まちをいきいきと輝かす『赤坂芸者』(PDF:409KB)

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まちをいきいきと輝かす『赤坂芸者』
現状・課題
企画提案者:東京赤坂会
委託事業者:株式会社JTBコーポレートセールス
実施区市町村
対象地域
港区
赤坂
成果
東京都内では、1950年代を中心に料亭や芸者で賑わっていた地域が多数存在していた。赤坂の花柳界も官民
海外へのWEB調査、モニターツアー、六本木でのイベント全てにおいて「赤坂芸者」は観光客を誘引するため
の接待の場として栄え、最盛期には料亭の数60店、芸者数約400人を数えたが、接待の減少や料亭が「高級」
の新しいコンテンツとして一定の魅力度があると判断する材料と言え、商品化に向けて発展性が感じられる。
であり、かつ「一見さんお断り」という敷居の高さとも相まって、利用者数が減少し、2013年には、料亭数
よって、国の成長戦略である“クールジャパン”の一環として活用が可能であると考えられ、ビジットジャパン
は6店、芸者数は25人と激減した。
の目標達成へ向けた一助になることがわかった。
近年の赤坂では、周辺の都市開発が進展し、東京ミッドタウンや赤坂サカスなどの複合施設ができたほか、外資
系のホテルや企業が進出している。加えて、赤坂の周辺地域では、外国の大使館も多く、外国人旅行者やビジネ
スで出張してくる外国人も増えているなど、国際色豊かな街へと変貌してきている。
こうしたなか、外国人旅行者を中心に日本の伝統文化に関心を抱く人が増えてきており、伝統文化の体験をサー
ビスとして提供することは、
東京において国内 ・ 国外からの誘客を見込める有力な観光資源であると考えられる。
そこで、
本事業では、
「赤坂」にある「料亭」や「芸者衆」を中心とした「赤坂芸者」を観光資源として掘り起こし、
新しい着地型旅行商品として販売していくための企画を構築し、国際色豊かな街である赤坂・六本木地区から情
報発信を行い、国内外からの旅行者誘致に結び付けていく。
課題
東京観光を検討している人に「赤坂芸者」を選択肢として挙げてもらうためには、事前に観光資源としての周知
・ 理解促進を図る必要がある。継続性を持たせるためには、企画開発した商品を旅行事業者が持つ様々な流通網
に載せる必要がある。これらによって国内外からの旅行者誘致に結び付けていく。
また、利用者にとって明朗会計なわかりやすい料金設定が必要である。最も興味を持たれた「芸者踊り」の由来
や踊りの内容を詳しく教える手段 ・ 手法が必要になると考えられる。
実施内容
今後の展開
❶ 有効な情報発信と販売チャネルの設定
❶ 地域観光資源の魅力調査の実施
海外インバウンド向けには、旅行事業者の持つネットワークを活用し、世界各国のエージェントへの流通を行う。
芸者コンテンツ(芸者及び料亭)について、外国人にお
国内向け(団体)には、料亭のパンフレットを掲載し全国のMICE関係者に提供するとともに、旅行事業者の
ける認知や関心状況、体験意向などを探り、赤坂におけ
国内団体専用プランでも写真の掲載を検討していく。
る芸者や料亭を中心とした「赤坂芸者」の観光資源とし
国内向け・着地型(個人)には、旅行事業者のホームページ内の現地観光プランに掲載し、国内マーケットへの
ての要素を整理 ・ 把握することを目的として実施した。
流通網の活用を行う。
❷ 外国人を対象としたモニターツアー調査の実施
❷ 明確な料金設定
外国人を対象に、料亭の料理や芸者による踊り ・ 遊びを実
有効な情報発信・販売チャネルの設定の為にも、わかりやすい料金設定を行う。
際に体験してもらうことで、料亭 ・ 芸者のそれぞれの評価
について探り、外国人における受容性や今後の商品化に
向けた課題を整理 ・ 把握することを目的として実施した。
❸ イベント参加者へのアンケート調査の実施
東京ミッドタウンにおいて芸者体験講座のイベントを実施し、芸者踊り、芸者コミュニケーション講座(おもて
なしの作法など)
、芸者体験(着物の着付けや化粧など)などについて評価を探り、今後の商品化に向けた課題
を整理・把握することを目的として実施した。
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実証を終えて
○ 芸者は外国人旅行者にとって、魅力的な観光資源であることが実証された。
○ 商品化へ向けた、情報発信、販売チャネルの設定の重要性や明確な料金発信といった取組は、他の花街にも応用
が可能である。
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