●機能性表示食品について勉強しましょう!: ■はじめに: 現在多くの特定保健食品(トクホ)や栄養機能食品が販売されています。そしてこの 4 月か ら“機能性表示食品”が新たに加わりました。この 3 つは保健機能食品として分類されます が、これらはすべて「食品」であって、医薬品や医薬部外品ではありません。 ■保健機能食品を分類すると: 私たちの口に入る食品は、まず一般食品と保健機能食品に分類されます。一般食品には健康 補助食品、栄養補助食品、サプリメントなども含まれますが、機能性の表示はできません。 保健機能食品は機能性の表示ができます。 食 医薬品 品 保健機能食品 医薬部外品 一般食品 機能性の表示はできない 機能性の表示ができる ※栄養補助食品、健康補助食品などの . ..... 特定保健食品(トクホ) 国が時間をかけて 安全性・機能性を審査 表示で販売されているものも含む 栄養機能食品 機能性表示食品 企業が根拠を ビタミン マーク なし ミネラルなど 20成分のみ マーク なし 国に届け出。 国の審査はない この保健機能食品はさらに①特定保健用食品(トクホ)②栄養機能食品③機能性表示食品の 3つに分類されます。 ① トクホ:国が商品の安全性や機能性について 1 つずつ審査し、 表示内容を許可します。 許可された商品には特定保健食品(トクホ)の表示をすることができます。 ② 栄養機能食品:ビタミン、ミネラルに限って、国の規格基準を満たした商品がその働 きを表示することができます。 ★ビタミン:ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、 ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、葉酸、ナイアシン、ビオチン、 パントテン酸 ★ミネラル:カルシウム、亜鉛、銅、マグネシウム、鉄 ③ 機能性表示食品:上記の①、②との大きな違いは、この機能性表示食品には国の審査 がなく、規格基準もないことです。メーカーが自社の商品の安全性や機能性の科学的 根拠を国に届出て、受理されれば販売できます。つまりその商品について国は安全性 や機能性について審査せず、代わりにメーカーの届出た情報を公開して、消費者に判 断をゆだねるという考え方です。販売後に問題が判明したら、その時点で届出の撤回 を求めることもあるといいます。 ■機能性表示食品をどう利用するか: ①まず自分の毎日の食事を振り返ってみて、食事の好き嫌いはないか、食事量・バランス はとれているかなどをチェックして、機能性表示食品が必要かどうか考えましょう。 ②商品を買うかどうか迷った時は、かかりつけの薬局やかかりつけ医に相談しましょう。 ③商品を買うときはそのパッケージの表・裏の表示を確認しましょう。 ④商品の摂取目安量、摂取方法、注意事項をよく読んで、過剰摂取に注意しましょう。 ⑤体調に異変を感じたら、すぐに摂取を中止し、メーカーに連絡しましょう。 ⑥消費者庁のHPには、メーカーの届出た商品の安全性や機能性の科学的根拠について 表示され、閲覧できるようになっています。 ■問題点: 日本における機能性表示食品はアメリカのダイエタリーサプリメント (Dietary Supplement;DS)に相当します。このDSはアメリカで、すでにいくつかの問題点が指 摘されています。A)不適切な表示により消費者の誤認を招く可能性B)有害事象発生 時の連絡先が不表示であり、健康被害の拡大防止が十分に図れない可能性C)有効性の 実証にあたり考慮すべきとされる点が十分に考慮されていない可能性(消費者庁より) 要約すると表示が不適切(7%に免責表示が不表示) 、連絡先が不表示(20%) 、有効性 の実証が不十分(557 件)ということです。 日本でもアメリカと同じようなことが起きるかもしれません。私たち消費者は商品の 内容について十分検討してから購入したいものです。
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