初夏の味覚として親しまれている果物、びわ。 果実の約 90%は水分で、季節にぴったりのみずみずしさが味わえます。 びわのおいしさは、なんといってもあのほのかで、爽やかな甘さ。 また、びわは栄養面にも優れていて、果実にはビタミン A に変化するベータカロチンをは じめ、カリウムや食物繊維などが豊富に含まれています。おいしく食べながら、健康にも 役に立つびわ。体にとってもうれしい果物ですね。 ★おいしいびわの選び方 ・へたがしっかりしている。 ・果皮にはりがあり、鮮やかさがあるもの。 ・うぶ毛と白い粉(ブルーム)が残っているもの。 *果皮に傷がついていたり、うぶ毛がとれてテカテ カと光っているものは収穫していから日が経ってい るので避けましょう。 ★びわの種類 ・茂木 西日本におけるびわの代表です。果重は 40~50g 程度と小ぶりですが、 甘みはやや強めで、酸味は控えめ。主な産地は長崎や鹿児島、香川などで 5~6 月頃がシーズンです。 ・長崎早生 早いものは 1 月頃に出荷されるようです。寒さに弱いためハウス栽培され ることが多く、果重は 40~60g 程度で糖度は比較的高く、みずみずしく 上品な味わいです。 ・田中 1979 年頃に植物学者である田中氏が、長崎で食べたびわの種を東京に 持ち帰り、自宅に撒いて育成したのが始まりとされています。果重は 60~80g と茂木に比べるとやや大きめ。甘みは強く酸味も適度にあり、 バランスのとれた品種といえるでしょう。 ・大房 びわ栽培が盛んな千葉県富浦町で多く生産されている品種で、大きいもの は 100g 前後もあります。寒さに強く、 「ビワ栽培の北限」といわれてい る千葉でもよく育ちます。酸味が少なくほどよい甘みで果汁も豊富です。 旬は 6 月で「房総びわ」としても流通します。 ・瑞穂 ほどよい甘みと適度な酸味があり、食味の良いびわです。サイズは 100g 前後と大きく、果皮は淡いオレンジ色で、薄い緑色の小さな斑点 が出ることもあります。主産地は千葉県です。 ★びわの栄養 びわにはビタミン A、βカロテン、カリウム、クロロゲン酸などが含まれており、葉にも タンニンが含まれています。びわに特に多い栄養がビタミン A やβカロテン。ビタミン A は皮膚や粘膜、消化器官などを正常に保ちます。夜盲症予防、眼精疲労解消、さらに皮膚 病を防いで肌の若さを保ちます。βカロテンはビタミン A と同じような働きをしますが、 必要に応じてビタミン A に変換されていくため、ビタミン A が不足したときには代打とし て十分の活躍してくれます。 また、びわにはポリフェノールの一種である「クロロゲン酸」も含まれています。クロロ ゲン酸は、がん予防やウイルス疾病予防(インフルエンザ予防)に効果があると期待され ている成分です。 びわの葉には、「タンニン」、「ビタミン B17(アミグダリン/レートリル)」が含まれ、 咳止めやがん予防に効果があるといわれています。また、タンニンは細菌の繁殖を抑制す るので皮膚疾患やかぶれなどにも有効です。 ★びわの保存方法 ・常温保存で大丈夫です。 ・直射日光を避けましょう。 ・風通しが良く、涼しい場所で保存しましょう。 ・追熟せず長期間の保存もできないので、購入後はできるだけ早め(2~3 日以内)に食べ るようにしましょう。 ・冷たいほうが好きな人は、食べる 2~3 時間前に冷やすとよいでしょう。冷やしすぎると 風味が落ちてしまいますので注意しましょう。 (文責) 鹿児島医療センター 栄養管理室 高城 佳奈子 引用改変:www.kudamononavi.com/zukan/loquat.htm www.nagasaki-biwa.com/charm02.html www.b-gong.net/food/Fru024.html
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