名古屋工業会大阪支部 高原喬二さん(D46)からのご案内を紹介します。 「ごきそ」でご案内していますが、もう少し詳しくご案内いたします。大手酒造会社では経験 できない見学会です。是非参加お願いいたします。今まで知らなかったホントの日本酒の魅力 が分る見学会になると思います。大阪支部の緑会(工業化学科、合成化学科)は新春に毎年 玉乃光酒造の見学会を開催しています。毎会好評ですので、 今回は大阪支部全学科 OB の 皆様に紹介したいと思い企画しました。 玉乃光酒造は年商 10 億円ほどのこぢんまりとした会社です。社長の丸山恒生様は昭和 27 年生まれ。京大法学部を出て伊藤忠入社、その後京都にある実家の先染織物業界で働かれ、 平成 20 年娘婿として第 12 代玉乃光酒造の社長に就任されました。玉乃光酒造は江戸時代 延宝元年 1673 年紀州和歌山で創業。戦争で工場が被災したので、戦後、水の良い伏見で 再開しました。玉乃光酒造が農家を指導し特別な酒米を使います。お米にもこだわり純米酒を ウリにされています。 社長直々のプレゼンテーションも心に残ります。工場では但馬の森本杜氏長が熱心にホン トの日本酒の良さを説明されます。先ずは、精米から見学します。特殊な精米機で心白(酒米 の真ん中の白い部分)を 球状に 50%以上も精米することもあるとのことです。次の工程では プラスチック・ビーズの入った巨大な枕を使い、蒸米にする新しい技術も 取り入れています。 麹.は温度管理された昔ながらの木造の建屋の中で、竹の簀子に木綿布を敷きその上で米麹 を作ります。食べてみますとほのかに甘い味があり、虫眼鏡で見ますと蒸米に麹が出来ている 様子が分ります。もろみの仕込み槽ではぶくぶくと炭酸ガスの泡とともに発酵が進み、お酒に 変わってゆく様子を、杜氏長がわが子を育てるような表現で説明されます。ホントに酒造りに心 を込めている様子がうかがわれます。最後にフィルタープレスで絞られた出来立ての濃い新酒 を、現場で杜氏長が手渡してくれ、酒粕を肴に試飲します。酒飲みには至福を感じる時です。 木造で時代を感じる工場での生産ですので、本当に手作りでお酒を作っているのだなと感動 します。 見学会の後、工場近くの居酒屋で玉乃光酒造のいろいろな銘柄を飲み比べします。営業 部長の坂東さんがお酒の飲み方、銘柄の違いなどを説明され試飲会が始まります。3、4 銘柄 まできますと銘柄の差はよくわからなくなりますが、よいお酒のせいか、ご機嫌で毎回帰宅いた します。純米酒ですので二日酔いはしません。日本酒業界は毎年売り上げが減少し厳しい状 態が続いていますが、お米 100%でお酒をつくる玉乃光酒造は東京、大阪、名古屋にアンテ ナショップを持っており、毎年売り上げを伸ばしております。ホンマものが分らなくなっている世 の中ですが、ホントの日本酒を PR されている姿は素晴らしいと思い毎回参加しております。見 学会の前に行います緑様の講演会「蒸留・蒸発が年金生活での趣味的仕事にならないか。」 は退職間近の方や現職された方々に新しい生き方を提案するものだと思います。 終り
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