Daito Immigration Attorney Office News

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Vol.6 (2015 年 1 月号)
【 外国人を雇用する際の注意点及びポイント⑤
】
いよいよ 2014 年も残すところあと少しとなりました。
前号では外国人に関して求められるビザの要件につきご案内いたしましたが、今月は受
入企業側が準備しなければならない提出書類につきご案内いたします。
例えば日本法人のメーカーA 社と B 社があり、国籍、性別、年齢が同じで、学歴、報酬
等が同レベルの外国人をマーケティング担当者として入社させるためそれぞれビザの
申請を行った場合、入国管理局が求めてくる提出書類が異なるケースがあります。
これは、企業の規模の差が主な理由となります。
法務省では受入企業を4つの区分(カテゴリー)に分けています。
ちなみに入国管理局に問い合わせをしたりする際、「カテゴリーはどちらになります
か?」と質問されることがありますので、この用語を知っておくと便利です。
イメージとしましては、カテゴリー1は上場企業や公的機関、カテゴリー2は中堅企業、
カテゴリー3は中小企業、カテゴリー4は設立したばかりのベンチャー企業といったと
ころです。
(※ご参考までに法務省 HP の該当ページはこちらです。
http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/ZAIRYU_NINTEI/shin_zairyu_ninte
i10_12.html)
上記の例で A 社は業界大手で東証 1 部上場企業、B 社は 6 ヶ月前に設立したばかりのベ
ンチャー企業だったとしましょう。
A 社がビザ申請で用意するのは基本的に四季報の自社掲載ページのコピーのみですが、
B 社は事業計画書、登記簿謄本…と多数の書類が必要となります。
なぜこのような異なった取り扱いをしているのでしょうか?
これは、受入企業の安定性を判断するためとなります。
言い換えますと、ビザを取得した外国人が失職するリスクを判定するためと考えます。
規模が大きくて安定した企業であれば、いきなり倒産したり突然大量リストラを行った
りして外国人従業員が失職するリスクが低そうですが、規模が小さく新しい企業ですと
玉石混交ですので入国管理局も慎重にリスクを見極めるため会社の事業内容や財務状
況等についての証明資料の提出を求めます。
そして、企業の安定性に疑いを持った場合、外国人には何の問題がなくともビザは不許
可となります。
ビザを取得して入国した外国人が失職→不法就労といった構図が入国管理局の最も避けた
いところです。
入国管理局の審査は基本的に全て提出した書類の書面審査のみにて行われますため、
企業の実態はしっかりしていても提出書類や記載内容の不足によって企業の安定性に疑い
ありと判断されてしまわないように準備を行うことが必要となります。
カテゴリーに応じて最低限必要な書類につきましては、前頁記載のように法務省 HP に記
載されていますが、こちらは最低限の書類となりますため、申請前に個別確認が必要となり
ます。
なお、皆様がカテゴリー2又はカテゴリー3に該当する企業様の場合、提出必須なのが
直近年度の法定調書合計表コピーです。
入国管理局内でこの法定調書合計表コピーはかなり重視されており、添付を忘れると追加
提出するよう指示されます。
書類の追加提出は審査の遅れの原因となりますため、極力申請時点で必要書類を揃えてお
くことをお奨めいたします。
さて、今回は受入企業のカテゴリーにつき、ご案内いたしました。
外国人と受入企業双方が要件を満たしてビザが許可されるといった流れにつきお伝えいた
しました。
本年はニュースレターをご覧いただき、誠にありがとうございました。
来年も皆様のお役に立てるような情報をお届けできればと存じますので、どうぞ宜しくお
願いいたします。
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