2015 年度 構造材料力学 担当:中澤 前期 1 試験問題 2015/06/01 A-202 (月曜日:13:00~14:30) 問 1 図 1 の静定トラス構造物について以下の問いに答えなさい。なお,トラス部材の両端はピン接合されており, トラス部材のヤング係数を E,断面積を A,断面 2 次モーメントを I とする。 (1) 部材(a)の軸力 Na,部材(b)の軸力 Nb,部材(c)の軸力 Nc を求めなさい。なお,引張力を正とする。 (2) 部材(b)の応力 σb,ひずみ εb,のび δb の値を求めなさい。なお,Nb,E,A,L,I を用いて表すこと。 (3) 部材(a)の軸力がオイラー座屈軸力 Ncr となる荷重 P を求めなさい。なお,トラス部材の両端はピン接合である ため,部材(a)の座屈長さは部材長と考えてもよい。 2P (a) (b) L (c) L L L 図 1 トラス構造物 問 2 図 2 に示す断面の断面 1 次モーメントを求めなさい。 (1) X 軸から y だけ離れた断面の幅 b(y)を求めなさい。 (2) X 軸に対する断面 1 次モーメント SX を a,b,h を用いて表しなさい。 (3) X 軸に対する断面 1 次モーメント IX を a,b,h を用いて表しなさい。 Y b h b(y) X a 図 2 断面(台形部分) 問 3 図 3 の片持ち梁において節点 C に水平方向荷重 P = 10 kN が作用している。また,図 3 の片持ち梁 の断面は右図に示すような 10cm×3cm の矩形断面である。以下の設問に答えなさい。なお,単位も書き なさい。 C y 10 kN 5m A x 10 cm B 4m 3 cm 梁断面 図 3 片持ち梁 (1) 曲げモーメント図,せん断力図,軸力図を示しなさい。なお,最大値も図中に示すこと。 (2) x 軸に対する断面 2 次モーメント Ix を求めなさい。 (3) 点 A 断面での垂直応力度分布を示しなさい。また,縁応力度,圧縮・引張も図示しなさい。 (ヒント: 節点 A にはモーメントに他に、軸力も作用している) (4) 点 C 断面でのせん断応力度分布を示し,最大せん断応力度も示しなさい。 (5) 点 A 断面の(上面または下面)縁応力度が許容応力度に達する水平荷重 P はいくらか。なお,この 梁部材の許容応力度を 200 MPa(=MN/m2)とする。 問 4 図 4 に示す L 型断面について以下の設問に答えなさい。 (1) X 軸に関する断面 1 次モーメント SX を求めなさい。なお,SX は a,b,h1,h2 を用いて表すこと。 (2) 図心 G の座標(XG , YG)の YG を求めなさい。なお,YG は a,b,h1,h2 を用いて表すこと。 (3) Y 軸に平行な図心(XG , YG)を通る軸 Yc に対する L 型断面の断面 2 次モーメント IYc を求めなさい。なお,a,b, h1,h2,XG,YG を用いて IYc を示すこと。 Y b a Yc G (XG , YG) h2 Xc h1 X 図4 T 型断面 2015 年度 構造材料力学(前半)前期 1 試験問題 中澤分 解答例 問1 ( (1) Na = − 2 P (2) σb = N cr = (3) Nb A , Nb = , εb = 2P σb E = , Nc = P Nb EA δb = , 2 Lεb = 2 L Nb EA π EI 2 L2 (1) 12点=4点×3 (2) 9点=3点×3 (3) 4点 問2 ( b−a b( y ) = a + y h h b−a Sx = ∫ a + y y dy = 0 h (1) (2) 25 ) ∫ h 0 25 ) b−a 2 a y + h y dy b − a 3 a b−a 3 a b − a 2 a + 2b 2 a = y2 + y = h2 + h = h2 + h = h 3h 2 3h 2 3 6 2 0 h h b−a 2 b − a 3 I x = ∫ a + y y dy = ∫ a y 2 + y dy 0 0 h h h (2) b−a 4 a b−a 4 a b − a 3 a + 3b 3 a = y3 + y = h3 + h = h3 + h = h 4h 3 4h 3 4 12 3 0 h (1)5点 (2) 10点 (3) 10点 (定義式のみは各3点 計算しているものは各5点) 問3 ( 0 kN 30 ) 10 kN (1) 0 kN 10 kN せん断力図 軸力図 (2) I = 50 kN m 曲げモーメント図 b h3 3×103 4 = = 250 [cm ] 12 12 b h2 3×102 4 = = 50 [cm ] 6 6 M 5000[kN ⋅ cm] σb = = = 100[kN / cm 2 ] Z 50[cm 3 ] N 10[kN] σn = = = 0.333[kN / cm 2 ] A 30[cm 2 ] Z = (3) τ max = 3 Q 3 10[kN] ⋅ = ⋅ = 0.5[kN / cm 2 ] 2 A 2 30[cm 2 ] (4) 100.33 kN/cm2 (引張) 0.5 kN/cm2 99.66 kN/cm2 (圧縮) 0 kN/cm2 (5) 上面の方が縁応力度は大きく、P = 10 kN の時に 100.33 kN/cm2 となる。したがって、許容応力 度に達する荷重 P は P = 200 ×10 = 19.93[kN] 100.33 (1)12点=4点×3 20 [kN]でも可。 (2) 3点 (3) 5点 (4) 5点 (5) 5点 問4 (1) (2) ( 20 ) h a S x = (b + a ) h2 × h1 + 2 + h12 2 2 h a (b + a ) h2 × h1 + 2 + h12 Sx 2 2 YG = = A a h1 + ( a + b) h2 (1) 5点 IYc = 2 (a + b)h23 h1 a 3 a+b a + YG − × ( a + b ) h + + YG − b + × a h1 2 12 2 12 2 2 (3) (2) 5点 (3) 10点
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