ZENSHIREN BULLETIN ZENSHIREN BULLETIN

毎月2回発行
VOI.603
全肢連情報
全肢連情報
ZENSHIREN BULLETIN
2015年
1日発行
□編集・発行
一般社団法人全国肢体不自由児者父母の会連合会
〒171-0021
東京都豊島区西池袋4丁目3番12号
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ZENSHIREN
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10月
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第48回全国大会 香川県高松市にて開催される
平成27年度第48回全国肢体不自由児者父母の会連合会全国大会(第46回中国四国肢
体不自由児者父母の会連合会香川大会)が、平成27年9月12日(土)、13日(日)の両日、
サンポートホール高松の大ホールにおいて開催された。
大会当日は、『医療的ケアの必要な重度障害児者への支援~暮らしを支える支援の在り
方~』をテーマに、大勢のスタッフ、ボランティアに支えられ、香川県内、中国四国エリ
アを中心に全国より1,060名を超える参加者(資料参加者を含む)が相集い、基調講演、
シンポジウム、記念講演、情報交換会など多岐にわたる2日間のプログラムの大会も盛会
裏に終了した。
大会は高松港に面し瀬戸内海、屋島を眺望できるウォーターフロントのシンボルタワー
でもある「サンポートホール高松」の大ホールにおいて11時の開場とともに大勢の参加
者が入場。オープニングアトラクションでは『鎌倉ファミリー』&『ぽこあぽこ』による
ヘルマンハーブ演奏も披露された。
また会場の一角では第5回全肢連地域支援見本市『ばりあふりーフェスティバル2015
in 香川』も併催され、「全国の障害者に優しい企業紹介コーナー」や「地元の障害者支援
コーナー」、地元の事業所や施設の出展による「地元の美味しい!応援コーナー」、「グラ
ッフィックアート・コンテストコーナー」をはじめ、おなじみの「コカコーラファンステ
ーション」では飲み物の無料配布やコカ・コーラボトル生誕100周年を記念したお絵かき
コーナーなど、楽しいイベントで大会参加者を出迎えた。また大会二日目の記念講演の「障
害児者の二次障害を防止して」に関連して、シーティングの体験コーナーも設置された。
大会は12時45分より開会セレモニーで幕が開いた。物故者への黙祷が捧げられ、続い
て全肢連会歌「太陽と共に」を参加者全員で斉唱した。
式典は香川県肢連長谷川祥子理事の総合司会の進行により、全肢連石橋吉章副会長によ
る開式宣言で始まり、中山節子大会委員長(香川県肢連会長)の挨拶、清水誠一会長による
主催者挨拶が行われた。引き続き、香川県浜田恵造知事による大会名誉会長挨拶、高松市
大西秀人市長による開催地歓迎挨拶が行われ、厚生労働大臣、文部科学大臣からの祝辞披
露、日本肢体不自由児協会田中健次理事長の祝辞、韓国脳性麻痺福祉会崔京子会長の祝辞
が披露された。併せて臨席のご来賓のご紹介、祝電が披露された後、上野密常務理事の基
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調報告の後、箱上恵吾中四国ブロック長の閉式の言葉をもって開会式典は終了した。
開会式典の後、基調講演として全肢連石橋吉章副会長による「中央情勢報告」が行われ
た。(報告内容は、全肢連情報Vol.601・9月15日号「平成28年度心身障害児者に関す
る予算要望項目と回答」の通り)。
また休憩時間を利用して日本介助犬協会による「介助犬の紹介」も行われ、ホールおい
て介助犬との触れ合いも楽しむ事が出来た。
15時15分からは「医療的ケアの必要な重度障害児者への支援~暮らしを支える支援
の在り方~」をテーマとしてシンポジウムが行われた。
コーディネーターに香川県教育委員会事務局特別支援教育課主任指導主事・藤田明氏を
迎え、4人のシンポジストがテーマに沿ってそれぞれの意見提言を行った。
香川県立高松養護学校教頭の堺るり子氏は、1993年より香川県立高松養護学校で訪
問教育を担当したとき、初めて医療的ケアが必要な子どもに携わった事をきっかけに、小
豆島や高松市内の家庭や病院で訪問教育を6年間担当し、命と向き合う教育の在り方や関
係機関とのつながり方などについて省察する日々を過ごされた。この間、1995年度に高
知県の訪問教育担当者と四国訪問教育研究会を立ち上げ、全国の親の会や訪問教育担当者
とともに訪問教育の高等部設置の十減に向けて活動を進められてきた。意見発表では高松
養護学校の現在の医療的ケアを必要とする児童の概要と学校の対応について報告がされた。
社会福祉法人ラーフ理事長の毛利公一氏は、略歴の中で早稲田大学スポーツ科学科に入
学後、アメリカ・カリフォルニア州の語学学校に留学時に受傷した事に触れ、その語のア
メリカでのリハビリ、帰国後のリハビリにおいて『明るく前向き、そして負けず嫌いな性
格。頸髄損傷で首から上が動くだけの身体であるが、持ち前の性格で人生を突き進んでい
る!』事などが語られた。帰国後の活躍として、NPOや支援センターの設立、香川障害
フォーラム副代表への就任などとともにこれまでの活動の一端が紹介された。
独立行政法人国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター看護師の白井澄氏は、同
センターにおいて地域医療連携室配属での現職の立場から、在宅で生活している重症心身
障害児者や家族と、短期入所の相談での課題、ニーズなどを報告するとともに、前職場の
香川小児病院での小児急性期病棟や重症心身障害児病棟での経験を基に医療的ケアの必要
な障害児者に対する支援、家族心理、地域連携の重要さについて報告がなされた。
香川県肢連事務局長の河野佐保氏は、生後2か月で百日咳にかかり百日咳性脳炎後遺症
による両上下肢の著しい障害がある長男の琢朗くんの、成長にあわせて高松養護学校での
生活や現在までの活動の一端が報告された。また現在は、胃ろうから栄養剤の注入を開始
となった事から食道気管分離術を行い、気管切開によって呼吸機を使用すると同時に酸素
療法を開始した事などに触れ、しかしながら医療的ケアを行いながら2カ所の施設に週3~
5日元気に通所している事、更に月一度はショートステイを利用している事なども報告さ
れ、香川県肢連前会長の山下氏の言葉が活力の源となっている事などが語られた。
4名のシンポジストよりそれぞれの立場において、医療的ケアの必要な重度滋養外字者
への支援と暮らしを支える地域の支援の在り方について事例が発表された後、引き続きフ
ロアーからの質問や意見発表が行われた。主な意見としては医療的ケアに対応できる短期
入所施設としてショーステイ先の質量とも不十分である事、生活圏域に短期入所施設等が
なくてなかなか利用しにくい事、扱う事業者がない事や地域間格差が埋められていない事、
特に医療的ケアが必要な障害児や重症心身障害児に対して障害児支援の質の向上をどのよ
うに図っていくか、人材育成と福祉と医療機関との連携についても更なる充実を望む意見
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が寄せられた。
また移動支援に関して、医療的ケアが必要とされる児童等に対するスクールバスでの対
応について、教育現場と福祉の連携として厚労省と文科省において、平成28年度予算でも
その対策についての予算要望が文科省から行われている事などの概要が説明された。また
通勤についての移動支援は就労促進の観点から労働(雇用)政策で行うべきである旨の説明
が行われ、過日の厚労省、国土交通省、文科省、内閣府、総務省に対する平成28年度予算
要望項目の回答の補足説明なども行われた。
シンポジストからの事例報告や課題の提案にはじまり、コーディネーターからの助言、
そしてフロアーからの質問に対する回答や要望に等、盛りだくさんの内容となったシンポ
ジウムも2時間の予定時刻が終了となり、サンポートホール大ホールでの大会初日の全日
程は17時20分に全て完了した。
引き続き、ホールに隣接するJRホテルクレメント高松の「飛天の間」において18時3
0分より大会情報交換会が催された。情報交換会には約500名が参加。香川県浜田恵造知
事、高松市大西秀人市長など多くのご来賓を迎え来賓あいさつの後、地元四国コカ・コー
ラボトリング株式会社執行役員の後秀樹氏による乾杯で開宴した。
アトラクションとして『極真カラテ桑島道場』による演武と、よさこい演舞連『雅~Mi
yabi~』による演舞が披露され、それぞれの出し物で参加者を魅了した。
その後、恒例となっているコカ・コーラグループによる『大抽選会』が行われ、日本コ
カ・コーラと四国コカ・コーラボトリング社の協賛による100点を超えるノベルティの抽
選に始まり、特賞として折りたたみ自転車2台が東京都と福岡県の会員に当たり、香川の
海の幸、山の幸、地産地消の美味しい食事とともに楽しいアトラクションで愉しいひと時
を過ごすことができた。
翌9月13日(日)は晴天に恵まれ、サンポートホール高松において8時30分より受付
開始。9時30分からは大ホールにおいて記念講演が催された。
株式会社アクセスインターナショナル代表取締役の山崎康広氏による『障害児者の二次
障害を防止して残存機能を最大限に発揮するためのシーティング~シーティングで変わる
車いす使用者の生活~』と題された記念講演では、山崎氏自身が1979年に留学中のア
メリカでの転落事故によって脊髄損傷を受傷、下半身麻痺となった後のアメリカでのリハ
ビリ体験を活かし、日本に帰国後に高機能の車いすを地夕診とする身体障害者関連機器の
輸入を皮切りに、1993年からシーティングスペシャリストとしてシーティングを普及
させるために日本各地でセミナーを開催してきた経緯などが語られた。また世界基準とし
てのシーティングの「今」を様々な事例と症例をもとに紹介するとともに、車いすとシー
ティングの基礎、さらに車いす上でのシーティングにおける目的や、成人と児童の場合の
シーティングの基本的な目的、そして機能性として運動機能と生理機能などが分かりやす
く説明された。
具体的には骨盤の模型を基に、骨盤の後傾による問題とその改善策、座面と背面との関
係や骨盤の片側への傾きの原因とその改善とサポート、さらに可動域の有無による機能的
変形や構造的変形に対応する判断の仕方、また姿勢の評価や処方の順序などが症例の画像
などを交えて具体的に説明が行われた。また重度の障害に対する対応として筋緊張への対
応や拘縮と間接可動域の制限への対応など、体幹ベルトによる体幹保持や頭部サポートな
どについても報告が行われた。講演の終了後には会場エントランスにおいて現機による体
験も行われ、今後は小さな体験会を全国で展開して行く事とされた。
二日間の大会も閉会式で5項目にわたる大会決議を採択して盛会裏に終了した。
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平成27年度 第2回理事会を開催 ~4項目を審議
平成27年度第2回全肢連理事会が、第47回全国大会に先立つ9月11日(金)に香川
県高松市のサンポートホール高松61会議室において15時より開催された。
理事会は6月に急逝された木村雄三郎元理事の欠員により現在は定員10名であるが、
理事9名(1名委任)と監事1名(1名委任)が出席。定款に基づき清水誠一会長が議長に就任
の後、別項4項目の議案について審議が行われ、全議題を決議後、16時50分に閉会した。
第1号
第48回全国大会(香川大会)運営についての件
議長の指示により、上野事務局長より関係資料(第47回全国大会プログラム)に基づ
き、都道府県肢連申込参加者455名、都道府県肢連資料参加者138名、来賓(行政、団体、
企業等)69名、香川県内申込参加者、関係者及びボランティア等398名、合計1,060名
となる大会参加規模が報告され、主な運営日程の説明が行われた。
本議案については全員異議なくこれを承認した。
第2号
第49回全国大会(神奈川)開催についての件
1.第49回全国大会(神奈川)開催要綱(案)について
2.収支予算(案)について
議長の指示により、上野事務局長より関係資料に基づきその進捗が報告された。
第49回全国大会(神奈川大会)は第53回関東甲信越ブロック大会と併催し、開催期日
は平成28年7月30日(土)~31日(日)に、大会は神奈川県立神奈川県民ホールで、情
報交換会は横浜港大さん橋ホールで開催することが報告された。
大会のテーマは「住み慣れた地域で、共生社会の実現!~使えるサービスの実現、充実
をめざして~」。また大会の運営形式は「医療」「生活支援」「教育」の3つの分科会並び
に「本人部会」とする事。大会2日目は先ず閉会式を行い、大会決議文を関係省庁府に提
出(手交)をする事。その後、公開フォーラムとして「障害者スポーツ(パラリンピックと
®
は)」「ロボットスーツHAL 」を行うことなどの計画が説明、報告された。
また情報交換会への移動は徒歩若しくは横浜市営バスの協力による移動の後、ビュッフ
ェスタイルで行われる旨の説明がされた。
また大会役員、収支予算案について大会参加費はひとり3000円、同伴の子どもは200
0円とする事などが説明された。
引き続き大会委員長である石橋吉章理事より補足説明が行われ、バリアフリーフェステ
ィバルの開催に向けて検討する。公開フォーラムの講演者の人選や調整についても、今後
も定期的に大会実行委員会で具体的な計画について審議を行い全肢連から適宜各県肢連に
周知していく旨が報告された。
本議案については全員異議なくこれを承認した。
第3号
平成28年度補助事業申請についての件
議長の指示により、上野事務局長より関係資料に基づき平成28年度補助事業申請につい
て、公益財団法人JKA並びに厚生労働省関連国庫補助事業に対する補助事業申請の計画
案が報告された。JKA補助事業としては「指導誌の発行」「療育訓練事業」「地域セミナ
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ー」の3本を申請し、セミナーの趣旨を肢体不自由児者に対する合理的配慮に基づく「防
災、減災の取り組み」とする事が説明された。なお補助金の決定通知は来年度になること
から、申請手続き等については事務局に一任する事とされた。
本議案については全員異議なくこれを承認した。
第4号
その他の議案についての件
議長の指示により、上野事務局長より下記項目について報告が行われた。
1.全国大会、ブロック大会の在り方について
平成28年度の全国大会並びに6ブロック大会の開催予定日として、北海道ブロック大会
と九州ブロック大会が同日開催となった事などが報告された。
続いて平成29年度第50回全国大会(京都)の大会概要が説明された。
質疑では先に承認された今後の全国大会とブロック大会の在り方、運営の仕方などにつ
いて、継続的に県肢連並びにブロック連絡協議会に周知を重ね、趣旨の徹底を図ることな
どが改めて提案された。また第50回大会での講師並びに事前のアンケートの趣旨、範囲等、
及び副題の「親の重い」は研究課題に思えて「重い」。この事を含めて、近畿ブロック連
絡協議会にて具体的な協議を行い、適宜情報共有を図る事が確認された。
2.アステラス製薬送迎車輛寄贈先報告
普通自動車4件、軽自動車2件の決定先の報告とそれぞれの式典のスケジュール等の報告
がなされた。
3.その他の報告事項
①定期役員改選に係る今後のスケジュールについて
・各ブロックからの推薦
28年2月~4月 (ブロック連絡協議会会議等で審議)
・役員選考委員会
28年4月下旬(全肢連常任委員会)
・28年度全肢連総会
28年5月21日(土)
上程・承認・改選
~提案の通りで了承
②木村雄三郎理事逝去による理事欠員について
~補選を行わない事で了承
③平成27年度第3回理事会日程案について
~提案通りで了承
本議案については各項目とも全員異議なくこれを承認した。
平成28年度
全肢連通常総会日程のご案内
全肢連の通常総会(全国会長・事務局長会議を併催)においては、都道府県肢連の年
度初めのスケジュール調整をスムーズにする観点から、毎年『5月の第3土曜日』
とさせていただいています。従いまして平成28年度の通常総会は5月21日(土)
を予定しています。なお平成28年度第49回全国大会は、平成28年7月30日
(土)~31日(日)の日程となるため、通常総会前に各種のご案内、審議事項等の発
信、情報提供を行ってまいりますので、ご承知おきのほどよろしくお願いします。
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「使用者による障害者虐待の状況等」結果が公表
厚生労働省は平成26年度の『使用者(障害者を雇用する事業主、職場の上司)による
障害者への虐待の状況』について去る8月27日に公表した。
これは平成24年10月に施行された「障害者虐待防止法(障害者虐待の防止、障害者
の養護者に対する支援等に関する法律)」において、虐待の状況と講じた措置等について
の毎年度の公表が義務付けられており、「使用者による障害者虐待」については都道府県
労働局が把握した状況等により取りまとめられ発表する事となっている物である。今回の
ハッピょで目立つのは、通報・届出件数、虐待が認められた件数ともに増加。また知的障
害者に対する経済的虐待が大きな割合を占めているのも特徴である。
以下は取りまとめ結果のポイントである。
<取りまとめ結果のポイント>
1.通報・届出のあった事業所は、985 事業所で前年度より 27.1%増加。通報・届出
の対象となった障害者も、1,276 人で前年度より 27.9%増加。
2.使用者による障害者虐待が認められた事業所は、299 事業所で前年度より 18.2%
増加。
3.虐待が認められた障害者は 483 人で前年度より 22.9%増加。障害種別は、身体障
害 67 人、知的障害 362 人、精神障害 52 人、発達障害 11 人。
4.虐待を行った使用者は 311 人。使用者の内訳は、事業主 258 人、所属の上司 43
人、所属以外の上司1人、その他9人。
5.使用者による障害者虐待が認められた場合に労働局がとった措置は 492 件。
[内 訳]
①労働基準関係法令に基づく指導等 429 件(87.2%)
(うち最低賃金法関係 380件(77.2%))
②障害者雇用促進法に基づく助言・指導等 49 件(10.0%)
③男女雇用機会均等法に基づく助言・指導等 8件(1.6%)
④個別労働紛争解決促進法に基づく助言・指導等 6件( 1.2%)
その他、通報・届出の対象となった障害者(1,276 人)について、虐待種別で分類す
ると、身体的虐待 176 人(11.4%)、性的虐待 24 人(1.6%)、心理的虐待 458 人
(29.7%)、ネグレクト 71 人(4.6%)、経済的虐待 811 人(52.7%)となり、経済
的虐待が半数を占めている。さらに、実際に虐待が認められた障害者(483 人)につい
て、同様に虐待種別で分類すると、身体的虐待 23 人(4.6%)、性的虐待8人(1.6%)、
心理的虐待 39 人(7.8%)、ネグレクト 12 人(2.4%)、経済的虐待 419 人(83.6
%)となり、経済的虐待が占める割合が8割を超えます。経済的虐待の対象となった障害
者の障害種別の内訳をみると、身体障害 48 人、知的障害 324 人、精神障害 45 人、
発達障害6人であり、知的障害者に対する経済的虐待が全体の中で占める割合が大きいこ
とが分かる。
労働局がとった措置(492 件)の中では、最低賃金法関係が 380 件ある。今回のと
りまとめの中で幾つかの事例が紹介されているが、半年以上にわたり賃金(時間額)が最
低賃金を約 600 円下回っていたケース(労働基準監督署への最低賃金の減額特例の許可
申請の際に発覚)もあった。詳細は以下のURLよりご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000095550.html
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三年後の見直しに向けて、自民党と公明党に意見陳述
障害者総合支援法施行3年後の見直しに関する「自由民主党厚生労働部会障害福祉委員
会・障害児者問題調査会」合同会議におけるヒアリングが 、9月16日正午から全肢連を
はじめとする12関係団体が出席のもと、自民党本部901会議室で開催された。
合同会議では自民党障害福祉委員会委員長高鳥修一衆議院議員の進行のもと、挨拶に立
った障害児者問題調査会長の衛藤晟一参議院議員は「障害者福祉をめぐる法制度はここ1
0年の間めまぐるしく変わってきた。障害者総合支援法施行3年後の見直しの時期にあた
り、この10年間を振り返りつつ、障害福祉制度のあり方について検討する時期にきてい
る。お集まりの関係団体からご要望をお聞きしたい」と述べた。
全肢連からは石橋吉章副会長と上野密常務理事が出席。都道府県肢連から寄せられてい
る平成28年度予算要望項目も踏まえ、①常時介護を要する障害者等に対する支援につい
て、②障害者等の移動の支援について、③障害者の就労支援について、④障害支援区分の
認定を含めた支給決定のあり方について、⑤障害者の意思決定支援・・成年後見制度の利用
促進の在り方について、⑥高齢の障害者に対する支援の在り方について、⑦障害児支援に
ついての7項目にわたり障害福祉サービスの在り方等についての意見書として発表された。
また厚生労働省からは藤井康弘障害保健福祉部長をはじめ、各担当課長、室長が出席。
自民党からは高鳥、衛藤議員の他、尾辻秀久議員、田村憲久議員の元厚生労働大臣就任者
を含め30人ほどが出席。全肢連をはじめ関係団体からは特に介護保険優先原則について、
介護保険サービスとの選択制や慣れ親しんだ障害福祉サービスとの併用を求める意見や、
高齢化にも対応する重度障害者のためのグループホームの整備や補助の拡充、報酬の引き
上げ、さらに、地域生活支援事業に位置づけられた地域活動支援センターの設置の地域格
差の是正等を求める意見などが多く出された。
また同日9月16日の16時からは「公明党障がい者福祉委員会」におけるヒアリング
が衆議院議員第一議員会館で開催された。
全肢連からは正午からの自民党の合同会議と同様、石橋吉章副会長と上野密常務理事が
出席。上記内容の意見書の発表を行った。同委員会には公明党より高木美智代委員長、輿
水憲一事務局長、また9月12日の全肢連全国大会に臨席された山本博司議員をはじめ計
8名の議員が出席のもと意見を傾聴された。
高木委員長は、委員会の最後に「本日の意見の中で、軽減税率に関する障害者への配慮
をとの意見もいただいたが、社会保障に充てていく消費税増税分についてはすでに(障害
福祉分野以外の)配分先が決まっており、大変難しい状況である。その対応を含め、財源
をどう確保していくかについて皆さんと力を合せて前に進んでいかなければとの認識を持
っており、しっかりその道筋を作っていきたい。総合支援法の改正についても、今回の法
改正に盛り込むべきもの、また、将来の改正に向けて検討すべき事項の道筋も作っていき
たい」と述べた。
全社協・障連協セミナー開催のご案内
全社協・障害関係団体連絡協議会では、障害者差別解消法(平成28年4月施行)の基
本指針を踏まえて各省庁で策定される対応指針(ガイドライン)をテーマに、下記日程で
「障連協セミナー(平成27年度第 1回)」を開催する。概要は以下の通り。
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◆日 時:平成27年10月15日(木)14:30~16:45
◆会 場:新霞が関ビル5階「全社協会議室」(東京都千代田区霞が関3-3-2)
◆参加費:1,000 円(資料代)
◆プログラム(予定):
14:30~35 開会挨拶
14:35~50 行政説明Ⅰ「障害者差別解消法の施行に向けた国の動向」
説明者:内閣府 障害者制度改革担当室 政策企画調査官 尾上浩二氏
14:50~15:50 行政説明Ⅱ「各省庁策定の対応指針の内容について」
説明者:①厚生労働省障害保健福祉部企画課課長補佐 小牟禮まゆみ氏
②文部科学省初等中等教育局特別支援教育課 担当者(予定)
③国土交通省総合政策局安心生活政策課係長 堀内雄太氏
◆申込先:全国社会福祉協議会 高年・障害福祉部
TEL:03-3581-6502 FAX:03-3581-2428 (E-mail) [email protected]
10月の行事予 定
01
1日(木)
自民党・差別解消法ヒアリング
1日(木)
公明党・差別解消法ヒアリング
2日(金)
肢体不自由児・者の美術展運営委員会
3日(土)~4日(日) 第50回東海北陸ブロック福井大会
5日(月)~9日(金) 韓国脳性麻痺福祉会視察団来日
7日(水)
関東甲信越ブロック会長会議
7日(水)
フライングスター贈呈式
7日(水)~9日(金) 第43回国際福祉機器展2015
8日(水)
特別教育推進連盟理事会
17日(土)~18日(日)第33回協和大創業祭
21日(水)
第32回オットギ祝祭
22日(木)
全社協障連協福祉懇談会
23日(金)
第4回療育の今日的課題等の検討会
24日(土)~25日(日) 九州ブロック地域セミナー
27日(火)
第23回日本の福祉を考える会
31日(土)~1日(日) 中国四国ブロック地域セミナー
自民党本部
衆議院議員第1議員会館
日本肢体不自由児協会会議室
三国観光ホテル
HCR2015、都内GHほか
神奈川県民ホール
岐阜県・アムルの家
東京ビックサイト
全国たばこビル会議室
協和千葉工場
韓国・ソウル
全社協灘尾ホール
日本肢体不自由児協会会議室
沖縄県・ユインチホテル南城
自民党本部
鳥取県・ホテルモナーク鳥取
「協和ふわりい基金」より30万円の寄付
障がい児用のオーダーランドセル「ふわりぃオーダーメイドUランドセル」をはじめ
全肢連の事業に対して日ごろよりご支援をいただいている株式会社協和(代表取締役
若松種夫)の『協和ふわりぃ基金』様よりこの度30万円のご寄付をいただきました。
協和ふわりぃ基金の関係者の皆様のご厚情に対しまして心より感謝を申し上げます。
『ふわりぃオーダーメイドUランドセル』
http://fuwarii.com/products/list.php?category_id=16
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