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平成26年度自己点検・自己評価・関係者評価報告書
(専門学校等評価基準 Ver.3.0 準拠版)
平成 27 年 3 月 31 日現在
専門学校浜松医療学院
平成 27 年 4 月 1 日作成
基準 1 教育理念・目的・育成人材像等
自己点検・自己評価
本年度は教職員に対し、36 項目に絞った、記述式のアンケートを実施した。今
回はその結果に基づいて自己点検・自己評価を作成する。
学校関係者評価
1-1 理念・目的・育成人材像は定められているか。
本校の建学の精神は、
「教育・研究を通じて社会に貢献し、次世代を創造する」
であり、基本理念は、
「明るく豊かな社会を創るため、人間としての資質の向上
を図り、心豊かな人格を形成する。
」である。また、教育理念は、「学問を通し
て自己を磨き、豊かな人間性をはぐくみ、優れた感性と理性を養い、新しい時
代に求められる医療人を育てる。
」である。すべて本校ホームページの「理念・
沿革」のページに掲載し、学内外への周知を促している。アンケートにおいて
は、全職員が上記の理念に共感できると回答し、見直すべきところがあると回
答したものは 8%に留まった。一方、理念を達成できていると回答した者は 50%
であり、38%の者は理念を実現するための具体的な方法が分からないと回答し
た。
1-2 学校の特色はなにか。
本校の教職員は、資格取得のため補習を実施するなど職員が学生を最後まで
この学校の特色として、
「プロスポーツチームとの連携」が挙げられているが、
サポートすること、ジュビロ磐田・アグレミーナ浜松・ブレス浜松などのスポ それは自慢に過ぎないのではないか。それが学生にどれだけ還元されているか、
ーツチームと連携していること、資格試験の合格率が全国トップクラスである 卒業生の一人として疑問に思う。実際に関わった教員の生の声を聞けるのなら
こと、複数資格を同時に取得できるカリキュラムであること、挨拶のできる学 ばよいが、必ずしもそうなってはいない。
生が多く教員と学生の仲が良いこと、学生に対して規律ある生活の指導ができ
ていること、などを本校の特色として挙げた。
1-3 学校の将来構想を抱いているか。
本年度初めて短期・中期の経営ビジョンを定めた。超高齢化社会・東京オリ
ンピックを見据え、地域社会への貢献を本校の使命とし、そのための新学科創
設の方針を打ち出した。
基準 2 学校運営
自己点検・自己評価
2-4 運営方針は定められているか。
経営ビジョンの制定に伴い、運営方針も定められた。現在の本校の運営方針
は、1学生教育の改革、2学生募集の成員充足率 90%以上、3就労環境の整備、
である。また、行動方針として、部署間の連携とコミュニケーションの円滑化
を掲げた。
2-5 事業計画は定められているか。
前述のとおり、本年度初めて短期・中期の経営ビジョンを定めた。
2-6 運営組織や意思決定機能は、効率的なものになっているか。
法人の組織運営図は寄附行為に、本校の組織図は学生便覧の P1 に記載されて
いる。本校では、学院長の下に、教務部、学生部、事務部、附属臨床施設が配
置されている。アンケートにおいては 85%の職員が、実際には機能していない
部署は無いと答えた。職員間の連絡を円滑にするため、毎月 1 日(1 日が休日の
場合は第 1 月曜日)に全職員が参加する月初会議を開催している。
2-7 人事や賃金での処遇に関する制度は整備されているか。
本校の人事制度は管理規則に規定されている。但し、人事考課制度について
は規定が無く、昇進・昇格の基準が明確でないという批判が寄せられた。また、
本校の賃金制度は職員給与規程に規定されており、54%の者が十分に整備され
ていると回答したが、休日出勤の代休を全て消化することができないという批
判があった。本校の採用制度は職員就業規則第 4 条に規定されている。
2-8 意思決定システムは確立されているか。
法人及び本校の意思決定は理事会が行う。これは法人の寄附行為に規定され
ている。
2-9 情報システム化等による業務の効率化が図られているか。
学籍・成績等の情報はすべて教務部のサーバーに保存され、電算機管理室室
長が管理している。平成 25 年度に職員の USB メモリから本校のノートパソコン
にウィルスが感染する事故が生じたため、個人情報保護規程の作成を検討した
学校関係者評価
運営方針の「学生教育の改革」について、学生の著しい学力低下は確かに問
題だが、専門学校では勉強は 0 から始められる。初めは分からなくても、ある
時パズルが噛み合うように理解が深まることがある。また、部活でスポーツを
頑張ってきた学生は最初は苦労するが、勉強も頑張れるし、卒業した後も結構
上手くやっていく、ということもある。
が、いまだ完成に至っていない。また、本年度から、専修学校用のスクールリ
ーダーを導入したが、カスタマイズに手間取り、殆ど活用できなかった。
この他、職員学生相互の連絡のため、森島学園デスクネッツを運営している。
教員と学生との間でメールの遣り取りが活発に行われているが、昨年度に引き
続きその他の機能も活用することが今後の課題である。
基準 3 教育活動
自己点検・自己評価
学校関係者評価
各学科の教育目標、育成人材像は、その学科に対応する業界の人材ニー
ズに向けて正しく方向付けられているか。
本校の教職員の考える、養成校に対する業界のニーズは、治療家としての質 ・治療の技術も必要だが、それ以上にコミュニケーションが大切、患者と話す
の高さ、柔道整復術・鍼灸術・アスレティックトレーニングの医療・介護・美
だけで痛みをとるくらいの技量が必要だ。この学校を卒業した時にそういう
容・スポーツへの応用、患者様とのコミュニケーション、患者様のニーズの多
ものが身につくようにしてほしい、それでなければ現場ですぐに困ってしま
様化に対する対応、地域社会への貢献、業界のルールの遵守、などであった。
う。決して難しいことではないと思う。国家試験合格は大事だが、+αのも
このような業界のニーズをカリキュラムに反映させるため、職業実践専門課
のがほしい。
程に移行する前年の平成 25 年度から業界の代表者を含む教育課程編成部会を開 ・座学以上に実技が大切である。一口に実技といっても色々な要素があるが、
催し、その意見を伺うこととした。また、実習授業については、治療院で勤務
まず礼法に則った挨拶ができるようになることから始めるとよい。コミュニ
する非常勤講師による実習授業が開校以来実施されている。しかし、シラバス・
ケーションは言葉によるものであり、まずは挨拶ができるようになることが
教材の作成についての業界からの協力例はない。
大切である。
3-11 修業年限に対応した教育到達レベルは明確にされているか。
本校では、教育課程の修了または卒業は、所定の課程の授業科目に全て合格
した者について進級判定会議及び卒業判定会議で成績を評価し、学院長が認定
する(学則第 14 条)。若干の科目に不合格であった者でも、出席時間数が授業
実施数の 3 分の 2 を満たしていれば(補習で補充した場合を含む)
、進級判定会
議が正当な事情があると認めたときは仮進級できる(試験規定第 26 条)
。
3-12 カリキュラムは体系的に編成されているか。
カリキュラムは学院長の指示の下、教務部長が責任者としてガイドラインに
則って編成しており、各学科とも国家試験受験に必要な科目を網羅している。
定期的な見直しも行っているが、アンケートで現在カリキュラムの見直しが必
要か否か尋ねたところ、実技と座学のずれをなくすために科目の実施年を再度
検討する必要がある、単位を取得する学年を決めずに、学生の能力に合わせた
段階的なカリキュラム構成とすべきである、介護職員を目指す学生のためのカ
リキュラムの導入が必要である、などの回答があった。また、科目名から内容
がはっきり分からない科目がある、との批判もあった。
3-10
柔道整復学科・鍼灸学科の総時間数は 2400 時間であり、1~3 学年に 800 時間
ずつ均等に配分されている。アスレティックトレーナー学科の時間数は、1 学年
600 時間、2 学年 525 時間である。基礎分野(一般教養)と専門分野の比率は、柔
道整復学科・鍼灸学科ともに 14:79 であり、他校のカリキュラムと比較して特
に偏りはないと思われる。アスレティックトレーナー学科に基礎分野は設けて
いない。
カリキュラムに対する学生・卒業生の評価は行っていない。
3-13 学科の各科目は、カリキュラムの中で適正な位置付けをされているか。
シラバスは平成 25 年度までは作成されていない科目が多く、また作成された
科目でも、簡素なため各コマの達成目標が分からないという問題があった。そ
のため平成 26 年度から、姉妹校である富士リハビリテーション専門学校の様式
に倣い、授業目標、学習方法、各回の授業内容、成績評価方法等を記載した新
しいシラバスの作成を義務づけた。さらに、シラバス集を各教室に常備し、ホ
ームページに掲載するのが理想であるが、実現に至っていない。また、コマシ
ラバスの作成も今後の課題である。
3-14 キャリア教育の視点に立ったカリキュラムや教育方法などが実施されて
いるか。
昨年度の教育課程編成部会で提案された、外部の臨床施設での見学実習は、
本年度に実施することはできなかった。本年度に新たなキャリア教育の視点に
立ったカリキュラムが提案されることはなかった。
3-15 授業評価の実施・評価体制はあるか。
平成 25 年度冬から新たな集計方法で学生に対して授業評価アンケートの実施
を開始し、今年度からは 1 年に 2 回、6 月と 1 月に実施することとした。但し、
対象は専任講師の授業のみである。学科ごとの集計結果は学科長のコメントを
加えて各教室に掲示しているが、今年度からは後期の授業評価アンケートの結
果を関係者評価と併せてホームページに掲載し、公表することとする。
アンケートは十項目から成るが、過去一年間で全項目について学生の評価が
飛躍的に向上している。
3-16 育成目標に向け授業を行うことができる要件を備えた教員を確保してい
るか。
平成 26 年度は専任教員が鍼灸学科 7 名、柔道整復学科 7 名、アスレティック
トレーナー学科 3 名であり、いずれも法令の定める定員を満たしている。教員
の履歴・担当科目は、本校ホームページの「教員紹介」のページ及び生徒募集
パンフレットの P19 に掲載している。
授業評価アンケートは教員ごとにも集計しているが、教員の専門性の評価と
は結び付けていない。
本年度は職業実践専門課程への移行に伴い、教員の研修のための予算を大幅
に拡充し、専門性を向上させるための研修への参加を奨励した。本年度に本校
の教員が参加した研修は以下の通りである。
柔道整復学科
・教職員のための TCI コーチング(基礎編)(ヒューマン・キャピタル・コンサル
ティング代表川崎清吾氏)・・・・「折れない生徒」の育て方
・教職員のための TCI コーチング(応用編)
・第 34 回名古屋大学人体解剖トレーニングセミナー
・第 23 回日本柔道整復接骨医学会学術大会
・柔道整復師卒後臨床研修指導者のための技術講習会(福島統柔道整復研修試験
財団代表理事)・・・・臨床研修施設の指導者の講習会
・実践行動学セミナー(有限会社人夢工房代表佐藤孝夫氏)・・・・高等教育機関の
初年次教育
・麹町セミナー(白石洋介博士)・・・・近代的骨折保存療法の構築、慢性疼痛、下
腿骨骨折の整復・固定
鍼灸学科
・第 63 回全日本鍼灸学会学術大会愛媛大会
・全日本鍼灸学会近畿支部研修 B 講座(高野道代氏・中根一氏)・・・・エイジング
ケアと鍼灸
・第 56 回鍼灸経絡治療夏期大学
・第 528 回日本良導絡研修会(東利枝氏・桑原俊之氏・森川和宥氏)・・・・良導絡
全身調整の注意、腰痛の良導絡治療
・長野式臨床研究会 2014 年静岡基礎セミナー
・第 38 回東洋療法学校協会教員研修会・・・・新任教員研修会
・第 530 回日本良導絡研修会(篠原鼎氏・井上聡氏・加藤信也氏・小田博久氏)
・・・・統計学の基礎知識、腹部圧痛点の臨床
アスレティックトレーナー学科
・サッカー医学・トレーナー講習会・・・・サッカー選手の膝外傷・障害
・第 3 回日本アスレティックトレーニング学会学術集会(小林寛和氏・河野一郎
氏・中田研氏)
・第 9 回肩関節機能研究会(森原徹氏・前田健氏・矢内利政氏・山口光国氏)
・・・・投球生涯、肩・肘損傷のメカニズム
・平成 26 年度健康運動指導士養成講習会
以上の研修の結果、50%の教職員が自分の専門性が向上したと回答した。新
しい知識や実技のスキルを修得した、それをすぐに現場で生かすことができた、
多角的な見方・考え方が得られた、学生とのコミュニケーション力が向上した、
などという感想があった。
3-17 成績評価・単位認定の基準は明確になっているか。
成績評価の方法・単位認定の基準は、学則第 12 条に規定されている。平成 27
年度以降は、シラバスにも成績評価方法が記載される。
3-18 資格取得の指導体制はあるか。
柔道整復学科の目標資格は柔道整復師であり、鍼灸学科でははり師及びきゆ
う師であり、アスレティックトレーナー学科ではアスレティックトレーナー資
格である。これは本校ホームページの「設置学科」のページ及び生徒募集パン
レットの P3 に掲載している。
本校の柔道整復師学科と鍼灸学科では 2 年次終了後 6 回の総合試験(うち 3
回が本試験)を実施し、本試験のうち 2 回以上 60%以上の評価の者を国家試験
受験資格見込者と認定する。
(試験規定第 19 条)本試験不合格の者に対しては、
3 年次の秋以降補講を実施している。
基準 4 教育成果
自己点検・自己評価
就職率(卒業者就職率・求職者就職率・専門就職率)の向上が図られて
いるか。
本校は、求職者就職率については例年 100%を達成している。卒業者就職率・
専門就職率も把握しているが、学科別の統計はない。88%の教職員が、学生の
希望する求人票の獲得を組織的に行っていると回答した。
4-20 資格取得率の向上が図られているか。
本校では、例年国家試験の「全員受験・全員合格」を目標としており、鍼灸
学科で 2012 年に一度この目標を達成した。合格率は 90%を越える年度が多く、
全国平均を大きく上回っている。合格実績・合格率は、本校ホームページの「試
験合格実績」のページ及び生徒募集パンフレットの P4 に掲載している。
4-21 退学率の低減が図られているか。
本校では、例年「退学者ゼロ」を目標としている。そのため、新入生のうち高
校新卒の者に対しては 3 月に入学前授業への参加を義務付け、また入学式の翌
日からは新入生全員が参加する 1 泊 2 日の宿泊研修を実施して、相互の交流を
深めている。しかし、平成 26 年度も目標を達成することはできなかった。教職
員は、一部ではあるが、目的意識のない学生や、学力の低い学生の入学を認め
ていることがその原因であると分析している。
4-22 卒業生・在校生の社会的な活躍及び評価を把握しているか。
本校の卒業生が勤務する治療院の多くは本校と何らかの繋がりがあり、46%
の教職員が卒業生の就職先を訪問して情報を収集している、と回答している。
また、本校の卒業生の一部は J2 リーグのジュビロ磐田、愛媛 FC、F リーグのア
グレミーナ浜松、なでしこリーグのアルビレックス新潟などでスポーツトレー
ナーとして活躍しているが、これは学生ホールの掲示物や、本校ホームページ
で紹介している。
学校関係者評価
4-19
退学者の多いことが問題になっているが、0 でなければならないのか?目的意識の
無い者や、他に目が向いている者に治療家を目指すという目的意識を持てと言って
も無理である。学力が低いならば低いなりの教え方をすべきであるし、方向転換を
手助けする方がよい場合もある。
基準 5 学生支援
自己点検・自己評価
5-23 就職に関する体制は整備されているか。
本校では就職相談室は設置していないが、学生との個別の就職相談には随時
応じている。就職指導は学生部と担任の教員が担当しており、教務など他の部
門とも情報を共有している。また、履歴書の書き方や、職場見学のアポイント
の取り方など、具体的な就職活動の方法も指導している。
求人は、卒業後治療院を経営している卒業生などのネットワークを通して、
開拓している。求人票は会社別にフラットファイルに綴じて学生ホールに陳列
しており、ホームページでも閲覧できる。
就職説明会は年一回開催し、例年 50 社程度が参加している。
インターンシップは、
「柔道整復師養成施設指導要領」及び「あん摩マッサー
ジ指圧師、はり師及びきゆう師養成施設指導要領」に従い、附属の臨床施設で
行っている。
5-24 学生相談に関する体制は整備されているか。
本校はクラス担任制を採用しているほか、学生相談にも学生部が随時対応し、
個別の相談室で実施している。学生相談の担当者はカウンセリングの研修を受
けている。専任カウンセラーは常置していない。
学生相談に学生が満足していると回答した教職員は 42%に留まったが、面談
には即時に対応し、十分な面接時間と回数を確保している、クラス担任を中心
として学科内で情報交換しながら、丁寧に対応している、とのコメントがあっ
た。
5-25 学生の経済的側面に対する支援体制は整備されているか。
本校では、就学に困難がある学生のために授業料の分割納付を認めている。
これは、学生便覧の P31 に記載している。また、日本学生支援機構の奨学金や、
日本政策金融公庫・オリエントコーポレーションの教育ローンを勧奨しており、
このことは本校ホームページの「教育ローン・奨学金等」のページ及び生徒募
集パンフレットの P22 に掲載している。
学校関係者評価
成績優秀者に対しては育英制度により授業料を減免し(学則第 32 条)
、家族が
本校の OB または学生である場合には家族優待制度により授業料を減免する。居
住地が本校から直線距離で 30km 以上離れている学生に対しては、通学する場合
には年間最大 15 万円を助成し、アパート等を借りる場合には年額 12 万円を定
額助成する。これは本校ホームページの「本校独自の入学サポート」のページ
に掲載している。
また、本年度から本校の柔道整復学科と鍼灸学科は、今年の春に法改正によ
り成立した専門実践教育訓練給付金の講座指定を受けた。2 年以上雇用保険の一
般被保険者である者、またはあった者(但し、離職から 1 年以内)が本校に入学
すると、最大 144 万円の給付金を受け取ることが出来る。また、離職者には雇
用保険の基本手当の半額が在学中支給される(教育訓練支援給付金)。広くこの
制度の普及に努め、社会人のキャリアアップをサポートしたい。
5-26 学生の健康管理を担う組織体制はあるか。
学生の健康診断は、毎年 5 月にグループ法人である医療法人社団あずま会の
医師が実施している。また、名誉校長、副校長、あずま会の医師が専任の医師
として、学生の健康相談に応ずる。
5-27 課外活動に対する支援体制は整備されているか。
本校には柔道部、サッカー部、バレーボール部があり、昼休みを中心に活動
している。本年度はサッカー部が準優勝、バレー部が 3 位に入賞した。
5-28 学生寮等、学生の生活環境への支援は行われているか。
本校では学生寮は設置していない。但し、前述の通り居住地が本校から直線
距離で 30km 以上離れている学生がアパート等を借りる場合には年額 12 万円を
定額助成する。
5-29 保護者と適切に連携しているか。
アンケートの結果、46%の職員が保護者と適切に連携できていると答えた。 学生の目的意識は大切であり、そのために保護者会と連携するのは重要である。
具体的には、学生の成績は手紙で保護者に通知し、成績不良者については担任 現代では、家庭内でコミュニケーションが無いことがある。
から電話で説明するなど、緊密な連絡を取っている。また、成績や態度に問題
のある学生については、保護者を含めた三者面談を実施している。保護者は校
友会を組織しており、年 1 回 4 月に総会を開いている。
5-30 卒業生への支援体制はあるか。
本校の同窓会は、第 1 期生の卒業後まもなく組織され、その活動をホームペ
ージで宣伝している。
http://www.morishima.ac.jp/dousou/index.php
同窓会では、卒業生向けのセミナーを年に数回開催している。
一方、本校でも卒業生のキャリアアップのための定期講演会や、附属臨床施
設での定期研修会を実施している。また、卒業後も本校に届く求人票を自由に
閲覧できる。資格試験に不合格となった学生に対しては、翌年以降試験の日時
を連絡するなど、受験のフォローをしている。以上は本校ホームページの「キ
ャリアサポート」のページ及び生徒募集パンフレットの P16 に掲載している。
基準 6 教育環境
自己点検・自己評価
6-31 施設・設備は、教育上の必要性に十分対応できるよう整備されているか。
本校の教室・実習室・柔道場の数・広さは厚生労働省指定基準の要件を満た
している。各施設の図面を学生便覧の P33~34 に掲載して、利用案内に変えて
いる。教室や実習室の数や広さについては、69%の教職員が適切であると回答
した。適切でないと回答した者は、実技の授業が重なった場合や、イベントの
準備の際に実習室が不足する、学生が自主的に練習するための実習室を増やし
た方が良い、などとコメントした。
学生の休憩スペースとして 2 号館 1 階に「学生ホール」を設け、清涼飲料水
及びパンの自動販売機を設置している。また、自習室・図書室では、学生は静
謐な環境の中で自習に励むことができる。図書室には司書を配置している。平
成 24 年度まで、図書室には医療の専門書と医学雑誌しか陳列されていなかった
が、25 年度から一般の図書も少しずつ購入している。図書室では利用者数を把
握し毎月月初会議で報告されている。
付属臨床施設としては、浜北区貴布祢と
中区元浜町に治療院を設置し、実習を行っている。以上の施設は、本校ホーム
ページの「施設紹介」のページ及び生徒募集パンフレットの P21 の「施設紹介」
に掲載している。
体育館・運動場はない。
6-32 学外実習、インターンシップ、海外研修等について十分な教育体制を整
備しているか。
柔道整復師養成施設指導要領」及び「あん摩マッサージ指圧師、はり師及び
きゆう師養成施設指導要領」により学外実習・インターンシップが禁止されて
いるので、本校附属の医療機関である附属臨床施設でのみ実習を行っている。
6-33 防災に対する体制は整備されているか。
防災マニュアル・地震防災応急計画を備えている。これらに基づき、防災訓練
を毎年 9 月に実施している。飲料水を備蓄しているが、食糧を備蓄する計画は
学校関係者評価
ない。テレビ、事務機器等の固定はいまだ徹底されていないが、エレベーター
の法令点検は必ず実施している。
基準 7 学生の募集と受け入れ
自己点検・自己評価
7-34 学生募集活動は、適正に行われているか。
本校では学生部において募集計画を策定している。平成 26 年度からは AO 入
試を導入して募集開始の時期を早めた。その効果か、鍼灸学科は定員をほぼ満
たしたが、柔道整復学科の学生募集はやや苦戦している。
本校では生徒募集のためパンフレットを用意し、また Web サイトを活用して
いる。いずれも洗練されたデザインであると自負している。アンケートにおい
ては、パンフレットについては 77%の教職員が、Web サイトについては 81%の
教職員が分かり易いと回答した。いずれにおいても、設置学科や就職状況は紹
介しているが、詳しい教育内容、退学率等は掲載していない。尚、平成 27 年度
用のパンフレットの作成は 3 月の新 3 年生向けオープンキャンパスに間に合う
見込である。
志望者からの問合せや相談には、随時応じている。休日でも対応できること
がある。相談内容等は記録している。
生徒募集イベントは、平成 26 年度はオープンキャンパスをほぼ毎月、11 回開
催したほか、高校ガイダンスも実施している。オープンキャンパスには全教職
員が協力している。その効果については、新入生に対してアンケートで調査し
ている。また、本年度は柔道整復学科と鍼灸学科が専門実践教育訓練給付金の
指定講座となったことから、ハローワークの講師をお招きするなどして、給付
金の説明会を 4 回開催した。
7-35 学生募集活動において、教育成果は正確に伝えられているか。
就職実績は、本校ホームページの「就職実績」のページ及び生徒募集パンフ
レットの P4 で紹介している。
国家試験合格実績も、同じく本校ホームページの「試験合格実績」のページ
及び生徒募集パンフレットの P4 で紹介している。
就職実績、国家試験合格実績と、応募状況推移データの関連性は把握してい
ない。
学校関係者評価
7-36 入試選考は、適正かつ公平な基準に基づき行われているか。
入学選考は、学力試験・小論文・面接試験を点数で評価し、客観的に実施し
ている。採点基準や配点などは入試要綱や生徒募集パンフレットには記載して
いない。アンケートにおいて、77%の教職員が入学選考は適正かつ公平な基準
に基づいて行われていると回答したが、少子化の影響などで学生募集が困難を
極め、不合格者が激減しているなか、学力による明確な選抜ができていないと
いう批判があった。
7-37 学納金は妥当なものとなっているか。
柔道整復学科及び鍼灸学科の入学金、授業料の年額、施設設備費の年額、実
習費の年額は、それぞれ 45 万円、80 万円、20 万円、20 万円である。アスレテ
ィックトレーナー学科では、それぞれ 25 万円、20 万円、10 万円、10 万円であ
る。いずれも、近隣の同種の専門学校のものと比較して低廉な価格である。こ
れは、学生便覧と、本校ホームページの「入学時納付金・学費等」のページに
掲載している。アンケートにおいて、教職員全員が本校の学納金は妥当である
と回答した。
3 月 31 日までに入学辞退の意思表示をした者に対し納付された授業料等の返
還に応じることは入試要綱に記載しているが、学則第 27 条には、「既に納入し
た入学検定料、入学金、授業料、施設設備費、実習費及びその他の納付金は、
原則として返還しない」と規定されており、改正が必要である。
基準 8 財務
自己点検・自己評価
8-38 中長期的に学校の財務基盤は安定しているといえるか。
平成 26 年度は鍼灸学科の新入生の数が減少したが、全体では平年並みの学納
金収入を確保した。負債及びその利息の返済額の年間帰属収入に対する割合は、
静岡県の専修学校設置基準の割合限度をクリアしている。
過去 5 年間の収支状況等は把握している。
8-39 予算収支計画は有効かつ妥当なものとなっているか。
本校では予算は理事会の決定に基づいて作成されている。負債の割合は低減
化されている。
8-40 財務について会計監査が適正に行われているか。
会計監査は監事が適切に実施している。
8-41 財務情報公開の体制整備はできているか。
本校は法令に規定があるにも拘わらず財務情報を公開していなかったが、職
業実践専門課程へ移行するため、平成 25 年度から消費収支計算書、資金収支計
算書、貸借対照表、監査報告書をホームページに掲載することとした。財務情
報公開規定は整備されていない。
学校関係者評価
基準 9 法令等の遵守
自己点検・自己評価
9-42 法令、設置基準等の遵守と適正な運営がなされているか。
本校は学校教育法、専修学校設置基準、柔道整復師法、柔道整復師学校養成
施設指定規則、あん摩マッサージ指圧師はり師きゆう師等に関する法律等の法
令を遵守し、適切に運営されている。しかし、教職員に対し法令遵守のための
教育や研修は特に実施していない。
9-43 個人情報に関し、その保護のための対策がとられているか。
個人情報は事務部において適切に管理されているが、法人の個人情報保護規
定はこれまで作成していなかった。しかし、開校から 14 年目を迎える平成 26
年度には個人情報データベースに登録されている個人情報数が 5000 件を超える
ことが確実であり、本校も個人情報取扱事業者となるため、現在電算機管理室
室長を中心に個人情報保護規定を作成したが、完成には至らなかった。
9-44 自己点検・自己評価の実施と問題点の改善に努めているか。
平成 20 年度から専修学校にも自己点検・自己評価が義務付けられたが、本校
では実施されなかった。しかし、職業実践専門課程へ移行するため、平成 25 年
度から自己点検・自己評価の作成を開始した。アンケートにおいては、69%の
教職員が、昨年度の自己点検・自己評価に対して何らかの取り組みをしたと回
答した。
9-45 自己点検・自己評価結果を公開しているか。
本校は職業実践専門課程へ移行するため、平成 25 年度から自己点検・自己評
価結果を本校ホームページに掲載することとした。
学校関係者評価
基準 10 社会貢献
自己点検・自己評価
10-46 学校の教育資源や施設を活用した社会貢献を行っているか。
本年度の本校教職員の社会貢献としては、地元の中学生・高校生に対する職
業体験授業、静岡県西部危機管理局主催防災セミナーへの講師派遣、地域行事
への施設の貸し出し、介護老人保健施設八幡の森の夏祭りへの参加、などが挙
げられる。このほか、附属治療院は、地元高等学校の部活動や、地元企業の運
動部でのトレーナー業務をボランティアとして行っている。
10-47 学生のボランティア活動を奨励、支援しているか。
本校は特にパンフレットなどで学生のボランティア活動を奨励してはいな
い。本年度の学生のボランティア活動としては、介護老人保健施設八幡の森の
夏祭りへの参加、浜松シティマラソン大会への参加、などが挙げられる。
学校関係者評価
専門学校浜松医療学院学校評価専門部会
1、 渥
美 隆
(専門学校浜松医療学院同窓会会長)
2、 中小路正敬
(静岡県鍼灸師会副会長)
3、 一
(静岡県柔道整復師会理事)
瀬 誠
名簿