NO.35`15.11.10 会派公開学習会 第1回目は「マイナンバー制度」

宝塚市議会議員
井上きよし(ともに生きる市民の会)
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NO.35‘15.11.10
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山々の木々の紅葉が美しい季節となりました。
さて、来年4月1日に「障害者差別解消法」がスタートします。それについての体制整備につ
いて、9月議会で質問しました。内閣の基本方針に基づき、国の各省庁・機関は「対応要領」を
作成することになっています。国や地方自治体で行われるすべての事務・事業は法律の対象とな
り、
「対応要領」を作成し実施することとなります。法施行まで半年もありません。宝塚市にも迅
速な対応が望まれるところです。
6月議会では、
「宝塚市障害者差別解消条例(仮)」について質問しました。障害者差別や合理的
配慮の好事例についての意見募集では、宝塚市民の関心がとても高く、多くの意見が寄せられま
した(4面参照)
。その結果、市民を交えた準備が進んでいます。また「手話言語条例・コミュニ
ケーション支援条例(仮)」についての質問もいたしました。来年度に条例化の予定です。
法律ができるから、条例などは必要ないのでは?という意見もありますが、
「差別解消法」は、
国の方向性を示す法律で、運用していくためには、地方に合わせたきめ細やかな取り決めが必要
です。宝塚市に合った条例ができて、暮らしやすい街になることを願っています。
障害があっても、いきいきと暮らしていくための組織やルール作りが急速に進んでいます。皆
様のさらなるご協力をお願いいたします
井上きよし
会派公開学習会
第1回目は「マイナンバー制度」
会派結成から半年、初の試みとして「会派公開学習会」を
10 月 29 日に宝塚市立東公民館にて開催しました。第1回目は、今月スタートした「マイナン
バー(共通番号)制度」について。大阪自治体問題研究所理事・自治体情報政策研究所代表の黒
田充氏を講師にお招きしました。約 40 名の参加者は、先生のわかりやすいお話にうなずいたり、
驚いたり。多くの質疑応答も飛び交い、充実した時間となりました。
忙しい議会の合間を縫っての学習会で、周知不足・準備不足で
反省する点が多く、次回に課題を残しました。会派で話し合い、
より多くの方に参加していただける会にしたいと思います。
写真左から 講師の黒田氏、井上、梶川、大島
1
9月一般質問
10月1日
【質問1】
障害者スポーツ推進について
国の障害者スポーツ普及促進事業と連動しているのか。宝塚市障害者スポーツ協会に市の支援が
6月一般質問
必要だが、どうするのか。
6月22日
答弁(以降(答))当該事業は都道府県や政令指定都市対象なので、実施なし。今後国の有識者会議
【質問1】
の最終報告や先進市の事業を参考に普及促進に向けた支援を推進していく。協会実施の事業に対
1.障害者差別解消条例制定及び法施行に伴う対応について
(1)「宝塚市障害者差別解消条例」制定について ア)制定に向けたスケジュールは?
イ)当事
者及び家族の参加は? ウ)宝塚市独自の条例づくりについてどのように考えているか?
しては協力していく。
【質問2】
(2)「障害者差別解消法」についての基本方針が出されたが、ア)対応要領・対応指針 イ)相談
(1)障害者差別解消法施行に向け、障害を理由とする不当な差別的取り扱いや合理的配慮の具体
及び紛争の解決のための体制の整備 ウ)啓発活動 エ)職員に対する研修
例、職員への啓発・研修などを示した対応要領(国の行政機関等が自らの職員に向けて示すもの)や
はどうするつもりか。
対応指針(民間事業者の事業を担当する大臣が民間事業者に向け示すもの)についてどうするのか。
答弁(以降(答))
(1)ア)本年度に関係者による意見交換の場を設置(7月)、社会福祉審議会で条例
案について議論。来年度には審議会から条例案の答申をもらい(来年6月)パブリックコメントの手続きを経て
(2)公立普通科高校に進学希望している肢体不自由児に内申点、受検時、入学後の配慮について。
文科省対応指針が出ているが、充分な理解のもと対応をしているのか。
(同7月)
、市議会に提案(同 12 月)
。早ければ 2017(H29)年1月条例施行の考え。周知必要なら
半年後。イ)社会福祉審議会に小委員会を設置し、障害者団体の委員から意見を頂くほか、障害者差
(答)(1) 国の対応要領案を参考にしつつ、来年4月までに作成し、職員に周知していく。(2) 内
別についての意見交換の場を設ける。この場で知識経験者、法曹関係者の他、市民公募での障害者や
申書は個々の生徒の目標設定に応じた5段階評価をすべきで、各学校に適正な評価を行うよう
その家族からの意見も伺う。ウ)条約制定のプロセスとして、障害のある方、ない方の意見を十分に
指導。受検時は生徒一人一人の状況を把握し、代筆受検や時間延長など個々の配慮ができるよ
聞く事が大切。障害者差別の現状や合理的配慮の具体例などの意見募集をし、結果を踏まえつつ社会
う県教育員会に要望。入学後はエレベーター設置や介助員配置など県教育委員会に働きかけている。
福祉審議会や意見交換の場で差別解消方策について協議する計画。
【質問3】
(2) ア)本市の対応要領は、国の対応要領を参考にしながら来年4月までに作成していく計画。職員
第五地区(長尾地区)で災害時要援護避難支援制度の取組が始まり、避難行動要支援者に個人情報提
の対応要領は全職員が対象。
供の同意書の提出を求めた。同意書が返送されなかった人への対応は。共同利用施設のバリアフリー
イ)来年4月に障害者差別解消支援地域協議会を設置し、相談窓口を
開設予定。
が進んでいないが、指定管理者との避難所の開設運営の協定終結は。
ウ)来年4月までに広報での特集記事、折り込みチラシ、講演会などの啓発活動を実施予定。
【質問2】
手話言語条例及びコミュニケーション支援に関する条例の制定に向けて
(1)今後のスケジュールは
(答)同意なき人は行政が支援するが、公助には限界があるので、地域住民による共助、互助の取
組を期待。共同利用施設の避難所利用に関しては、今後指定管理者とも十分協議していく。
(2)市民・職員への啓発は (3)学校としての取り組みは
【質問4】
(答) (1)現在、宝塚ろうあ協会と意見交換実施中。今後、早期の条例制定に向けて取組みを進める。可
能なら来年4月施行。(2)(3)聴覚障害者のコミュニケーション支援の資源を整備しながら、ろう者、難聴者の理
解を深める取組みを実施。手話通訳者養成講座で年間7回の特別講義を実施。今後も市民や職員向け
(1)来年度市職員募集要項で、障害種別の募集は障害者差別解消法では差別に該当。来年度の対応
は。(2) 市職員募集要項の「通常の勤務時間を介護者なしに職務ができる人」は、厚生労働省告示内
容の「募集及び採用時の合理的配慮」に反している。また、介助犬の利用もだめなのか。
の研修・啓発を実施していきたい。前年度は市内 22 の小中学校で手話の体験活動や学習活動を行う。
(答)(1)来年度は知的、精神障害のある方も対象とするよう取り組む。(2)本年度は点字での受験
【質問3】
様々な人権の基本方針のもととなる「人権尊重のまちづくり条例」制定が必要ではないか。
を可能とし、募集要項では自力通勤の条件を撤廃した。
「介助者なし勤務」はそのままにしたが、
今後介助者や介助犬の補助でどのような勤務形態が可能か検討していく。
(答)2007 年3月策定の第2次宝塚市人権教育及び人権啓発基本方針に基づき行動計画を策定。数
市職員募集の件は、以前から何度も質問しています。しかし、答弁とは違い、障害のある人全
年経過しているので今後見直しを行いたい。条例制定は人権に関する策定の必要性について検討した
員が採用試験を受けられる条件への改善がなされません。来年4月の障害者差別解消法施
い。各市の条例策定の基本方針や計画等の関係性なども調査し検討したい。
行時には、法律違反の事例が出てくる可能性大です。迅速な対応を要望しました。
2-3
宝塚市の福祉~今こんな動きです~
その①
「宝塚市障害者差別解消条例(仮)」
1面でもお伝えした通り、宝塚独自の条例制定に向けて、動いています(6月議会での質問時の答弁とは
スケジュールが変わっています)。
今夏、障害者差別解消条例に向けての差別事例
や合理的配慮の好事例など意見を募集したところ、
約 370 件が集まりました。これをもとに「宝塚市障
害者差別解消について考える会」(この会には公
募で選ばれた7人の障害者市民が加わっていま
す)にて話し合い、障害者差別解消への方策を検
討していきます。
社会福祉審議会でも話し合っていきます。 現在
の予定では、2017(平成 29)年7月制定です。
その②
「手話言語条例・コミュニケーション支援条例(仮)」
現在、全国18の自治体で「手話言語条例」が制定されて
いて、兵庫県内では5つの市町村に同様の条例があります。
宝塚市でも条例制定に向けて、現在関係者団体との話し
合いがもたれています。’16 年7月施行予定です。
その③
「宝塚市障害者福祉サービスガイドライン策定検討会」
一方、各利用者の適正な福祉サービス量を見直していこうという動きもあります。
背景には、宝塚市の福祉サービス29億円のうち、3億円が市単独負担になっていることがあります。
サービス適正化の取組みとして、「他市の動向を踏まえた支給量の検討」や「請求に関するチェック機能の強
化」が挙げられており、事業者に「適正なサービス提供」を求めています。しかし、当事者や家族へは何の説明
もされていません。昨年から一部の市議会議員が「宝塚市は福祉・医療にお金を使いすぎ」と主張していたこと
ともあり、当初から「抑制ありき」の検討会ではないかと予想されます。2016(平成 28)年1月にはガイドラインを
策定、3月には事業者説明会の予定です。
昨年度までに行われた「サービス等利用計画相談」を経ての現在のサービス量を、さらに見直しする必要があ
るのか疑問です。このままでは個人の状況は置き去りにされ、マニュアルに沿ったサービス利用しかできなくな
ることも考えられます。策定にあたっては、当事者など関係者からの事情聴取や、ガイドラインの中身のチェッ
クも必要です。今後、注視する必要があります。
もひとつ
ご案内
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宝塚市障害者スポーツ協会設立に向けて、現在準備中です。設立総会を 2016 年1月 31 日に
開く予定です。興味のある方、お手伝いいただける方は、井上きよしまでご連絡ください。
☆この広報誌の印刷は『NPO法人「とことこ」障害者情報クラブILセンター』がおこなっています。