1/30戦争をさせない信州・ニュース17号

信州ニュース
戦争をさせない1000人委員会・信州
2015年1月30日
第17号
〒380-0838 長野市県町 532-3 県労働会館
電 話 026(234)2116 FAX 026(234)0641 E-mail vi4h-kt@asahi-net.or.jp
HP http://sensouwosasenaishinshu.jimdo.com/
https://twitter.com/1000_shinshu
https://www.facebook.com/sensousasenaishinshu
奥平康弘氏が逝去
戦争をさせない 1000 人委員会・信州の呼びかけ人で、東京大学
名誉教授の奥平康弘氏が1月 26 日、ご逝去されました。85 歳で
した。
奥平氏は、自らの生涯を憲法研究と、護憲運動に捧げられ、
安倍政権による集団的自衛権の行使容認の解釈改憲を真っ向か
ら批判されていました。昨年8月には、1000 人委員会・信州の出
発集会で高齢を押して1時間の講演をしていただきました。東
京在住ながら、県内の信濃町に山荘を持ち、
「4割は信州人」と
語り、長野県との深い結びつきがありました。
ご逝去を悼み、心からご冥福をお祈り申し上げます。奥平氏
の遺志を引き継ぎ、安倍政権の解釈改憲による集団的自衛権の行使容認に反対する 1000
人委員会運動を展開する決意をみんなで固め合いましょう。
戦後70年。新たな「戦前」の年にしてはならない
民衆の声で集団的自衛権の関連法改悪を止めよう
昨年12月の総選挙では、安倍首相の党利党
略解散で自公政権が衆議院の3分の2以上を占
める結果となりました。安倍首相は選挙中、ひ
た隠しにしていた集団的自衛権の行使容認につ
いて、
「国民の信託を得た」と強引にすすめてい
く対応を示しています。
「イスラム国」による日本人人質事件で、安
倍首相は「テロに断じて屈しない」と強調し、
自衛隊の海外での活動の拡大につなげようとし
ています。中国・韓国との間に領土問題や歴史
認識で対立を生み、偏狭なナショナリズムを煽
る対応も含めて、軍備増強と集団的自衛権の行
使容認を推進する動機とさせてはなりません。
法的根拠を与えるために現在、自衛隊法や周辺
事態法など10数本にのぼる関連法の「改正法
案」づくりが政府内や自民・公明の与党内です
すんでいます。3月末には「改正」案の概要を
示し、4月の統一自治体選挙の後に国会で本格
的に論議するという日程が予定されています。
もし関連法案が国会を通れば、戦後の安全保
障・防衛政策を根本から覆すこととなり、自衛
隊が海外で戦争ができるように本格的な「軍隊」
として再編成されます。
今年は戦後70年。曲がりなりにも戦争をし
ないで、巻き込まれないで日本は平和を維持し
てきました。集団的自衛権の行使を容認する関
連法制が成立すれば、もはや戦後ではなく「戦
前」と呼ばれる時代に突入することとなります。
県民世論を喚起し、幅広く県民運動を展開する
ことで、関連法案の成立を阻止しましょう。
■5月からの国会審議が関連法改悪の正念場
昨年7月の「閣議決定」や改定される「日米
防衛協力のための指針」
(日米ガイドライン)に
1
地域1000人委員会が11地区で結成されました
草の根反対世論をつよめ、関連法の改悪をストップ
戦争をさせない1000人委員会の地域での結成がすすんでいます。昨年8月の「まつもと」を
皮切りに現在までに11地区で結成されました。各々の地域で、幅広い方々が地域独自の呼びかけ
人に就任、学習会や街頭での宣伝活動などが取り組まれています。
現在までに結成された地域1000人委員会は以下の通りです。数字は結成された日付です。
「須高」12/16、
「ながの」9/20、「上小」11/1、「さく」12/8
「まつもと」8/9、
「安曇野」11/7、「しおじり」10/28、「きそ」10/28
「すわ」11/16、「上伊那」10/8、「飯田下伊那」1/20
準備会の地域:
「北信州」
(仮称)
、
「大北」
(仮称)
130 人が参加し「1000 人委員会・すわ」が発足総会
女性呼びかけ人が約半数占める
半田滋さん(東京新聞)の講演も
「戦争をさせない1000
人委員会・すわ」の発足総会・
記念講演会が昨年11月16
日、岡谷市・イルフプラザで
約130人の市民を集めて開
かれました。
事前に記者会見を開いたり、
女性の参加を求めたりするな
かで、新聞の事前告知を見て
参加する人や参加者のうち約
半数は女性が占めるなど、諏訪地域の平和を求
める市民の意気込みをひしひしと感じた集会で
した。
開会に先立ち、呼びかけ人で声楽家の林淳子
さんが、岡谷市議の武居光宏さんのピアノ伴奏
に合わせごえを披露、参加者全員で合唱も行い
ました。
総会の進行役は呼びかけ人の藤瀬恭子さん
(ちの男女共生ネット代表)
。開会あいさつは岡
谷市で児童養護会理事長を務める浜万亀彦さん。
浜さんは「市民とともに活動する1000人委
員会をつくろう」と訴えました。
続いて「日本は戦争をするのか」と題し、東
京新聞論説委員の半田滋氏が講演。半田氏は「大
国が小国に軍事介入するための口実に集団的自
衛権が使われた。ベトナム戦争でも米国はそれ
2
を根拠にした。戦後、
日本の戦死者はゼロだ
が、米国は10万人以
上の若者が戦死してい
る。安倍首相がその覚
悟をもってやろうとし
ているとは思えない」
などと、安倍政権の対
応を痛烈に批判しまし
た。呼びかけ人の共同
代表でもある佐久祐司
さん(自治体議員立憲
ネット)が「1000
人委員会・すわ」の当
面する活動について提
講演する半田滋さん
(東京新聞)。
案。
「市民一人ひとりがこの問題を自分の問題と
して理解してもらって仲間を増やしていこう」
と強調しました。
呼びかけ人を代表して5人がスピーチ。飯田
悦司さん(戦争はいやだ平和を守ろう会会長)
は「戦争体験者の一人だ。日本は、国民に不幸
をもたらす戦争は二度と繰り返さないと誓った
はず」と安倍首相の対応を批判。塩原俊さん(自
然保護運動家)は「国民が政治的関心を持たな
くなった状況が心配だ。学習会を増やしていこ
う」と強調。手作り品販売を手掛ける中川厚子
さん(アンの家)は「海外でのボランティア活
動をしてきた。パレスチナの難民の中で、最も
弱い立場の子どもたちが犠牲となっている。私
たちは知らなくてはいけない」と自らの体験も
交えてスピーチ。宮澤恵子さん(信州生活者ネ
ット代表)は「生活者の目線で政治に関わって
いる。無知・無関心は罪。女性も自分の意思を
表していく必要がある」と強調しました。
結成総会は最後に、
「すわのみなさまへ」アピ
ールを舞台女優の遠藤真弓さんが、情感を込め
て読み上げ、涙する参加者もいました。
なお、会場で活動費のカンパ金を募ったとこ
主催者あいさ
つをする浜万
亀彦さん
司会の藤瀬恭
子さん(ちの男
女共生ネット)
活動方針を提
案する佐久祐
司さん
中川厚子さん
(アンの家)
飯田悦司さん
(戦争はいやだ
平和を守ろう会)
塩原俊さん(自
然保護運動家)
宮澤恵子さん
(信州生活者
ネット)
遠藤真弓さん
(舞台女優)
ろ53,743
円という多額の
カンパが集まり
ました。
「戦争をさせない1000人委員会・すわ」呼びかけ人
(2014年11月15日現在/58人/五十音順/敬称略)
秋山英明(諏訪市)
、有賀ゆかり(生活者ネットワーク)
、飯田悦司(戦争はいやだ平和を守ろう会会長)
、石川
文洋(報道写真家)、伊東道雄(諏訪市)
、牛山和男(元茅野市議会議員)
、牛山鶴(諏訪市)
、牛山秀樹(弁護
士)
、牛山光雄(元茅野市高齢者連合会長)
、エンジェル千代子(えんじぇる屋)、遠藤真弓(女優)
、小口秀孝
(僧侶)
、笠原忠夫(医師)
、笠原久平(会社役員)
、金子田美(語学教師)
、鎌田實(医師)
、鴨志田明子(ブテ
ィック経営)、神沢國子(元長野県母子寡婦福祉連合会会長)
、小林桂子(農業)
、斎藤美恵子(生活者ネット)、
佐久祐司(自治体議員立憲ネット)
、笹岡幸穂(茅野市)
、塩原俊(自然保護運動家)、篠﨑知足(獣医師)
、下
嶋哲朗(ノンフィクション作家)、下條かやの(ストロベリーフィールズ店長)
、関島健悟(演劇活動家)
、竹内
健(農業)
、田村雄一(諏訪市)
、茅野富佐子(会社役員)
、津金裕美(生活者ネットワーク)、土谷龍司(ルン・
ネットワーク)
、中川厚子(アンの家)、中村邦蔵(元地区評事務局長)、奈良松範(諏訪東京理科大学教授)
、
野溝道子(NPO法人理事長)
、浜万亀彦(児童養護会理事長)
、林淳子(声楽家)、原藤文夫(元教師)
、樋口
至宏(フリー編集者)
、藤瀬恭子(ちの男女共生ネット代表/諏訪東京理科大学嘱託教授)
、堀晃(茅野市議/
諏訪陸上競技会会長)
、堀内一光(少年航空兵の語り部)
、町田裕樹(農業)、三井正二(団体職員)、三ツ橋紀
代子(ゆうすげ編集長)、宮尾典和(元諏訪地区労働組合評議会事務局長)
、宮坂水穂(諏訪市)、宮澤恵子(生
活者ネット代表)
、宮澤節子(子ども・子育て支援市民活動家)
、宮本せつ子(諏訪市)
、毛利正道(弁護士)
、
両角裕次(元林野労組執行委員役員)
、矢﨑賴一(元全逓諏岡支部執行委員)
、矢野要子(子ども・子育て支援
市民活動家)、山田潤(会社員)、薮原美津留(諏訪市)
、和田正美(諏訪市文化協会会長)
「さく」「須高」「飯田下伊那」の
地域1000人委員会結成の記事
は次号以降で掲載します。
3
[編集後記]昨年 12 月初めにニュースを発行して2カ月
近くが経ってしまいました。発行期間が開いたことをお
詫び申し上げます。地域 1000 人委員会の結成もすすみ、
全県的な運動の体制が整備されてきました。4月以降、
いよいよ正念場です。安倍政権の議席数を背景にした強
引な国会運営を許さず関連法案を阻止しましょう。
(K)