(日本経済論Ⅱ・2015 後期) 第2回 「貿易(1)-世界経済のダイナミズムと WTO,FTA,TPP」 1. 世界経済のダイナミズム変化と日本の貿易依存度(金融経済 7-1 節) 日本、アメリカの貿易依存度はともに 30%前後に上昇、ここ数年は横ばい 世界経済の動向と日本‐中国等の高成長が世界貿易拡大を牽引 世界貿易の推移と日本‐世界貿易の中の日本のシェアは低下傾向 日本の地域別貿易構造‐2007 年対中国貿易額(香港を除く)が対米貿易額を 初めて上回り、現在に至る。背景に中国経済の台頭、アジア地域の域内貿 易-緊密化がある。しかし、最近、中国経済にはバブル崩壊懸念が発生 アメリカのマクロ経済動向-利上げ観測、マクロ経済変動の波及 2. WTO、FTA、EPA(Q&A 08) 世界の地域連携と自由貿易協定(FTA)、日本の経済連携協定(EPA)、 IMF=GATT 体制下の自由貿易主義‐多国間・無差別・相互主義 アメリカの経常収支赤字と日本の経常収支黒字 世界貿易機関(WTO)の発足と日本の対応 GATT ウルグアイラウンドの妥結と 95 年 GATT から WTO へ体制切替 2001 年、WTO ドーハ新ラウンド開始と中国加盟承認、その後交渉難航 日本の経済連携協定(EPA)の進展 2002 年 日本・シンガポール新時代経済連携協定の調印、発効 2015 年1月、日本・オーストラリア経済連携協定発効で協定 14 カ国に 日本の貿易総額に占める発効国・地域割合は約 23%(2011 年貿易統計) 3.TPP (Q&A 02) アジア太平洋地域において、高い自由化を目標とし、非関税分野や新しい 貿易課題を含む包括的な協定を目指して交渉が行われている。 2010 年 3 月、P4 協定(環太平洋戦略的経済連携協定)に 4 カ国(シンガ ポール、ニュージーランド、チリ、及びブルネイ)が参加 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)-米国、豪州、ペルー、ベトナム をあわせて 8 カ国で交渉開始、2010 年 10 月、マレーシアが交渉参加 2012 年 10 月、メキシコ、カナダが交渉参加、計 11 カ国に 2013 年 7 月、日本が交渉参加、計 12 カ国に、2015 年 6 月、米国大統領貿 易促進権限法案(TPA)の成立により、交渉は最終段階へ 世界全体の GDP に TPP 交渉参加国が占める割合(2014 年)36.3%
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