ファーマライズDI No.90 (Drug Information 医薬品情報 ) 2015/1/30 ファーマライズ医薬情報研究所 DI室 1. 効能・効果の追加 薬品名 追加された効能・効果 パリエット錠 10mg 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発 (エーザイ) 抑制 改訂年月 2014.12 〔解説〕 効能・効果の追加とともに 10mg錠と同一の効能・効果を有する 5mg錠の剤形追加の承認も取得。 後発品には上記の適応はないので代替調剤時は注意すること。 2. 剤形追加 薬品名 アレグラDS5%(サノフィ) 解説 発売日 <用法・用量>6 ヶ月以上 2 歳未満:1 回 15mg、2 歳以上7 2015.1.19 歳未満:1回 30mgを 1 日 2 回用時懸濁して経口投与。 (薬価収載 乳幼児でも飲みやすいストロベリー味 2014.4) サラジェン顆粒 0.5% <用法・用量>1回1包(1g)を1日 3 回食後に経口投与。 2014.12.12 (キッセイ薬品) 1g分包品、吸湿性あり。遮光(光によって変化する)。 水に混ざりやすいレモン風味の製剤。簡易懸濁可能。 ジェイゾロフトOD錠 25mg、 味:黒糖風味、無臭 50mg、100mg(ファイザー) 参考:無包装 25℃/75%RH条件下1カ月で性状、含量、溶 2014.12.15 出性は変化なし。硬度が規格外。 ジゴキシン錠 0.0625「KYO」 ハーフジゴキシンKY錠 0.125 の半量の製剤。 (トーアエイヨー) ※ジゴキシン錠の自家製剤加算が算定できなくなるので注 2015.1.21 意。 3. SGLT2 阻害剤の使用上の注意の改訂 厚生労働省は 2 型糖尿病治療薬の「SGLT2 阻害剤」11 製品に対して使用上の注意を改訂するよう製薬企 業に指示した。 【該当薬品】 成分名 商品名 イプラグリフロジンL-プロリン スーグラ 25mg、50mg エンパグリフロジン ジャディアンス錠 10mg、25mg カナグリフロジン水和物 カナグル錠 100mg ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物 ファシーガ錠 5mg、10mg ルセオグリフロジン水和物 ルセフィ錠 2.5mg、5mg トホグリフロジン水和物 アプルウェイ錠 20mg、デベルザ錠 20mg [慎重投与] 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等) [重大な副作用] 脱水:脱水があらわれることがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。口渇、 多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行う こと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されているので十分注意すること。 4. 新薬情報 ルティナス膣錠100mg (一般名:プロゲステロン) フェリング・ファーマ株式会社 薬価基準未収載(自費) 〈効能・効果〉生殖補助医療における黄体補充 〈用法・用量〉プロゲステロンとして 1 回 100mg を 1 日 2 回又は 3 回、採卵日(又はホルモン補充周期下での 凍結胚移植ではエストロゲン投与により子宮内膜が十分な厚さになった時点)から最長 10 週 間(又は妊娠 12 週まで)腟内に投与する。 〈特徴〉 国内初の「生殖補助医療における黄体補充」を効能・効果とするプロゲステロン腟錠。 (既に36カ 国で発売済) 速やかに崩壊する発泡性の腟錠。 専用のアプリケータ(使い捨ての挿入補助具)を用いることで腟奥部まで挿入できる。 〈背景〉厚生労働省は「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での評価結果を踏まえて、 同腟剤の開発企業を広く募集していた。 海外では、標的臓器である子宮にプロゲステロンを効果的に送達できる膣剤の使用が主流となっ ているが、日本では生殖補助医療(ART)における黄体補充に適応があるプロゲステロン製剤は承 認されておらず、天然型プロゲステロンの筋注製剤が適応外で使用されてきた。 膣錠になることで、通院回数の負担軽減や注射部位の痛みのような身体的負担を減らすことが出 来る。 生殖補助医療(ART)における黄体補充とは? 一般不妊治療は薬物療法や手術や人工授精(精子を子宮に注入)など。 生殖補助医療は卵子を採卵し体外受精や顕微授精を行うなど、より高度なもの。 生殖補助療法でホルモン剤による「調節卵巣刺激法」を行い採卵する際に、ホルモン剤の使用や採卵 時に卵巣の顆粒膜細胞の剥脱⇒黄体機能不全が起こりやすい。 ⇒黄体ホルモン補充により、妊娠率が上昇する。(胚の子宮内膜着床過程や子宮内膜機能の改善) 〈効果〉国内第Ⅲ相試験 108例を対象に、採卵日翌日から本剤を1日2回又は1日3回腟内に最大10週間投与。 その結果、胚移植例あたりの継続妊娠率は22.2%(20/90例、1日2回投与時:14.0%(6/43例)、1日3 回投与時:29.8%(14/47例))であった。 〈副作用〉国内臨床試験で108症例中9症例(8.3%)に副作用が認められた。 主な副作用は頭痛・傾眠、性器出血(各1.9%)であった。 重大な副作用として、血栓症が同成分の製剤で認められている。 〈注意点〉他の膣錠を併用しない。( 本剤からのプロゲステロン放出及び吸収を変化させる可能性。) 確実に患部に成分を送達するため、必ずアプリケータを使用する。 〈その他〉包装 : 21 錠(3 錠×7:ブリスター、専用アプリケータ 21 本添付) 専用アプリケータの使用説明書(図解)はメーカーHPから印刷可能。
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