増田先生への質問と回答 1. Q A 高力ボルト接合の、摩擦面の粗さや、範囲、大きさの許 JASS6 等によるが、摩擦面処理は、穴の 容差は、どの程度なのでしょうか? 周囲の板厚分ぐらいの部分だけが重要な ので、その部分をしっかり処理すればよ い 2. ショットブラストでは、形鋼のすべての面に均一に摩擦 同上 面処理をするのは難しいのですが、どのような点に注意 すれば良いのでしょうか? 3. 4. 摩擦面処理が十分にできず、摩擦係数が低いことが分か それでよい。ただし、摩擦面を広くする っている場合、ボルトのサイズや本数を増やして摩擦面 のは意味がないので、ボルト本数、太さ を広く処理することで、対応出来ないでしょうか? を増やすこと。 トルシア形高力ボルトでも、仮締め後のマ-キングは必 もっともな話で、皆そう思う。ただし、 要でしょうか?ピンテ-ルが切れていれば良いのでは トルク係数は、ゴミ、油がついていると ないでしょうか? 変わってしまうので、とも回り等のない 条件でないと正しい締め付け力が得られ ていない可能性がある。 5. 摩擦面表面粗さの証明が難しいので、結局は発錆剤を使 50μm という基準があるので、粗さ計を 用することになってしまいます。 使って測定すればよい。共同で粗さ計を 備えておくとよい。 6. 摩擦面の発錆の程度を管理するには、どのような方法が 通常、発錆していれば、それで十分。 あるのでしょうか? 7. 8. 9. 1つのH鋼で、表面が発錆状態、裏面がショットブラス 発錆とブラストでは摩擦係数が大きく異 ト処理という状態であっても問題ないでしょうか? なるので、よくない。 たとえば末尾の図のように色々な方向から入れること 現実にはそういう方法がとられている になるボルト群で、どうしても簡単に入らないと思われ が、規準上はやってはいけないことにな る部分のHTBの穴径を、+2 ㎜ではなく余裕をもって っている。ボルト耐力を 85%に低減する +4 ㎜にしてはいけないのでしょうか? などで対応を考える必要がある。 亜鉛メッキ仕上げと錆び止めペンキ仕上げの境目にあ 難しい問題で、すぐには答えが出ない る接合部のスプライスプレートは、どちらの仕様で考え るのがよろしいでしょうか?(地下メッキ仕上げ、地上 ペンキ仕上げの柱の継ぎ手です。) 10. トルシア型ボルトで、本締め時にどうしてもシャ-レン 六角 HTB のほうが強いので取り換えは チが入らなく、ピンテ-ルが切れない場合、部分的に六 問題ない。 角HTBに取り替えてもよろしいのでしょうか? また、トルシアボルトのまま、ナット回転法を使っても トルシアボルトにナット回転法を使うの 良いでしょうか? は、力学的には問題ないが、規準上はい けないことになっている。 11. 12. 全国的に、山岳地帯と海に近い地域では、摩擦接合の考 地域で変わることはない。海岸ではメッ え方やボルトの種類等が変わってくるのでしょうか? キ処理するなどを考えることはある。 すべて亜鉛メッキの建物で、メッキ後の摩擦面にショッ 高力ボルトを支圧接合で使うのは、法律 トブラスト処理を要求されましたが、柱梁組み立て後の 上は不可。支圧接合の F が規定されてい 処理になるため、大きすぎて通常のショットブラストの ない。 機械に入りません。このような場合、摩擦接合ではなく、 支圧接合で設計できないでしょうか? 13. 亜鉛メッキの摩擦面は、メッキ後にリン酸処理をしてボ リン酸処理のほうが摩擦係数が大きいは ルトを締めますが、 ずなので、言われる理由がわからない。 リン酸処理では摩擦係数が出ないと言われてしまいま した。他に良い方法はないでしょうか? Q8図
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