平成26年度 第2次市立輪島病院改革プランの点検・評価

第2次市立輪島病院改革プランの点検・評価
総務省の「公立病院改革ガイドライン」に基づき、地域に必要な医療を安定的かつ継続的に提供していくため、持続可能
な病院経営を目指し、平成21年2月に策定した「市立輪島病院改革プラン」(計画期間H21~H25)に引き続き平成26年2月
に「第2次市立輪島病院改革プラン」(計画期間H26~H30)を策定し病院改革に取り組んでいます。この改革プランにおけ
る平成26年度の数値目標に対する実績報告及び監査委員による評価を公表します。
■収支計画と実績
収益的収支
単位:百万円
年度
区分
資本的収支
単位:百万円
H26年度
計画
年度
実績
区分
H26年度
計画
実績
1.医業収益
3,224
3,265
1.企業債
料金収入
3,042
3,078
2.他会計出資金
0
0
182
187
3.他会計負担金
279
279
その他
うち他会計負担金
収
2.医業外収益
入
他会計負担金・補助金
90
84
50
54
4.他会計借入金
0
0
469
459
5.他会計補助金
0
253
240
0
0
18
19
収
6.国・県補助金
入
7.その他
0
198
200
収入計 (a)
経常収益 (A)
3,693
3,724
うち翌年度繰越(b)
1.医業費用
3,341
3,204
前年度許可債(c)
0
0
職員給与費
1,738
1,692
純計(a)-((b)+(c)) (A)’
369
363
材料費
641
622
1.建設改良費
106
91
経費
636
616
2.企業債償還金
428
432
支 減価償却費
出 その他
2.医業外費用
299
251
0
0
27
23
270
263
支払利息
148
147
その他
122
116
経常費用 (B)
3,611
3,467
経常損益 (A)-(B)
82
257
特 特別利益
別
特別損失
損
益 特別損益
92
77
△ 1,196
△ 1,189
△ 1,104
△ 1,112
純損益
△ 1,022
△ 855
国・県補助金
その他
支
3.他会計長期借入金返還金
出
4.その他
経常収支比率
実績
103.0
0
0
536
523
差引不足額(B)’-(A)’
167
160
備
考
107.4 単位:%
52.5
51.8 単位:%
医業収支比率
96.5
101.9 単位:%
9.0
7.9 単位:%
紹介率
20.0
18.2 単位:%
逆紹介率
12.5
13.2 単位:%
11.2
12.0 単位:%
総合相談件数
4,000
5,052 単位:件
訪問看護件数
1,900
1,660 単位:件
健診件数
後発医薬品への転化率
0
支出計 (B)’
職員給与費比率
他会計繰入金対経常収益比率
363
【自治体病院の使命と役割】
地域において提供されることが
必要な医療のうち採算性の面か
ら民間医療機関による提供が困
難な医療を提供すること。(公立
病院改革ガイドラインより)
【公立病院改革の目指すもの】
地域において必要な医療提供
体制の確保を図るため、医師を
はじめとする必要な医療スタッフ
を適切に配置できるよう必要な医
療機能を備えた体制を整備すると
ともに、経営の効率化を図り、持
続可能な病院経営を目指す。(公
立病院改革ガイドラインより)
■監査委員による評価
26年度
計画
0
369
2
■財務及び医療機能に係る数値目標と実績
項目
0
【公立病院改革ガイドライン】
総務省が、公立病院改革に係
るプランを策定する際の指針を示
したもの。
1,130
1,179 単位:件
病床利用率
81.5
86.2 単位:%
一般病床
83.0
89.4 単位:%
療養病床
80.0
83.8 単位:%
入院患者単価
30,300
29,559 単位:円
外来患者単価
8,800
9,271 単位:円
※ 計画を達成した数値は青色、未達成の数値は灰色
【用語解説】
○ 経常収支比率:(経常収益÷経常費用)×100(100以上が望ましい。)
○ 職員給与費比率:(職員給与費÷医業収益)×100(40%~50%が望ましい。) 財務に係る数値目標については、医業収益の増加により全体的に目
標を達成できている。特に経常収支比率及び医業収支比率について
は、計画値より大幅にポイントを上げている。職員給与比率については、
40~50%が望ましい範囲とされていることから、引き続き医業収益の確
保及び給与費全体の削減を図り、職員給与比率の改善に努めること。
医療機能にかかる数値目標については、訪問看護件数において計画
より大幅に減少しており、引き続き医療依存度の高い在宅の患者のニー
ズに対応できるよう院内の体制維持に努められたい。また、健診につい
ては、平成26年度から導入したプチ臨床検査などの件数が増加したこと
により、計画を上回っている。引き続き、市民の意識改革を推し進めてい
くための啓発活動に努めることを希望する。
再編・ネットワーク化については、能登北部地域医療協議会において、
能登北部医療圏で公立病院の将来のあり方を協議していると思うが、人
口減少が進む中での患者数の減少や医師確保対策、地域医療のあり
かたなど、様々な課題が予想される。総務省より発表された「新公立病
院改革ガイドライン」及び平成27年度中に県が策定する「地域医療構
想」との整合性を図り、輪島病院としての将来像を明確にし、再編につい
て積極的な協議を進める必要がある。また、能登北部の公立病院が各
役割を明確にし、病床数の適正化などの協議も早急に進め、石川県や
能登北部医療圏との連携を図り、医療機能を充実させることを希望す
る。
経営形態の見直しについては、地方公営企業法全部適用への移行に
ついては、これまで同様「経営の効率化」に重点を置く一方、現在の一部
適用による経営形態の制約について検証し、引き続き輪島病院に適した
経営形態についての検討をしていただきたい。
○ 医業収支比率:(医業収益÷医業費用)×100(100以上が望ましい。)
○ 他会計繰入金対経常収益比率:
(他会計繰入金(収益的収入)÷経常収益)×100
○ 紹介率:他の医療機関からの紹介されて来院した患者の割合を示す指標
○ 逆紹介率:当院から他の医療機関に紹介した患者の割合を示す指標
引き続き、第2次輪島病院改革プランの実施・点検を行うことで、経営
の健全化を推し進めるとともに良質な医療サービスを提供する地域の拠
点となるべく、全職員が一丸となって取り組まれるよう望むものである。