畑を耕し、種をまき、収穫をする。 家畜を育て、おいしく安全な食物を得る

何か違うと思っている君へ
朱鞠内開拓塾 FOR
THE
TRAIL
BREAKERS
畑を耕し、種をまき、収穫をする。
家畜を育て、おいしく安全な食物を得る。
狩猟をし、山菜を採る。
この豊かな土地、広大な森を舞台に、
しゅまりない
力いっぱい手足を広げて生きる。
自由な発想で、中身の濃い2年間を過
ごしてほしい。
設立理念・目的
性です。一つの価値に縛られない生き方を模索します。今、金融至上主義の
北海道でも豪雪、極寒の地として知られ、11月から5月下旬まで実
もと、遺伝子組み換え作物をはじめ、多国籍企業による世界のグローバル化
に半年以上を雪に覆われる朱鞠内。そのはずれの自宅から続く丘の連
が急速に進んでいます。すべてを単純化し、もてるものともたざるものへと
なり、北に数十 km にわたって広がる無人の森、その森が作る清らか
二極化していきます。しかしそれは大多数の人にとってけっして幸福な社会
な空気、汚染の流れ込まない川、日本最大の面積を誇るダム湖の朱鞠
ではありません。にもかかわらず、安くて簡単便利なそれらは拒否するのも
内湖もその傍らに小さく見える程の広がり。寒いばかりで人の住めな
難しい。なんとか多様で豊かな世界でありつづけられないか。そのためにで
い不毛の土地とも言われるが、生活の在り方を変えれば大変豊かな土
きることを若い皆さんと考えていきたいと思います。
地でもある。
この広大な地域を舞台として若者に力一杯手足を広げて生きてみて
欲しい。私自身が若いころ感じた ”こういう場所があったらな” と
いう思いを形にしていきたい。それが開拓塾開設の理由です。
日本の田舎は宝の山。しかし田舎で暮らすには何かしら自然に働き
かけなければならない。ここではその働きかけ方を技術的な面と精神
的な面とを、自らの生活を通して実践することで確実に身につけてい
きます。山をみても畑をみても雪をみても、すっと入っていけるだけ
要約すると目的は以下です。
◦北国ならどこでも生きて行ける技術を身につけ、田舎の豊かさを享受で
きるようにする。
◦社会の色々な場面で創造的な関与(開拓)ができる精神性を身につける。
◦新しい生活文化の創造の試み、文化の多様性、人の営みの多様性に実践
を通して目を向ける
◦一人一人がグローバリゼ-ション(単一化)に対するローカリゼーショ
ン(多様化)のための小さな砦となる
の力を身につけます。畑を耕し種を播き収穫をする。家畜を育ておい
学習について
しく安全な食物を得る。狩猟をし、また山菜を採って貴重な栄養源と
農業においては、既に切り離せなくなった世界政治、農業情勢、特に多国籍
する。川や雨、雪、氷など水の動きに留意し適応する。そういったす
巨大企業の動きを踏まえた現実的対処を考え、生活文化においては歴史的に
べての活動に自分の生き方が具体的な行動として反映される。そうい
北部北海道と関連の深い北東アジア(沿海州、シベリア)を視野に入れた文
う中身の濃い時間を過ごしてほしい。
化の成り立ちを学び、実践し、新たな暮らし方(生活文化)の創造を目指し
ここでの生活は概ね半日ずつの実習と学習に分かれ、実習では経済
ます。また、各種課題に取り組む他、参考文献の読書、DVD 視聴、各方面の
面を支える農業の時間、主に特別栽培じゃがいもや EM 農法栽培の南
技量抜群の専門家による講義、実演実習などを予定しています。また、それ
瓜、トマト等およそ50品目の生産・管理・出荷を行います。
らのレポート作成や、身につけるための訓練などを行います。
学習では北国のくらしに必要な知識・技術の習得を目指します。さ
食料はこちらで提供できるものは無償ですが、同時に自ら作り、育て、採
らに北部北海道と結びつきが深く、厳寒であるにもかかわらず、ゆう
取し、暮らしを作ってゆきます。遺伝子組み換えと放射能の影響の及ばない
ゆうとそして生き生きと冬を過ごす北東アジアやアラスカの生活文化
食生活を目指します。
を学ぶことで新しい北海道の生活様式の形成に取り組み、多様で豊か
な生活を生み出す試みをする。
ある地域で独自で独特な生活をするということ、それは文化の多様
住居は、住居設備は沢水をろ過することから始め何もないところから創造
してゆきます。
衣類については各自で用意してください。最低限の作業着はこちらで提供。
開拓塾の大まかな年間プログラム
早春4月
秋 9月~10月 9月下旬には初霜、鹿も冬毛となる。
穏やかで平和な季節。のんびりと心と体をリセット。
春5~6月 5月下旬の雪消えと共に植物が爆発し、春作業へと突入。
山も畑も収穫の季節
晩秋 11月
徐々に降り積もる雪を踏みしめ歩く穏やかな季節
慌ただしい6月を迎える。
農業実習
農業実習
・除雪~苗ハウス立て
生活・学習
・床土作り
・農産加工
・雪中生活に親しむ
・野菜出荷
・ジャム、漬物など
・カボチャ収穫、風乾、仕分け、
・家畜、精肉、加工
・トマトやカボチャなど数十種類 ・木伐採、薪作り
の野菜種蒔き、育苗、定植
生活・学習
・犬ぞりで運搬
出荷
・集会場建設
・トラクターによる畑の準備
・スキー見回り(山、畑、鹿、熊)
・そば刈り
・狩猟、解体
・トマトハウス作業
・山菜取り、貯蔵
・ジャガイモ収穫、出荷
・冬の生活用具作り
・そば播種
・キノコ種打ち込み
・冬支度
・家畜仕入
・各種機械取扱い
冬 12月~3月 押しつぶされそうな雪。その後の空気も凍る
ようなシバレ、その中で余裕をもって快適に
夏
7~8月 草の勢いに埋もれ、圧倒される季節。お盆を過ぎると
暮らすには?
早くも秋風が吹き始める。夏野菜祭り。
農業実習
農業実習
生活・学習
・作物の成長を助けるための各種 ・基礎、水道、かまどなど住居
の細かな手入れ
・除草
設備の準備
・北国の水や住居について
生活・学習
・カボチャ出荷
・冬の生活用具作り
・ジャガイモ出荷
・スキーハンティング
・冬の野菜貯蔵
・釣り
・雪下ろし
・野菜の出荷(スーパー・個人) ・冬の暮らしに必要なこと
・除雪
・機械メンテナンス、調整
・鹿ワナかけ、解体
・伐採、板作り
・博物館見学
・そり作り
・ジュースつくり
プロフィール
宮原克弘… 1957 年生まれ。長崎県松浦市出身。早稲田大学法学部卒。
探検部に所属し、インド・ネパール・ジャワ・イリアンジャヤ・ミクロネシア
諸島を訪問・滞在。シンガポールや東京で貿易会社勤務後、アラスカへ。マッ
キンリー山登頂後ユーコン川畔のアサバスカン・インディアンの村で犬ぞりを
使い、ネイティブ同様の狩猟生活で3度の冬を過ごす。結婚後庭師を経て、日
本での理想的な場所朱鞠内で就農。
宮原光恵… 1962 年生まれ。北海道標茶町出身、札幌の短大を卒業後写
真の世界に。日本人女性唯一の大型野生動物の写真家としてアラスカの自然と
野生動物をライフワークに撮影を続ける。結婚後平成7年より朱鞠内にて新規
就農。現在に至る。
受講料・資格
受講料は不要です。ただし健康保険、傷害保険は各自で入っておいてください。
20代、30代の男性に限定。健康な方、重篤な持病の無い方。要普通免許。
期間
原則2年で終了。
定員
年2~3名。定員に満たない場合は随時受け付け。
選考
第一次選考:履歴書、志望動機を記したもの。
第2次選考:面接、小論文。選考結果は後日
連絡いたします。
詳細は下記までお問い合わせください。
〒074-0742
北海道雨竜郡幌加内町字朱鞠内
Mt.ピッシリ森の国
宮原
克弘・光恵
℡・Fax : 0165-38-2909
Email:[email protected]