【緊急】水稲の出穂期以降の猛暑・干ばつ対策 平成 27 年 8 月 7 日 オールやまがた米づくり日本一運動本部 1 猛暑条件下では、茎葉からの蒸散量が増加するので、水分を補給する。また、根の 機能低下が著しいので、よりこまめな間断灌水により根の機能維持を図る。イネの葉 が巻いている状態となれば、減収や品質低下が大きくなるため、十分に注意する。 2 根の機能低下と呼吸作用の増加を抑制するため、冷たい水との入れ替えや田面から の気化熱を利用した、稲群落内の地・気温の低下に努める。特に、日中の気温が 35℃、 夜温が 25℃を超える日が続く場合は、かけ流し灌水が望ましい。 3 出穂開花期の干ばつは、不稔籾の増加や出竦みの原因となるので、まず出穂後 1~3 日目に 1 回、次いで 10~15 日頃、出来れば糊熟期に 1 回、重点的に灌水(走り水) して、被害の軽減に努める。 4 白乾土壌状態のイネに対して急な湛水を行うと「青枯れ症状」になり易いので、降 雨等で用水が確保できた場合は、間断灌水を行う。 5 葉いもちの発生が目立ってきており、また、高温・干ばつ状態が続くことで害虫の 発生が多くなることが懸念されることから、圃場観察を行い、適切に防除を行う。 6 また、干ばつが長く続くとクリークに面した畦畔沿いに亀裂が生じ「法(のり)落 ち」等が発生し易いので、畦畔周辺には敷きワラ等を行い過乾燥防止に努める。 7 用水事情が悪化すれば溜め池や沢水がかりの水田では、用水量と照らして全体水田 を賄う水量を見極め、地域で話し合って「番水」などの対策を講じる。 8 さらに、胴割粒等の発生による品質低下を防ぐため、早期落水は行わない。また、 圃場乾燥が進み、強い白乾亀裂の場合には「走り水」を行い適度の土壌水分を保つ。 9 高温条件下では、登熟が急激に進み、刈取適期が早まる傾向があるため、刈り遅れ ないよう十分注意し、準備体制を整える。 <参考>
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