様式1-① 平成 26 年度 消防長マニフェスト 消防長 伊奈 弘行 ■ 経営方針(基本姿勢、基本目標など) 消防の任務は、災害から市民の生命、身体、財産を守ることに尽きます。 消防の任務を果たすための環境を整える取り組みを毎年継続し、消防力の向上を図り ます。 消防力の整備につきましては、 「延岡市長期総合計画」に基づく、 「延岡市消防整備 基本計画」の施策を推進し、年次計画を立てて取り組みます。 地域の防災力向上のため、自主防災組織の組織結成率を上げるとともに、既存組織 を充実させ災害時に強い人づくりに取り組みます。 【平成26年度における重点施策】 1.消防体制の充実 2.火災予防の推進 3.救急救助体制の充実 4.災害に強い人づくり 75 様式1-② 重点施策1 消防体制の充実 〈取組方針〉 何を目指すのか、目指すべき方向は? 延岡市消防整備基本計画に基づき、署団車両、消防用資機材及び消防水利の整備を年次的に 取り組み、また、指令装置のデータ更新や消防救急無線のデジタル化を計画的に進め、災害対 応力を強化します。 災害活動では、高度な知識や技術が求められることから、幅広い知識・技術を持った職員を 育成するために、研修会等への派遣や各種資格取得を計画的に実施します。 さらに、消防団につきましても、消防団員が活動しやすい環境を整備し、消防団員確保及び 安全確保に努めます。 〈具体的取組み〉 その実現に向けて、今年度は何をするのか? ① 職員の教育訓練 幅広い知識・技術を持った職員を育成するため、各種免許及び資格取得を計画的に実施 し、各種の研修会にも職員を派遣していきます。 ② 災害対応の強化 高速道等の交通網整備に伴い指令装置のデータ更新や各機関との連絡体制を確立します ③ 消防車両や消防水利の整備 延岡市消防本部車両更新計画及び消防水利の基準に基づき計画的に整備します。 ④ 消防救急無線のデジタル化 無線装置の設置事業を計画的に進めていきます。 ⑤ 消防団員確保、装備・研修の充実 制服整備事業、救命胴衣配備の継続、通信機器整備事業の推進と貸与品及び安全確保の ための装備品の導入、更新を行います。 〈目指す成果〉 その取り組みにより、何をどのような状態にするのか? ① ② ③ ④ ⑤ 計画的取得により、職員の資質及び士気の向上を図れます。 災害点の迅速な特定と隣接消防本部等との緊密な連絡体制が図れます。 署団車両と消防水利の計画的な整備により災害時に安全確実な対応が可能となります。 平成 28 年度運用開始に向けて、確実な事業の確保に努めます。 団員に対しての各種研修及び通信機器や装備品の充実を図ることにより、安全な活動が 可能となります。 評 価 ① 消防の教育機関である消防大学校(1名)、県消防学校(33 名)において、専門的な知識、 技術の習得に努め、潜水士などの資格取得を計画的に取り組み人材育成に努めました。 ② 東九州自動車道などの交通網の整備に伴う指令装置のデータ更新を実施し、迅速な災害点 の特定が可能となりました。また、西臼杵広域行政事務組合消防本部との連絡体制が構築さ れました。今後とも隣接消防本部及び関係機関との連絡体制の強化に努めます。 ③ 車両更新計画に基づいて、高規格救急車1台と消防団車両(小型動力ポンプ積載車5台、 北浦町支団本部指揮車1台)6台を更新しました。 消防水利については、消火栓を 11 箇所に新設しました。 ④ 消防救急デジタル無線整備事業は工事及び整備が完了しましたので、調査検証を行い引き 続きデジタル無線の本格運用に向けて取り組みます。 ⑤ 消防団員が県消防学校の団員教育課程を受講し、技術及び知識の向上を図りました。また、 区長連絡協議会に新規団員加入の協力依頼を行いました。 76 様式1-② 重点施策2 火災予防の推進 〈取組方針〉 何を目指すのか、目指すべき方向は? 火災から市民の生命、身体及び財産を保護するため、消防法令に基づき出火防止や被害の軽 減を図るための対策を講じ、市民の安全で安心な暮らしを守ります。 〈具体的取組み〉 その実現に向けて、今年度は何をするのか? 市民に対する防火意識の高揚を図るとともに、家庭用警報設備等の設置促進を目指します。 又、事業所や危険物施設等の防火管理体制や防火安全対策の充実を図り、火災予防の推進に努 めます。 ① 広報活動の実施 家庭用警報設備等の設置促進を図るため、各種イベント会場等において広報活動を実施 します。 ② 査察、講習の実施 防火対象物、危険物施設等への査察、防火管理講習、危険物取扱者保安講習等を実施 します。 ③ 講話、作品展の実施 防火講話、ちびっこ・BFC(少年消防クラブ)防火作品展を実施します。 〈目指す成果〉 その取り組みにより、何をどのような状態にするのか? ① 家庭用警報設備等の設置促進を図り、火災による人的被害の軽減を図ります。 ② 防火対象物等への査察件数 180 件、危険物施設等への査察件数 70 件、防火管理講習 2 回実 施、危険物取扱者保安講習等 6 回実施を目標に、事業所や危険物施設等の防火管理体制や 防火安全対策の充実を図ります。 ③ 市民の防火意識の高揚を図ります。 評 価 ① 各種イベント会場や講習会会場及び大型店舗等において、住宅用火災警報器のパンフレッ ト配布やアンケート調査(338 名)を実施して設置促進を図りました。 ② 防火対象物(203 件) 、危険物施設(71 件)の査察、検査や防火管理講習会(2回) 、消防 設備士講習会(1回)、保安講習会(5回)を実施し、災害に対する安全対策や事故防止へ の意識高陽を図りました。 ③ 事業所等の避難訓練立会い指導(108 回)や防火講話(8回)を実施し、通報要領及び初 期消火などの重要性を周知することで、防災意識の高陽を図りました。また、BFC・ちびっ こ防火作品展(来場者 1,866 名)を開催し、市民に対して防火意識の啓発を図りました。 77 様式1-② 重点施策3 救急救助体制の充実 〈取組方針〉 何を目指すのか、目指すべき方向は? 年々増加する救急需要に対応するため、救急業務の高度化を推進し、医療機関、ドクターヘ リ及び宮崎県防災救急ヘリとのさらなる連携の強化と、PA連携等の出動体制の充実を図るこ とにより、搬送時間を短縮し、傷病者の救命率の向上を目指します。 また、応急手当普及啓発により、救命効果の向上につなげ、大規模災害時の自主救護能力の 向上を目指します。 〈具体的取組み〉 その実現に向けて、今年度は何をするのか? 救急救助体制の強化に向け、職員の資質と技術の向上及び各種資機材の充実に努めます。 ① 各種研修及び免許資格取得の充実 救急救命士及び救急資格者の養成、救急救助に関する研修と各種免許資格の取得を推進し ます。 ② 医療機関との連携(メディカルコントロール体制の整備) 救急事例の検証、ドクターヘリ・防災救急ヘリの活用、PA連携(消防車と救急車の連携) を推進します。 ③ 救急救助資機材の整備 多様化する災害に対応するため、救急救助資機材の整備及び維持管理に取り組みます。 ④ 市民への応急手当の普及啓発 AEDを含む心肺蘇生法の講習を行います。 〈目指す成果〉 その取り組みにより、何をどのような状態にするのか? ① 各種免許資格の取得及び研修会の参加により、職員の技術及び資質の向上が図られ、安全 で確実な活動が実施できます。 ② 救急事後検証専門委員会等に参加し、医療機関との連携を深め、ドクターヘリ及び防災救 急ヘリを活用することで、現場活動の高度化や搬送時間の短縮が図れます。 ③ 高度化する救急救助資機材の維持整備を図ることにより、安全で確実な活動が行えます。 ④ 救命講習の実施により救命効果及び自主救護能力の向上に繋がります。 評 価 ① 救命処置の拡大に伴った追加講習を救急救命士2名が受講しました。また、新たに救急救 命士1名を養成しました。 延岡市において、県救急隊員実務研修会が開催されるなど、各種研修に参加し職員の資質 の向上に努めました。 ② 県立延岡病院で事後検証委員会を 12 回開催、120 件の救急事案を検証し、メディカルコン トロール体制の強化を図りました。また、ドクターヘリ(50 件)、防災救急ヘリ(19 件)の 出動により、患者への早期治療開始と搬送時間の短縮で負担の軽減が図られました。 ③ 災害時に万全を期するため、現有資機材の定期的な保守点検を行い、高度化する救急救助 資機材の計画的な整備充実に努めました。 ④ 普通救命講習や救命入門コースを 162 回(4,508 名)実施し、普及啓発に努めました。 78 様式1-② 重点施策4 災害に強い人づくり 〈取組方針〉 何を目指すのか、目指すべき方向は? 防災講話や防災訓練を通して、「自分たちの地域は自分たちで守る」ことの重要性を訴え、 自主防災組織の育成と結成促進を図り、災害に対応できる地域の防災力を高めます。 〈具体的取組み〉 その実現に向けて、今年度は何をするのか? 自主防災組織の活動を活性化するために、表彰制度を取り入れるなどの具体的な施策を 展開するとともに、未結成地区の組織化に向けて積極的に防災講話等を開催し、組織結成に向 けた活動を行います。 また、災害に対する対応能力を高める教育の場としての活用を推進し、防災学習、体験、訓 練を通して、災害時の判断力と行動力を養うとともに防災意識の啓発と高揚を図ります。 ① ② ③ ④ 表彰制度を設け自主防災組織の活性化を図ります。 未結成地区の組織結成を促進します。 自主防災組織の研修会や防災士研修を通じ地域リーダーの育成を実施します。 防災研修センターや訓練施設を活用した防災訓練・防災講話を実施します。 〈目指す成果〉 その取り組みにより、何をどのような状態にするのか? ① 防災訓練や防災講話を推進し、さらに表彰制度を設け未結成地区への組織化を図ります。 ② 自主防災組織は、平成 26 年 4 月 1 日の組織率が 74.99%となっています。将来的には住民 の安全・安心を個人や地域で守るため、平成 26 年度につきましても、組織率 76%を目指 しさらなる組織率向上に努力します。 ③ 平成 25 年度は防災研修や訓練を 222 回実施、16,544 名が受講しました。今後も地域に応 じた研修会や訓練を行い、地域リーダーを育成します。 ④ 施設を活用し災害対応能力の向上と防災意識の向上を図ります。 評 価 ① 自主防災組織連絡協議会総会で、表彰制度を設けることが承認されました。また、平成 26 年度は、防災資機材の充実を図るため活動の盛んな 11 組織に防災資機材を配備しました。 ② 自主防災組織の組織率が 74.99%から 77.46%まで向上しました。 ③ 各地区の防災研修や防災避難訓練などを 195 回(15,783 名)開催しました。また、区長連 絡協議会の協力のもと、延岡市防災研修会を開催し、未結成地区や市政連絡員に対して組織 結成の意義及び防災意識の啓発を図りました。 ④ 防災研修センターを活用し各種講習会や研修会を開催しました。 79
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