H27.2 NO.124

聴こえの追求
めだかの学校
平成27年2月号(124号)
2月は1年で最も寒い時節です。寒さにも暑さにも胸を張っ
て体当たりで歩いて来たが、いつの間にか老体は暑さを避け
寒さを避けて生きている。年のせいだろうか、この冬の寒さ
は特に厳しく感じる。この月刊誌を暖房の効いた部屋で編集
作業しているのに手が冷たくてしょうがない。ひと昔前に比
べれば暖房機器も暖房衣類も格段に良くなっている筈だが人
間は贅沢の限度が判らなくなっている。難聴者である筆者が、
この季節注意しなければならないのが補聴器のメンテである。
冷たい風に出会うと耳穴に汗をかく。いつの間にか補聴器の
イヤホン部に汗がたまる。これが原因で補聴器が故障する事
もある。ご注意くださいね!!!
難聴には大声を----???????----
筆者の場合、聴覚障害者手帳を発行されたのは平成2年の3月で
した。その手帳が持つ意味を詳しく説明して下さっただろうけれ
ど、既に耳には補聴器を付けており、人の声が上手く聞こえてい
ない。分からないままに職員の説明を聞いている。今ならばソラ
を使ったり、ループを使用したり、筆記通訳をお願いしたりする
であろうが、その頃は全く「工夫」など知らないのである。「め
だかの学校」活動を10年経験して色々な工夫が
ある事を知った。しかし今この工夫を公共の窓口
で使っているかと問えば「No」である。活動を
通して色々な工夫が広がって行くであろうと期待
したが、実際には中々広がって行かない。これは
誰もが「難聴」と云うモノを正しく理解していな
いからだと思う。両耳の聴力が70デシベル以上
が手帳発行資格である。補聴器を外せば会話は成り立ちません。この
聴力検査は防音室においてヘッドホーンを耳にあてがって検査をする。
どなたも一度は経験されていると思いますが、純粋に聴力だけを検査
するのであり、その聴力に見合った補聴器を選択してくれる。しかし
私達の生活の場には様々な騒音が溢れており、そうした音も補聴器に
入ってくる。しかし補聴器には科学的にも素晴らしい技術が組み込ま
れており、人間の声を優先的に集音する様になっておりますが、多く
の難聴者に共通した問題がある。それは子音弁別力
が低い事である。母音が優先的に聴こえて子音が明
瞭に聴こえない問題がある。これは神経のトラブル
であり、補聴器では解消できない問題である。難聴
者が聞き直す度に何度大声で返答しても通じないの
はこの問題が潜んでいる。補聴器を付けている人に
1
大声は要りません。
時々刻々---西條昭子
1月8日今年初めての「めだかの学校」体験会チョット振り返って
みます。朝会場到着既に高島さん来場されていてループや要約筆記
用機材を搬入されていました。校長と3人でループ設置、終わった
処へ大塚の山本さん、続いて山口県下関市から遠路いらっしゃった
向井さん、近所にお住まいの娘さん同道で御来場。
お互い元気で再会出来た喜びの御挨拶が出来て嬉
しかったです。当日どうも身体の調子が良くない、
これは尋常ではないなと考え巡らせる。果たせる
かな、きき耳の左耳の疲れがひどい。補聴器外し
て見る。見たらイヤモールド(耳栓)が無い。
エッどうして?自分の声も聞こえない!慌てて丁
度向井さん御持参の小さな集音器貸して頂いて対
応していました。時々席を立って2個のカバンの
11個のファスナー部をひとつひとつ開けて丹念に探
したが無い。校長の御言葉で皆さんにも捜して戴いたが判らず、礼
を言って「明日、岡崎の補聴器センターに行って作って貰うから」
とお知らせする。会が終わって帰り校長「今から岡崎へ行こう」と
言われてビックリ。考えたが校長には迷惑かけるけれど早いに越し
た事はないと腹をくくりました。補聴器センターに到着。「手帳
持っていますか?」「はい、4級です。」と言ってみせる。「使っ
た事は?」「ありません。」市役所に電話をかけて下さったみたい。
「市役所で確認出来ましたから確認書を貰って来て下さい。」との
事。そして見積書を見せて下さって「これから
は手帳を使いましょう」と云われる。しばし考
えたが、そうだな!手帳初交付は13年前、再
交付が平成24年11月、年齢も88歳。あと
生きて1~2年、その位は甘えていいかな!と
云う気持ちになりました。市役所から確認書が
郵送されてくればもう一度補聴器センターに行
って手続き完了になる予定です。これで私も一人前の身体障害者に
なるのかな?と諦めと云うのか、落ち着いたと言うのか、何か(ひ
と区切り)ついた気持ちです。
御報告まで
落ちた耳栓は隣に座った田中さんの紙袋の中から出てきたそうです。
皆さんお騒わせ致しました。ごめんなさい。
それにしても全然判らなかったのは年のせいでしょうか?
我が家にループを敷設します。---田中康予
昨年の2月頃話を持ち出して、7月の末に上棟、暮れの22日に
引っ越しと、ことに片付け整理など家を建て替えるのは本当に大
変だと痛感しております。45年前に小さな家を建てて家族が増
える毎に継ぎ足し42~3坪の家になり
ましたが、この家を建てる時はベニヤ板
が盛んに使われていて和室の畳の下の縁
、居間の縁など来客の方々がよくフワフ
ワすると苦笑されたものでした。義母が
亡くなり2人の息子たちも家を離れて2
0年余、老夫婦2人の生活になり、老後
をゆったり日の当たる場所で生活したい
と願い、思い切って遅ればせながら平屋
で30坪くらいの家に建て替えることにしました。私は難聴者に
なってからかれこれ55年になりますが、補聴器だけではテレビ
もハッキリ聞えず若い頃は仕事と子育てに明け暮れて、テレビに
余り関心がなくゆっくり座って見る機会も持てず50年という長
い歳月を画面を見るだけで過ごしてきました。義母や息子達もい
なくなり、1昨年仕事から離れた昨今はテレビがとても恋しく
なってきました。ソラやワイヤレス
などを使ってハッキリ聴こえる様に
なってからテレビの楽しさを味わう事
が出来る様になりました。台所と居間
をワンルームにしてテレビの前に座っ
ていなくても聞こえるようにしたいと
ことラボさんに相談してループを設置
する事にしました。最初はテーブルや
流し台の下などに固定しようと思いましたが、
固定せずに部屋にバサッと置くだけにした方
が幼い孫が来た時、片付ける事も簡単で、チ
ョットした集まりやお寺さんのお説教を聞く
時等に持ちだせるようにした方が良いのでは
ないかとことラボさんにお願いしました。
1月27日ごろに出来あがるとお返事があり
ましたが、さて、これで良かったのか次号に
2
てご報告いたします。
投稿---亀井 勉
1月22日、豊川手話サークル「やじろべ」
主催の聴覚障害者情報保障学習会に参加して
きました。三好校長や氏原氏も参加しており
ました。アイホンと音声認識ソフトドラゴン
ズを利用して発言者の会話の内容がパソコン
に表示されるシステムを一生懸命説明して下
さるのですが、機器を使いこなしている人で
ないと使用方法等も高度の知識が必要なので、
残念ながら私には大変難しかったです。参加
者の年齢層も比較的若い人が多く、メダカの
学校に参加して下さるメンバーとは年齢層においても随分差があるなーと
感じました。60歳すぎのメンバーの面々を頭に思い描くとアイホンやパ
ソコンを自由に扱える人は果たして何人居るだろうか?ソラやワイヤレス
器具を使っての会話でもその日の体調によっては聞こえに違いが多々あっ
てループでなんとか聞こえる人たちにこのシステムを説明してもおそらく
理解出来ないだろうと思いました。それと現在ではパソコンが2台(1台
は話言葉の意味どうりの漢字に変換されてないので、もう1台のパソコン
で不適当な文字を修正する必要があります)それよりはスマホを数人で登
録し、手書電話で自分の言葉を相手のスマホに表示させそれを見ていただ
き会話をする方がまだ簡単かなと思いますが、会話をする相手がスマホを
持っていないと、いちいち相手に己のスマホを
見せて読んで戴かないといけないので不便であ
る。何れにしても、興味を持った人が仲間を集
めて色々工夫をしながら研究する必要が生じま
す。他人任せでは事は進まないということでは
ないでしょうか。世の中便利になればなるほど
使い勝手が難しくなるので、今は例会で紹介さ
れる器具を先ず思うように使いこなせる事が大
事だと思いました。東京オリンピックまでにど
の様な機器が開発されるのか今は不明ですが、
めだかの学校を良く知る先生方が開発して下さる機器、コンパクトで携帯
とつながったFM電波で利用できる取り扱いの簡単なものが出来上がるこ
とを期待し、とりあえず今ある機器が存分に使用できるように皆で努力を
重ねましょう。
good LUCK
投稿---ことラボ 小松高廣さん
1月の体験会ではJumpers(株)のグループトークと、ことラボ
の集音マイクを組み合わせて試聴を行ないました。10人程で
机を囲みながら、補聴支援が必要な方にはグループトーク子
機をつけて頂き、健聴者はハンズフリーで中央に置いた集音
マイクに向かって話すという形です。
グループトーク子機には耳かけループ
が接続可能なので、イヤホンだけでは
音量が不足する方でも補聴器のTモード
があれば聞くことができる設計になっ
ており、難聴度合に応じた聞き方をす
る事が出来とても便利です。グループ
トークはFM電波により音声を伝えてい
るので、FM補聴器(169MHz帯)であれば
子機を使わなくても直接音を聞くことができるため、外出先
での利用には都合が良いです。一人一人が自分にあった聞き
方を試すことができ、大変有意義な試聴会となりました。
ループとFM電波は無線化の方法として特に有用性が高いので、
Tコイルや受信機が備わっている補聴器を持っている場合に
は、それらを有効に活用する機器と組み合わせることで、よ
りいっそう音楽や会話を楽しめる機会が増えると思います。
聞こえメルマガ 2015/1/23---杉山光男さん
3時間くらいかけての、人口内耳の重度難聴の女性のスマホ
サポート結果です。
①使用料は月額8,000円前後。電話をほとん
ど使用しない難聴者向けの利用金体系が存
在しないことが判明。
②最近売出し中の格安スマホは
月額使用料3000円~
③喋った言葉を文字にする機能は、iPhoneの
方が優れています。
難聴者に役立ちそうな手書き機能など役立ちそうなソフトが
ありますが、まだまだ。日進月歩ですので、あまり歳とらな
いうちに使い始めた方がいいかと思います。
④個人指導的なサポートがあれば、結構使えそうです。 3
真剣勝負
NHKの面白い番組を見た。テレビ小説「マッサン」の裏舞台の話
しである。その日は鴨居商店の社長役である堤真二が出演していた。
有働アナと井原快彦氏が番組を進める。小生はHB-G7PA(リ
オン製)を使って番組を楽しむ。処が時々パワー不足を実感するの
でアンプのパワーを併用する。ワイヤレス方式(ICレコーダー、
ソラ、トランシーバー)などを利用するのです。
小生はテレビの前1メートルに陣取ってテレビを鑑賞した。字幕も
流れるので概ね会話は聞き取れた。約30分を真剣に聴いたが時々
聞き取れなくて急ぎ字幕を追うのだが会話の意味が判らない場面が
出てくる。女房は炊事場で洗いモノをしながら番組のセリフだけを
聞いている。分からない場面に出くわすと「オイ!イノッチって誰
だ?」と女房に聞くと筆記で教えてくれる。小生はテレビを見なが
ら女房にも聴きながらなのでとても疲れる。健聴者時代には経験し
なかった事ですが、聴くのに疲れるのです。筆者は46歳から補聴
器を使用していますが、健聴時代は「眼耳鼻舌身」という五感を組み
合わせながら情報収集していたのです。テレビを観終わって女房と
話しをすると私の情報収集はとても充分ではないと思い知らされま
した。聴力だけに頼ろうとする聴き方と時々筆談に頼る情報保障で
は充分な情報を脳に伝えてくれないのだと思いました。7行目に
「概ね会話は聞き取れた」と書きましたが、眼も耳
も不自由な情報収集しか出来ていないのです。筆者
の人生もそれほど多く残っていないけれど、情報収
集の訓練は諦めては駄目だと痛切に思うこの頃です。
「めだかの学校」活動を通じて感じましたが、私より
軽度の難聴でありながら聴く事を諦めている方が多いのにびっくり
しています。軽度難聴ならば「聴こえの工夫」をすることに依り充
分な情報収集が出来るのです。諦めてはいけません。諦めると当の
ご本人はとにかく、周囲の方々が困るのです。高齢化が進むと他人
事ではスミマセン。
Eメール : [email protected]
URL
: http://www9.plala.or.jp/miyoshikazuhiro/
FAX : 0533-68-4443 番号が変わりました。
連絡先:愛知県蒲郡市竹島町27-19 三好和宏宅
★参加ご希望の方はFAXでお知らせ下さい。
聞こえメルマガ 2015/1/4 --- 杉山光男さん
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久しぶりに紅白歌合戦見ました。アップされた歌手はイアリング風
の音イヤホン。自分の歌と演奏のマッチングをマッチングなどを確
認してるのでしょう。FM電波や音響担当など相当なサポートですね。
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昨年暮れにはNHKでは、先生の授業が瞬時に文字化されて学生のタブ
レットに。事業化されてます。先生の音声を二人の女性が交代で文
字化、もう一人が誤訳を訂正してネットで生徒に送り返すシステム
です。
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台東区のある中学校では、校長先生の話しを手話クラブの生徒がタ
イピング、難聴学級の生徒のゲーム機に電波で飛ばしてます。
補聴器もどんどん進化してますが、大変高価のようですね。
秋葉原の電気街をウロウロしながら、安価で持ち運び簡単なループ
システムの試作を遅々としてですが続けています。こんな風なもの
ならという物もできてますが、サポートまで含めた商品
となると安価な製品では商売にはならないところが難し
いです。台東区の高齢者実態調査で65歳以上の20%、介
護認定者の40%に聴力障害。この認識を広めて、福祉・
医療の両面からの強力なサポート実現のためみなさんと
一緒に努力してまいります。
体験会相談会の御案内
2月10日(火)-- 土曜日ではありません。ご注意!
3月7日(土)----勤労福祉会館
3月8日(日)----蒲郡市民会館<福祉まつり>
4月4日(土)----勤労福祉会館
5月2日(土)----勤労福祉会館
6月3日(水)
7月4日(土)
☆駐車場が狭いです。 JRでお越し下さい。
★勤労福祉会館 蒲郡市神明町18-4 TEL0533-69-3911 3993(Fax)
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