事業名 高校生の部活応援!スポーツ栄養セミナー 行政

事業名
行政栄養士の基本指
針における位置づけ
*該当区分に〇印
指標と目標値
高校生の部活応援!スポーツ栄養セミナー
(3)生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底のための施策の推進
◯
(4)社会生活を自律的に営むために必要な機能の維持及び向上のための施策の推進
(5)食を通じた社会環境の整備の促進
【健康にいがた21(第2次)、第2次新潟県食育推進計画】
■朝食を欠食する者の割合(15~19歳):目標値0%(H28)
■主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が1日2回以上の日がほぼ毎日の者の割合(成人)
:目標値69%(H28)
■ふだんの食事における減塩の取組状況:目標値70%(H28)
■食塩摂取量の減少(成人):目標値10g未満(H28)
■野菜摂取量の増加(成人):目標値350g以上(H28)
現状と課題
高校の運動部員は、部活動中心の生活による食習慣の乱れや栄養バランスの偏りなどの問題が見受けられ、この
時期における食生活の乱れは生活習慣病のリスクを高める恐れもある。
また、高校では小・中学校と比べ、栄養・食生活指導や食育の取組が少ない現状にあり、生涯にわたり健全な食
生活を営む力を養うためにも、関係機関と連携した取組を進めることが重要である。
事業の目的
■高校運動部員が食生活改善の重要性について理解する。
■高校運動部員が生活習慣や食生活の問題点に気づき、望ましい生活習慣や食生活を実践するための一助と
する。
■運動部の特性に応じたスポーツ栄養のノウハウを学ぶ。
■試合や大会等で最高のパフォーマンスを発揮するため、トレーニングの状況に応じた食事のタイミングや量を
考え、実践できるように支援する。
対 象
新潟県新発田市内の県立S高等学校男子バレーボール部員及びマネージャー
連携機関
管内市町、管内高等学校、公益社団法人新潟県栄養士会、新潟スポーツ栄養サポートグループ、新発田地域食育
推進ネットワーク会議構成団体
実施時期
平成26年7月~12月
・スマートフォンによる食事調査及び食事調査結果に基づく講話(介入前・介入後2回実施)
・スポーツ栄養講話
・3:1:2のバランス弁当にチャレンジ!
事業内容
(適切な食事量と栄養バランスの取れる食事内容を学ぶ)
※資料添付 : 有 (1) 対象者の変化
介入時に運動部員がスポーツ栄養の知識を習得したことで、継続的に食事改善に取り組み、介入後の行動変容の
成果につながる結果となった。介入後に取り組まれた内容は、ごはん量の増量、牛乳・乳製品の摂取、果物の摂
取、間食及び補食内容の見直し、全体の食事量や食事バランスを見直したものが多かった。
(2) モデル高校の変化
プロセス評価 男子バレーボール部顧問教諭は、本セミナーを通してスポーツ栄養の知識がより深まったことで、根拠に基づく
指導ができるようになり、指導の幅も広がったとのことだった。また、運動部員が介入後に食事に対する意識と
行動の変化があったことから、本セミナーに対する高評価を得た。本セミナーの高校のキーパーソンである家庭
科教諭は本セミナーを通して、家庭科の授業内容への反映と運動部へのスポーツ栄養の必要性の理解が深まり、
他の運動部への波及効果もみられ、保健所との連携体制の強化につながったとのことだった。
評価
(1) 食事調査結果
介入前後比較すると、介入後ではエネルギー、たんぱく質、鉄、ビタミンΒ1、ビタミンCが有意に増加してい
た。ただし、推定平均必要量の充足状況としては、介入前後を通してエネルギー、カルシウム、鉄、ビタミンΒ
1、ビタミンΒ2、ビタミンCが充足していなかった。
(2) 高校運動部員の生活習慣及び食生活の実態把握
結果評価
高校運動部員の多くは、料理名や食品名がわからないまま食事をしている者も多いことから、食事調査を実施す
る上で、負担感が少ないスマートフォンによる食事調査は効果的であると考える。食事調査結果では朝食欠食者
はいなかったが、朝食内容は主食のみ等で簡単に済ませている者が多かった。この要因としては通学や朝練習の
ために朝食を食べる時間が早朝になってしまい、調理担当者と運動部員の双方に朝食の時間の制約が出ることが
考えられる。
課 題
今後は高校運動部員だけでなく、食生活の自立が近い高校生に対し、食に関する知識及び食を選択できる力を身
につけられるよう、望ましい食について働きかけるとともに、高校生の食に関する課題解決に向けた取組を管内
市町及び関係機関と連携し、なお一層進めることを目指していきたい。
その他
工夫した点
キーワード:
本セミナーは、管内市町ではなかなか取り組むことのできない高校生のスポーツ栄養分野を専門的分析かつ対象
者のニーズに応じた行動変容につながる指導方法を確立した先進的な取組として、今後は広く情報発信するとと
もに、新発田地域食育ネットワークへ広げていきたい。
高校運動部員のスポーツ栄養、食事調査、食事指導
実施主体
新潟県新発田地域振興局健康福祉環境部
所在地
新潟県新発田市豊町3丁目3番2号
電話番号
0254-26-9132
FAX番号
0254-26-0022
関 芳美
E-mail
[email protected]
担当者