第 91 号 発行日:H26.10.15 こんにちは!栄養科です。 食事の種類の名称 病院に入院した時に届けられる食事に、札が付いているのに気がついておられます か? 「食札」という呼び方をしていますが、入院患者さんの名前や部屋番号、食事 の種類(献立名も表示している病院もあります)禁止食品などを記載してある札です。 食札に表示してある食事の名称についてですが、これは、その施設が○○な食事は △△という呼び名にしようとそれぞれが名称を決めています。例えば、外食のお店で は、「生姜焼き定食」とか、「かつ丼」とかがあります。病院などでよく名称に付け てあるのが、「エネルギーコントロール食」「脂質制限食」とか、疾患の名称を付け て「糖尿病食」「腎臓病食」などです。食事の種類の名称は、職員間での暗号みたい な物です。その中で、多くの病院で付けてある「常食」という食種の名称についてお 話をいたします。 常食とは書いてあるとおり、「日常の食事」という意味を表しています。なので、 日頃の食事として摂取して欲しい内容の食事(バランスのとれた内容)であります。 常食は日頃の食事という考えなので、主食はご飯としてある所が多いです。主食がお 粥の場合は、 「一般食7分粥」といった名称などを使い、常食とは区別されています。 また、主食がお粥の場合は、副食も常食の副食よりも消化しやすい材料を使用してい る場合が多いです。その施設で提供している食事の名称・エネルギー量・たんぱく質・ 塩分などについても、各施設で独自に決めてあります。外食の場合でも、A 店の生姜 焼きと B 店の生姜焼きでは、肉の量や野菜の種類など異なっていますでしょ。それと 同じなのです。 当院から他施設へ転院する時や他施設から当院へ移動された時など、食事の名称を きいただけではどのような食事を食べていたのかは、具体的にはわからないです。 「か つ丼」であれば、トンカツを使用した料理があることはわかるのですが、それ以外の トンカツの大きさとかご飯の量までは、わからないですものね。他施設へ移動された り、他施設から移動された場合、特に配慮が必要な特別の食事では、より具体的な内 容の伝達ができるとより統一された治療が引き継がれるようになりますね。 引き続き栄養科をよろしくお願いします。 執筆は、広島記念病院 管理栄養士 西本善子です。
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