チェンマイラジャパット大学留学報告書 学習編

チェンマイラジャパット大学留学報告書 学習編
日本料理店の STP 戦略分析
私が履修しているマーケティングの講義の中で、『STP 戦略』というものを学習した。
STP 戦略とは要するに、どのような客層に対してどのような特徴を持った商品・サービ
スを提供するのかを決める戦略である。多様的なニーズに合わせるよりも、特定の消
費者に焦点を絞った経営の方が効率的であると判断された場合、その下準備をする
ために用いられる戦略だ。逆に、この分析ができれば、企業がどのような客層を対象
に経営しているのかを判断できるというわけだ。私は、せっかく習ったのだから、チェ
ンマイで STP 戦略を当てはめることができそうな店舗を分析したいと考えた。そこで今
回は、チェンマイで焦点を絞った経営をしていると思われる日本風寿司屋、『寿司一
番』の STP 戦略を分析する。
まず、客層の把握(セグメンテーション)を分析する。チェンマイにいる人々は、大まか
に三つの層に分割できる。一つ目は元々から住んでいたタイ人。二つ目は海外から
移り、定住している外国人。そして三つ目は海外からの旅行者だ。なお、今回は日本
風寿司屋なので、外国人を日本人とそれ以外の人々と分けるとする。
次に、客層の決定(ターゲティング)を分析する。寿司一番に訪れる客層は、ある程
度裕福な人が多いと思われる。理由は、30 バーツ前後で食事ができるタイで、二貫
100 バーツを超える寿司を提供しているためだ。また、当たり前かもしれないが、生魚
を中心に提供している点から、特に日本人に焦点を絞っていると考えられる。
最後に、商品・サービスの特徴
(ポジショニング)を分析する。写
真の通り、ここの寿司は日本の
寿司と遜色ない。ただし価格は
300 バーツ、日本円で約 990 円
である。値段も日本とあまり変わ
らない。つまり、日本と同じ感覚
の寿司を提供できる、というのが、
この店の特徴と言える。
タイは物価が安いため、比較的どの客層でも受け入れる形態の店が多い。その中
であえて客層を狭くした経営を行うこの店は、分析するにあたって非常に興味深かっ
た。
チェンマイラジャパット大学留学報告書 日常編
古き良き都
チェンマイは、日本の京都のような特徴を持っている。例えば、現在のタイの首都は
バンコクだが、それ以前はチェンマイが首都であった。また、長い間首都だったためか、
町中には古い寺院が至る所に点在している。京都では日本の日本らしい風景が見ら
れるように、チェンマイでは私たちが想像するようなタイの風景を見ることが出来る。
そこで今回は、タイらしいタイを想像していただくため、市内の中でも最も知名度が高
い二つの寺院を紹介したい。
一つは、ワット・プラシンである。この
寺院は、他と比べて敷地面積がかな
り大きい。広大な敷地の中には、本堂
だけでなく、ホートライと呼ばれる建物
や、僧侶の養成学校も併設されてい
る。タイでは、町中でも僧侶を見ること
が出来る。だがここでは、油絵による
寺院のデッサンや、散髪を行っている
僧侶など、町中では見られない姿を見
ることができる。建造物群も美しく、散歩をするだけでも十分楽しめる。
もう一つは、ワット・チェディ・ルアン
である。ここには、大きな本堂の後ろ
に、さらに大きな石製の仏塔が建っ
ている。この石の塔がチェディ・ルア
ン(大きな仏塔)の名前の由来となっ
ている。仏塔の周囲は広場になって
おり、近隣の方が散歩のために利用
しているようだ。なお、仏塔への侵入、
並びに撮影は禁止されている。どの
ような外観をしているか、御自分の足で確かめてほしい。
ここでは二件の仏閣を紹介したが、チェンマイには一度見ておくべき寺院がまだま
だ数多くある。チェンマイに訪れた際は、是非仏閣巡りをしてほしい。