第5回講義 小テスト (Bコース) 𝑥𝑦𝑧 空間上の原点を中心とし,𝑥𝑦 平面より 𝑧 軸正の方向にあ る半径 1 の半球の重心 (図心) を求めたい. (1) 微小部位として 𝑧 = 𝑧′ の高さで微小厚み 𝑑𝑧′ の水平な 円板を考えるとき,この円板の微小体積 𝑑𝑉 と重心座標 を求めよ. (2) (1) の結果から, 積分の計算に より半球の重心座標を求めよ. ※ 正解の値は教科書の表の通り. ※ 微小量 𝑑𝑧′ の二乗は無視する. ※ 今回は最終的な値を数値化しなくて よい. ※ ググるのはカンニング扱い. ※ 複雑な計算では,我々は 必ず間違う. 1 第5回講義 小テスト (Bコース) 考え方 物体上の微小部位を作り,これを元に重心を求める方法で は,以下の手順を踏む. 計算しやすい微小部位を設定し,その微小体積および 重心位置を求める. 「(全体の重心位置)・(全体積) = (部分重心位置)・(部 分体積) の合計」 から,全体の重心位置を求める. 今回の微小部位は, 𝑧 = 𝑧 ′ の高さにある 𝑥𝑦 平面に 平行な円板 (厚み 𝑑𝑧′). その半径は 1 − 𝑧′2 . へりの傾き部分 (赤) の 体積は 𝑑𝑧′2 に比例 無視 2 第5回講義 小テスト (Bコース) 解答例 (1) 微小部位として 𝑧 = 𝑧′ の高さで微小厚み 𝑑𝑧′ の水平な 円板を考えるとき,この円板の微小体積 𝑑𝑉 と重心座標 を求めよ. 円板の半径は図中の直角三角形に三平方の定理を適用し, 𝑟 = 1 − 𝑧′2 であるので,𝑑𝑉 = 𝜋𝑟 2 𝑑𝑧′ = 𝜋 1 − 𝑧′2 𝑑𝑧′. その重心座標は, 0, 0, 𝑧 ′ T である. 3 第5回講義 小テスト (Bコース) 解答例 (2) (1) の結果から積分の計算により半球の重心座標を求めよ. 4 3 1 2 2 3 半球の体積は 𝑉 = 𝜋13 ∙ = 𝜋. 対称性から半球の重心は 𝑧 軸上にあり,その 𝑧 座標は 𝑧𝐺 = 𝑧 ′ 𝑑𝑉 𝑉 = 1 𝑧′ 0 2 ∙ 𝜋 1 − 𝑧 ′ 𝑑𝑧′ 𝑉 3 = 2 1 0 3 𝑧 − 𝑧′ 𝑑𝑧′ = . 8 ′ 3 4
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