リユース、リマニュファクチャリングって?あり得 る?

リユース、リマニュファクチャリングって?あり得
る?
今回の問い(理由とともに答えること):
1.  リユース、リマンを自分が使うか?(自分が、自分の
家でリユース、リマンしたものがあるか?)
2.  メジャーになりうる?向いている製品・サービスは?
3.  推進要因、阻害要因、重要技術
1
リユースの処理・管理のレベル([小島 2014]改)
リマニュファクチャリ
ング((リマン)
分解の程度
処理後の品質
品質管理
完全に分解する
新品と同等
厳密な品質検査
リファービッシュ
必要な部分だけ分
リコンディショニング 解
中古品として必要な それなり
品質まで回復
レトロフィット
新しい要求を満た
すように改造
改造品として必要な それなり
品質まで回復
(狭義の)リユース
中古販売(製品・部
品)
清掃程度
入荷時のまま
l 
l 
しない
我が国では3Rに従って、リユースを上記を全て含む広い概念
で捉えている
欧米では、リユースは得てして一番下の部分を指す
2
リユースの整理
l 
リユースの定義
製品からサブシステム・部品を同じ機能で別の製品に再使用
すること
l 
リユースの三分類
3
信越電装 [[Matsumoto, 22010] 自動車部品リマンにおいて、クリーニング工程が最もコストがかかる [Hammond,
Amezquita and Bras, 1998] 、クリーニング工程に多くのノウハウ
Alternator
Disassembly
Cleaning and surface treatment of subparts
Before Reconditioning
Re-assembly
Final testing
After
4
リマンに関する研究動向(1)
l 
リマニュファクチャリングは国際的にはかなり研究されている
Field study of reman.
industry [132]
Energy reduction by diesel
engine reman. [156]
Env. benefit of injector
reman. [156]
5
リマンに関する研究動向(3)
Directories
l 
l 
l 
l 
l 
アメリカの典型的な成功例: キャタピラー
–  関連する大学研究者は多い
米 Rochester Institute of Technology,
Golisano Institute for Sustainability
–  米国のリマン研究のメッカ
Home > Research Centers
Research Centers
スウェーデン: PSSの視点からの事例研
究が盛ん
日本は・・・
FACULTY RESEARCH & PUBLICATIONS
OUTREACH
FACILITIES
米国でスタータ、オルタネータの交換部品
の90%は中古
大連理工大学でRemanufacturingに関す
る大きな国家プロジェクト
–  ディーゼルエンジン、産業機械
–  表面処理技術など多様な技術を用意
ACADEMIC PROGRAMS
RESEARCH CENTERS
The Golisano Institute for Sustainability operates 5 specialized research centers/institutes:
Center for Remanufacturing and Resource
Recovery (C3R®)
Internationally recognized as a leading center for applied research
in remanufacturing.
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Center of Excellence in Sustainable
Manufacturing (COESM)
Dedicated to enhancing the environmental and economic
performance of products and processes.
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Center for Sustainable Mobility (CSM)
Evaluates the environmental and economic impact of alternative
l 
Search GIS
fuel and propulsion technologies and develops technologies for
optimal life-cycle design, management, and modernization of
large equipment systems.
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New York State Pollution Prevention Institute
(NYSP2I)
Works to enhance understanding of pollution prevention
6
7
レンズ付きフィルムのモジュール化設計 8
富士ゼロック
スのリユース
部品選択の考
え方 9
10
リコーの再生機 [小島2003] ・リユース�93重
重量%
・新製品価格の1/2〜
〜1/3の
のレンタル料
・ランニングコストを含めると粗利は再生機の方が良い
11
再生工程 [小島2003] 12
三世代のライフサイクル計画
回収期間
第二世代の回収
Collection of C2
第一世代の回収
upgrading
アップグレード
upgrading
第三世代
第2nd
二世Gen.
代 C2
第一世代
製造期間
time
2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020
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RN(Remanufactured New)機の位置づけ
LC戦略
製品
ライフサイクル・オプション
新造品
多機能
RN機
必要十分 リマニュファクチャリング&アップグ
な機能 レード
材料リサイクル
Outer Cover
Reconditi 陳腐化
oning
(RC)機
製造コ
ビジネス スト
60-65 120
-125
45
中古販売 10-3010-80
0-20
PSS
new Outer Cover
Md1
new Md2
Md3
Md4
Md3
Md4
Controller
new Controller
Body
Body
リマニュファクチャリング
Md2
Md3
Md4
Controller
Body
100
Md2
Md1
資源
消費量
100 100
製品販売
Md1
Outer Cover
利益
Repainted Outer Cover
Md1
Md2
Md3
Md4
(replace)
Controller
Body
14
三社のアプローチの違い l 
販売方法 –  新製品として:レンズ付きフィルム、ゼロックス »  利益が出ている?! –  再生機として:リコー –  再生機+PSS:リコー »  ビジネスとして成功する可能性あり l 
品質保証の方法 –  全数検査・動作確認:レンズ付きフィルム –  寿命予測+使用履歴管理:ゼロックス –  使用履歴管理+故障診断+PSS:リコー 15
リユースに関する議論
l 
リユースの実現はリサイクルに比べると簡単ではない
–  リユースはライフサイクルを変えないと恐らく成功しない
l 
しかし…
–  リユースは価値を維持可能な有望なLCオプション
–  リユースは近い将来経済的に見合うようになるのでは
l 
リユースはライフサイクル設計を不可避的に要求する
–  リユース対象部品を注意深く選択する必要がある
(廃棄に影響しない部品)
–  多世代設計が不可欠
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リユースの促進材料
● 
● 
社会:資源生産性の向上
–  ゴミの削減、資源使用量の削
減、(製造、廃棄処理に関す
る)エネルギー消費量の削減、
CO2排出量削減
–  画期的環境調和型生産シス
テムの出現
–  国内生産が増える
ユーザ:長く使うことのメリットとコ
スト削減
–  価格低減(ならない可能性も
ある)
–  長期間使う愛着、習熟負担軽
減
–  不具合率、修理費の予測可
能性
● 
企業:ライフサイクルの視点から
の資源生産性の向上によるコスト
削減
–  開発費削減
–  部品共用化、固定化による原
価低減
–  開発時点のコスト削減、固定
費の削減
–  長期にわたる部品供給責任
からの解放
–  品質保証の徹底
–  設計者への啓発効果
–  環境企業としてのイメージアッ
プ
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リユースが越えるべきハードル
l  社 会 : 社 会 停 滞 の 防 止 ( ど の よ う な 社
l  企 業 : 技 術 進 歩 へ の 対 応 と ラ イ フ
会システムを作るかによる)
サイクル企業への転換
–  技術進歩の足かせ
–  技術進歩を取り入れにくい(こ
–  回 収 系 で の ご み 、 資 源 、 エ ネ ル
れはリユース部分の選択によ
ギーの消費
り回避)
–  投資やGDPが減る
–  自 製 品 の 新 品 の マ ー ケ ッ ト が
–  素 材 メ ー カ ー 、 一 次 部 品 メ ー カ ー
縮小する
の 雇 用 が 減 る ( 雇 用 構 造 の 変 更、
–  ラ イ フ サ イ ク ル 管 理 に 起 因 す
人口減で対応?)
るコストアップ、リユース部品
–  品質保証主体の明確化が必要
使用表示のためのコストアッ
プ、他社使用による損失
–  社会システムの変革
–  回 収 数 量 の 変 動 と 在 庫 量 増
l  ユーザ:使い捨て文化からの脱却
大
–  修理整備の間の忍耐
–  売上げ、利益が減る可能性
–  機能向上要求抑制
–  責任範囲の拡大
–  製品信頼性に関する不安感
リユース、リマン品を自分が使うか?(自分の家
にリユース、リマン品があるか?)
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メジャーになりうる?向いているサービスは?
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推進要因、阻害要因、重要技術
l 
推進要因
l 
阻害要因
l 
重要技術