社会福祉法人ひまわり福祉会 学育事業部年度報告

社会福祉法人ひまわり福祉会 学育事業部年度報告
(平成25年度)
平成25年度は、“OMOIYARI(おもいやり)”を事業部のテーマに掲げ、これをキーワードに児童
指導、保護者との連携強化、そして職場のチーム作りに当たってきました。日々「人とのかかわり」
を生業にしている私たちにとって、自ら進んで相手のことに関心を抱き理解に努めることは、指導
員として最も重要で基本的に持つべき価値観であり、同時に、モラルやマナーといった、現代社会
において大人・子どもを問わず今確実に薄れがちになっている「人を思いやる心」を育てることは、
放課後事業における大切な役割の一つでもあると考えます。さらに、言葉自体は極めてシンプル
ですが、これを日常的に意識して業務に当たることで多くの“気付き”を生んだり、職員一人ひとり
の個性を効果的に生かしたり、業務上の改善策から創造性のある企画まで様々なアイディアを生
み出したりすることができると考えたのです。
具体的な内容については各事業所に一任した部分はありますが、各施設それぞれの課題や成
熟度に合わせて「思いやり」を意識した取り組み(会議体や職場内コミュニケーションの見直し、イ
ベントや活動内容の工夫等)を展開しました。また、事業部全体の底上げや他施設点在型の弊害
の克服を図る為に幾つかの全施設を巻き込んだ企画も試みました。
これにより、「チーム内の雰囲気が明るくなった」「保護者から賞賛や感謝の声が増えた」「職員の
個性や得意を生かした活動ができた」「視点や立場の違いを知ることができた」「横断的な連携の
在り方を考えることができた」など、一定の成果と思われる変化や進展が各施設で見られました。ま
た、事業部プランの目玉企画でもあった『きっずチャレンジ(児童向け)』と『ユメトーク(職員向け)』は、
進め方や生かし方などに課題や反省点はあるものの、子どもたちの日々の楽しみや職員のスキル
アップに多少なりとも効果があったと思われるので、26 年度も継続して実施していく予定です。
ただ、その一方で、チームの成熟度や職員個々の意識やスキルにおける格差はいまだにあり、
事業部全体としての一体感も不十分であると言わざるを得ません。また、25年度も職員のミスや不
注意による大きな事故やトラブルが何件か発生致しました。細かなマニュアルやシステムなどがい
まだに未整備なことも原因の一つと思われますが、やはり≪コンセプト≫だけでは限界があることを
改めて認識させられた一年でした。
26年度は、新しい制度の下でのあいキッズ運営(若木小)に加え、「再選定制度の実施(志六)」
や「新規施設獲得に向けた準備」など、転換期に差し掛かる重要な時期でもありますので、より一
層の高い意識を持ち、着実に実績を積み上げながら事業部として確かな前進、発展を目指したい
と思います。