平成25年度

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精神科
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所属診療統括部門
部門 1
診療統括部門長名
布井 清秀
管理師長名
神代 明美
事務長名
岡村 亮
所属医師名
塚本竜生,石橋正敏,江口 寛
入院延べ患者数
14,555 人
平成 25 年度の
実績
1)平成 25 年度に精神科病棟へ入院となった身体合併症紹介患者は 50 人であり,新
新規入院患者数
64 人
科長名
塚本 竜生
外来延べ患者数
9,591 人
入院患者の 76%に上った.骨折など整形外科,イレウスなど消化器外科の患者が
おのおの 12 人,内科疾患が 7 人などであった.その他に,ICU 系病棟からの転
入患者が 25 名(不穏・興奮,自殺企図など)であった.長年のリエゾン活動の
効果で,以前よりも精神疾患患者を一般病棟で治療する症例が増えている印象が
ある.
2)平成 25 年度のリエゾン紹介患者数は 804 人であり,リエゾン依頼件数は年間延べ
3,080 件であった.リエゾン紹介の増加傾向は治まり,せん妄の初期治療が身体科
医師で行われているのが要因と考えられ,リエゾン活動で,せん妄治療の指導を
行ってきた成果と思われる.また,平成 25 年度は約 101 人の自殺未遂患者に対
応した.そのうち 55 人を精神科外来治療に,27 人を入院治療につなげた.
特筆すべき事項
当科の特徴は,総合病院精神科の役割として,精神科疾患患者の身体合併症の入院治
療に重点を置いている点にある.福岡県内に限らず,佐賀県,大分県などからも紹介
患者の依頼を受けている.精神科病棟以外で対応可能な患者は ICU 系や一般身体病
棟などに入院し,リエゾンコンサルテーションで適時,精神科医が往診し,身体科主
治医と共同で治療にあたっている.リエゾンコンサルテーションは毎日実施し,多様
なニーズへの対応をしている.
当院でも平成 24 年 11 月から精神科リエゾンチームを発足し,「せん妄・抑うつ・精
神疾患を有する患者,自殺企図患者」を対象として他職種でのチーム医療を行ってい
る.リエゾン依頼件数は毎年 800 件前後で,せん妄患者の増加が著しく,平成 19 年
度は依頼全体の 33%であったのが平成 24 年は 49%を占めている.入院患者の高齢化
Ⅵ
とともに,せん妄・認知症患者が増加しておりリエゾンチームの重要性が増している.
なお,身体合併症の治療が終了した患者は原則として紹介元病院へ逆紹介している.
これは院内で身体合併症の患者に使用できるベッド数が限られているためである.
当院の特徴である救急医療の分野では,救急救命センターに搬送された年間 100 例以
上の自殺未遂患者に対応している.PSW など多職種のチームで対応,自殺防止の観
点から,かかりつけ医へ確実な紹介を行い治療の継続に努め,希死念慮が強い場合に
は他院精神科への入院調整を行っている.興奮・不穏が強い状況では,精神科医が他
院搬送に同伴することで事故防止に努めている.
今後の展望
当科は平成 20 年 8 月に地域連携病院の支援があり現病棟に移転し,平成 25 年 4 月よ
り「保健棟 1 階病棟」に名称を変更した.移転によりベッド数を 40 床として身体合
併症主体の病棟へと改変を進めてきた.今後も身体合併症の治療を推進し,またリエ
ゾンコンサルテーションサービスのさらなる充実を図り,精神科医療の地域連携を推
進していきたい.
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