9月号

学校だより
平成27年度9月号
平成27年9月1日
品川区立小中一貫校
豊葉の杜学園
校長 小泉 和博
校長 橋本 茂樹
学校のメールアドレス [email protected]
URL http://school.cts.ne.jp/hoyomori/
「できる」と「できない」の差は・・・
校長
小
泉
和
博
夏休み期間中、本校では夏期補習や個人面談、プール、5年生の富山林間学園、8年生の勉強会、
区民まつりへの参加、ボランティア活動、区連合陸上の練習、部活動、クラブ活動など、様々な教
育活動が行われました。
その中で、私は5年生の富山林間学園に参加しました。この富山林間学園は戦時中の学童疎開が
きっかけとなり、今から10年ほど前から始まったものです。初日、5年生は姉妹校である富山市
立上条小学校を訪問し、子どもたちや教職員、保護者、地域の方々と交流しました。そして、上条
小学校の5年生と目的地の立山青少年自然の家に行き、2泊3日、寝食を共にしました。この3日
間を通して、5年生は様々なことを学び、一回り成長したように思います。
いくつかの例をあげて見ると、1つが子どもたちのあいさつです。私は日頃、自分から先にあい
さつをするよう心がけていますが、多くの5年生は私よりも先にあいさつをします。それも気持ち
のよい声で「おはようございます」「こんにちは」「すみません」「ありがとうございます」が言え
ます。相手に対して爽やかさや清々しさといったよい印象を与えています。2つが集合のすばらし
さです。各自が時間を守ろうという意識がより強くなっています。5分前には班ごとに集合し、速
やかに整列するという習慣が身に付いています。それも静かに整然とできています。3つが人の話
をきちんと聞く態度や姿勢ができています。人が話をしている時は、その人の方を見て、目と耳で
聞いています。その証として、
「はい」という返事をしたり、うなずいたりもしています。そして、
4つが自分の考えや思いを、相手に伝えようとしています。例えば、本校での出発式や解散式、上
条小学校での歓迎式、立山青少年自然の家での開閉園式、そして、上条小学校とのお別れ式などで
の代表のあいさつは、自分の言葉で気持ちを込めて話をしています。多分、学級でも全員の前で話
をする機会を多く設けているのではないかと思います。
私は北棟に移ってからの4か月間で、5年生の子どもたちがここまで成長するとは思ってもいま
せんでした。それには教員の継続的な指導もさることながら、保護者の方の支援や協力とともに、
温かく厳しい指導や躾のお陰であると思っています。
しかし、全ての5年生が、この4つのことができているわけではありません。まだ、その場でど
のような言葉をかけてよいのか、どのような行動をとったらよいのかが分からない子どもや、時間
を守ることに対して意識の低い子どもがいることも事実です。
それでは、この4つのことが「できる」と「できない」の差はどこで生まれてしまうのでしょう
か。それは子どものもっている性格などもありますが、私は乳幼児期から10歳(4年生の頃)ま
での積み重ねの結果が差となって表れているのだと考えます。つまり、保育園や幼稚園、学校、家
庭において、教員や保護者など大人があいさつをする、時間を守る、話の聞き方や伝え方について、
いかに教えたか、いかに躾けたかで決まるということです。
そうなると、10歳以上では手遅れということになりますが、私はそんなことはないと考えます。
人としての基本を身に付けるのは、子どもが社会人になるまでです。10歳以上でも、人としての
基本を身に付けることができます。学校においては授業や市民科、学校行事など、様々な教育活動
を通して、また、家庭においては日々の生活を通して、身に付けることができます。その際に鍵を
握るのが、教員や保護者の子どもに向かう姿勢です。教員や保護者が、それぞれの立場で「今やら
ねば」「今教えなければ」といった使命感や責任感をもち、繰り返し教えること、躾けることがで
きるかどうかです。
人としての基本を教えるところは学校であり家庭です。本校の子どもたちを人として立派に育て
るためにも、2学期のスタートにあたり、教員や保護者は、もう一度、子育てや教育の原点に戻る
べきです。そして、2学期の終わりには、「できる」豊葉の杜の子どもたちにしたいものです。子
どもの未来のために、将来の日本を担う人材にするためにも・・・。
担当 清水 徹
夏休みに入り、各教科の基礎、基本的な学習や発展的な学習を行い、
児童・生徒の学習意欲を向上させるために、7月21日(火)から27
日(月)まで夏季補習を行いました。
1、2年生は各教室で国語と算数の補習をし、3~6年生は各教室で
国語と算数の補習か英語を行いました。7~9年生は希望する教科の補
習を行いました。各学年で学習する内容は違いますが、自分自身で課題
を見付け取り組む姿勢は、今後の学習にもつながっていきます。夏季補
習を通して、児童・生徒が、ねばり強く課題に取り組むことができるよ
う今後も引き続き指導していきます。
5年担任 渡部 雅子
7月30日(木)~8月1日(土)の2泊3日で富山林間学園に行ってきました。好天に恵まれ、
予定どおり全てのプログラムを実施することができました。
1日目は、開通したばかりの北陸新幹線に乗り、昼ごろに富山に着きました。訪れた上条小学校で
は、全校、地域を挙げての盛大な歓迎式を開いていただきました。その後、疎開先となっていたお寺
を訪問し、当時の話を伺ったり、農場で収穫体験をさせていただいたりと、貴重な体験をすることが
できました。本校児童を迎えるにあたり、上条小学校の先生方や地域の皆様方に、たくさんの準備を
していただきました。収穫体験では、地域の方々や上条小学校の先生方が、子どもたちが野菜をとり
やすいようにと考えてくださり、前日や当日に降った雨でぬかるんだ畑を、早朝より整備してくださ
いました。
2日目は、午前は来拝山登山、午後は野外炊飯、そして夜にはキャンプファイヤーと、盛りだくさ
んの一日でした。登山では、岩場をよじ登るような険しい道もあり、友達と声をかけ合いながら、一
歩一歩慎重に登っていました。野外炊飯では、カレーライス作りに挑戦しました。苦労しながら自分
たちで作ったカレーは、おいしさもひとしおでした。キャンプファイヤーでは、伝統のあっちむいて
ほい大会が開かれ、おおいに盛り上がりました。
3日目は、称名滝の見学に行きました。水しぶきを浴びながら、自然の気持ちよさを体いっぱい感
じることができました。
3日間、子どもたちは、意欲的に活動に取り組み、生活態度も大変立派でした。上条小学校の友達
ともすぐに打ち解け、すすんで交流することができました。来年度は、上条小学校の5・6年生が東
京へ来る年です。今から、再会が楽しみです。
上条小学校の先生方、地域の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。
~帰りの新幹線で、林間の思い出を川柳に表しました~
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木々の中 高くそびえる 来拝山
富山でね きずなを深め また来年
咲きほこる みんなの笑顔 夏の夜
称名滝 暑さ吹き飛ぶ 水しぶき
上条と つないだ力 最高だ
来拝山 山の宝石 かくれんぼ
たきぎ燃え 二校仲良く ダンスタイム
来拝の 夏の日のぞむ 青い空
富山県 緑と感謝が あふれてる
馬目
稲谷
紙屋
宮田
渡邉
日野
中込
森田
大高
麟太郎
柚花
知沙
心温
綾
美友
夕夏李
賢人
日向
8年担当 堀川 貴志
7月11日(土)に品川学園内の施設でファイナンス・パークの学習を行いました。ファイナンス・
パークでは、個人のお金に関する意思決定と進路選択に関する力の育成をテーマとする第8学年向けの
「体験型実技演習プログラム」です。数時間のカリキュラムとしてデザインされ、事前学習で習得した
知識をファイナンス・パークで実際に使いながら、お金と自分にかかわる様々な選択を行いました。訪
問当日は、あらかじめ設定された一人の大人として行動し、その人の収入に応じて月々の家賃・食費・
被服費・娯楽費・交通費・投資・貯金などのお金に関する意志決定を行いました。最後に、その決定に
基づいた支払い行為を行って自分の収入と支出のバランスを知ることができました。今回の活動を通し
て、何かを選び(意思決定をし)、犠牲にするものや諦めなければならないものがあることも実際に体験
することができたと思います。この経験を今後の進路選択に生かしてほしいです。
また、今回のファイナンス・パークの実施にあたり、ご協力してくださった保護者の皆様、本当にあ
りがとうございました。
9 年担当 内山 薫
7月14日(火)に9学年の主張発表会をおこないました。各自がテーマを決め主張文を書き、学級委員
の司会でクラス発表を全員が行いました。今年はアリーナが工事中のため3階多目的という舞台もない、狭
いスペースとなりましたが、各クラスの実行委員・学級委員がすべて運営・進行をおこない、立派な発表会
となりました。当日参観いただいた保護者の方々、ありがとうございました。
各クラスの代表者は以下の12名です。
(発表順)
・1組 高橋美羅「流されない意見」
・1組 知久日和「10年目の選択肢」
・1組 山下櫻夜「守りための技術」
・3組 四ツ谷茉那「夢を追うこと」
・2組 大島あずみ「戦争のない世界のために」 ・2組 堀 彩花「笑顔の先に」
・3組 黒田わかば「良い嘘、悪い嘘」
・2組 滝川 翼「人生の濃さ」
・3組 松岡咲良「感謝すべき人」
・4組 椛田大智「生命の価値」
・4組 平田湖葉「あなたの1円で」
・4組 德永由利亜「形の家族、本当の家族」
担当 国井 あずさ
本校の給食室では、児童生徒・教職員あわせて約 1030 食を、栄養士 1 名・調理師 15 名で作っています。
献立は、文部科学省の学校給食実施基準に基づき、栄養士が作成しています。調理業務を㈱東洋食品に業務委
託しています。給食室は毎日大忙しです。本校の調理師さんたちは毎朝 6 時ごろから給食を作る準備を始めま
す。100kg 以上ある大量の野菜を、カット野菜などを使わずに手切りしていきます。調理が始まると、夏場は
冷房をつけていても 30 度以上にもなってしまう給食室で作業しています。給食は手作りを基本とし、原則と
して調理加工品を使いません。グラダンやハンバーグ、揚げぎょうざなど、手の込んだメニューですが、子ど
もたちも喜ぶ人気メニューを調理師さんたちも心をこめて頑張って作っています。
給食を通して、たくさんのことを学んでいます。その中でも、
「食に携わっている人へ感謝する気持ち」は、
食事を食べるときのあいさつを通して、普段から子どもたちへ伝えていくことができています。食べ物の命を
いただくという意味の「いただきます」
、食事を作ってくれてありがとうございましたという意味の「ごちそ
うさまでした」
。どちらも食べ物や人に対して感謝の気持ちを表す言葉で、日本では昔から言われている食事
のあいさつです。普段なんとなく口にしている食事のあいさつですが、大切にしていきたい言葉です。
≪お知らせ≫通学路の安全について
1 以前お知らせしたとおり、区教委より、都市計画道路工事補助第26号線整備工事(豊町2-19から
22番地)に伴う通学路の変更が認められました。
2 中小企業センター横の「防災広場」(星稜高校グランド前)に防災倉庫が作られるため、工事が始まっていま
す。終了期間は、平成 28 年 3 月 31 日までです。安全に配慮しながら、工事が行われますが、登校時間(7 時
30 分から 8 時 30 分まで)は、避けて工事車両での搬出入があるそうです。なお、下校時等に重なる場合がありま
す。
学校でも、安全指導を行いますが、ご家庭でもお子様にご指導くださり、安全な歩行をお願いいたします。
9月の生活目標
1~4学年
きそくただしいせいかつをしよう
5~9学年
規則正しい生活をしよう
~生活指導から~
金城 和秀
長かった夏休みも終わり、いよいよ2学期
が始まりました。夏休み明けは、生活のリズ
ムがなかなかつかめず、学校に来ていても授
業に集中できていない児童・生徒が見受けら
れます。9月の生活目標にも掲げています
が、早く規則正しい生活に戻すように努力し
ましょう。
また、今年は9月にまとまった連休があり
ます。連休なので出かけることも多いと思い
ますが、2学期に向けての目標や計画を立て
たり見直したりするのには、良い時間だと思
います。だらだら過ごすことがないようにし
て、勉強や部活などに打ち込んでください。
9月とはいえ、まだまだ暑い日が続きま
す。室内にいても熱中症になる危険性はあり
ます。こまめな水分補給を心がけ、体調管理
をしっかりしましょう。
★
今月の豊葉MEMO ★
『8 年生夏季勉強会』
曜
1
火
始業式
引取集団下校訓練
2
水
給食始
発育測定(4)
3
木
発育測定(5,小5組) 専門委員会
4
金
セーフティ教室(5~9,小中5組)
発育測定(6)
5
土
土曜授業
6
日
7
月
8
火
9
水
発育測定(1)
10
木
発育測定(2)
11
金
ふれあい給食(2)
12
土
戸越八幡祭礼
13
日
戸越八幡祭礼
14
月
全校朝会
15
火
修学旅行説明会(9)
16
水
17
木
18
金
児童生徒会役員選挙
19
土
土曜授業日 ブロック朝会 PTA運営委員会
上神明天祖神社祭礼 下神明天祖神社祭礼
20
日
上神明天祖神社祭礼
21
月
敬老の日
22
火
国民の休日
23
水
秋分の日
24
木
ニフティ(5)
25
金
26
土
運動会(1~4,小5組) 授業日(5~9)
27
日
運動会予備日
28
月
振替休業日
29
火
連合体育大会(7~9)、歯科健診(1-1,1-2,3)
30
水
専門委員会
1
木
都民の日
校区外部評価委員会
中央協議会
セーフティ教室(1~4,小5組)
児童生徒会朝会
安全指導日
発育測定(3)
午前授業日
特別支援学級連合スポーツ大会(中5組) 遠足(8)
運動会全校練習日
下神明天祖神社祭礼
秋の交通安全運動
夏休み中、8月24日(月)からの
5日間、8年生を対象に夏季勉強会が
行われました。本校教員だけでなく、
講師の先生方、教育ボランティアの
方々に指導していただき、少人数指導
等、指導者の人数を生かしながら国語、
社会、数学、理科、英語の5科目の復
習に取り組みました。夏の疲れが残る
中、自分の課題を見付け、意欲的に学
習に取り組む8年生の様子が見られま
した。
日
5学年 富山林間学園「収穫体験」
夏しかできない体験
副校長
関
眞理子
夏季休業中に、5学年児童は、
「富山林間学園」で上条小学校の全児童、PTA、地域の皆様と交流することが
できました。農業体験する当日、朝4時から子どもたちのためにぬかるんだ畑で転ばないよう、整備してくださ
いました。この収穫を迎えるにあたって、水やり、草取り等、上条小学校の先生方を始めとする皆様のおかげで、
どの子も達成感に満ちた収穫をすることができました。感謝の気持ちをもって子どもたちは無事に帰校すること
ができました。また、
「夏季補習」
「夏季勉強会」では、普段の授業にも増して活気があり、子どもたちは意欲を
もって、課題に取り組む姿が見られました。 自分の課題に全力を尽くし、2学期以降の活動に活化していく姿が
見られると思います。子どもたちの活躍にご期待ください。