 き合 う時 の キ ーポ イ ン トは 「 す な お に」「 前
向 きに」
「明 る く」「楽 し く」「気 持 ち よ く」 と著 者 は
い う。手取 り足 と り して もらわなければな らない ほ ど
今、自分 で決 められない人が多 くな っているのだろうか。
『 嗜癖 問題 と家族 関係 問題 へ の専門的援助
一私的相談 機 関 における取 り組 み』
副 田あけみ/遠 藤優子
ミネル ヴ ァ書房 1998年 6月 2625円
アル コール依存症 、強迫 的麻雀賭博者、摂食障 害 等 々
(6)
ウイメ ンズ
第68号 1998年 8月 25日
ブ ック ス
嗜癖 (ア デイク シ ョン)に 真剣 に と り くんで きた著 者
た ち の実践 の報告。実 際 の相談機 関 に は役立 つだ ろう。
『 病 の「 愛す る人」 にあなたがで きる こと』
ア ール・ A・ グ ロルマ ン 松 田敬一 訳
『 父 と娘 の秘密 の法則 』
エ リザ ベ ス 。フ ィシェル
家族 や友人 や仲 間 た ちが重 い病 にな った ときの対応 を
教 え、悲 しみに打 ちひ しがれた人 が心 の安 らぎを と り
戻 せ るよ う支 え にな って くれ る本。著者 はユ ダヤ教 聖
学陽書房 1998年 5月 1575円
小沢瑞穂訳
朝 日新聞社 1998年 5月 2940円
父 と娘 の関係 の 5タ イプ ー家長、友達 、傍観者 、 誘 惑
者 、不在 の父親像 が そ の後 の娘 の人生 に どの よ うな影
響 を及 ぼすか。娘 が選 ぶ 男 たち。公私 にわ た る導 き手
と しての男 (メ ンター)ま で 筆 は及 ぶ 。「 家 族 崩壊 」
の 中 で改 めて父親 像 が語 られて い る。
『 手 紙 で しか言 え なか った
一 レターカ ウ ンセ リングの子 ど もたち』
職者。
子
〔
育
て〕
『親 をたの しむ 5つ の スキル
ー親 が変 われば子 どもも変 わ る』
エ リザ ベ ス・ ク レア リー 田上時子訳
築地書館 1998年 8月 1050円
新水社 1998年 6月 2100円
い じめ、不登校、摂食 障害、引 き こも りな ど とい う言
葉 が 横行 して いるが 、 それ は一人 ひ と りの子 どもが助
子 ど もを理解 す るための ポイ ン トを説 明 し、 その対 処
法 を教 えて くれ る。子 ど もと親 の 間 に何 か問題 が あ る
とき、実 に単純 だが、有効 な解決法 だ。訳者 か らの ひ
け を求 めて いるのだ とい う。 テ ィー ンズポス トには、
手 紙 で しか言 えない子 ど もたちの心 の うちが明か され
とこととい うコ ラムが 挿入 されて い るが、理解 の手 助
けに とて もいい。
八巻香織
る。大人 自身 に「感 じる心」を取 り戻 して ほ しい と語
『 0歳 か らの教育
―知 って お きた い15の ポイ ン ト』
りか ける。
『 ひ と りになれな い女 たち
―買 い もの依存 、電話、
恋愛 にのめ り こむ心理』
衿野未矢
ネス コ発行 /文 藝春秋発売
1998年 4月
1575円
愛 情 飢 餓 が ら くる浪 費 癖 、 依 存 的
な異性 関係、長電話 、 自傷行為等 の
問 題 は様 々な形 で表 れ る。買物依存症 だ った著者 が 経
験 を ふ まえて、心 に傷 を抱 え る女性 た ち の ドキ ュメ ン
トを書 いた。
『 フ ェミニ ス トカウ ンセ リングヘ の招待』
井上摩 耶子 ユ ック社 1998年 6月 2100円
著 者 が カウ ンセ ラー にな ったわ け、 フ ェ ミニ ス トカ ウ
田中喜美子 +NMS研 究会
海鳴社 1998年 5月 1680円
子育 て に大切 な もの は、子 どもに親 の愛情 を しっか り
伝 え ること、生活 の なかの ルール を教 え ることだ とい
う。子 ど もの 自立 を促 す子育て は 0歳 か ら始 ま って い
る。子育 ての具体 的 な ア ドバ イス。す ぐに も実践 して
ほ しい育児法 だ。
「 教 育 の エ ス ノグ ラフ ィー』
志水宏吉 嵯峨野書院 1998年 6月 2835円
エ
スノ
グラフ
ィー」 とい うのは「 フ ィール ドワ ー ク
「
の方法 を用 いた調査研究」 とそれ を ま とめた文章 、 テ
キス トの こと。学校現場 のいまをで きる限 り科学 的 に
捉 え新 たな「教育」 を探 る論文集。
ンセ リングとの出会 いが語 られ、女 の視点 による心 理
学 の大切 さを説 く。「私 の参 考 書 か ら」 の 本 の読 み込
み 方 が心地 よい。
「 自立 に向か う女 の 子 の育て方』
吉 武輝子
『 恋愛の不可能性 につ いて』
大澤 真幸 春秋社 1998年 6月 2100円
愛 (他 者 との関係 )に つ いて、他者 とは何 かについて、
言 語、美的表現、戯 曲、哲学 か ら電子 メデ ィ ア コ ミュ
たせ る」「 自信 と誇 りを育 て精神 的 自立 に向かわせ る」
な どの項 に 自立 して生 きる 2人 の大人 の ことばが光 る。
ニ ケ ー シ ョンまで縦 横 に論理 を展 開す る。直接 に は近
づ けな い愛 (と 、著者 は考 え て い る)の 論 文 集。「 待
つ こと 待 たれ る こと」 の章 が面 白 い。
宮子 あず さ
明治図書 1998年 8月 1470円
宮子 あず さと書武輝 子 の対談。「 他 者 へ の想 像力 を も
『 少子化 への道 ―子 ど も統計 ウオ ッチ ング』
坂井 博通 学文社 1998年 2月 2100円
デ ー タを もとに「 少 子社会 に至 る まで」「 ジェ ン ダ ー
的人 口問題」
「 子 ど もの現代的特徴」 な どを見て い く。
統計 とい う客観 的 な資料 によ って論証 す る。 この テ キ
第68号 1998年 8月 25日
ウイメンズ ブ ックス
ス トは統計 の恣意性、不確実性 もお も しろ く述 べ て い
る。
『 わが子 をい じめて しまう母親 たち』
武 田京子 ミネル ヴ ァ書房 1998年 7月 1890円
つ うの母親 が抑 え きれず に可愛 い はず のわが子
ご くお、
『 セ イ リの味方 ス…パ ームー ン
ー生理 なんで もハ ン ドブ ック』
高橋 由為子作・ 絵 偕成社 1998年 6月 1050円
小 学生 向 けの本 で、 かわいいマ ンガ と文章 で生理 や体
の ことをわか りやす く説 明。 ナプキ ンの使 い方 や洗 濯
の方 法 な ど、具体 的 に書 いて あ り、 こま った と きに便
の精 神・ 肉体 を傷 つ けて しま う。彼女 たち 自身 も後 悔
し、混乱 して いる。豊富 な事例 を報告 しなが らど う し
利。小学生 の女 の子 におすすめ。
て起 こるのか、止 め られ るのか、い じめをな くす方策
『 ニ ューアクテ ィプ 。バー ス
な どを考 えてい く。
〔
改訂版 〕
』
ジ ャネ ッ ト・ バ ラスカ ス
佐藤由美子 /き くちさか え訳
ら だ〕
か
〔
『 あ たたかいお産』
野本寿美子 晶文堂 1998年 6月 2205円
助産婦 と して半世紀 の 間、納得 のい く自然 なお産 を助
現代書館 1998年 5月 2940円
「 ア クテ ィプ 。バ ー ス」 は妊婦 が受 動 的で患者 の 様 な
お産 か ら解放 され、出産本能 に身 を任 せ る自由な お 産
を しよ うと始 ま った。 旧版が出た のが 1988年 。 以 来 日
本 で もア クテ ィプ 。バ ースので きる施設 や援助 を して
けて きた著者 の一 代記。 この人 は生 まれなが らの助 産
くれ る ところが増 え た。 この改訂 版 で は、70カ 所 が 紹
婦 さんで はないか と思 わせ る人柄 と流 れ るよ うな助 産
術 に敬服。
介 されて いる。
『 不妊 治療
『 安心 して直す子 宮筋 腫
―専 門医 がわか りやす く教 え る知識 と治療法』
池 田書店 1998年 6月 1260円
子宮筋腫 は 日本成人女性 の 3割 近 くが持 って いるとい
われて い るポ ピュ ラー な病 気。 Q&Aで 図入 りで わ か
竹 内理恵
り易 く説 明。
ここが知 りたい A to Z
―全国不妊治療施設一 覧付 き』
児 島孝久
謝花麻 理
岩本かすみ編
農 山漁村文化協会 1998年 2月 2100円
不妊 に悩 まされ る女性 は多 いが、回 りの圧力 はな い の
だ ろ うか。
「不妊症 」 とい う言 葉 を 使 って い るの が 気
にな るが、
「不妊治療 」 の方 法 や施 設 一 覧 も入 って い
て、子 ど もの欲 しい人 には役立 つ か も しれな い。 男 性
『 環境 ホ ルモ ンとは何 か
― リプ ロ ダクテ ィプ・ ヘ ル スの視点 か ら』
綿貫礼子編
藤原書店 1998年 4月 1575円
ダイオキ シ ン汚染 を は じめ とす る合成化学物質 の影響
が 身近 に迫 って い る。子宮 内膜症 の増加、母乳汚 染 、
精子 減少、成長抑制 な ど リプ ロ ダクテ ィプ 。ヘ ル スの
視点 か ら女性 3人 が語 る未来 へ の警告。
『 生理 の ことが よ くわか る本』
黒 島淳子 小学館 1998年 7月 1260円
生理 か らわか る病気、避妊 法、産婦人科独特 の検 査 、
保 険 が き く治療 ときか な い治療 な ど生理 にまつ わ る身
の た めの治療法 も紹介 している。
『 わ た しが選ん だ高齢 出産
一産 む と決 め るまで、
産 む と決 めてか ら』
石川恵美子
現代書林 1998年 7月 1260円
の不安 を解 消 させ よ うとす
出産
高齢
る本 。働 くこと、 パ ー トナー との 育
児 を応援 し、 リス クや注意す べ き こ
とに もキチ ンと触 れて い る。体験 者 の声 が あるの が い
い。
体 の ことが よ くわか る。
〔
女 性 史〕
『 生理不順 と生理痛
一 あなた の生理 は大丈夫 ですか』
池下育 子
最近「
法研 1998年 6月 1365円
生理 "が な い」 とい う女性 が増 えて い る とい
“
う。「止 ま った」
「痛 い」「 イ ライ ラ」悩 み は多 種 多 様。
病 気 の ことか ら月経 の期 間 を快適 に過 ごす工 夫 まで。
『 家 と女性の社会史』
京都橘女子大学女性歴 史文化研究所編
日本 エデ ィター スクール 出版 部
1998年 3月
3360円
編 者 で あ る研究所 の「歴史 におけ る家族 と女性」 プ ロ
ジェ ク トによる研究成果 を一冊 に ま とめ た。「女 性 に
よ る初 期仏教 の受容 につ いて」 門脇 禎 二 、「帝 国 議 会
ウイメ ンズ
にお け る婦選法案 の推移」松尾尊兌等。日本 と ヨーロ ッ
パ の 家 と女性 に関す る研究 を収録。
『 江 戸女 流文学の発見』
門 玲子 藤原書店 1998年 3月 3990円
紫式 部 か ら樋 ロー葉 まで の間、女性 の文学 者 はあ ま り
知 られて いなか った。大名 の藩邸 に仕 え文 学 の素 養 を
身 につ けた女 たちや公 家 の娘 な どが文才 を発揮 した。
『 女 た ちの大英帝国』
『 大 阪 おんな 自分流
―扉 を開 けた 8人 の 肖像』
井上理津子 ヒューマガジ ン
製‘■肇 ● ● 一
一
一
¨
一
一
一
一
一
一
一
一
1998年 6月
撃
かれ た立場 はいろいろで も、彼 女 ら
の活動 が あ とを歩 く女 性 に勇気を与 え る。(12P参 照 )
『秋
麗
―家庭 内別居34年 の答え』
『 女子挺身隊 の記 録』
いの うえせ つ こ
吉武輝子
新評論 1998年 7月 2310円
戦 争 末 期 の 昭 和 18年 末 か ら未 婚・
常 に時代 の先端 を歩 んで きた著者が、
人生 をふ りかえ る。柔 らかな文体 で
描 かれ る半世紀。時代 の激流 に もま
無職 の 女 性 た ちが 軍 需 工 場 に労 働
力 と して動 員 され た 。 女 子 挺 身 隊
といわれ た この人 た ち 100人 に取 材
を して 苛 酷 な体 験 を 明 らか に して
1300円
女性 へ の偏見や差別 の厳 しか った 時
代 を遅 しく道を切 り拓 いて きた大 阪
の女 性 8人 の ライ フ ヒス トリー。 置
や
が 見 えて くる。
〔
自伝・ 評伝〕
霧 襲︱ ●
む ことを批判。 ボーア戦争 の ア フ リカ人捕 虜 の扱 い方
に抗 議 をす る植民地 の看護婦。 もうひ とつ の大英 帝 国
した。纏足廃止論 が 出て、実際に纏 足 が失 くな る まで
に時間 がかか ったが 、足 の解放 は女 子教育、女 子 新 聞
へ と発展 。中国女性 の 夜 明 けを検証 す る。
響
井野瀬久美恵
講談社現代新書 1998年 6月 693円
19世 紀 末西 アフ リカの最高 峰 の登頂 に成功 した女 性 が
いた。彼女 は、 コルセ ッ トに ロ ングスカ ー トとい うい
で た ちで大 冒険 に挑 む。 ア フ リカヘ 白人文 明 を もち こ
『 纏 足 をほ どいた女 た ち』
夏暁虹 /藤 井省 三 監修 /清 水賢 一 郎 。星野幸代訳
朝 日新聞社 1998年 6月 1470円
清朝 末 の女性観 の変遷 を膨大 な資料 を駆 使 して描 き出
菖量滞
戦記 、紀行、物語、評論、漢詩、和歌、 俳 句 な ど多 岐
にわ た る作品 とその作者 を紹介 して い る。
第68号 1998年 8月 25日
ブ ック ス
KSS出 版 1998年 7月 1575円
れ、 しか し自分 を失 う ことな く生 き
る魅 力的 な女性 の姿 に感 動 す る。
い る。
『 自立 する女
ジ ョルジュ・ サ ン ド』
小坂裕子
NHK出 版 1998年 6月 1470円
『 続 ヒ ロ シマの女 たち』
19世 紀 を代表 す る芸 術 家 や思 想 家
広 島女性 史研究会編
ドメス出版 1998年 4月 1890円
被爆 直後 の ことを記憶 す る女 たちの記録 は戦 後 を生 き
る上 で 不可欠 だ。 13人 の女 たちの語 る言 葉 は歴 史 を確
実 に次 代 に伝 えて いる。地味 だが継続 して ほ しい企画。
を友 人 や恋人 た ち に もち、 大 胆 な
作 品 を残 したサ ン ド。 男 装 を して
1人 で 町を歩 き、演 劇 を見、才能 を
花 開 か した彼女 の 生 き方 に魅 せ ら
れた著者 が描 くサ ン ド。
『 闘 う女性 の二〇世紀
―地域社会 と生 き方 の視点 か ら』
『 ひたす ら憲法』
伊藤康子 吉川弘文館 1998年 6月 1785円
貧 しか った農村 の女性 の生活 か ら今 日の女性 の 自立 と
平等 の闘 いまでを述 べ る。地域 での生 き方 と中央 の 動
「憲法 を守 る婦人 の会」がで きて33年 。最初か ら、ず っ
と この会 を支 え続 けた著者が会 の歩 み 、戦争 の こと、
きを見通 して女 たちの100年 を生 き生 きと描 く。
寿岳章 子
岩波書店 1998年 7月 1575円
家族 の こと、女 た ちの たたかいな ど、波潤 の半 生 を語
る。
ウイメ ンズ
第68号 1998年 8月 25日
『 プ ー ラ ン・ デ ヴ ィの 真実』
マ ラ・ セ ン 鳥居千代香訳
未来社 1998年 6月 2310円
盗 賊 の女王 か ら国会議 員 にな ったプー ラ ン・ デヴィは
小説 や映画で世 界 的 に知 られ るが、そ の実像 に迫 る伝
記 が 、 イ ン ドの ジ ャー ナ リス トの 手 で 出 され た。 (18
P参 照 )
『 私 は不死鳥 を見 た』
メイ・ サ ー トン 武 田尚子訳
みすず書房 1998年 6月 2520円
メイ・ サ ー トン40代 の作品。若 々 しく、躍動 的 な成 長
過 程 が魅 力的 な文章 とともに記 され る。 メイ・ サ ー ト
ンを め ぐる人 々の人 物像 も圧巻。彼女 が 自立 して い く
プ ロセ スが よ くわか る。必携 の一 冊。
『 女 性作家評伝 シ リー ズ 1 樋 ロー葉』
増 田みず子 新典社 1998年 7月 1680円
エ ッセイ・ 文学〕
〔
ブ ックス
しなけれ ば、貴女 はハ ー レムに い る の と同 じ」。 フ ェ
ミニ ス トの著者 の少女 時代 にモ ロ ッコ女性 へ の イ ン タ
ビュー を重 ねた フ ィク シ ョン。
Fビ ック ベ ビー』
沖藤典子 新潮社 1998年 7月 1785円
老母 と暮 らして いた兄嫁 が急死 。不 測 の事態 に もめ る
家族。老親 の介護 をめ ぐって夫婦 、親子兄弟姉 妹 の 葛
藤、虐待、介護 サ ー ビスのあ りよ うな ど、高 齢 社 会 に
あ って避 け られ ない問題 を描 きき った。人生 その も の
を考 え させ る秀逸 な小説 に仕上 って い る。
『 魔女 たちの饗宴 ―現代 ロシア女 性作家選』
ヴ ィク トリア・ トー カク レ他 10人 沼野恭子訳
新潮社 1998年 3月 2415円
ロシア社会 にあ る女性 へ の規範 か らの 自由を語 る女 性
作家 10人 の短篇集。 コメデ ィあ り、不倫 あ り、 妖 怪 も
出 て くる魔女 たちの交信 が楽 しい一 冊。
「 わた しはテ ィチ ューバ ーセ イ ラムの黒人魔女』
マ リー ズ・ コ ンデ 風 呂本 惇 子 西井 のぶ 子訳
「 御 直披』
板谷利加子 角川書店 1998年 1月 1260円
レイ プの被害者 が、 その犯罪 に立 ち向か った ノ ンフ ィ
ク シ ョ ン。神奈川県警 本部性犯罪捜査係長 が書 いた真
実。
「 泣 き寝入 りは しな い」 とい う被 害 者 の 決 意 が必
要 とい う。
『 35歳 は強気 ときどき弱気』
宮子 あず さ 徳間書店 1998年 6月 1365円
って 11年 。老親 の病気、職場 の異動 のこと、
にな
看護 婦
へ
の
タイ ム リ ミッ ト、看護婦 の社会 的地位 の こと
出産
な ど35歳 の著者 の迷 い、悩 みを率直 に語 る。人 生 い ろ
い ろあ るよ と、時 に軽 く無理せず生 きる、 そん な生 き
新水社 1998年 6月 2940円
とにか く訳 がよみやす い。 リズ ム感 にあふれ る文体 。
魔女 と生 身 の女 の間 を揺れ動 くさまが よ く描 かれ て い
る。 ク レオールの原点 ともいえ る文学。
『 女性作 家 シ リー ズ 19
津 島佑子 金井美恵子
河野多恵子 大庭 み な子
村 田喜 代子』
佐藤愛 子
津 島節子 監修
角川書店 1998年 5月 2730円
『 野上爾 生子全小説 13秀 吉 と利休』
岩波書店 1998年 5月 3570円
〔
高 齢 問 題〕
方 に励 まされ る人 も多 いはず。
「 シ ングルマザ ー』
大森 ゆか り
『 いつ の まにか私 も「 婆 あ」
―居 なお って老 いを楽 しむ』
鳥影社刊 星雲社発売 1998年 3月 1470円
の
女 性 生 き方 の多様性 を模索す る表題作他 、人生 の孤
独 と人 の心 のお、れ合 いを描 く短篇集。
門野 晴子 講談社 1998年 4月 1575円
ラマ「天 う らら」 の原 案 とな った『 寝 た き り
婆 …』 の著者 が、今度 は自分が「 ば ばあ」 にな る。 娘
『 ハ ー レムの少女
波風 を立 て ま くって生 き抜 こうとい う著者 に エ ール を
送 りた い。
NHKド
が妊娠 した のだ。若 いモ ンに媚 びず、権力になびかず、
フ ァテ ィマ』
フ ァテ ィマ 。メル ニー シー
ラ トク リフ川政祥子訳
未来社 1998年 7月 2520円
叔母 の ハ ピー バ は少 女 フ ァテ ィ マ に 向 か って 言 う。
「 威厳 とは貴女 のための場所 が あ る世 界 を描 く こと。
世界 を変 え られ ると信 じること。世界 が貴女 を必要 と
『 大活字 人 に聞 けな い死 へ の基礎 知識』
織 田麗子 三心堂 出版社 1998年 4月 1575円
に老
元気
後 を過 した い、死 ぬ まで の 間 で きるだ け上 手
に生 きた い と誰 しも願 う。住 ま い、保 険、相 続 、 葬 儀
ウイ メ ンズ
(10)
対策、上手 な病 院 の選 び方、過 ご し方 な ど実際 的 な ア
ドバ イスを大 きな字で。
『 住 んでみ た老人ホ ーム ー上手 な選 び方暮 ら し方』
安 宅温 ミネル ヴ ァ書房 1998年 7月 1890円
著者 は50代 か ら3カ 所 の老人 ホー ム に6年 間暮 ら して み
第68号 1998年 8月 25日
ブ ック ス
『 事例 にみる女性 の 市民活動 と生活』
藤原千 賀 弘学 出版 1998年 3月 1785円
女性 の市民活動 の流 れ を社会 の状況 を視野 に入れな が
ら追 う。事例で は、中野 区や「女性政策情報 ネットワー
ク」 (TTネ ッ ト)、 「北 京 」AC]な どが あげ られ て
い る。巻末 に女性 市 民活動略年表 が つ いている。
て、入居者 の立場 で上手 な選 び方 と利用 の仕方 を教 示
して くれ る。 な るほど「 いざ とな った ら老人 ホー ム」
『 DANCERS
で はおそ い !自 分 が動 け る間 に探 した り調 べ た り して
お こ う。
松本路 子 講談社 1998年 7月 7770円
ダ ンサ ーの もつ集 中力 に魅 せ られ た とい う著者 は これ
『 バ リアフ リー
まで に も優 れたア ー テ ィス トの 肖像 を残 して きた。 こ
の写真 集 は、世界 の著名 な ダ ンサー23人 の撮 りおろ し。
性 を超 えて、 どの ポー トレイ トも美 しく力強 く魅 力 的
ーサ イ ン計画 とまちづ くり』
井上 由美子 中央法規 1998年 6月 2310円
バ
「 リア フ リー」 の ソフ ト面 の重要性 を指摘、 ジ ェ ン
ダーの視点 を福祉 の街 づ くりに も活 かそ うと主張す る。
珍 しく楽 し く読 め る福祉 の本。
「 老人 をめ ぐる家族問題 Q&A』
野 田愛子監修 家族 問題情報 セ ン ター編
時事通信社 1998年 7月 1890円
が 直面 して い る実際 によ くあ る
とその
や親族
老親
家族
ース
ケ
を と り上 げ、経験 ゆたか な専 門家 が、対 処 の 仕
方 や解決 す るため の法律 を解説 す る。
『 別冊 宝 島 395 あなたが選 ぶ老人介護』
宝 島社 1998年 7月 1000円
い ろん な老 人介護 の現場 で 働 く看護婦、 ヘ ル パ ー、 施
設職 員 た ちか らの報告。
そ の 他〕
〔
『 ア ジアの 女 たち』
松井 やよ り 旬報社 1998年 3月 1050円
ハ ヮイで も、台湾で も、 プラジル で も少数民族 の 人 た
ちの暮 ら しを破壊 し、土地 を奪 うのに手 を借 して い る
日本。 日本 の公害輸 出 に反対 して いる現地 の人 た ちが
逮捕 されて い るとい う実情 に 目を向 けよ うと説 く。 ア
ジアの女性 たち も立 ち上 り始 めた。著者 の講演を収録。
「 かん この ミニ ミニヤ ング・ アダル ト入門』
赤木 かん子 リプ リオ出版 1997年 9月 1886円
お な じみ の「 図書館員 の カキ ノ タネ」 の一 冊。 従 来 大
エ ロ スの 肖像』
だ。
『 同性 愛者 と して生 きる 一す こたん企 画奮戦記」
伊藤悟 明石書店 1998年 7月 1890円
ゲ イで あ ることだ けで差別 され る社 会 を変 えよ うと講
演 、出版 な どを仕事 にす る「 す こたん 企 画」。 そ の 奮
闘 の様子 が、明 る く描 かれ る。「 自分 ら しい」生 き方
とは、人権 とは と沢 山 の ことを考 え させて くれ る。
『 図書館利用 の障害 つてなんだ ろう』
図書館 問題研究会・ 図書館利用 に障害 の
あ る人 へ のサ ー ビス委員 会
帥大活字 1998年 7月 1260円
図書館 の利用 が 出来 に くい人 のため に、 どんなサ ー ビ
ス を提供 すれば よいのかを考 え る。視覚障害 の あ る人
た ちへ のサー ビスだ けで な く、施設 そ の もの まで考 え
て ほ しい ことは沢 山 あ る。都立 中央 図書館 ほか積 極 的
に と り組 んで い る図書館 の報告 な ど参 考 になる。
・ サ ンフ ァル』
「 ニ キ・ ド
監修・ 文/ニ キ美術館 。増 田静 江
1998年 6月
4620円
「 中世 だ った ら私 は魔女 と して火災 りにな ってい た だ
ろ う」 とい う ミキ は、魔女 の中 の純粋 な魂を表現す る。
伸 び伸 び した女神 た ち「 ナナ」 ほか 多数 の作品を収録。
その作 品群 の圧倒 的 な力 に魅 了 されて しま う。 ニ キ 美
術館 (栃 木県那須 町 )の 案内 も。
〔
資
料〕
人 の 問題 と して扱 われて きた離婚 や癒 しの問題 まで も
子 ど もの本 の世界 に入 り込 ん で、本 の見 か けは低 学 年
『 厚生 自書
用 の絵 本 や幼年文学 なの に中味 はヤ ングアダル トタイ
プの本 が増 えて い るとい う。 古 典 新 作 合 わ せ 200冊 近
い本 を紹介 して い る。
少子社会 を考 え る一 子 ど もを生 み育 て ることに「夢 」
を持 て る社会 を一
平成 10年 版』
厚生省 /監 修
ぎ ょうせ い 2700円
第68号 1998年 8月 25日
ウイメ ンズ
『 男女共 同参画 白書
―男女共 同参 画 の現状 と施 策 ―平成 10年 版』
大蔵省印刷局 3045円
総理府編
(11)
ブ ック ス
「 Liz」 vOl.3 今 の結婚 、 あ なたに合 って ますか ?
1998年 5月
「
L iz」
1998年 7月
『 女 たちの便利 帳
2 -女 性 の情報 をひろげ るJ
ジ ョジ ョ企 画 2940円
全国 の女性 の活動 を紹介 す る情報誌。一 冊 あれば とて
798円
vol.4 何故、別 れ たのですか ?
798円
「思想 1998年 第 4号 阻 886」 特 集 ジ ェ ン ダ ー/
セ ク シュア リテ ィ
岩 波 書店 1998年 4月 1850円
「イ ンパ ク シ ョン 107号 」 特 集 皿 鰭 の か た ち・ 検
も便利。
証「 従 軍 慰安婦」問題
イ ンパ ク ト出版会
(イ
ザ ラ書房 )
1998年 4月 1365円
誌〕
〔
雑
「性 と生 の教 育 98年 8月 臨 時 増 刊 号 」 特 集
人権 と教育現場 か らの メ ッセ ー ジ
『 女性施設 ジ ャー ナル 4』
闘横浜市女性教会編 集
あゆみ 出版 1998年 8月 1700円
〔
文庫 にな った本〕
学陽書房 1998年 5月 1575円
特 集 「 女 性 施 設 が にな う相 談 事 業
とは ?― 何 が ど こが 問題 か 、 相 談
楽譜帳
手上野千鶴子
家族 の標 本
嘘 ば っか
新 分 野 で活 躍 す る女
パ ドウ イ メ ン ズ・ オフ ィス
「月刊女 性 情報
5月 号 」 特集
1998年 4月 2752円
ドメステ ィック バ イ
オ レンス
1998年 5月
「 月刊女性情報 6月 号」 特集
1998年 6月
2752円
「月刊女性情報 7月 号」 特集 I少 子 化社 会 Ⅱ
体外受精 Ⅲ 進 む女 たちの政治参 画 -98参 院選 (1)
1998年 7月
2752円
「 Liz」 vol.1 離 婚 の歩 き方
KTCキ ル タイ ム コ ミュニ ケ ー シ ョン
1997年 9月
iz」
v012
再 婚 はや さ しい
人生勉強
恋人 たちの 小道
俵
万智
798円
1998年 1月 798円
中公 文庫 460円
中沢 け い 集映社 文庫 460円
群 よ うこ 幻冬社文庫 520円
柳
美里
角川文 庫 500円
佐 野 洋子 講談社 文庫 420円
ナ ンシー・ ピカー ド 宇 佐川 晶子訳
ハ ヤカ ワ文庫 612円
あた しに しかできない職 業
ジ ャネ ッ ト・ イ ヴ ァノヴ ィッチ
2752円
ドメステ ィック バ イ
オ レンス
「L
二 十 一 文 字 の パ レッ ト
事業」
「相談事業 こそ 、女 性 問 題 の
現 場 で あ る !」 河 野 貴代 美 聞 き
「月刊女性情報 4月 号」 特 集
性 たち
多様 な
細 美進子訳
扶 桑社 660円
薄荷車 の恋
田辺 聖 子
アダル ト。テル ドレンマザ ー
橘
テ ィー ンズ 。ボデ ィQ&A
由子
講談社 文庫 520円
学 陽文庫 693円
河 野 美代子 学 陽文庫
雨 の 日に は車 をみが いて 五 木 寛之 学陽文 庫
女性 へ の 十 七 の手紙
犬養 道子 中公文庫
エ デ ンの 旅 人 たち
谷村 志 穂 集英社 文庫
OL放 浪記
わか ぎえお、 集英社 文庫
693円
504円
740円
480円
500円
◎ 本社事務所 及 び出版部 の移転が無事終わ りま した。今後 の本社 事 務所及び出版部 へ の ご連 絡 は下記 にお願 い
いた します。長 い間 ご愛顧 頂 いた元の建物 は倉 庫 と して使 用 します。
〒604-0024 京都市 中京区下妙覚寺 町 185-804
電言
舌 075-253-1860 FAX 075-253-1861
◎ 本 の ご注文 は天 満橋店 にお願 いいた します。
TEL 06-910-6115
06-910-8627
FAX 06-910-6115
なお 1999年 1月 1日 よ り大阪 (06の 範囲)の 電話 は局 番 が 4桁 にな ります。
例 06-910-6115→ 06-6910-6115
◎ E‐ mailで も ご注文 承 つて います。 ご利 用下 さい。
[email protected]―
inet.or.ip
O天 満橋店 で は図書 カー ドをお使 いいただけます。 ご利用下 さい。
◎『 かん たん カ ンタ ン編集講座』 (中 西豊子 +フ ェミネ ッ ト企画 )の 再版できま した。お待たせいた しま した。
ウイメ ンズ ブ ックス
(12)
識
あなたの情報・ わた しの情報 浚
『大阪おんな自分流 ―扉を開けた 8人 の肖像 ―』
が 出来 ま した
第68号 1998年 8月 25日
!
〔
著 者〕井上理津子
企画・ 編集〕大阪府男女協働社会 づ くり財 団
〔
大阪 で、文化 、労働、社会活動 な ど各界 にお いて 先
きた詳細 な医学医療解説 と、 703人 の 子 宮 内膜症 を も
つ女性 た ちが 136頁 目 に回答 した、 受 けて きた医療 と
生 きて きた事実 の 日本 唯 一 のデ ー タが満載 されて いる。
本 の発行 3カ 月後 の カナ ダ世界学会 に参加 し、女 性 の
9割 以上 にブ レ子宮 内膜症状態 が あ る という新事実 を
駆 的 な活躍 を して きた女性 たちの生 の声を聞 き書 きし、
次世代 に伝 え る ことによ って、男性 中心 に語 られ て き
取材 して きた。東大、京大、近畿大 の教授 たちが 医 師
も読 ん だ ほ うが よい と推 薦 して い る。医療者 と市民 を
た歴 史 を女性 の視 点 か ら検証 す る ことを 目的 に、大 阪
府男女協働社 会 づ くり財団 が 3年 の歳 月 をか けて ま と
結 び付 け る 1冊 。
めあげま した。女 性 へ の偏見や差別 が まだ厳 しか った
マイマイ族33号 の ご案内
時代 に、何度 も壁 にぶ ちあた りなが らも、乗 り越 え、
道 を切 り開 いて きた、た くま しい 8人 の女性 の姿 を 再
現 して い ます。
登場人物 は、経 済学者 。竹中恵美子、弁護士・ 佐 々
木静 子、随筆 家・ 岡部伊都子、部落解放運動家 。大 川
恵美子、 エル ダー ホステル協会会長・ 豊後 レイ コ、 ピ
ア ニ ス ト・ 横 井 和 子、俳人・ 桂信子、市民運動 家 。飯
鈴木美和子
「冠婚葬祭 。女 の トラブル」第 2回 には、東 京 圏 と
新潟方面 の 7人 の体験談 が載 って い ます。地域 に よ る
風習 や慣 習 の違 い、 キ ーパ ー ソンが いな くな った こ と
で噴出す る問題、そ して「 き ょうだ い は他人の始 ま り」
を地 で行 く体験 な ど。 (ひ とごとだか ら笑えますが)
新潟 県柏 崎市 がつ い に「原発世 界 一 」 となりま した。
しなやかで、 た くま しい女性 像 は、優 しくまた厳 し
その地 に住 む本誌 ス タ ッフが市民 と しての体験 を語 る
「電源立地 の町 か ら」で は、 外 か らは わ か らな い微 妙
く、励 ま して くれ ます。読 み終 え た時 にや る気 の 出 る
1冊 です。 B6判
200ペ ー ジ 1,300円
な状況 を伺 うことがで きます。
他 に、連載 エ ッセ イ、猫新聞、 イ ラス トベ ー ジな ど
田 しづえの皆 さん です。
『 中年 期 の女 性 の課 題 』
∼ 女性 ライ フサイクル研 究 7号 ∼
盛 り沢 山 です。
B5判 ・ 50ペ ー ジ・ 1部 300円 (送 料別 )
申 し込 み先
〒201東 京都狛江市東野川 4∼ 26∼ 14
03-3489-3979(tel)
女性 ライフサイ クル研究所 窪 田容子
中年期 とい うの は、女性 の一 生 の 中 で も、 これ ま で
03-3489-0933(fax)
の人生 を振 り返 り、 この先 の人生 の生 き方を模索す る、
主婦 の投稿誌 くす くす 15周 年記念誌
重要 な転換期 で す。 それに も関わ らず、今 まで ほ とん
ど取 り上 げ られ る ことのなか った この テ ーマ に、本 書
『 これ が 私 の 生 き る 道 ― と って お き エ ッセ イ 剰
団塊 の世代 と言 われ る女 3人 の「私 たちの老後 」 と
題 した対談 か らス ター ト.続 いて 、「 美 しく歳 を重 ね
で は、女性 の視点 か ら、女性 たちの手 で光 を当 て て み
ま した。中年 期 女性 の心、体、性、夫 との 関係 、 親 子
の問題、介護 、 シ ングル女性等、 さまざまな中年 期 女
性 の さまざまな側面 に 目を向 けて、取 り上げて います。
これか ら、 中年期 に入 ろうとす る人、現在中年期真 っ
き らめ いて生 きる」30代 ∼70代 、 自分 の人生 の デ
て
ザイ ンを思 うが ままに描 いて いる 5人 が登場。最後 に、
くす くす の会員 さん の「 それぞれの老 い支度 自分 ら
しく生 きる」をテ ーマ に した17作 品 が掲載 されて い ま
只 中 の人、中年 期 を終 えよ うとす る人 に も、 自分 を 見
つ め直 し、 よ り自分 らしく生 きるため の役立 つ ヒ ン ト
す。一部 525円 (税 込 )
が 満載 です。是非、 ご一 読下 さい。
りが ちな 日常 か ら一歩 踏 み 出 した くて、「 この 指 とま
れ」 と地域誌 で呼 びか けた ことが き っか け。「 くす く
目次 :I.世 代 と中年期 Ⅱ。 中年 期女性 が 出会 う も
の Ⅲ.さ まざ まな中年期女性 Ⅳ .中 年期女 性 へ の
サ ポ ー トの方 法 と現 場 か ら
1500円 B5判 190頁
『 子宮内膜症 の事実Jを 出しました。
日本子宮 内膜症協会
事務局長
思 い起 こせば15年 前 、幼 い子 ど もを抱 えて閉 じこ も
す」 は、発行部数 100部 なが ら、れ っ きとした全 国 誌 。
北 は北海道 か ら南 は九州 まで、地域 も年齢層 も幅 広 い
のが特徴 です。あな た も会員 にな って、投稿 しませ ん
か。年会 費 は1700円 です。詳 しくは三井迄。
● &FAX(0722)91-5778
いぬ い益 美
当事者 中心 の市 民団体が 3年 半 で精力的 に収 集 して
(こ
の欄 の本 は松香堂 で扱 って います。)
(13)
ウイメンズ ブ ックス
第68号 1998年 8月 25日
これ は ドイ ツで は初 の試 みで、主 専 攻 と副専攻学 生 は
― ― 海 外 だ よ リ ーー
予定 の 150人 を大 き く上 回 り、お よそ400人 の 学 生 が 殺
の
・ジェ
で
イツ
女性学
(ド
逢
捌 吾
到 した
(う
ち 5分 の 1は 男子 学 生 )。 学 科 は、 ジェ ン
ダ ー研究 の学際性 を実 現 す るため ベ ル リンの 4つ の 大
)
学 が協 力 して構成 して お り、学生 は二 つ の大学 に帰 属
で き、授業 は 4つ の大学 の社会科学、人文科学、医学、
最新
ドイツの大学事情
前
法学、歴史学、教育学 、哲学、神学、農 学 な どの お よ
そ20の 科 目の中 か ら学 際 的 に選択 す る ことがで きる。
み ち子
│
ジェ ンダー研究 は二 つ の主専攻科 目の うちひ とつ、 あ
るいは副専攻科 目 と して 専攻 す る ことがで き、 も う一
ドイ ツでの女性学 。ジェ ンダー研究 は70年 以 来、 各 分
つ の専攻科 目によ って特 定 の学科 の方 法論 を学 ばせ る
野 で地 道 な発展 を続 けて い るが、学術界 の家 父長 的性
よ うにな って い る。学 際性 と既成 の知識体系批判 を特
格 を画期 的 に変 え るには至 って いない。女子 学生 の学
徴 とす る この ジェ ンダ ー研究学科 は ドイ ツの大学 で も
生数全 体 に 占め る割合 は大 学 によ っては半数 を超 え る
ま った く新 しい構造 を生 み 出 し、組織 的 な弱点 につ い
と ころ もあ るが、全国平均 で は約43%と 学生 の レベ ル
て の批判 もあ るが、今後 の成果 が 期待 され る。
で は差 が縮 ま って い るが、 博 士 号取 得 者 レベ ル で は
国際女子大学 の試 み
30%、 教 授資格取得者 レベ ルで 15%、 教授 の な か で女
ドイ ツで は近年 い くつ かの特殊 な経 営 スクールな ど
8%と 、女性支援 政策 の 効
私学設立 も見 られ るが、基本 的 に は総 合大学 はす べ て
性 の 占め る割合 は未 だ に約
果 が あが って いな い。 この よ うな現実 に対応す るため、
公立 で共学であ り、多少重点 が異 な る もののほぼ 均 質
女性支 援政策 を さ らに徹底 させ よ うとす る努 力 が行 わ
で規模 が大 きい。 日本 や アメ リカ とは異 な り、女 子 大
れ る とと もに、女性学・ ジェ ンダー研究 を強化 す る こ
学 や独 自の教育方針 を持 つ私大 が な いため、男性 の た
とによ って現状 を変 え よ うとす る試 みがい くつか ある。
広が る女性学の ネ ッ トワー ク
めだ けにあ った過去 の学 問 と大 学 の伝統意識 が払拭 さ
れ てお らず、そ のため未 だ に女性 の入 り込 みに くい体
最 も大学 の数 が 多 い ノル トライ ン・ ヴェス トフ ァー
レン州 で は1987年 に前学術 大 臣 ア ンケ 。ブル ンの 提 唱
質 が維持 されて い る と も言 え る。最近 学校 レベ ル で も
で 、女性学 ネ ッ トワー クが設立 された。 それ以 来 現 在
に、一 部 の フェ ミニ ス トたちの間 で 女子大学 を要 請 す
まで に さまざまな専 門領域 (人 文・ 社会科学 を始 め 、
る声 が 高 ま って きた。 この よ うな議 論 を背 景 に西 暦
都市 計画・ 建築、法学、医学、経営学、 デ ザ イ ンや ス
2000年 のハ ノー フ ァー での万国博 の 際 に百 日間 、 試 験
ポー ッな ど)に お よぶ44の 女性学 の教授 ポス トが 14の
的 に国際女子大学 を実現す る構想が立て られ、ニー ダー
総 合大学 と 4つ の専科大学 に作 られ、多様なネ ッ トワー
ザ クセ ン州 の学術大 臣 の支援 で実 現 す ることになった。
ク活 動 を展開 して い る。 これ はなによ りも、女 性 学・
この女子大学 で は、国 際 的 にさまざ まな分野で活 躍 中
ジェ ンダ ー研究 と女性 支援政策 を うま く結 び付 けた成
の研究者百人がお よそ千人 の世界 中 か ら応募 した学 生
功例 と して全国で話題 を呼 んで いる。
(大 学 院生 )た ち と 7つ の学 際 的 な プ ロ ジ ェ ク トテ ー
共学 の女子生徒 に と っての欠点 が見 直 されて いるよ う
女 性学 。ジェ ンダー研究 は これ まで ドイ ツで は大 学
マ をあつか う。女性 を研究対象 にす るのでな く、 現 在
内 の一 機 関 と して、 あ るいは独立 した機 関 と して発 展
重要 な さまざまな研究分野 とテ ーマ に フェ ミニ ズ ムの
して きた。教育 に関 して は 日本 と同 じよ うに、個 々 の
視 点 か ら寄与 しよ うと い うもので 、新 しい形 の学 術 研
学部学 科 のなか にた またま女性学 。ジェ ンダ ー研究 専
究 (理 論 )と 社会変化 (実 践 )の 相互 関与 を 目指 して
門家 が いればその科 目の 中 で扱 われ るだ けで、一 つ の
い る。 この実験大学 は、万博後 に もさまざまな コ ミュ
専 門科 目 と して独立 させ る方 向 は取 られて こなか った。
ニ ケ ー シ ョンの新 しい可能性 を使 って続 けることが 予
と ころが 昨年 の冬学期 に初 めて ベ ル リンの フ ンボル ト
定 されて いる。
大学 で ジェ ンダー研究 が専攻科 目と して設立 された。
(デ ュ ッセ ル ドル フ大学教授 )
(14)
ウイメンズ ブ ックス
第68号 1998年 8月 25日
(松 香堂 で扱 っている ミニコ ミの最新情報です)
「 あ ご ら239号 ―女性 と起 業」
女 による女 のBOC出 版部 1998年 5月 1050円
「あ ご ら240号 ―上越 の女 たち上越か らの発信」
娘 か ら孫 の守 りを頼 まれ た らど う しますか」
1998年 6月
「 月刊家族 149号 ―特集
1998年 6月 1050円
「 あ ご ら241号 ―男女「 基 本法」を考 え よ う」
1998年 7月
751円
「 ア ジア女性研究 7号 ―特集 :女 性 と教育」
mア ジア女性交流 。研究 フ ォー ラム
1998年 3月 1000円
「 amie情 報裏 の散歩 者 No.9-男 と女 の裏道を通 る他」
ア ミ編 集者学校 1998年 4月 500円
「 IBU― lBU Vol。 16-特 集 庶民 の広告批判」
トラ ン タ ンネ ッ トワー ク新 聞社 1998年 4月 315円
「 :BU― !BU Vol。 17-特 集 女 のプ ラス とマイ ナ ス」
1998年 6月
「異 文化 の交差点
315円
イ マー ジュvol.13-映 画特集」
1998年 7月
525円
「 FLCニ ュー ス レター No.26-特 集『 女 性 ライ フサ イ
クル研 究 第 7号 』 を読 んで」
女性 ライフサ イ クル研究所 1998年 4月 315円
「 FLCニ ュース レター No.27-特 集 :父 娘 を考 え る」
1998年 7月
315円
「女 た ちの21世 紀 No 15-特 集 日本 に生 き る ア ジア
女性 た ち」
ア ジア女性 資料 セ ンター 1998年 7月 1260円
315円
小西綾 さん と広 島」
1998年 7月
315円
」
「 くら いす Vol.4-特 集 「更年期」 は「好年期」
くらいす編集室 1998年 6月 300円
「 くら しと教育 をつな ぐ We 5月 号 一学校・ 地域 。家
フェ ミックス 1998年 5月 630円
「 くら しと教育 をつな ぐ We 6月 号 ―特集 多様 なフェ
ミニ ズム」
1998年 6月 630円
庭」
「 くら しと教育 をつな ぐ Wo 7月 号 ―特集 女 と男 の
1998年 7月 630円
働 き方 を考 え る」
「 くら しと教育 をつな ぐ We 8・ 9号 ―特 集 なぜ 私 た
ちは セ ックスをす るのか !?」
1998年 8月 630円
「 グ リー ンレター VOL.10-本 多 利 子 さん へ の イ ン タ
ビュー②「 スクール カ ウ ンセ ラー が知 る学校 の子 ど
もたち」
」
大阪心 のサ ポ ー トセ ンター 1998年 7月 525円
「 女 性 と仕事 ジ ャー ナル No 6-仕 事 で輝 く」
女性 と仕 事 ジ ャー ナル 1998年 7月 1000円
「女 性労働研 究 No 34-特 集 1 規 制 緩 和 下 の パ ー ト
労 働 問題」
ドメス出版 (女 性労 働 問題研究会編 )
1998年 7月
1575円
「 シングルズ 。ネ ッ トVOL.38-2月 例会の報告
トー ク「私 の シ ングル ライフ」⑤ 」
リレー・
「女 のための ク リニ ック ニ ュー スNo 157-「 女性 のか
らだ と性」全国一 斉電話相談 を します。」
ウイメ ンズセ ン ター大阪 1998円 5月 420円
確信犯 ?シ ングルの会 1998年 4月 263円
第 二 の 誕 生 "― 少 女
「性 と生の教育 No.17-特 集 ― “
「女 のため の ク リニ ッ ク ニ ュー ス No.158-不 妊 を考
え る講座 を終 えて 一報 告「不妊 は女 だ け の問題 じゃ
な い」
1998年 6月 420円
「女 のための ク リニ ック ニ ュー ス No.159-WCOに 何
「東京強姦救援 セ ンタ ーニ ュー ス No.36-訴 え ること、
1997年 12月 105円
訴 え ない こと」
「東京強姦救援 セ ンターニ ュー ス No 37-被 害 を理 解
を望 む ?総 会 ひ らきま した 6.21'98年 度 総 会 の 報
1998年 7月
告」
420円
「 女 も男 も 1号 ―「特 集 一大変動時代 の女 の生 き方 、
男 の生 き方」 (改 題「 女子教育 もんだ い 75号 」)
労働教育 セ ンター 1998年 5月 930円
「 GAZETTE No.65-特 集 第 2回 「 テ レビと子 ど も」
世 界 サ ミッ トロ ン ドンで 開催」
FCT市 民 の テ レビの会 1998年 7月 683円
「月刊 家族 147号 ―特 集 教 会 と性 差 別 ―根 強 い 「性
の タプ ー」 と「家族主 義」」
「 月刊 家族 148号 ―特 集
家族社 1998年 5月 315円
今 どきの “おばあちゃん"―
1998年 7月
と月経」
1260円
す るには」
東京・ 強姦救援 セ ンター 1998年 4月 105円
TOK・
TALK
5月 号 ― くらし 。仕事 。勉強・ 健康・
「
懸賞 などの情報」
情報 サー クルTOK・
TALK 1998年 4月 525円
「 トラ ンタ ン新 聞 Vol.37-特 集
のために」
いつ か仕事をす る私
トランタンネ ッ トワー ク新聞社 1998年 5月 210円
「 トラ ンタ ン新聞 Vol.38-特 集 21世 紀 に向か うマ マ
の夢」
トラ ンタ ンネ ッ トワー ク新聞社 1998年 7月 210円
「 日米女性 ジ ャーナル
と帝国主義」
(日
本語版 )No.23-ジ ェンダー
ウイメンズ
第68号 1998年 8月 25日
城西大学国際文化教育 セ ンター
1993年 1月 2625円
「 HEARTあ い NEWS No.22-「 訪 問美容 サービス」
を始 めた井上博美 さん を紹介 します 」
BBBo OSAKA 1998年 6月 315円
「 パ ワーア ップ ニ ュー ス VOL.26-安 保 千 秋 さん イ ン
タ ビュー 子 ど もを援助 す る弁護士 を 目指 して」
パ ワーア ッププ ラ ンニ ング 1998年 6月 315円
「 ピーマ ン イ ンフ ォメ ー シ ョン NO.51-便 利 な一
覧表付 き !7月 か らの講演会、 セ ミナ ー最新情報」
ピーマ ンネ ッ トワ ー ク事務局 1998年 7月 840円
「 Voice第 90号 一 日本 も婚外子差別 を撤 廃 した ドイ ツ
に菊
たけ ! 」
住民票続 柄裁判交流会 1998年 4月 210円
「 Voice第 91号 -6/6学 習会 婚 外 子 差 別 を撤 廃 した
ドイツ親子法改正 を学 ぶ」
1998年 5月 210円
「 Voice第 92号 ―特集号 一国連・ 子 ど もの権利委員会」
1998年 607月 合併号
「 VO:CE OF WOMEN NO.191-20周
刊行 に向けて」
日本 女性学研究会 1998年 5月 158円
「 VOICE OF WOMEN NO.192-特 集 ジ ェ ンダ ー フ
リー教育」
1998年 6月
158円
「 VOICE OF WOMEN NO.193-「 今 、 家 族 に何 が
起 こっているのか 」 5月 24日 上野千 鶴子 さん の講 演
1998年 7月 158円
報告」
「 マイ マイ族 第 33号 ―特集 冠婚葬祭、女 の トラブ
ル (第 2回 )
鈴木美和子 1998年 5月 315円
「月刊 むすぶ NO.329-森 の傷痕 大規模林道 。ダム・
ロ シナ ンテ社 1998年 5月 800円
オ リンピック」
「月刊 むすぶ NO.330-特 集
「女 のか らだか ら NO.154-着 床前診 断 は見送 りに」
SOSHIREN。 女 のか らだか ら 1998年 4月 315円
「女 のか らだか ら NO.155-連 載
情報公開請求」
HIV/性 暴 力 被 害
1998年 6月 315円
専 門看護研修」
「女 のか らだか ら NO.156-日 本 産 婦 人 科 学 会 の 着 床
前診断 に関す る公開討論会 (6月 10日 )報 告」
1998年 6月
主婦 の投 稿誌「 くす くす」 1998年 5月 525円
2回
第
男 の フ ェス テ バ ル報 告 集 ― '97.9.13∼ 14大 阪
「
メ ンズセ ンター 1998年 5月 735円
大会」
への
暴力 につ いて考え るセ ミナ ー ー「女 性 へ の
「 女性
暴力」連続講座 の講演録」(17P参 照 )
ウイメ ンズネ ッ トこうべ 1998年 5月 1,050円
「子宮 内膜症 の事 実 -703人 の 女 性 の 身 に起 こ った
ことか ら医療 と生活 の実態 を見 つ め る」
日本子宮 内膜症協会 1998年 3月 1,575円
「『 買春 に対 す る男性意識調査』報 告書」
男性 と買春 を考え る会 1998年 3月 1,575円
「 あ したを拓 く女 た ち ―女 たちの タイ・ ス タデ ィ ー ツ
アー報告」
ア ジア女性 資料 セ ンター 1998年 7月 735円
「 1998年 度 幼稚 園保育 ロガイ ドー保護者 よリア ンケー
ト情報 を集 めた大阪・ 兵庫・ 奈良 の幼稚園保育 園 ガ
イ ド 100園 」
くらむぼん 出版 1998年 6月 977円
ニ
ュー
ス
と子
ども番組 を読 み解 く一ニ ュー ス番
番組
「
1998年 5月 1,050円
組 を対象 とす る分析」
ー
一
は
い
トⅢ 北摂 シ ンポ ジ ウ ム
「 とな りの芝生 青 ?パ
記録集「公 的介護保 険」を考 え る」
1998年 3月
1998年 6月 81111円
「月刊 むすぶ NO.331-特 集 環 境 ホ ル モ ン 危 機 の 新
たな る名前」
1998年 7月 800円
ー
ンズ
メ
トワ
ク
NO.41-特
ネ
ッ
集 恋愛 の オモ テ と
「
メ ンズセ ンター 1998年 5月 315円
ー
ンズ
メ
トワ
ク NO.42-特 集 家族 カ タチ」
ネッ
「
ウ ラ」
1998年 7月
315円
「 れ組通信 NO.133-国 際 女 性 デ ー・ お ん な た ちの 祭
り報告 その二」
れ組 ス タ ジオ・ 東京 1998年 4月 420円
「 れ組通信 NO.134-読 者 が 選 ぶ エ ロ テ ィ カ短 編 小 説
大賞候補作発表」
1998年 5月 420円
ロス
いて ほか」
につ
れ組通信
NO.135-エ
「
1998年 6月
420円
「れ組通信 NO.136-エ ロテ ィカ短編小説入 賞 発 表
1998年 7月
272号 ―特集
「 わ いお、
!」
420円
カ ウ ンセ リング体験」
わ いふ編集部 1998年 7月 620円
315円
「 これが私 の歩 く道 一 とってお き エ ッセ イ集 一 特 集
それぞれ の老 いの支度 自分 ら しく生 きる」
210円
年記念冊子 の
(15)
ブ ックス
525円
「女 性差別撤廃条約 一女性差別撤廃条約 に関す る「 ジェ
ンダー・ チ ェ ック」」
国際女性 の地位協会 1998年 4月 300円
「国際連合 と女性 の地 位 向上 1945∼ 1996-日 本語版」
国際女性 の地位 協会 1,575円
ベ
ー
ー
ドキ ュ
ア
介護新 時代 の情報誌 第 3号
「 タ ケ
メ ン ト百人百色 の介護」
芳林社 1998年 7月 340円
「 フ ァイ ト パ ックVOL 33-人 権 擁 護 委 矢 野 に警
告」 性暴力 を許 さな い女 の会 1998年 5月 525円
「 フ ァイ ト パ ックVOL.34-甲 野 裁 判 も一 審 判 決 確
定
!」
1998年
7月
525円
(16)
ウイメ ンズ
ブ ック ス
第68号 1998年 8月 25日
》月 イギリスのチャー ド女性音楽祭
♪』
草
5月 20日 か ら25日 まで 6日
間、 イギ リスのチ ャー ドで 第
5回 チ ャ ー ド女 性 音 楽 祭
(Chard Fesdval of Wolnellin Music)が 開 かれ た。 2年
に 1度 開催 され る この音楽祭 は、 1990年 に始 ま った 比
較 的 あた らしい音楽祭 であ る。 そ の 目的 は、女 性 作 曲
家 の作 品 が主流文化 か らも コ ンサ ー ト・ プ ロ グ ラム か
らも排 除 されて いるので、女性作 曲家 の作 品 だ け を演
奏 して、人 び とに紹介 しよ うと い うもので あ る。 演 奏
され る音 楽 は、 クラシ ック、 ジ ャズ、 フォー ク、 民 俗
音楽、現代音楽、前衛 。実験音楽 な ど、す べ て の 分 野
にわ た って い る。演奏者 や聴衆 には男性 も参加 で きる。
チ ャ ー ドはイギ リス南部 のサ マーセ ッ トに あ り、 鉄
の
道 駅 もな い小 さな町で、最 寄 り駅 の トー トンか らバ
スで 1時 間 の ところにあ る。
一 流 の 音楽家 を迎 えて の音楽祭 なのだか ら、立 派 な
コ ンサ ー トホ ールがあ るのだ ろ うと思 って いたが、 音
楽祭 の 会場 は町の施設 を数 力所利用す るとい う、 じつ
に質素 な もので あ った。住民 のための多 目的 ホ ー ル と
もいえ るギ ル ドホール を中心 に、そ こか ら10分 以 内 で
移動 で きる 2つ の教会、学校 の講堂 と音楽教 室、 ラ グ
ビー・ ク ラブ、運動場 に設 営 され たテ ン トが 会場 で 、
そ こで コ ンサ ー トや ワー クシ ョップが開 かれ たので あ
る。 や る気 さえあれば音楽 祭 はど こでで もで きる、 そ
ん な ことを教 え られた気 が した。 もちろん音響装 置 は
じっか りと準備 され、気持 ちよ く音楽 を楽 しむ こ とが
で きた。担 当 して いたの は「 オ ー プ ァー トー ン」 とい
う ロ ン ドンの フェ ミニ ス トの会社 であ る。
20日 の夜、 ギ リシア系音楽 の カ フェ・ ア マ ンの コ ン
サ ー トか ら音楽祭 は始 ま ったが、 ウイ ー クデ ィと い う
こと もあ って、地元 の参 加 者 が 多 く、 聴 衆 は 100人 ほ
どの静 か なは じま りだ った。翌 日か らは昼 間 に ワ ー ク
シ ョップがあ り、夜 にい くつ か の コ ンサー トが組 まれ、
ウイー クエ ン ドの金曜 の夜 か らは他地域 か らの参加 者
も到着 して、町 はにぎやか にな った。金曜 日の夜 は、
イギ リス民謡 を女性 の視点 か ら歌 うフラ ンキ ー・ ア ー
子
テ ッ ド、現代女性 音楽家 の作品を演奏 す るロンターノ、
女性 ばか りのサ ック ス グループ、 キ ャ ロ ライ ン・ ク ラ
アベ ル・ サ ックス・ ア ンサ ンブル、 ジ ョージアの 伝 統
的 な女性音楽 を うた うア ンサ ンブル・ ムゼ タムゼ、 南
ア フ リカの コー ラス グル ー プ、 プ ロ グ レスな ど、 多 彩
な プ ロ グラムが組 まれ、女 たちの音楽 の豊 か さを 十 分
に味 わ うことがで きた。
この音楽祭 の も っと も良 い点はワー クショップとジャ
ズス クールが あ る ことで あ る。 と くに ジ ャズスク ー ル
は、音楽界 の 中 で も ジ ャズの世界 が も っと も女 を排 除
して いるので、一 人 で も多 くの女 に ジ ャズを学 ぶ 機 会
をあたえ よ うと、生 徒 は女 にか ぎ って い る。 コー チ に
は70年 代 の女 の音楽 グル ー プ、元 ジ ャム・ トゥデ イ の
デ ィー ドリ 0カ ー トライ ト (ギ タ ー)、 ア リソ ン・ レ
イ ナ ー (ベ ース)ら が 参加、修了演奏 にはデ ィ ー ドリ
が作 曲 した曲が演 奏 され た。 ステー ジを埋 めつ く した
生徒 と コー チの ジ ャズ演奏 は感動以外 のなに もので も
なか った。
「女 か ら女 た ちへ」 の気 持 ちを しみ じみ感
じた夜 だ った。
じつ は この音楽祭 の は じま りそ の ものが「 女 か ら女
た ちへ」 だ った。発起 人 ア ンジェ ラ・ ウイ リス は、 夫
か らも らった女性 作 曲家 の レコー ドが きっかけで、め っ
た に演奏 され る ことのない女性作 曲家 の作品 を演奏 す
る場 を つ くろ うと決 意 した。彼女 の熱意 が人 び とを 動
か し、助成金 を獲 得 し、 チ ャー ドで音楽祭 を可 能 に し
たので あ る。 もの しず かなア ンジェ ラの どこにそ の 強
さが あ るのか とお もわせ るほどだが、女性音楽祭 に た
いす る彼女 の熱意 は、遠 く日本にいるわた しまでもチャー
ドに来 させて しま ったのである。
ス タ ッフたち の あたたかな対応 も、 ミュー ジシ ャ ン
や友人 との再会 も、小規模 だか らこそ可能 な、手 作 り
とい うのがふ さわ しい音楽祭であ った。
(世 界 の女 の音楽資料募集 中)
ムス トロ ングの コ ンサ ー トで 、会場 は彼女 を敬愛 す る
フ ァ ンで い っぱ いにな った。
今年 は中世 ドイツの宗教音 楽家 ヒル デガ ー ド・ フ ォ
ン・ ビンゲ ンの誕生 900年 にあた る こと もあ って、ワー
ク シ ョップで も音楽劇 で も彼女 が とりあげ られ、 と く
に教 会 で ろ うそ くの 中 で演 じられた彼女 の生 涯 の音 楽
劇 は、観 客 を彼女 の音楽 でつつ み こんだ。
その他、 フ ォー ク・ グル ー プの シス ター・ ア ン リ ミ
ロ ン ドンか らきた ♀だけの ジ ャズグループ
ウイメ ンズ
第68号 1998年 8月 25日
:
(17)
ブ ックス
第64回
連載
ミニ コ ミの女 た ち
ウイメンズネシト・ こうべ
正井
―
―
ヽ
一
―
ヽ
一
―
ヽ
一
―
ヽ
一
―
ヽ
一
―
ヽ
一
―
ヽ
一
―
ヽ― ―
―
礼子
―
―
ヽ
一
…
…
」
女性 が もっと自由 にのびやかに生 き られ る社会
をめざ して 91年 か ら活動を続けて い る。女性問題
関連 の学習会 を開催する他、会報「 女 のネ ットワー
ク 91」 を発行。地域 の女性 に必要 な情報 をと「兵
庫発 女 の伝言板」 (93年 2月 )を つ くり、 県下
産婦、大学教授、 カウ ンセ ラー な どさまざまな分
野 で女性へ の暴力 と取 り組 む方 たちか ら熱気 のあ
る話 を して頂 いた。
「女性 へ の暴力 が個人 の問題 で
はな く、男性支配 の社会構造 か らくる全て の女性
400の 女性 グループ、女性が暮 らしの 中 で困 った
の人権問題 である」 との共通認識 を得 ることがで
き、ぜひ冊子 にまとめよ うとい うことにな った。
とき役立 つ情報、女性 を支援す る施設、 制度、 人
(女 性 の弁護 士、 税理士 など)な どを掲載 した。
巻末 には相談 される側 の姿勢 につ いてや、相談機
関 や全国のシェル ター情報 も入れ「女性 への暴力」
94年 春、女性 たちが本音を語 りほっとできる場
として「女 たちの家」 をオー プ ン。 そ こには「 夫
か らの暴力」 に苦 しむ女性 たちか らの声 が寄 せ ら
れ るようにな った。12月 さらに大 きな家を借 りる
ことができ、引 っ越 し、 いつで も女性 が逃 げて来
られ るようにと布団 も 10組 用意 した。
95年 1月 17日 、 震 災
に遇 った。 周 辺 の 土 地 が
家 ご と崩 れ、 メ ンバ ー も
多 くが被 災 。 3月 、 女 性
の た め の電 話 相 談 を始 め
た。 マ ス コ ミが 伝 え な い
について相談す る側、相談 され る側、 どち らの人
たちにも役立 つ ように心がけた。
新聞で紹介 されるや、数 日間、 事務所 の電話 が
鳴 りっばな しだ った。広島、 鳥取、 和歌山 な ど各
地 か ら問 い合わせがあり「 10数 年、夫 に殴 られて
きた。子 どもにも暴力 をおゝるう。 逃 げると ころが
なか った。」
「 自分 に落 ち度 があ ると思 い、邸さずか
しくて誰 にも言 えなか った。」 と泣 き出す人 もいた。
昨年 か ら「 夫・ 恋人か らの暴力 は犯罪であ る」
とうタイ トルで学習会 を継続 して開 いてお り、 過
去・ 現在 を問 わず暴力 を経験 した人 たちのサ ポー
トグループ もで きた。
「 自分 と同 じ体験 を した人 に
伝 え よ う と「 女 た ち が 語
出会 ったことで とて も勇気 づ け られ る」 とは参加
者 の声 である。 (学 習会等 問 い合わせ 078-
る阪神 大 震 災 」 (96年
360-6202
被 災 地 の女 性 た ち の 声 を
1
木馬書館)を 出版 した。 街中 や避難所 にお け
る性暴力 を耳 にす るようにな り、 女性 たちの悲 し
み と怒 りを共有 した いと 96年 3月 、関西 の女性 グ
月
女 たち の思 いを
つないで」 ∼私 たちは性暴力を許 さな い !∼ とい
ループが集 ま って「神 戸・ 沖縄
う集会を開 きその報告集 もだ した。
5月 か ら「 女性 への暴力について考えるセ ミナー」
として連続講座を開 き、弁護士、 市民運動家、 助
金曜 日)
『「女性 へ の暴力 について考 えるセ ミナー」 ∼ あ
A4判 77頁 千円
なたが悪いん じゃない∼報倒
希望者 は 郵便振替 口座 01110-7-66771
・ こうべ まで 1270円 を振 り
ウイメ ンズネ ッ ト
込 んで下 さい。
*松 香堂 で も扱 っています。
(18)
=書 評 =
ウイメンズ ブ ックス
第68号 1998年 8月 25日
『イ ン ド盗賊 の 女 王 プ ー ラ ン 0デ ヴ ィの 真 実』
マラ・ セン著 鳥居千代香訳
未来社 1998年 6月 刊 2200円
貧 困 はなぜ生 じるのだ ろ うか。本書 に描 き出 されて い る一人 の女性 の痛苦 の半生 は、
盗賊 の女 王か ら国会 議 員 へ 、そ して ノー ベ ル平和賞候補 へ と数 奇 の道 を歩 き、 映 画化
もされて話題 を呼んだ とい う ドラマ性 の背後 に、明 らか に貧 困 が もた らす 極 限 の 人 間
の状況 と女性蔑視 の現 実 が あぶ りだ され て い る。
イ ン ド出身 で イギ リス在住女性 ジ ャー ナ リス トのマ ラ・ セ ンが その女性 プー ラ ン・ デ ヴ ィ とそ の家族 、 盗
賊仲 間 に直接接触 し10年 余 をか けて書 き上 げた ものが、 イ ン ドの事情 に詳 しい鳥居 千 代 香 さん の 訳 に よ って
この ほど出版 された。読 み書 きがで きな いプー ラ ンの、 □述 や代筆 によ って 聞 き出 し得 た 膨 大 な 話 か ら成 り
立 って い る。鳥居 さん は著 者 マ ラ・ セ ンや、 まだ議員在任 中 だ った プー ランに直接会 って話 をかわ してお り、
訳本 にあ りが ちな、 こなれ の悪 さもな く一気 に読 ませ る。
カース ト制度 によ る差別 は1950年 の イ ン ド憲法で禁止 され た とは言 え、実態 は一 朝 一 夕 に は 改 善 され て な
いだ ろ うとい うことは容 易 に推察で きる。 デ リー南部 の僻村 ビーマ イで1981年 に 起 きた、 高 位 カ ー ス トの 男
性 ヒンズー教徒22人 を虐殺 した事件 は、 プ ー ラ ンたち武装盗 賊 の復讐であ った。 この ほか 殺 人 、 誘 拐 、 掠 奪
な ど現 在 も約 48件 の罪 を問 われているとい うプ ー ラ ンは、逃 亡 中 はそのふてぶ て しい生 意 気 さ、 勇敢 さ と警
察 や 国家 を もの と も しな い信念 に貫かれ た態 度 が あ る種 の魅 了感 を呼んで、 メデ ィア の格 好 の 取 材 の対 象 と
もな って い き、次第 に伝 説 の女王 と化 して い った。 そ して プ ー ラ ン逮捕 に失敗 し続 け、 そ の た び に犠 牲 に な
る警 察官 の多 さや、州民 の抗議 の デモ、近 づ く地方選挙 な どで、当時 のイ ンデ ィ ラ 。ガ ンジー 政 権 に影響 を
与 え始 め る。 この盗賊 の一 掃 は、 プー ラ ンとその仲 間を「 説 得 して投 降 させ る」 以 外 にな い と判 断 した政 府
は、 2年 の歳月 をか けて プ ー ラン投降 の条件 を取 り決 めて 交 渉 に乗 り出す。 1983年 この司法取 引 に応 じてプー
ラ ンは投 降 し、条件 の一 つ で あ った 8年 後 に釈放 された。
11歳 で20歳 も離 れ た「 や もめ」 の男 と幼児 婚 させ られ た プ ー ラ ンは、夫の 横 暴 と暴 力 に耐 え か ね て栄 養 失
調 と病 気 のためにそ こを飛 び出す。一 度結婚 した女 が婚家 を離 れ ることは、 どん な理 由が あ ろ う と「恥 」 に
しか な らな い。実家 に戻 って も「 恥」を もた ら した女 を養 う ことは親 にとって も都 合 が悪 い。 しか もプ ー ラ
ンに は周 りの男 たちか らの レイプや暴力が待 ち受 けて いた。
低 カー ス トの貧 しくて 婚資 を十 分 に整 え られ ないプ ー ラ ンの親 に とって は、娘 の夫 選 び は仕 方 の な い もの
だ った。望 まれ ない女 の子 と して生 まれ、読 み書 きもで きず苛 酷 な労働 に励 み、 初 潮 もな い うち に結 婚 させ
られ、夫 の暴力 に苦 しむ。 これ は決 して イ ン ドで は特異 な ことで はないよ うだ。 プ ー ラ ンは無 学 で も不条 理
感 を決 してそのままに して はおかない、利発 で活発 な女 の子 だ った。無理 な結婚 は プ ー ラ ンを 孤 独 と屈 辱 の
淵 へ 、 そ して長 じて いつ しか復讐 へ とその芽 を心 に育 てて い く。 自己の尊厳 を究極 まで踏 み に じ られ る と人
は ど うな るか。盗賊集 団 の 中で初 めて一 人 の人 間 と して存 在 を受 容 された とい うプ ー ラ ンの 経 験 は余 りに も
重 す ぎる。
著者 はいか なる女性運動 も、 プー ランの住 む村 に は届 いて いな い と指摘す る。生 活 と結 びつ いて いな い女
性運動 や フェ ミニ ズ ムの 限界 を象徴す る この言葉 は、私 たちの 日本 の現在 に示 唆 的である。
東 京・ 足立区女性総 合 セ ンター職員
= 原 稿 募 集 =
上 記 の書評欄 へ の投 稿 をお待 ち して い ます。
女性 の 日で見直 した鋭 い批評 や、視点 を変 え た
ユ ニ ー クな もの をお寄 せ くだ さい。 1200字 前 後
です 。掲載 させて頂 いた方 には薄 々謝、進 呈 致
します。
「 あなたの情 報 。私 の情報」 と コ ラム「 わ た
しの推 したい この一 冊」 は、知 って欲 しい本 、
ご意 見・ 情報交換等 に 御 利 用 くだ さ い。 400字
以 内でお願 い します。但 しこれ らの欄 は、 薄 々
謝 も差 し上 げ られ ません。 ご了承下 さ い。
尚、 ご投稿 は会員 に限 らせていただ きます。
宛先 は
〒604-0024京 都市 中京 区下妙覚寺町 185-804
松香堂書店「 ウイ メ ンズ ブ ックス係 」
です。
下村美息子
次号 の締切 は 1998年 10月 20日 。
た くさん の ご投 稿 をお待 ち して います。
※次号 は1998年 11月 25日 発行 の予定 です。
編
集 後 記
○ いつ も新刊 が待 たれ るメイ・ サ ー トンの『 私 は不 死
鳥 を見 た』 は、 おすす め の一 冊 (9P)。 年 を重 ね
る楽 しさを書 く著 者 の若 き日の成長物語。夏 の 終 わ
り、緑蔭 での読書 を /
(や ぎ みね)
○今年 の関西 は毎 日猛 暑 が続 きます。新 潟 で は水 の 被
害 が 出た と聞 きますが 、心 か らお見舞 申 し上げます。
ど うぞ皆様 お元気 で お過 しを。
○今号 はイギ リスか ら音楽祭 の楽 しいお便 りが届 きま
した。 ミニ コ ミ情報 も多 くて増頁 で す。 (と よ こ)