自分を知ってもらおう

平成 27 年 4 月
自分を知ってもらおう
立川女子高等学校
カウンセラーだより裏面
1 年生の皆さんは新しい学校での新生活がスタートしましたし、2
年生の皆さんは新しいクラスでの生活がスタートしました。もうすっ
かりなれたという人もいるでしょうし、まだまだこの生活に慣れてい
ない人も、未だに緊張している人もいることと思います。
知らない人が多いクラスで、なかなかなじめず緊張していると、淋しいと思うことが
多いかもしれません。毎日とても疲れるだろうし、どうやって友達を作るか、どのよう
にしてなじむか、毎日考えている人もいるかもしれません。人に気軽に声をかけられる
人がうらやましく感じられ、自信を失うこともあるように思います。
他の人に自分のことを話すことを「自己開示」と言います。知って
いる人になら簡単に自己開示出来ますが、知らない人、特に初対面の
人に自己開示するのは、簡単なことではありません。
「嫌われたらどう
しよう」とか「変な人だと思われないかしら」とか不安な気持ちにな
ったりもします。それでついつい相手が話しかけてくれるまで待って
しまったりとか、話しかける勇気が出ないまま、時間が過ぎてしまったりしてしまいま
す。それでお友達が出来ず、結局自分が淋しい気持ちになってしまうこともあります。
自己開示には返報性があります。「返報性」とは、人に何かしてもらった時にお返し
をしなければならない、と思うことで、人間が生まれつき持っている心理の一つです。
ですから「自己開示の返報性」をわかりやすく言うと、私たちは、相手が自分の話をし
てくれると、こちらも自分のことを話さなければ・・・と思う性質を持っている、というこ
とになります。
「好き」という気持ちにも返報性があります。これを「好意の返報性」と言いますが、
これは、自分を好きだと言ってくれる人のことを、知らず知らずのうちに好きになる、
というものです。
新しい学校、新しいクラスで、知らない人に話しかけるの
は、人によってはとても勇気がいるものです。でも「自己開
示の返報性」と「好意の返報性」は誰もが持っている心理で
すから、こちらが勇気を出して話しかければ、たいていの場
合、相手もそれに答えてくれます。こちらが誰かを好きにな
れば、相手もこちらに好意を持ってくれる可能性も高くなり
ます。初めての勇気を出して話しかけてみましょう。そして
たくさんのいいお友達と出会いましょう。