I. 契約動向 - 生命保険協会

I. 契 約 動 向
個人向け商品
1.
個人向け商品には、主に個人保険と個人年金保険がある3。本節では、それぞれの契約動向
および年換算保険料等の契約動向を補足する指標を取り上げる。
(1)
個人保険
○ 新規契約
個人保険の新規契約件数(契約転換制度による転換後契約の件数を含む)は 1,939 万件(前
4
年度比 102.1%)
、新規契約高(転換による純増加金額を含む)
は 67 兆 4,314 億円(同 100.9%)
となった。【図表 1】
新規契約件数は医療保険および終身保険の好調を受けて平成 20 年度以降増加傾向にあり、
平成 25 年度は標準利率の引下げによる反動減等により前年度を下回ったものの、平成 26 年
度は再び増加となった。
新規契約高は近年増加傾向にあり、平成 25 年度は減少したものの、平成 26 年度は前年度
を上回った。
新契約件数(転換後契約を含まない)の保険種類別の内訳は、医療保険(381 万件、構成比
25.3%)が最も多く、次いで終身保険(347 万件、同 23.1%)、定期保険(224 万件、同 14.9%)、
ガン保険(177 万件、同 11.8%)、養老保険(134 万件、同 9.0%)の順となっており、ガン
保険と養老保険の順位が前年度から入れ替わった。【図表 2】
新契約高(転換後契約を含まない)の保険種類別の内訳は、定期保険(31 兆 990 億円、構
成比 44.5%)が最も多く、次いで終身保険(15 兆 2,083 億円、同 21.8%)、養老保険(4 兆
6,531 億円、同 6.7%)
、利率変動型積立終身保険(2 兆 9,727 億円、同 4.3%)、こども保険(2
兆 2,731 億円、同 3.3%)の順となっており、こども保険が前年度から大きく増加し、定期付
終身保険を上回った。【図表 3】
○ 保有契約
個人保険の保有契約件数は 1 億 5,173 万件(前年度比 105.5%)、保有契約高は 857 兆 4,325
億円(同 100.0%)となった。【図表 1】
新契約の好調などから、保有契約件数は 7 年連続で増加している。保有契約高は死亡保障
を抑えて医療保障を充実させる近年の傾向などを反映して減少傾向にあったが、平成 26 年度
は前年並みとなった。
保有契約件数の保険種類別の内訳は、医療保険(3,194 万件、構成比 21.1%)が最も多く、
次いで終身保険(3,151 万件、同 20.8%)、ガン保険(2,197 万件、同 14.5%)、定期保険(1,844
万件、同 12.2%)、養老保険(1,284 万件、同 8.5%)
、定期付終身保険(1,099 万件、同 7.2%)
の順となっている。
【図表 4】
保有契約高の保険種類別の内訳は、定期保険(237 兆 3,292 億円、構成比 27.7%)が最も
多く、次いで終身保険(157 兆 9,896 億円、同 18.4%)、定期付終身保険(154 兆 6,209 億円、
同 18.0%)、利率変動型積立終身保険(91 兆 7,875 億円、同 10.7%)、養老保険(42 兆 1,606
億円、同 4.9%)の順となっており、終身保険と定期付終身保険の順位が前年度から入れ替わ
った。
【図表 5】
○ 解約・失効
個人保険の解約・失効高5は 52 兆 4,718 億円(前年度比 97.8%)
、解約・失効率6は 6.1%(前
年度より 0.1 ポイント低下)となった。
【図表 6】
3
4
5
6
なお、法人が契約者となり、法人の経営者等を被保険者とする個人保険および個人年金保険(いわゆる
経営者保険)も、個人保険、個人年金保険の契約成績に含まれる。
死亡保障などの主要保障の金額。
解約・失効高=(解約+失効+保険金額の減少)-(復活+保険金額の増加)
解約・失効率=解約・失効高/年度始保有契約高×100(%)
3
図表 1
個人保険の新規契約・保有契約
(万件、%、億円)
保有契約
新規契約
件
数
金額(契約高)
前年度比
件
前年度比
数
金額(契約高)
前年度比
前年度比
平成 22 年度
1,586
102.2
629,924
106.2
12,191
104.2
8,795,964
97.4
23
1,622
102.3
656,015
104.1
12,720
104.3
8,653,465
98.4
24
1,967
121.3
713,456
108.8
13,601
106.9
8,616,513
99.6
25
1,899
96.5
668,367
93.7
14,388
105.8
8,575,406
99.5
26
1,939
102.1
674,314
100.9
15,173
105.5
8,574,325
100.0
以下はかんぽ生命を除いた数値
22
1,380
102.5
570,871
106.9
11,573
102.7
8,619,542
96.8
593,861
104.0
11,919
103.0
8,423,033
97.7
23
1,409
102.1
24
1,747
124.0
648,298
109.2
12,614
105.8
8,331,706
98.9
25
1,676
95.9
602,769
93.0
13,221
104.8
8,238,050
98.9
26
1,701
101.5
604,288
100.3
13,819
104.5
8,182,735
99.3
*新規契約の件数には転換後契約の件数を含み、金額には転換による純増加金額を含む。
図表 2
個人保険の種類別新契約件数の推移
(万件)
1,600
1,400
1,339
35
66
1,277
42
72
1,200
1,489
71
64
142
364
383
こども保険
医療保険
381
養老保険
174
6
166
9
134
17
222
224
39
23
31
15
353
387
337
347
23
24
25
26
178
5
123
31
51
214
34
28
303
平成22年度
175
6
118
46
39
200
その他
177
335
337
400
73
101
ガン保険
1,000
600
1,505
156
135
800
1,440
62
56
139
変額保険
定期保険
利率変動型積立終身保険
定期付終身保険
終身保険
0
図表 3
*転換後契約は含まない
新契約ベースの数値
個人保険の種類別新契約高の推移
(兆円)
80
73.2
70
67.7
65.3
60
10.1
50
1.5
5.4
0.4
40
22.5
9.2
0.05
0.2
1.4
5.7
0.4
9.9
0.03
0.2
1.3
5.6
0.4
69.9
67.7
0.01
1.2
5.3
0.6
0.2
10.6
10.4
0.01
0.2
2.2
4.6
1.0
24.3
10
3.0
2.6
3.9
12.6
15.1
17.4
平成22年度
23
24
6.2
0.2
ガン保険
養老保険
29.0
8.1
5.9
こども保険
医療保険
31.4
31.0
30
20
その他
0.02
変額保険
定期保険
3.6
2.4
2.9
1.6
14.5
15.2
25
26
利率変動型積立終身保険
定期付終身保険
0
4
終身保険
*転換後契約は含まない
新契約ベースの数値
図表 4
個人保険の種類別保有契約件数の推移
(万件)
16,000
13,601
809
588
14,000
12,720
808
566
12,191
12,000
807
544
10,000
1,929
8,000
2,383
6,000
15,173
863
665
14,388
807
603
ガン保険
1,984
1,078
145
1,204
780
992
145
1,241
養老保険
1,284
163
1,238
151
1,652
1,844
定期保険
751
1,166
707
1,099
利率変動型積立終身保険
1,264
1,281
2,064
2,316
2,642
2,901
3,151
平成22年度
23
24
25
26
817
2,000
変額保険
1,160
147
1,432
758
1,229
4,000
医療保険
3,194
2,998
2,778
2,553
こども保険
2,197
2,116
2,054
その他
定期付終身保険
終身保険
0
図表 5
個人保険の種類別保有契約高の推移
(兆円)
1,000
879
800
865
169
13
3
33
10
600
5
177
400
154
35
9
13
2
4
184
139
145
38
10
139
13
2
40
10
4
204
125
857
857
861
220
112
104
13
2
4
141
42
11
237
91
213
194
174
154
109
120
135
146
157
平成22年度
23
24
25
26
218
200
14
2
4
その他
こども保険
ガン保険
医療保険
養老保険
変額保険
定期保険
利率変動型積立終身保険
定期付終身保険
終身保険
0
図表 6
(億円)
1,000,000
7.2
個人保険の解約・失効高、解約・失効率の推移
6.8
6.6
800,000
(%)
8.0
6.2
6.1
7.0
6.0
5.0
600,000
4.0
400,000
645,891
600,185
3.0
569,270
200,000
536,760
524,718
2.0
1.0
0
0.0
平成22年度
23
24
5
25
26
(2)
個人年金保険
○ 新規契約
個人年金保険の新規契約件数(転換後契約を含む)は 159 万件(前年度比 106.0%)、新規
契約高7(転換による純増加金額を含む)は 8 兆 6,324 億円(同 107.9%)となり、件数・金
額ともに前年度を上回った。【図表 7】
新契約件数(転換後契約を含まない)の保険種類別の内訳は、定額年金保険 130 万件(構
成比 83.2%)
、変額年金保険 26 万件(同 16.8%)となっている。変額年金保険は平成 17 年
度をピークに比率が低下していたが、平成 24 年度以降は上昇傾向にある。【図表 8】
新契約高(転換後契約を含まない)の保険種類別の内訳は、定額年金保険 7 兆 18 億円(構
成比 80.9%)
、変額年金保険 1 兆 6,534 億円(同 19.1%)となっている。【図表 9】
○ 保有契約
個人年金保険の保有契約件数は 2,050 万件(前年度比 100.1%)、保有契約高8は 104 兆 1,311
億円(同 100.3%)となった。【図表 7】
保有契約は件数・金額ともに、銀行窓販の解禁等を受けて平成 15 年度に増加に転じた後、
12 年連続での増加となり、件数は平成 18 年度から、金額は平成 20 年度から過去最高値を更
新し続けている。
保有契約件数の保険種類別の内訳は、定額年金保険 1,785 万件(構成比 87.1%)
、変額年金
保険 264 万件(同 12.9%)となっている。
【図表 10】
保有契約高の保険種類別の内訳は、定額年金保険 88 兆 524 億円(構成比 84.6%)、変額年
金保険 16 兆 787 億円(同 15.4%)となっている。【図表 11】
○ 解約・失効
個人年金保険の解約・失効高9は 4 兆 8,972 億円(前年度比 99.1%)
、解約・失効率10は 5.4%
(前年度と同水準)となった。資産運用環境の好転により、変額年金保険の解約返戻金が増額
したことを機に解約される例がみられた。【図表 12】
図表 7
個人年金保険の新規契約・保有契約
(万件、%、億円)
新規契約
件
数
保有契約
金額(契約高)
前年度比
件
前年度比
数
金額(契約高)
前年度比
前年度比
平成 22 年度
144
88.5
68,942
83.8
1,898
103.5
957,103
101.6
23
158
110.0
78,990
114.6
1,975
104.0
989,154
103.3
24
165
103.9
85,630
108.4
2,042
103.4
1,035,181
104.7
25
150
91.4
80,033
93.5
2,047
100.2
1,037,886
100.3
26
159
106.0
86,324
107.9
2,050
100.1
1,041,311
100.3
以下はかんぽ生命を除いた数値
22
120
85.2
60,708
81.1
1,830
102.3
934,867
100.9
23
137
114.5
71,771
118.2
1,886
103.1
961,339
102.8
24
146
106.6
79,295
110.5
1,937
102.7
1,003,235
104.4
25
135
92.6
74,792
94.3
1,928
99.6
1,003,448
100.0
26
146
107.5
81,388
108.8
1,918
99.5
1,005,152
100.2
*新規契約の件数には転換後契約の件数を含み、金額には転換による純増加金額を含む。
7
年金原資(将来支払う年金総額の年金支払開始時点における換算価額)の金額。
年金支払開始前契約については年金原資(将来支払う年金総額の年金支払開始時点における換算価額)
の金額、年金支払開始後契約については責任準備金(将来の支払いに備えて積み立てている準備金)の
金額。
9 解約・失効高=(解約+失効+保険金額の減少)-(復活+保険金額の増加)
。ただし年金開始後契約は
含まず、年金開始前契約のみ集計。
10 解約・失効率=解約・失効高/年度始保有契約高(年金開始前契約のみ)×100(%)
8
6
図表 8
個人年金保険の種類別新契約件数の推移
(万件)
180
142
13
150
120
90
128
60
156
7
160
9
148
150
147
16
156
130
130
26
30
0
23
定額年金保険
平成22年度
図表 9
(億円)
100,000
80,000
60,000
40,000
20,000
24
25
26
変額年金保険 *転換後契約は含まない新契約ベースの数値
個人年金保険の種類別新契約高の推移
85,507
79,557
69,759
4,592
7,671
80,238
74,965
62,087
86,553
79,734
5,268
9,192
16,534
70,542
70,018
25
26
0
23
定額年金保険
平成22年度
24
変額年金保険
*転換後契約は含まない新契約ベースの数値
図表 10 個人年金保険の種類別保有契約件数の推移
(万件)
2,500
2,000
1,500
1,000
500
1,898
1,975
2,042
2,047
2,050
346
343
333
297
264
1,552
1,632
1,709
1,750
1,785
24
25
26
0
23
定額年金保険
平成22年度
変額年金保険
図表 11 個人年金保険の種類別保有契約高の推移
(億円)
1,200,000
1,000,000
800,000
1,035,181
1,037,887
1,041,311
188,656
191,116
172,738
160,787
765,201
800,498
844,065
865,148
880,524
平成22年度
23
24
25
26
957,103
989,154
191,902
600,000
400,000
200,000
0
定額年金保険
変額年金保険
図表 12 個人年金保険の解約・失効高、解約・失効率の推移
(億円)
60,000
5.4
50,000
40,000
3.1
3.0
10,000
4.0
49,393
26,671
25,718
平成22年度
23
(%)
6.0
5.0
3.7
30,000
20,000
5.4
48,972
32,685
3.0
2.0
1.0
0
0.0
24
7
25
26
(3)
年換算保険料
新規契約にかかる年換算保険料は、個人保険が 2 兆 2,228 億円(前年度比 108.3%)、個人
年金保険が 8,839 億円(同 115.3%)となった。【図表 13】
保有契約にかかる年換算保険料は、個人保険が 18 兆 6,481 億円(前年度比 105.4%)
、個人
年金保険が 6 兆 5,772 億円(同 97.4%)となった。
第三分野の年換算保険料については、新規契約が 5,600 億円(前年度比 105.3%)、保有契
約が 5 兆 7,047 億円(同 103.0%)となった。
【年換算保険料とは】
医療・ガン・介護または個人年金といった、死亡保障金額が小さい、または無い商品が多く販売され
るようになっている中、死亡保障金額の合計額(個人保険の場合)である契約高だけで業績を判断する
ことは適切ではない場合があり、これを補完する指標として年換算保険料が用いられるようになった。
保険料の支払方法には、毎月支払う月払の他に、年払や契約当初に全額を一括して支払う一時払など
がある。また、契約期間の全期間にわたって支払う方法や一定期間で支払いを終えてしまう方法がある。
年換算保険料は、そうした支払い方の違いを調整し、契約期間中に平均して支払うと仮定した場合に、
生命保険会社が保険契約から 1 年間にどのくらいの保険料収入を得ているかを示している。
【例:保険期間 5 年の一時払保険(保険料 100 万円)の場合】
・保険料収入=100 万円
・年換算保険料=20 万円(100 万円÷5)
図表 13 年換算保険料の推移
〈新規契約〉
個人保険
〈保有契約〉
個人年金
保険
合計
個人保険
うち第三
分野
(億円)
個人年金
保険
合計
うち第三
分野
平成 22 年度
18,711
8,617
27,328
5,498
152,874
64,941
217,816
50,530
23
20,386
8,786
29,173
5,756
160,072
67,681
227,753
52,527
24
21,266
8,172
29,438
5,102
168,871
69,689
238,560
53,848
25
20,531
7,664
28,196
5,320
176,965
67,529
244,494
55,383
26
22,228
8,839
31,068
5,600
186,481
65,772
252,254
57,047
以下はかんぽ生命を除いた数値
22
14,697
5,709
20,407
5,124
141,264
59,280
200,544
49,316
23
16,276
6,203
22,480
5,356
144,996
61,236
206,233
50,979
24
16,949
5,944
22,894
4,693
150,314
63,015
213,330
51,971
25
16,140
5,865
22,006
4,829
155,042
60,915
215,958
53,108
26
17,649
7,214
24,864
5,189
161,212
59,034
220,247
54,473
*第三分野には、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払
込免除給付(障害を事由とするものは除く。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含む)等に該当する部分の年
換算保険料が含まれている。
図表 14 保有契約の年換算保険料の推移
(億円)
300,000
250,000
238,560
244,494
252,254
55,383
57,047
25
26
217,816
227,753
50,530
52,527
53,848
23
24
200,000
150,000
100,000
50,000
0
平成22年度
保有契約の年換算保険料
8
うち第三分野
(4)
入院・手術保障
個人向け商品のうち、主契約において入院・手術保障等を提供する医療保険の保有契約件数
は 3,194 万件(前年度比 106.6%)、ガン保険の保有契約件数は 2,197 万件(同 103.8%)とな
った。
【図表 15】
図表 15 医療保険・ガン保険の保有契約件数の推移
(万件)
3,500
3,000
2,500
2,000
3,194
2,998
2,778
2,553
2,383
1,929
2,116
2,054
1,984
2,197
1,500
1,000
500
0
平成22年度
23
24
医療保険
25
26
ガン保険
医療保障関係には、主契約に医療保障を特約として付加する特約型もある。入院・手術保障
のある契約の保有件数(個人保険および個人年金保険の主契約・特約とも合算)は、災害入院
が 7,357 万件(前年度比 101.7%)、疾病入院が 7,371 万件(同 102.1%)、手術が 9,673 万件
(同 102.3%)となった。
【図表 16】
図表 16 入院・手術保障のある契約の保有件数の推移
(万件)
10,000
9,205
9,052
8,851
9,000
8,000
7,000
6,780 6,698
6,939 6,876
7,081 7,041
9,673
9,452
7,231 7,221
7,357 7,371
6,000
5,000
平成22年度
23
災害入院保障
24
疾病入院保障
25
26
手術保障
*個人保険および個人年金保険の保有契約における、主契約および特約による保障の件数。複数の保障機能を持つ商品
は、保障機能ごとに件数が計上される。
9
(5)
男女別・年代別・都道府県別データ
○ 男女別データ
個人保険の新契約件数(転換後契約を含まない)の男女別構成比をみると、近年、女性が男
性を上回る傾向にあったが、平成 26 年度は男性が 50.1%、女性が 49.9%と男性の加入割合が
わずかに多くなった。【図表 17】
新契約件数の保険種類別構成比を男女別でみると、平成 26 年度は男女とも、ガン保険や医
療保険等を含めたその他が約 50%と最も高く、次いで終身保険、定期保険、養老保険の順と
なっている。
【図表 18】
個人年金保険の新契約件数の男女別構成比をみると、従来、女性の構成比が男性を上回って
いるが、近年、男性の構成比が上昇傾向にあり、平成 26 年度は男性が 43.3%、女性が 56.7%
となった。【図表 19】
図表 17 個人保険新契約の男女別構成比の推移(件数ベース)
平成22年度
49.6
50.4
23
48.8
51.2
24
49.5
50.5
25
49.6
50.4
26
50.1
49.9
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
男性
女性
70%
80%
90%
100%
図表 18 平成 26 年度 個人保険新契約の保険種類別構成比(男女別の件数ベース)
23.3
男性
18.7
29.0
女性
0%
10%
8.4
11.1
20%
30%
終身保険
49.6
9.5
40%
定期保険
50.4
50%
60%
70%
養老保険
その他
80%
90%
100%
90%
100%
図表 19 個人年金保険新契約の男女別構成比の推移(件数ベース)
41.0
平成22年度
59.0
23
42.7
57.3
24
43.1
56.9
25
43.4
56.6
26
43.3
56.7
0%
10%
20%
30%
40%
男性
10
50%
女性
60%
70%
80%
○ 年代別データ
個人保険の新契約件数(転換後契約を含まない)を年代別にみると、40 歳代以上の構成比
が上昇し、20 歳代、30 歳代の構成比は低下する傾向にあったが、平成 26 年度は 20 歳未満お
よび 60 歳以上の比率が高まった。【図表 20】
また、個人保険の新契約件数の保険種類別構成比を年代別にみると、20 歳未満では、その
他(医療保険、こども保険等)が 71.9%で最も多い。30 歳代~50 歳代にかけては、その他が
40%台で最も多く、終身保険がこれに次ぐ。60 歳以上では、終身保険が 44.9%で最も多く、
その他がこれに次ぐ。【図表 21】
個人年金保険の新契約件数を年代別にみると、平成 26 年度は 20 歳未満、50 歳代および 60
歳以上の構成比が上昇した。【図表 22】
図表 20 個人保険新契約の年代別構成比の推移(件数ベース)
平成22年度
15.0
23
14.4
24
14.8
25
15.5
26
17.4
17.5
0%
21.2
16.8
12.9
16.9
20.2
16.7
12.4
17.6
19.3
16.8
12.4
17.8
16.6
17.1
10%
20%
20歳未満
30%
20歳代
17.8
13.5
16.7
21.4
16.2
16.3
13.4
16.5
22.1
16.7
40%
30歳代
50%
40歳代
60%
70%
80%
50歳代
60歳以上
90%
100%
図表 21 平成 26 年度 個人保険新契約の保険種類別構成比(年代別の件数ベース)
20歳未満
8.6
20歳代
11.4
8.1
71.9
21.6
30歳代
22.1
24.1
40歳代
21.2
25.5
50歳代
9.4
7.9
18.0
33.7
60歳以上
10%
46.8
9.3
11.9
47.3
7.8
44.9
0%
46.9
4.1
20%
30%
40%
終身保険(含 定期付終身)
46.7
11.0
40.0
50%
60%
70%
定期保険
養老保険
80%
その他
90%
100%
図表 22 個人年金保険新契約の年代別構成比の推移(件数ベース)
平成22年度
1.4
23
1.5
24
1.6
25
3.4
26
4.7
0%
12.6
17.1
15.2
19.6
17.4
17.6
16.4
20.6
17.0
14.4
10%
15.3
20%
15.6
18.2
19.1
18.5
30%
40%
20歳代
30歳代
26.8
16.7
25.2
17.8
50%
11
31.8
15.5
18.5
16.9
20歳未満
36.0
40歳代
60%
50歳代
27.7
70%
80%
60歳以上
90%
100%
○ 都道府県別データ
個人保険の契約状況を都道府県別にみると、新契約(転換後契約を含まない)は【図表 23】
のとおりとなり、保有契約は【図表 24】のとおりとなる。
図表 23 個人保険の都道府県別新契約状況(平成 26 年度)
個人保険
都道府県
件数
金額(契約高)
1件当たり
保険金額
1世帯当た
り加入件数
1世帯当た
り保険金額
人口
世帯数
(万件)
(億円)
(万円)
(件)
(万円)
(万人)
(万)
北海道
66
24,050
363.4
0.24
88.2
540
272
青
森
14
5,537
388.8
0.24
94.7
134
58
岩
手
14
5,815
412.3
0.27
112.8
129
51
宮
城
29
12,646
434.5
0.30
132.7
231
95
秋
田
11
4,523
396.3
0.26
106.7
105
42
山
形
14
6,058
405.2
0.36
149.0
113
40
福
島
23
10,387
444.9
0.30
136.1
195
76
茨
城
29
12,917
442.5
0.24
110.2
293
117
栃
木
23
10,963
467.1
0.29
139.5
197
78
群
馬
21
10,100
469.5
0.27
126.9
196
79
埼
玉
74
35,153
470.0
0.24
114.5
717
306
千
葉
65
30,353
466.1
0.24
113.0
614
268
東
京
186
105,318
565.3
0.28
160.5
1,288
656
神奈川
95
45,559
478.4
0.23
111.6
895
407
新
潟
24
11,679
473.9
0.28
133.6
232
87
富
山
13
6,193
447.4
0.34
154.2
107
40
石
川
15
6,825
449.7
0.32
147.3
114
46
福
井
11
5,363
453.7
0.42
191.5
79
28
山
梨
9
4,358
436.9
0.28
126.0
84
34
長
野
23
10,371
447.4
0.27
123.6
211
83
岐
阜
23
10,996
477.3
0.29
141.8
204
77
静
岡
46
20,277
434.5
0.31
135.4
371
149
愛
知
84
43,479
513.5
0.27
143.1
729
303
三
重
20
8,941
436.5
0.27
118.9
181
75
滋
賀
15
7,078
453.3
0.28
130.5
139
54
京
都
28
13,553
467.7
0.25
117.2
252
115
大
阪
107
53,901
502.1
0.26
133.2
866
404
兵
庫
61
28,565
466.6
0.25
117.6
554
242
奈
良
14
6,618
450.0
0.25
115.0
138
57
和歌山
11
4,796
412.9
0.26
110.0
99
43
7
3,280
417.1
0.33
141.6
57
23
鳥
取
島
根
8
3,434
408.7
0.29
121.5
70
28
岡
山
22
10,513
459.7
0.28
129.6
191
81
広
島
33
15,714
465.4
0.26
124.9
282
125
山
口
17
6,800
396.9
0.26
104.6
141
65
徳
島
10
4,291
425.4
0.30
130.9
77
32
香
川
12
5,949
484.8
0.28
140.1
99
42
愛
媛
16
7,323
434.1
0.26
114.2
141
64
高
知
9
3,600
386.6
0.26
102.6
74
35
福
岡
66
29,515
441.1
0.29
129.1
506
228
佐
賀
11
4,608
412.5
0.34
143.8
84
32
長
崎
18
7,506
403.7
0.29
120.5
140
62
熊
本
23
9,726
410.3
0.31
128.6
180
75
大
分
15
5,893
387.7
0.29
113.1
118
52
宮
崎
14
5,157
351.3
0.28
100.1
113
51
鹿児島
21
8,308
382.1
0.27
103.7
168
80
沖
12
5,022
396.4
0.20
83.0
144
60
縄
合 計
1,505
699,040
464.4
0.27
126.2
12,616
5,536
*1. 人口、世帯数は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成 27 年 1 月 1 日現在)
」による。
*2. 上表は新契約(転換後契約を含まない)の状況。
12
図表 24 個人保険の都道府県別保有契約状況(平成 26 年度末)
個人保険
都道府県
件数
(万件)
金額(契約高)
1件当たり
保険金額
1世帯当たり
加入件数
1世帯当たり
保険金額
(億円)
(万円)
(件)
(万円)
北海道
641
293,314
457.0
2.35
1,076.8
青
森
147
82,293
557.3
2.52
1,407.3
岩
手
139
75,900
544.5
2.70
1,472.3
宮
城
298
161,651
542.0
3.13
1,697.0
秋
田
113
58,736
517.1
2.67
1,385.4
山
形
148
80,560
542.3
3.65
1,981.9
福
島
229
125,341
546.0
3.00
1,643.5
茨
城
303
165,871
546.9
2.58
1,416.1
栃
木
244
149,059
610.1
3.10
1,896.7
群
馬
228
136,248
595.5
2.87
1,712.4
埼
玉
803
463,520
577.0
2.61
1,510.6
千
葉
706
403,189
570.7
2.63
1,501.6
東
京
1,729
1,071,453
619.4
2.63
1,633.1
神奈川
1,035
600,724
580.2
2.53
1,472.7
新
潟
265
161,668
608.4
3.04
1,849.8
富
山
153
90,328
587.6
3.82
2,249.8
石
川
157
90,102
572.1
3.39
1,944.7
福
井
114
70,144
612.4
4.09
2,505.1
山
梨
100
58,904
584.7
2.91
1,703.5
長
野
241
137,150
567.1
2.88
1,635.2
岐
阜
237
139,542
587.1
3.06
1,800.4
静
岡
485
268,101
551.6
3.24
1,790.5
愛
知
893
536,389
600.3
2.94
1,766.0
三
重
214
121,074
564.7
2.85
1,610.5
滋
賀
161
93,554
580.4
2.97
1,725.5
京
都
307
166,611
541.8
2.66
1,441.4
大
阪
1,061
636,754
599.7
2.62
1,574.4
兵
庫
626
350,324
559.0
2.58
1,443.1
奈
良
153
86,699
566.6
2.65
1,506.9
和歌山
120
64,241
532.4
2.76
1,473.6
鳥
取
78
43,976
560.0
3.38
1,898.4
島
根
81
43,885
538.3
2.88
1,553.2
岡
山
234
134,657
574.8
2.88
1,660.9
広
島
342
186,461
544.8
2.72
1,482.4
山
口
171
86,711
507.0
2.63
1,333.8
徳
島
100
55,573
554.4
3.05
1,695.2
香
川
125
75,041
599.9
2.94
1,767.9
愛
媛
162
89,966
553.2
2.53
1,403.2
高
知
92
48,505
527.0
2.62
1,383.0
福
岡
638
332,800
521.4
2.79
1,455.8
佐
賀
108
58,657
542.0
3.37
1,831.0
長
崎
173
89,605
515.3
2.79
1,438.6
熊
本
220
111,361
503.9
2.92
1,472.9
大
分
147
71,658
485.8
2.83
1,375.9
宮
崎
127
59,403
465.7
2.47
1,153.3
鹿児島
198
94,067
472.8
2.48
1,175.1
沖
105
52,523
499.5
1.73
868.1
縄
合 計
15,173
8,574,325
565.0
2.74
1,548.7
*1. 人口、世帯数は総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成 27 年 1 月 1 日現
在)
」による。
13
2.
団体向け商品
(1)
団体保険
○ 新契約
団体保険の新契約は名寄せ被保険者数(複数会社による共同引受契約の重複分を調整した被
保険者数)が 49 万人(前年度比 69.9%)、契約高が 3 兆 609 億円(同 68.3%)となった。
【図
表 25、28】
団体保険の新契約は、既存の団体定期保険の一部契約から総合福祉団体定期保険への切替え
が行われた平成 9 年度をピークに、その後は減少傾向となっており、平成 25 年度は契約が好
調だったため大きく増加したものの、平成 26 年度は名寄せ被保険者数・契約高とも前年度を
下回る結果となった。
新契約高の保険種類別の内訳は、総合福祉団体定期保険(1 兆 2,733 億円、構成比 41.6%)
、
団体信用生命保険(9,721 億円、同 31.8%)、団体定期保険(8,154 億円、同 26.6%)の順と
なっている。
【図表 26】
○ 保有契約
団体保険の保有契約は名寄せ被保険者数が 3,918 万人
(前年度比 99.6%)、保有契約高が 373
兆 1,279 億円(同 100.5%)となり、前年度並みとなった。
【図表 25、29】
保有契約高の保険種類別の内訳は、団体信用生命保険(174 兆 681 億円、構成比 46.7%)
、
団体定期保険(111 兆 4,728 億円、同 29.9%)、総合福祉団体定期保険(86 兆 9,791 億円、同
23.3%)の順となっている。【図表 27】
○ 解約・失効
団体保険の解約・失効高11は 6 兆 9,911 億円(前年度比 76.6%)、解約・失効率12は 1.9%(前
年度より 0.6 ポイント低下)と大幅に低下した。【図表 30】
【団体保険の主な商品種類】
団体定期保険 企業等がその所属員の福利厚生のために導入する任意加入型の商品であり、加
入希望者が被保険者となり、保険料を負担する。
総合福祉団体定期保険 企業等がその所属員を被保険者として加入させる全員加入が原則の 1
年更新の定期保険であり、企業等が保険料を負担する。
団体信用生命保険 住宅ローン等の貸付保全のために利用される保険で、住宅ローン等の債務
者を被保険者とし、銀行等の信用供与機関または信用保証機関を契約者および保険金受取人
とする。債務者が死亡または所定の高度障害になった場合に、未返済債務額に相当する保険
金を契約者に支払い、債務を消滅させる。
図表 25 団体保険の新契約・保有契約
(万人、%、億円)
新契約
名寄せ被保険者数
保有契約
金額(契約高)
前年度比
名寄せ被保険者数
前年度比
金額(契約高)
前年度比
前年度比
平成 22 年度
41
89.8
24,827
84.8
4,012
98.9
3,715,191
99.6
23
33
79.6
30,213
121.7
3,955
98.6
3,703,304
99.7
24
31
96.0
30,414
100.7
3,919
99.1
3,701,126
99.9
25
70
221.4
44,793
147.3
3,934
100.4
3,712,889
100.3
26
49
69.9
30,609
68.3
3,918
99.6
3,731,279
100.5
11
12
解約・失効高=(解約+失効+保険金額の減少)-(復活+保険金額の増加)
解約・失効率=解約・失効高/年度始保有契約高×100(%)
14
図表 26 平成 26 年度
団体保険の新契約高内訳(単位:億円)
団体定期
8,154
26.6%
合計
30,609
総合福祉団体定期
12,733
41.6%
団体信用
9,721
31.8%
*%は占率
図表 27 平成 26 年度
消費者信用団体
1,150
0.03%
団体保険の保有契約高内訳(単位:億円)
その他
3,281
0.09%
年金特約
1,644
0.04%
総合福祉団体定期
869,791
23.3%
合計
3,731,279
団体信用
1,740,681
46.7%
団体定期
1,114,728
29.9%
*%は占率
図表 28 団体保険の新契約の推移
(億円)
(万人)
金額(契約高)
60,000
名寄せ被保険者数
80
70
70
50,000
60
49
40,000
41
30,000
33
10,000
40
31
30
44,793
20,000
24,827
30,213
50
30,609
30,414
20
10
0
0
平成22年度
23
24
15
25
26
図表 29 団体保険の保有契約の推移
(億円)
3,800,000
(万人)
4,050
金額(契約高)
名寄せ被保険者数
4,012
3,750,000
4,000
3,955
3,700,000
3,950
3,934
3,919
3,650,000
3,600,000
3,715,191
3,703,304
3,701,126
3,918
3,712,889
3,731,279
3,900
3,850
3,550,000
3,500,000
3,800
平成22年度
23
24
25
26
図表 30 団体保険の解約・失効高、解約・失効率の推移
(億円)
160,000
(%)
4.0
3.7
140,000
120,000
3.5
2.5
100,000
1.9
80,000
136,468
60,000
40,000
3.0
2.5
2.4
94,358
2.0
1.5
91,292
89,287
2.5
69,911
20,000
1.0
0.5
0
0.0
平成22年度
23
24
16
25
26
団体年金保険
(2)
団体年金保険の保有契約高(責任準備金の金額)は 33 兆 3,555 億円(前年度比 101.9%)
となり、前年度より増加した。【図表 31、32】
主な商品である確定給付型の企業年金の資産残高をみると、確定給付企業年金資産は 13 兆
9,227 億円(前年度 13 兆 459 億円)と前年度より増加したが、厚生年金基金資産は 1 兆 9,970
億円(前年度 2 兆 3,418 億円)と前年度より減少した。【図表 33】
図表 31 団体年金保険の新契約・保有契約
(万人、%、億円)
新契約
名寄せ被保険者数
保有契約
金額(契約高)
前年度比
名寄せ被保険者数
前年度比
金額(契約高)
前年度比
前年度比
平成 22 年度
6
79.0
73
92.6
1,930
94.8
309,477
98.8
23
6
99.4
89
122.1
1,797
93.1
311,661
100.7
24
10
168.6
198
222.0
1,789
99.5
318,153
102.1
25
5
51.3
25
12.8
1,754
98.1
327,420
102.9
26
277
5,012.8
457
1,795.6
1,930
110.0
333,555
101.9
*被保険者数は名寄せ(複数会社による共同引受契約の重複分を調整)した数値を使用している。
図表 32 団体年金保険の保有契約高の推移
(億円)
400,000
309,477
311,661
318,153
327,420
333,555
平成22年度
23
24
25
26
300,000
200,000
100,000
0
図表 33 適格退職年金・厚生年金基金・確定給付企業年金資産の推移
(億円)
160,000
140,000
120,000
100,000
121,706
114,872
139,227
130,459
99,545
80,000
60,000
40,000
20,000
24,159
13,152
0
0
23,732
23,589
平成22年度
適格退職年金資産
0
23
23,418
0
24
厚生年金基金資産
19,970
0
25
26
確定給付企業年金資産
*適格退職年金は平成 24 年 3 月末をもって税制優遇措置が終了するため他の企業年金制度へ移行する等の
対応が必要となっていたが、保有する各社では平成 14 年から移行に取り組み、期限内に全ての契約の対応
を完了した。
17