明海大学 外国語学部 英米語学科 教職課程

明海大学 外国語学部 英米語学科
教職課程
特色
1.
理論から実践まで充実したカリキュラム
英語教育を専門とする専任教員が、中学・高校それぞれに応じた指導法を担当しています。第二言語習
得理論や言語テスト理論を学び、演習を行い、理論と実践を結び付けて、自分の言語教育観を形成して
いきます。より専門的に学びたい人は大学院に進学し、専修免許状を取得することもできます。
2.
豊富な英語教育関連図書と映像資料
図書館には、英語教育関係の入門書、専門書をはじめ、中高の授業実践映像資料がそろっています。
全国各地の先生方の先進的な授業を、ビデオや DVD でいつでも見ることができます。
3.
最前線で活躍する専門家から学ぶ機会
学外の専門家から直接学ぶ機会も充実しています。
講演会(10 月)
:中高の現職の先生をお招きし、指導法や指導技術を学びます。
学会(11 月)
:学会に参加し、英語教員を目指す他大学の学生と共に学びます。
合宿(2 月)
:名誉教授による集中講義と学生による模擬授業で実践力を高めます。
4.
卒業生からの温かいサポート
教員として巣立った卒業生も温かくサポートしてくれます。卒業生が中学・高校での実践を報告する英
語教育セミナー(12 月)
、教育実習を目前に控えた学生達に具体的なアドバイスする教育実習事前相談
会(3 月)
、こうした機会を通してつながる先輩・後輩のネットワークは、卒業後も財産になります。
5.
教員採用試験対策と就職支援
教員採用試験に備え、オフィスアワー等あらゆる機会を利用して、英語運用能力、小論文・面接対策の
指導を行います。就職に関しても、経験豊かな教職員がサポートします。
取得できる教育職員免許状
中学校教諭一種免許状(英語)
高等学校教諭一種免許状(英語)
教員免許取得までの流れ
1・2年生
概論科目(英語教育・英語学等)
3年生
4年生
英語科教育法
教育実習
英語教育特講
教職実践演習
教育の基礎理論、指導方法等
言語・文化関連科目(英語学・英米文学・英語コミュニケーション等)
主な授業紹介
英語科教育法 I・英語科教育法 II(高校の英語教育)
高校ではコミュニケーション能力を育成するために、英語を聞き、話し、読み、書くことを総合的に指導す
ることが求められます。教室は英語によるコミュニケーションの場となります。そのような授業を展開する
ために必要な専門知識を学びます。学習指導案を作成し、模擬授業を行い、実践力を高めます。
英語科教育法 III・英語科教育法 IV(中学校の英語教育)
中学校で英語を教えるために、オーラル・メソッドという指導法を学びます。このメソッドでは、いきなり
文法規則を教えることはしません。生徒に身近な話題を取り上げ、新しい文法項目を使いながら英語をたく
さん聞かせ、文法規則に気づかせます。そして、学習した知識を用いてコミュニケーション活動を行います。
英語は使いながら学ぶというコンセプトを具体化した授業ができることを目指します。
英語教育特講 I(言語テストの理論と実践)
英語の先生の仕事のひとつに、テスト作成があります。期末テストはどのように作成するのでしょう。どの
ようなテストをすれば、生徒をよりよい学びに導くことができるでしょう。スピーチやエッセイを公正に採
点するには、どのような方法があるでしょう。こうした問いに答えるために理論を学びます。そして理論に
基づきテストを実際に作成し、お互いに出題し合って多角的に検討します。
英語教育特講 II(第二言語習得研究)
人は第二言語をどのように習得するのかを学びます。そして、その理論に基づいた効果的な英語学習法と指
導法を考えます。特に、コミュニケーションを通して語彙や文構造を体得する方法や、英語学習とやる気の
関係について深く学びます。
さまざまな学びの機会
中学校の教科書を使って模擬授業
絵を使いながら、教科書本文をやさしい英語
で話して聞かせる授業を展開します。練り上
げた指導案にしたがって、誰もいない教室で
練習また練習。自信をもってにこやかに本番
に臨みます。続く合評会では、生徒役の学生
達からさまざまなコメントが出されます。
名誉教授をお迎えして集中講義
海を見渡す明海大学セミナーハウスで毎年恒
例の合宿を行います。合宿の数週間前から資料
を読み込み、指導案を作成し、全力で取り組み
ます。教員として活躍する卒業生も講師として
参加。夜が更けるまで、英語教育を語ります。
教育実習事前相談会
期待と不安が入り混じる教育実習。現職教員の
卒業生が、経験に基づいて「教育実習を成功に
導く鍵」を教えます。生徒を引き付ける授業の
アイディアから、挨拶の仕方や生徒との接し方
まで、現職ならではの懇切丁寧な相談会です。
英語教育セミナー(同窓会主催)
英米語学科ゆかりの研究者の講演会。
現職教員の卒業生の英語教育実践報告。
久しぶりに集う懇親会。この 3 つを同時に楽
しむ恒例行事です。毎年「このセミナーに参
加すると、明日の授業へのエネルギーが湧い
てくる」という声が聞かれます。
在校生のメッセージ
英米語学科教職課程の最大の魅力は、熱心な先生方、先輩方、そして友達と学びあえることです。振り返
ってみると私は高校時代、嫌なことや辛いことがあればすぐに諦め、何か一つを成し遂げたことがなかった
ように思います。そんな私を変えてくれたのは間違いなく英米語学科教職課程でした。学生のために情熱を
もって課題を与えてくださる先生方、そして、その課題に一生懸命に向かう先輩方や友人の姿は忘れること
ができません。
毎年 2 月に行われる合宿では、名誉教授はじめ中高の現職の先生方に講義をしていただき、貴重なお話を
聞くことができます。合宿に向けて自分たちで学習指導案を作成し、それにそって行う 50 分の模擬授業も
見ていただいて、その場でアドバイスをいただくこともできます。私も合宿に参加したことで、次学年での
自分の課題を見つけ、見通しを持って新学期を過ごすことができました。もちろん辛いことや大変なことも
ありましたが、友達とお互いに高めあい、3 年間英米語学科教職課程で学ぶことができたということは私の
誇りになりました。
【2014 年度 4 年生 木目沢 萌】
卒業生のメッセージ
明海大学を卒業し、教職に就いてまたたく間に 20 年が過ぎました。埼玉県の公立高校勤務も 4 校目とな
ります。2 校目と現任校には外国語科が設置されており、
「異文化理解」
、
「国際コミュニケーション」など独
自の学校設定科目を担当したり、弁論・暗誦大会、中高大連携プログラムといった対外行事に携わったりし
てきました。
高校教員として今日までさまざまな活動を続けてこられたのは、明海大学での学びによるところが大きい
と思います。2 年次の春休みに経験したフロリダでのホームステイ体験は、教職への思いを強くしました。
4 年次の教育実習では、ゼミ担当の先生が私の実習校へいらして、私の研究授業を直接ご指導くださるとい
う貴重な機会を得ました。
これは他大学にはない魅力の一つです。
このときいただいたお言葉の一つ一つが、
今日までの支えとなっています。教職に就いて 10 年目、明海大学に進んだ教え子が、私の勤務校に実習に
やってきました。そのときも明海大学から教職ご担当の先生がいらして私の教え子の授業をご覧になり、私
も指導教員という立場で研究協議に参加しました。教育実習に臨む学生への細やかな指導体制が変わらず続
いていることに、感銘を受けたことを覚えております。
教職の傍ら、大学時代から参加している英語弁論大会にも出場を続けています。また、自身の視野・知見
を広げるため大学院で学ぼうと決心し、初任校時代に Teachers College Columbia University で英語教授法
を学び始め、6 年半かけて修士号を取得しました。アメリカ国務省の奨学金を得て、University of Illinois at
Chicago において 6 週間のアメリカ研究セミナーに参加したことも、自身の異文化・英語の世界に新しい風
を吹き込みました。
こうした学びと経験の積み重ねを土台として、今後は授業実践を研究・考察し、新しい指導法・評価法を
自分なりに確立していくことを目標に、模索を続けたいと思います。
【埼玉県立南稜高等学校 英語科 教諭 鈴木 誠(外国語学部英米語学科 1994 年度卒)
】