内分泌薬理学1

内分泌薬理学
Endocrine Pharmacology
1
細胞間の情報伝達
①Neurotransmission
神経伝達
ニューロン
シナプス
②Hormone 内分泌(ホルモン)
分泌細胞
標的細胞
③Autacoids
分泌細胞
オータコイド
標的細胞
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ホルモンの主要な4作用
生殖機能
成長と発育
ホルモン
内部環境の維持
エネルギーの
生成・利用
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4
下垂体から分泌される主なホルモン
成長ホルモン
下垂体前葉
甲状腺刺激ホルモン
催乳ホルモン
副腎皮質
刺激ホルモン
性腺刺激
ホルモン
甲状腺
黄体形成
ホルモン
卵胞刺激
ホルモン
副腎
乳腺
膣粘膜上皮
増殖期
子宮粘膜
分泌期
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下垂体前葉・後葉の構成
視交叉上核(SON)や室傍核(PVN)の
視床下部ニューロンでアルギニンバソ
プレシン(AVP)あるいはオキシトシン
(OXY)が作られる。多くの神経軸索が
直接下垂体後葉に投射しており、そこ
からAVPやOXYは循環血中に分泌され
標的組織に作用する。
下垂体前葉を調節している神経は
PVHや弓状核(ARC)などを含む視床下
部の中央底部に集まっており、視床下
部放出ホルモンを分泌する。視床下部
放出ホルモンは視床下部―下垂体門
脈系を通って下垂体前葉に到達し下
垂体の細胞を刺激する。下垂体細胞
からは刺激(シグナル)ホルモンが分泌
され内分泌器官や組織に働き調節を
行っている
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成長ホルモンの分泌と作用
視床下部因子である成長ホルモン
放出ホルモン(GHRH)は下垂体からの
成長ホルモン(GH)の分泌を促進する
のに対し、ソマトスタチン(SST)は分泌
を抑制する。
GHの作用により末梢組織で作られ
るインスリン様増殖因子(IGF-1)は視
床下部ならびに下垂体に作用してGH
遊離を抑制性にフィードバック調節を
行っている。GHは直接的に、あるい
はIGF-1を介して間接的に作用する。
Inhibition, − stimulation, +.
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プロラクチンの分泌と作用
プロラクチン(PRL)は唯一、遊離促進因子が同定されていない下垂体前葉ホルモンで
ある。甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)がPRLの遊離を刺激し、ドパミンが抑制す
る。 サックリングがPRLの分泌を惹起しPRLは乳汁分泌や生殖機能に作用するほかに、
多くの組織にも様々な作用をもたらす。PRLに対しては末梢からのホルモンのフィード
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バック調節はみられない。
甲状腺ホルモンの分泌調節.
多くの神経入力が視床下部におけ
る甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
(TRH)の分泌に影響を与える。TRHは
下垂体からのチロトロピン(TSH;甲状
腺刺激ホルモン)の遊離を促進する。
TSHは甲状腺ホルモン(T3、T4)の産
生、遊離を促進する。 T3とT4はTRH
ならびにTSHの産生と遊離を抑制性に
フィードバック調節を行っている。
ドパミンや高濃度のグルココルチコ
イドと同様に、ソマトスタチン(SST)は
TRHの作用を抑制する。
甲状腺ホルモンの産生に低濃度の
ヨウ素イオン (I-)が欠かせないが、高
濃度のI- は産生と遊離を抑制する。
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.
糖尿病(Diabetes Mellitus)治療薬
10
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わが国の糖尿病患者の推移
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インスリン、グルカゴンによる血糖値の調節
A 絶食時
B 摂食時
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インスリンアナログ
*
shortacting
*
onset
peak
Short –acting <0.25 0.5-1.5
Regular
0.5-1 2-3
Long –acting* 1-4
duration (h)
3-4
4-615
20-24
インスリンの情報伝達経路
タンパク質生成
グリコーゲン生成
細胞増殖
分化
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アミノ酸
グルコース
インスリン受容体
遊離脂肪酸
グルコース
蛋白質
トリグリセリド
遊離脂肪酸
解糖/酸化
グリコーゲン
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β 細胞からのインスリン遊離の調節機構
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糖尿病の成因と病態の概念
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1型糖尿病
1型
2型糖尿病
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空腹時血糖値および75gOGTTによる診断基準
IFG: impaired fasting glucose
空腹時血糖異常
IGT: impaired glucose tolerance
耐糖能異常
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2型糖尿病の病態生理
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わが国の2型糖尿病急増の背景
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糖尿病の合併症
Retinopathy
Nephropathy
Neuropathy
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糖尿病の治療
血糖コントロール
• 食事療法/生活習慣
• 運動療法
• 薬物治療
関連する疾患の治療
• 脂質異常症
• 高血圧
• 肥満
• 心・血管障害
糖尿病合併症の発症
と増悪の予防
• 網膜症
• 心血管障害
• 神経障害
• 腎症
etc
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インスリン製剤
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インスリン注射の例
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病態に合わせた経口血糖降下薬の選択
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経口糖尿病薬
トルブタミド(SU薬第一世代)
インスリン
分泌作用あり
グリクラジド(SU薬第二世代)
グリベンクラミド(第二世代)
グリメピリド(SU薬第三世代)
即効型インスリン
分泌促進薬
(グリニド薬)
ナタグリニド
(グリニド薬)
ミチグリニド
(グリニド薬)
インスリン
分泌作用なし
メトホルミン(ビグアナイド薬)
アカルボース
ボグリボース
ピオグリタゾン
(チアゾリジン薬)
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β 細胞からのインスリン遊離の調節機構
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α‐グルコシダーゼ阻害薬
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DPP-4 阻害による薬理作用
GLP-1(glucagon-like peptide-1)
GIP(gastric inhibitory polypeptide)
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DPP-4 阻害による薬理作用
GLP-1(glucagon-like peptide-1)
GIP(gastric inhibitory polypeptide)
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DPP-4阻害薬
シタグリプチンリン
ビルダグリプチン
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GLP-1受容体作動薬
注射薬
エキセナチド (Exenatide) : exendin-4(哺乳類のGLP-1と50%相同)
リラグルチド (Liraglutide):
GLP-1(7-37)、Lys(26)にパルミチン酸付加
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SGLT2阻害薬
SGLT2のSGLT1に対する選択性:1400倍
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SGLT-2 阻害薬
ダパグリフロジン
dapagliflozin
ルセオグリフロジン
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甲状腺ホルモン
Thyroid hormone
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Thyronine, thyroid hormones, and precursors.
T4
T3
rT3
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3,5-ジヨードチロニンの構造式
Structural formula of 3,5-diiodothyronine, drawn to show the
conformation in which the planes of the aromatic rings are
perpendicular to each other.
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甲状腺ホルモンの生合成過程
基底膜側
頂端部側
Major pathways of thyroid hormone
biosynthesis and release.
Tg, thyroglobulin; DIT, diiodotyrosine;
MIT, monoiodotyrosine;
TPO, thyroid peroxidase;
HOI, hypoiodous acid;
EOI, enzyme-linked species;
D1 and D2, deiodinases
PTU, propylthiouracil;
MMI, methimazole
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Deiodinase isozymes.
D1, type I iodothyronine 5'-deiodinase;
D2, type II iodothyronine 5'-deiodinase;
D3, type III iodothyronine 5-deiodinase;
BAT, brown adipose tissue.
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甲状腺ホルモンの作用
臓器
甲状腺機能亢進症
心・血管系
心拍出量↑、高血圧、頻脈
中枢神経系
不穏、不眠、神経過敏
筋肉
代謝
脱力、振戦、攣縮
甲状腺機能低下症
心拍出量↓、徐脈
緩徐、傾眠、精神発達遅滞
脱力
BMR↑、高血糖、
低体温、低血糖、
コレステロール↓
コレステロール↑
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Basedow病
甲状腺機能亢進症
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甲状腺機能低下症
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小児:先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)
マス・スクリーニングで発見(2000~3000人に1人)
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Anti-thyroid drugs of the thiamide type
抗甲状腺薬
プロピルチオウラシル
メチマゾール
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