39 新しいOCT (Optical Coherence Tomography)の使用経験 神戸大学医学部附属病院 循環器内科 ○田中里香・吉井勝・古東正宜・岡本健吾 竹本洋太・木村博俊・川光秀昭 志手淳也・新家俊郎 面積A-面積B[mm2] 面積A-面積B[mm2] 【目的】 M2 3 平成21年10月に導入された新しいOCT(以下 C7)は、 従来型OCT(以下M2)と比べフレームレートが約7倍に 2 高速化し、画像鮮鋭度が改善したとされる。そこで 今回我々は、C7とM2の基礎的検討を行ったので報告 1 する。 +1.96SD 【使用機器】 Mean 0.164 0 -1.96SD ・OCT(M2) Light Lab社 ・OCT(C7) Light Lab社 -1 ・アクリルパイプファントム 0 5 10 15 20 25 2 【方法】 面積Aと面積Bの平均[mm ] 基礎的検討 C7 アクリルパイプファントムを使用し、M2とC7より 3 描出された断層像から以下の4項目を比較した。 ①スキャンエリアの限界 2 ②内腔径、内腔面積の計測精度 +1.96SD ③OCT画像のアーチファクト 1 ④輝度のばらつき Mean 0.613 【結果】 0 ①スキャンエリアの限界 -1.96SD M2では、イメージワイヤーがアクリルパイプの -1 中心にあれば4.9 mmまで測定が行え、C7では、8 0 5 10 15 20 25 内腔面積の計測精度 mmまで測定を行う事が出来た。 面積Aと面積Bの平均[mm2] ②内腔径、内腔面積の計測精度 Fig.1 M2およびC7の内腔面積の計測精度 M2とC7どちらにおいても、ファントム径が大き くなり、プルバックスピードが速くなるにつれて、 誤差が大きくなった。また C7では、ファントム 径に対して、測定値が若干大きい値が得られた。 (Fig.1) ③OCT画像のアーチファクト C7はM2と同様にアーチファクトを認めたがその 発生頻度は激減した。(Fig.2) ④輝度のばらつき 内腔にあるイメージワイヤーが通過するポイン トによっては、M2、C7ともに表示画像に輝度のば 歪み 正常 らつきがあった。(Fig.2) 【結論】 C7は、フレームレートが高速化したが、プル バックスピードも速くなったために、1フレー ムあたりの内腔径、内腔面積のばらつきが大きくな ったと考えられる。しかし、アーチファクトの発生 頻度は、フレームレートが高速化したため、M2に比 べて激減した。 これらの、特徴をふまえたうえで、新しいOCT・ Sew up 輝度のばらつき C7の臨床応用を行っていくのが望ましい。 Fig.2 C7画像 ― 96 ―
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