会員発表 小児前腕骨骨折に対する自家矯正の経過観察

会員発表
小児前腕骨骨折に対する自家矯正の経過観察
23期卒
白川
まり子
【はじめに】
前腕骨骨折は小児における全骨折の20%前後を占め、3才より10才前後では最も多い骨折
である。
治療にあたり整復が不十分であったりすると、どこまで自家矯正力によるremodelling
が期待できるか迷うことがある。今回小児前腕骨骨折のremodellingに関し、約1年間の経
過観察を得られたので、若干の知見を加えて報告をする。
【症例報告】骨片転位、治癒過程は当日映写する。
症例1
左前腕橈・尺骨遠位骨折(6歳女)
原因:ローラーブレードをして転倒し、受傷。
他院より紹介、来院。4週間のギプス固定後、7週間で治癒。
7ヶ月と3週間後までremodelling経過観察する。
症例2
右前腕橈・尺骨遠位骨折(7歳男)
原因:ジャングルジムより転落し、手をついて受傷。
回旋、短縮、橈側転位があるため、整復後ギプス固定をするも、再転位する。
しかし回旋転位はないため、そのまま固定を継続、6週間でギプス除去。
10週間で治癒。1年と1ヶ月間remodelling経過観察する。