Document

ほけんだより
平成27年5月11日
鎌倉市立大船中学校 保健室
緑がまぶしい5月になりました。1年生は宿泊研修があったり、部活動本入部があったりなど、本格的な中学校
生活が始まってきました。2.3年生は、この5月から6月にキャンプや修学旅行などが控えています。行事に燃
えるためには、まずは健康が第一。生活のリズムを大切にして、体調管理に気をつけましょう。
健康診断実施中!
4月より、学校では健康診断が行われています。昨年と比べて、自分の体は成長しているかな?どこか病気の可能
性がないかな?ということを考えながら、健康診断を受けてもらいたいと思います。また、これらの健康診断で、「き
ちんと専門の先生に診てもらった方がいいですよ。」という時には、「受診のすすめ」というプリントをお渡しして
います。その時はできるだけ早めに専門の先生に診てもらうようにしてください。
こんな病気が見つかるよ
健康診断時に、よくこのような病気が見つかることがあります。
眼科検診
結膜炎(けつまくえん)
白目とまぶたの裏側の結膜が炎症を起こす病気です。
ウイルス性結膜炎には、目やまぶたの充血、目のごろご
ろ感、目やに、涙などです。目薬で炎症を抑えます。他
人に伝染しやすいので、手をよく洗い、タオルや目薬の
共用はやめましょう。アレルギー性結膜炎では、充血と
目やにの他にかゆみがあります。目をこすらないように
して、清潔にしておきましょう。
耳鼻科検診
歯周病(ししゅうびょう)
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)に歯垢がたまり、
炎症がおこります。歯ぐきが赤く腫れて出血するのが
歯肉炎。さらに進んで歯を支える土台が溶けて、グラ
グラになるのが歯周炎です。
予防としては、歯磨きをしっかり行い、歯周ポケッ
トの歯垢を取りのぞくことです。残った歯垢はもっと
かたい歯石になってしまい、歯医者さんしかとれなく
なります、定期的に診てもらいましょう。
耳垢栓塞(じこうせんそく)
耳あかが耳の穴をふさいだ状態で、病気ではありませ
ん。綿棒などを使った耳そうじで手前にある耳あかを奥
へ奥へと押し込んだり、プールやお風呂の水でふやけて
しまうと、耳あかが耳の穴をふさいでしまうことがあり
ます。完全に耳の穴がふさがれてしまうと、聞こえづら
くなったり、
耳が詰まったように感じます。
この場合は、
病院で耳あかをとってもらいましょう。
内科
歯科検診
脊柱側湾症
(せきちゅうそくわんしょう)
正常な背骨は前から見るとまっすぐですが、側湾症
では左右に曲がっています。姿勢の悪さなどによって
おこる一時的なものもありますが、
「突発性側湾症」と
呼ばれる、ねじれもともなうものがあります。重症に
なると胸を圧迫して、肺や心臓に異常をおこすことが
あるので、器具を使ったり手術による治療が必要にな
ります。早く見つけて、早く治療を始めることが大切
です。
尿検査
血尿・タンパク尿
(けつにょう・たんぱくにょう)
血尿:目で見てもわからない程度に血が混じっている
のが潜血ですが、これが進むと血尿となり、腎
臓病の可能性があります。
タンパク尿:ほとんど心配はないのですが、なかには
ネフローゼ症候群という病気のことがあ
ります。
血尿とタンパク尿:両方ある時は、慢性腎炎の疑いが
あるので、早めに医療機関に受診
してください。
心臓検診・内科検診
不整脈(ふせいみゃく)
心臓は普段はリズムよく動いていますが、その動きが
時々速すぎたり遅すぎたり、不規則になるのが不整脈で
す。不整脈の中でも心臓の心室におこる期外収縮は、健
康診断でよく見つかります。
睡眠不足、疲労、ストレスなどによっておこることも
あって、ほとんどの場合心配がいりませんが、中には治
療の必要な心臓病が見つかることもあるので、病院で受
診してください。
からだと心はなかよし❤
ゴールデンウィークも終わって、中学校生活が本格的になってきました。季節もさわやかで過ごしやすいはずで
すが、体調を崩して保健室に来る人がでてきてます。どうしてでしょうか?
お腹の調子が悪い1年生の A くん。
この数日、下痢と便秘を繰り返して
いて、登校の途中や授業中に急にお
腹が痛くなったりします。熱はない
のですが…。
「からだがだるくて動けない。
」とい
う訴えの2年生の B さん。
「からだ
が動かないから、気分も落ち込むし、
何もやる気が出なくなってしまう。
学校に来るのもイヤ。
」
3年生 C くん。
「頭が割れそうに痛
い。気持ち悪い。」と、青ざめた顔
で来室。熱はないようですが、顔色
が悪いし、痛みも強いようなので、
ベッドで休養してみたけど…。
もともと緊張するとお腹が痛くなりやすい A くん。中学校に来たら、
小学校の時に仲良しだった友達とも別クラスになったり、他の学校か
らきたクラスメートと上手く話せなかったり、男の担任の先生になる
のは初めてだったりしました。
中学に入学して、環境が変わって知らず知らず緊張していたのでし
ょう。それが、便秘や下痢といった、おなかの症状にあらわれた可能
性があります。もう少し様子をみて、よくならないようだったら、一
度お医者さんにみてもらいましょう。
2年生でも、運動部の部活動ではレギュラーの B さん。以前にけがを
した右足がまた痛み出したとのこと。でも、試合が近いから練習は休め
ないし、レギュラーをおろされるのはイヤだから、足の痛みのことは誰
にも言えない。でも、もっと痛くなってスポーツができなくなったらど
うしようと不安を感じているようでした。そのことばかりが頭を巡り、
友達と話していても楽しめないし、勉強にも集中できないし、とうとう
体が動かなくなりました。
この場合、足の不調が不安の元になって、好きなことも楽しめず、や
る気が起こらなくなり、さらに気分も落ち込ませ、からだも動けなくな
ってきているようです。まずは、足の痛みの原因を知り、きちんと治療
を受けて、心配事を解決していきましょう。
ベッドに入っても、なかなか眠れそうにない C くん。ポツポツと話を
始めてくれました。
「3年生になって進路のことを考えるようになり、心
配で心配で…。」学校でも家でも進路の話題が増え、「希望する進路に進
めるだろうか?」
「もしダメだったら?」と考えると不安になり、夜もあ
まり眠れないとのこと。中間テストも近くなり、これが進路に関わると
なると、ますます心配で、夜も眠れず、頭痛もひどくなっているようで
す。
C くんの場合、進路に対する心配が大きなストレスとなり、よく眠れ
ず、睡眠不足になっていることが頭痛につながっているのかもしれませ
ん。様子を見に来てくれた担任の先生と将来の話をしたり、今までの先
輩の話などを聞いているうちに顔色が戻ってきました。
このように、からだの状態と心の状態はお互いに影響し合っています。緊張や心配事、不安な気持ちが、からだ
の症状として表れてくることもあれば、からだの不調が、心の不調の原因になることもあります。保健室では、病
気かどうかの診断はできませんが、みなさんの話を聞きながら、原因や、どうすればよいかを一緒に考えることは
できます。何となく調子が悪いな、と感じたら早めに休養を。そして、保健室にも相談に来てくださいね。
保護者の皆様へ
新しい年度が始まり、1ヶ月が過ぎました。4月は天候が大変不安定で、雨が降る寒い日が続きましたが、5月
に入り、夏日になるような暑い日がありました。どの学年の生徒も、心身ともに疲れている様子が見られます。特
に1年生は、少し環境に慣れてきて疲れが出やすくなっている様子が見られます。また、部活動も本入部になり、
帰宅してきたとたんに疲れて寝てしまった…などというエピソードをよく耳にします。そんな時こそ、生活リズム
を大切にし、栄養・休養をたっぷりとるようお願いしたいと思います。
また、健康診断後に、医療機関への受診が必要と診断されたお子様には「受診のすすめ」をお渡ししています。
学校の健康診断はスクリーニングのため、きちんとした診断や治療は医療機関でお願いいたします。また、受診後
は下半分の報告書に記入をして、学校まで提出してください。よろしくお願いいたします。