HMD1・HMD5

(フレームハード材)
冷間プレス金型用
HMD1・HMD5
金型製作工数の低減とコストダウンに!
HMD1・HMD5
日立金属が、板金プレス工業界のニーズに
応えて開発した省エネルギー形の独自の火炎
焼入れ金型材で、広く図面指定をいただいて
おります。
用
途
ブランク型、トリム型、抜き型、曲げ型
絞り型、その他冷間成形用金型
-1-
H M D 1・ H M D 5 の 特 長
①焼入温度範囲が広い。
⑤耐摩耗性が良い。
HMD1 は、SKD12 とほぼ同等、HMD5 は SKS3 と同等
バ−ナによる加熱でも硬さむらがでず、安定した
フレムハ−ドができます。
の耐摩耗性を有しております。
②焼入冷却は空冷のままで良い。
⑥被削性が非常に良い。
HMD1 は、SKS と同等、HMD5 は SK と同等の被削性
焼入性が大きく、バ−ナで加熱後、そのまま空冷
で十分に焼きが入ります。
を有しています。
③焼入歪が小さい。
⑦ 肉盛補修が容易
自動車用金型では、フレ−ムハ−ド面無修正で使
フレ−ムハ−ド後、肉盛りしても、割れるおそれ
用可能 です。
はありません。
④靭性が優秀。
靭性に優れ、使用中のチッピングや割れのおそれ
がありません。
火炎焼入方法 (フレ−ムハ−ドニング)
① フレ−ムハ−ドする場所は、火色の見易いよう、
バ−ナ
移動
うす暗い屋内で、常に同じ明るさの場所を選んで
ください。
75°位
70∼130
㎜/min
② バ−ナの火炎の中性炎長さを 5∼10 ㎜とし、先端
は丸味をもつようにしてください。
4∼5㎜
5㎜
③ 加熱温度は 900℃を目標とします。
HMD1 850∼980℃
長さl
HMD5 825∼1100℃
④ 加熱要領
第1図
A.スタ−トは材料端面(右側)より 5 ㎜位に狙いを
抜き方向
②
つけます。(第 1 図)
① バ−ナ①∼②間
ウィ−ビング
バーナ角度、高さは(第 2 図)の①。
B.スタ−ト部(第 2 図)の①が 900℃になったらエ
60∼70°
ッジ部に向ってバ−ナを移動(第 2 図の②の位置)、
10∼15
中性炎
火色を判定しながら第 2 図の①∼②でバ−ナをウ
4∼5
ィ−ビングしながら第 1 図のように長さ方向に移
動します。バ−ナ移動は 75 ㎜/min ぐらいを標準
とし、適切に調整します(70∼130 ㎜/min)。
3∼4
6∼7
C.加熱後は空中で放冷してください。
第2図
-2-
切刃部フレ−ムハ−ドによる硬化深さの例
HMD1
表面からの距離
2
4
6
8
10
抜き方向
12
1
2
57HRC以上
3
4
第3図
HMD5
抜き方向
表面からの距離
2
4
6
8
1
57HRC以上
2
3
第4図
-3-
10 (㎜)
(㎜)
総 焼 入 の 場 合 の 熱 処 理 条 件
焼 入 れ
焼 戻 し
HMD1
875∼950℃ 空冷
150∼200℃
HMD5
850∼900℃ 油冷
150∼200℃
HMD1
66
HMD5
62
60
58
56
54
800
900
焼入温度(℃)
1000
1100
第 5 図 焼入温度と硬さの関係
66
64
62
60
硬さ (HRC)
硬さ (HRC)
64
HMD1
(925℃)
58
HMD5
(900℃)
56
54
52
50
48
46
焼
入
ま
ま
100
200
焼戻温度(℃)
300
第 6 図焼入温度と硬さの関係
-4-
400
肉 盛 溶 接 法
1. 溶接部形状をととのえてください。 (開先は 5C
4. 開先はオ−バ−ラップさせ、肉盛後直ちにピ−ニ
以上に加工)
ングを実施。
2. 予熱はバ−ナで溶接部の周辺 30∼50 ㎜範囲を 200
5. 後熱は、200∼300℃に加熱した硅そう土や石灰中
∼300℃に加熱。
で室温まで徐冷。
3. 溶接棒は、表面硬化肉盛溶接棒 JIS DF2B−B や DF 3B
−B を使用。
加 熱 色 と 加 熱 温 度 色(直射日光を避けた場合の火色)
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〒105-8614 東京都港区芝浦一丁目2番1号 シーバンスN館
TEL 03-5765- 4411 特殊鋼事業部 加田
この資料に記載の特性値は代表的なデータであり、実際の製品で得
られる特性値とは異なることがありますのでご注意ください