NPO‐STORY 特定非営利活動法人STORY 牛乳パック再生はがき

NPO‐STORY
牛乳パック再生はがき
特定非営利活動法人STORY
名刺の工程
①材料作り∼紙漉き∼仕上げ
はがし作業
地域の皆様から、リサイクルセンターSTORYに寄せられた、牛乳
パックのパルプ部分と表面のビニール部分と分けて、パルプ部分を細
かく裁断する。
ミキサー作業 ミキサーに水と材料をいれて攪拌する。色を出すため
には、いろがみ、色和紙を混ぜる。
●紙漉き作業
一枚一枚手漉きで漉きあげる。漉いた紙はスポンジを用いて、水気を
良く取る。シナベニヤの板に貼り付けて、さらに水気をしっかりと取
る。
漉いた紙を水切りスポンジを用いて水気を
十分に取る。
シナベニヤの板に張り付け、ローラーを用いてさらに水気を
しっかりと取る。
●乾燥
風通しの良い環境で乾かす。
すとぉりぃの場合は天井から吊るしている。
現在販売しているはがき
一枚 50 円
●圧縮ローラー機(平成 19 年度導入)
5 枚セットで 200 円
板から剥がした紙を機械にかける。
用途に応じてさらに万力でプレスする。
はがきはやや厚め、
名刺は薄めに仕上げる。
自主製作品の
メモ帳の表紙、石
鹸 の パ ッ ケ ージ
にも利用。
②名刺の原稿作り→印刷→裁断→仕上げ
●原稿作成
パソコンでレイアウトを作る。
ご依頼主とFAXやメールを使いながら校正、修正を重ねて
原稿を仕上げる。
●印刷
プリンターで印刷
はがき大の紙に二面印刷する場合、名刺のサイズに裁断して
から印刷する場合もある。
インクジェット、カラー、白黒レーザープリンター使用。
●カッター
名刺専用の裁断機を用いて名刺に仕上げる。
名刺の受注から製品を渡すまで。
完成品
50 枚単位で販売
単色片面仕上げで¥1500 より(ケース付)
デザインの確認
原稿作成
お客様からの確認をいただく
紙漉き
迅速に製品を作る準備
受注
色の決定
裁断
印刷
製品の
お届け
新規製作の場合の納期 → 紙漉き、色とデザインの選定含めると約二週間。
あらかじめ人気のある色の名刺は漉いてあるので、その場合は早く仕上げることは可能。
現在、攪拌機、バキュームーローラー機、貼り付けローラー機の導入を決定して、
さらにスピードアップ化、販路拡大を目指しています。
NPO法人STORY アルコール共同作業所すとぉりぃの
牛乳パック再生手漉きはがき、名刺
当作業所で牛乳パックを再生利用したはがき、名刺を作り始めて約 10 年が経過しようと
しております。他の作業所の方から技術を教わり、試行錯誤で作っていました。
最初は均一した薄いものなど漉けずに、名刺の印刷も家庭用の簡易印刷機を用いて、その
厚くて不均一な名刺に単純なデザインを印刷していました。
それでも、当時のメンバー達が一生懸命、営業活動して歩き回り、区内の関係者、保健
所、病院関係者に呼びかけて、口コミで広がり注文数も少しづつではありますが増えてま
いりました。その味わい深い手漉きの仕上がりは当初から好評でした。
近年、パソコンなどで誰でも名刺を簡単に安価に出来るようになり、メンバー達もなん
とか、凝ったデザインの名刺を作りたいと努力してまいりました。
一昨年、大阪の“紙好き交流センター
麦の会”よりご指導をいただき、また、圧縮ロ
ーラー機の助成を日本財団より受け技術、品質ともに大きく向上いたしました。
パソコンでレイアウトしたデザインをプリンター(インクジェット、レーザー)で紙詰ま
りすることなく、滲まない印刷が出来るようになり、名刺にも応用できるようになりまし
た。製造工程で必要な攪拌機やバキュームローラー機の導入も決定し、受注量が増えたと
きの準備体制も出来つつあります。
メンバー達も大変熱心に作業に取り組み、材料の牛乳パックの管理、受注、デザイン、
紙漉き、裁断、印刷・・・それぞれの工程を自主的に行って、メンバー各自の回復(社会
復帰)の足がかりにしています。
いままでは、関係者(地域の保健師、ケースワーカー、病院関係者など)へのセールス
が中心だった需要も、最近は併設しているリサイクルセンターに直接来られて、注文され
るお客様も増えてきました。
価格的には、一般の名刺やパソコンで簡単に出来る名刺と比較すると、高いと思われる
でしょうが、一枚一枚手漉きで仕上げた色と味わい、より精度を高めたデザイン、印刷。
一生懸命作業に励むメンバーの熱意。まだまだ、行程の見直しや、技術習得の学習に対し
てはスタッフ、メンバー共々必要性を感じている次第ではありますが、
是非とも一般企業の皆様方にもご利用していただきたいと思います。